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ep8
ep8『愚者の宝石と盲目の少女たち』 懇願
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「……なんか……息が出来なくて……苦しくて……」
上野はベッドに横たわったままポロポロと涙をこぼした。
「……あーし、……マジで目の前が真っ暗になってて……何も見えないの……」
どうしよう。
俺はただオロオロすることしか出来なかった。
上野のこの症状は貧血で間違いないだろう。小泉がしょっちゅうこうなってるからな。俺は詳しいんだ。
こういう場合は横になって回復を待つしかないだろうが───────そこまで考えてふと、俺は思考を止める。
以前に小泉がなんか言ってなかったっけ?
女の身体って……っていうか、ナカって────────“無感覚ゾーン”みたいなのがあるって話じゃなかったっけ?
俺は記憶の糸を手繰り寄せる。
なんだっけ、あれは確か……タンポンについての話の時だっただろうか。
いつそんな話を聞いたのかは思い出せないが、でもなんとなく聞いたような記憶はある。
奥の方の“無感覚ゾーン”と手前の“違和感のあるゾーン”があるとか言ってたような─────────
だとすると。
もう少しで指が届きそうって位置なんならさ、宝石ってすごく奥の方じゃなくて手前に近いってこと?
じゃあちょっと頑張ったら取れるんじゃないか?
上野は胸を手で押さえ、苦しそうに荒い呼吸をしている。
「あーし……マジで気持ち悪くて……息するのも……苦しい」
なあ、上野、と俺は思い切って声を掛けた。
「ほんの一瞬だけでいいからさ、もう一回出来ねぇか?」
多分だけどその宝石、かなり下の方まで来てんじゃね、と俺が言うと上野は首を振った。
「……なんか……視界が真っ暗で……なんも見えないし……」
佐藤っち、と上野はか細い声で俺の名前を呼んだ。
「……あーしパンツ脱いでるし……丸見えっしょ?……今更だし……こうなったらもうどうにもなんないし──────」
佐藤っちが代わりに出して、と言われた俺はその言葉の意味を理解出来なかった。
「──────は?」
「……息が出来ないの……ホントに……しんどくて……もう無理……お願いだから……」
え?
俺に対して上野の身体に指を突っ込めって言ってんの?!
いやいやいや……
俺は全力で首を振った。
「いや、そんなん俺に出来るわけ───────」
そこまで言った俺はふと、さっきの名刺入れをポケットから出した。
名刺入れの中にはさっきの使い切りローションがあと3包残っている。
ん?
なんかちょっと違うような───────
俺はそれを全部出してみる。
使い切りローションだと思ったそれは────────指用のコンドームだった。
「!?」
そうだ、確かこれも概史に貰ったんだっけ──────?
正確には使い切りローションが1包、指用コンドームが2包だった。
間違って名刺ケースに入れちまってたのか?
待てよ?
これだけあれば───────ひょっとしたら上手く宝石を出せるんじゃねぇか?
上野はベッドに横たわったままポロポロと涙をこぼした。
「……あーし、……マジで目の前が真っ暗になってて……何も見えないの……」
どうしよう。
俺はただオロオロすることしか出来なかった。
上野のこの症状は貧血で間違いないだろう。小泉がしょっちゅうこうなってるからな。俺は詳しいんだ。
こういう場合は横になって回復を待つしかないだろうが───────そこまで考えてふと、俺は思考を止める。
以前に小泉がなんか言ってなかったっけ?
女の身体って……っていうか、ナカって────────“無感覚ゾーン”みたいなのがあるって話じゃなかったっけ?
俺は記憶の糸を手繰り寄せる。
なんだっけ、あれは確か……タンポンについての話の時だっただろうか。
いつそんな話を聞いたのかは思い出せないが、でもなんとなく聞いたような記憶はある。
奥の方の“無感覚ゾーン”と手前の“違和感のあるゾーン”があるとか言ってたような─────────
だとすると。
もう少しで指が届きそうって位置なんならさ、宝石ってすごく奥の方じゃなくて手前に近いってこと?
じゃあちょっと頑張ったら取れるんじゃないか?
上野は胸を手で押さえ、苦しそうに荒い呼吸をしている。
「あーし……マジで気持ち悪くて……息するのも……苦しい」
なあ、上野、と俺は思い切って声を掛けた。
「ほんの一瞬だけでいいからさ、もう一回出来ねぇか?」
多分だけどその宝石、かなり下の方まで来てんじゃね、と俺が言うと上野は首を振った。
「……なんか……視界が真っ暗で……なんも見えないし……」
佐藤っち、と上野はか細い声で俺の名前を呼んだ。
「……あーしパンツ脱いでるし……丸見えっしょ?……今更だし……こうなったらもうどうにもなんないし──────」
佐藤っちが代わりに出して、と言われた俺はその言葉の意味を理解出来なかった。
「──────は?」
「……息が出来ないの……ホントに……しんどくて……もう無理……お願いだから……」
え?
俺に対して上野の身体に指を突っ込めって言ってんの?!
いやいやいや……
俺は全力で首を振った。
「いや、そんなん俺に出来るわけ───────」
そこまで言った俺はふと、さっきの名刺入れをポケットから出した。
名刺入れの中にはさっきの使い切りローションがあと3包残っている。
ん?
なんかちょっと違うような───────
俺はそれを全部出してみる。
使い切りローションだと思ったそれは────────指用のコンドームだった。
「!?」
そうだ、確かこれも概史に貰ったんだっけ──────?
正確には使い切りローションが1包、指用コンドームが2包だった。
間違って名刺ケースに入れちまってたのか?
待てよ?
これだけあれば───────ひょっとしたら上手く宝石を出せるんじゃねぇか?
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