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「ただいま~」
彼の家へと帰ってきた。彼は、にこにこで出迎えてくれる。
なんだか、わんちゃんに見えてくるくらい可愛らしい。
「おかえりっ」
「あれ?今日は、お仕事じゃないの?」
「うん!今日はお休みもらったんだ」
「ゆっくり出来ていいね」
「いや、暇すぎてびびるよ。だからさ、湊音ちゃん一緒にデートしようよ」
もう、帰ってきて早々驚かさないで欲しい。
ドキドキが本当に止まない。
「私こんなボサボサな格好なのに」
ジーパンとパーカー。このマンションに全く似合わない服装である。
「え。全然。なら、オシャレしちゃう?」
そう言って連れてきたくれたのは、美容院。
そして、丁寧にメイクまでもし直してくれて。
髪の毛のカットで1万・・・?
お会計の時に目が飛び出そうになった。でも、彼があっさりとカードを店員さんに渡して解決。
今日メイクで使用した化粧道具も同じのを一式買ってくれた。
そして、彼がいつも来ているようなハイブランドのお店へ。躊躇している私の手を握って連れまわす。
普段の100倍以上の値段の服や靴、カバンを戸惑いなく買っていく。
「碧さん、こんな申し訳ないし、わたし払えない」
「え?全然おかまいなく。俺が着せたい服選んでるだけだから。・・・あ、じゃ、今すぐこれに着替えて」
膝丈の少しぴたっとしたワンピース。黒色のクールな感じが、大人っぽい。そして、ここの有名なミュール。カバンを一式揃えて着替えた。
「あ、あとこれもいいね」
そう言ってぐっと彼が私に近づき、耳に触れる。
「・・・ひゃっ」
「可愛い声出して、ほんとかわいいね」
そう言ってイヤリングをつけてくれた。
最後には私を鏡の方に向かせて後ろから抱きしめるような形でネックレスをつけてくれる。
もう心臓がうるさい、いちいちやめて欲しい。
甘い香りで酔っちゃいそうである。
「かわいい」
なんだか、芋っぽさが一気に抜けた。
この夜の街にいそうな華やかな私になった。
お会計は、いつの間にか終えてあり沢山買ったお洋服たちはお家に届けてくれるとのこと。
「このまま、近くのビルで美味しい鉄板屋さんあるから行こう」
そう言って、夜の街を彼はギュッと私の手を握り歩いた。
「あ、いいの?碧くん、お客さんとか」
「ん?大丈夫だよ。気にしないで」
「で、でも・・・」
「今は、湊音ちゃんと楽しく過ごしたいから。ね。」
本当に夢見たいだ。
鉄板屋さんは、高層ビルの中にあるもので外の景色を一望出来た。
美味しいお肉やお野菜、甘いお酒を飲みながら彼とお話をする。
すごく、どうでもいい世間話とか。他愛のない話。あと彼は、実は私と一緒で本が好きだったり。
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