従業員の健康管理「人事担当者が書く健康トピックス」（衛生委員会や保険便りのネタにお役立てください）

寝つきが悪い日は腹式呼吸をしましょう

[心臓が勝手に動くのは自律神経の作用]
　昼と夜の寒暖差が大きい季節となり、疲れが溜まっている方も多いと思います。疲労の回復には睡眠が大切ですが、寝つきが悪く眠れない日もあるでしょう。良質な睡眠を取る為には、「自律神経」を理解し、上手くコントロールすることが重要です。
　「自律神経」とは、食べ物の消化や血液の循環等、生命機能を維持させる為に自動で働く神経を指します。私たちの心臓は、手や足と異なり無意識に動いていますが、これが自律神経の働きです。

[交感神経と副交感神経]
　「自律神経」は「交感神経」と「副交感神経」の2つ分かれます。まず、「交感神経」は活動の神経で、心拍数の増加や瞳孔を開く等して、体を働ける状態にします。反対に、「副交感神経」は休息の神経で、血圧の減少や筋肉の弛緩等により、疲労を回復させます。二つの神経がシーソーのようにバランスを取り合い、一方が優位に働けば、もう一方は働きを抑制して、心身のバランスを保っています。

[腹式呼吸でリラックス]
　就寝前の運動やスマホの操作は「交感神経」を優位にする為、睡眠の妨げとなります。これを裏返すと、意図的に「副交感神経」を優位にできれば、おのずと眠る事ができます。「副交感神経」を優位に導くには、「腹式呼吸」が効果的です。腹部に空気を溜め、手足に意識を集中させながら、ゆっくり呼吸します。これを15～20回繰り返すと、手足の先が温かくなり、徐々に眠たくなっていきます。
　朝は太陽の光を浴びる等して「交感神経」を、夜はリラックスできる状態を作り「副交感神経」を優位にし、規則正しい生活リズムを築きましょう。