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ep5.
ep5. 『死と処女(おとめ)』 見えない事情
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俺はふと、ある可能性に行きあたる。
「……もしかしてさ、夢野の小遣いとかもこの[地域振興券]とかで貰ったりしてるのか?」
うん、そうだよ、と夢野は頷いた。
「家事全部を請け負うからお駄賃の意味もあって、いつも4000円貰ってるけど─────」
そのうち半分は地域振興券だよ、と夢野は答えた。
なるほどそうだったのか。
それなら合点がいく─────
“金があるにも関わらず、水森に返さない”んじゃなくて─────
俺の推測が当たっているのなら“返せなかった”が正しいのかもしれない。
「欲しいものがあった時はどうやって買ってるんだ?」
例えば、この前の“王女の証バッグチャーム“とかさ?と俺は何気ない風を装って訊いてみる。
ああ、あれね、と夢野は答えた。
「商店街に属してる映画館だからなのかな?映画のチケットには使えないんだけど、売店のグッズには使えるって聞いて」
その月の券2000円分に、前の月の残った小銭を足して買えたんだ、と夢野は少し笑顔を見せた。
地域振興券2000円+小銭の200円で買ったってことなのか。
「プリアリのウエハースとか買う時はね、ちょっとした裏技を使ってるんだ」
夕食の買い出しでの支払いが900円くらいの場合とかあるでしょ?そういう時はウエハースを追加して、自分のお小遣いから50円出して払ってるの、という夢野の言葉に俺は頷いた。
なるほどな。この金券はお釣りが出ない。
100円無駄にするくらいなら差額分の現金を足して何かを買った方が得だもんな。
「あ、これはレンには内緒ね。でも、ママからは『やりくりして残ったお金はくるみのお小遣いにしてもいい』って言ってもらってるし」
夢野は”プリアリ“の話題になると嬉しそうに見える。
よっぽどあのお姫様のキャラクターが好きなんだろうな、と俺は思った。
それに、中学生なのに家事全般や弟の面倒を見ることを請け負ってるなんて大変すぎるじゃねぇか。
多少自分の好きなウエハースとか買わせてもらってもバチは当たらんだろう。
それに。
月に4000円の小遣いのうち、半分は地域振興券という金券で支払われ、現金では2000円しか手元にない。
という事は─────
「佐藤君はもう、知ってるんでしょう?」
俺がどう切り出そうかと思案している間に、夢野の方が先に口を開いた。
「あたしが唯ちゃんに借りた食券を3年の先輩に取られちゃったこと─────」
「……もしかしてさ、夢野の小遣いとかもこの[地域振興券]とかで貰ったりしてるのか?」
うん、そうだよ、と夢野は頷いた。
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そのうち半分は地域振興券だよ、と夢野は答えた。
なるほどそうだったのか。
それなら合点がいく─────
“金があるにも関わらず、水森に返さない”んじゃなくて─────
俺の推測が当たっているのなら“返せなかった”が正しいのかもしれない。
「欲しいものがあった時はどうやって買ってるんだ?」
例えば、この前の“王女の証バッグチャーム“とかさ?と俺は何気ない風を装って訊いてみる。
ああ、あれね、と夢野は答えた。
「商店街に属してる映画館だからなのかな?映画のチケットには使えないんだけど、売店のグッズには使えるって聞いて」
その月の券2000円分に、前の月の残った小銭を足して買えたんだ、と夢野は少し笑顔を見せた。
地域振興券2000円+小銭の200円で買ったってことなのか。
「プリアリのウエハースとか買う時はね、ちょっとした裏技を使ってるんだ」
夕食の買い出しでの支払いが900円くらいの場合とかあるでしょ?そういう時はウエハースを追加して、自分のお小遣いから50円出して払ってるの、という夢野の言葉に俺は頷いた。
なるほどな。この金券はお釣りが出ない。
100円無駄にするくらいなら差額分の現金を足して何かを買った方が得だもんな。
「あ、これはレンには内緒ね。でも、ママからは『やりくりして残ったお金はくるみのお小遣いにしてもいい』って言ってもらってるし」
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よっぽどあのお姫様のキャラクターが好きなんだろうな、と俺は思った。
それに、中学生なのに家事全般や弟の面倒を見ることを請け負ってるなんて大変すぎるじゃねぇか。
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それに。
月に4000円の小遣いのうち、半分は地域振興券という金券で支払われ、現金では2000円しか手元にない。
という事は─────
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