従業員の健康管理「人事担当者が書く健康トピックス」（衛生委員会や保険便りのネタにお役立てください）

放置したら怖い血糖値

[血糖値とは]
　血糖値とは血液中のブドウ糖の量の事で、健康診断では空腹時の数値を計ります。当社においても、多くの方が「所見有」と診断される項目の一つです。空腹時血糖値は100㎎/dl未満が正常で、126mg/dlを超えると糖尿病と診断されます。
　血糖値が上下する最も大きな要素は食事です。炭水化物を摂ると血糖値は上昇し、食後は時間と共に下降します。食事以外では、膵臓から分泌されるホルモンが、血糖値を調整する役割を担っています。

[血糖値が高いと何が悪い？]
　血糖値が高いと、血液はトロっとした状態になり、血管を流れにくくなります。疲れやすい・喉が渇く等、体の異変に気がつく人もいますが、ほとんどの方が健康診断で指摘されるまで気がつきません。血糖値が高い状態が続くと、血管が傷つきやすくなり、血管に傷が入ると血管壁が厚くなります。この状態を動脈硬化と呼びます。動脈硬化は脳梗塞や脳出血、心筋梗塞の原因になります。
　また、細い血管は傷つきやすいため、毛細血管が多い眼や腎臓に合併症が起こりやすくなります。「糖尿病性網膜症」「糖尿病性腎症」、手足のしびれなどが生じる「糖尿病性神経障害」は糖尿病の三大合併症と呼ばれています。

[年齢・性別と血糖値]
　血糖値は加齢と共に上昇します。これは、膵臓から分泌される血糖を下げるホルモン（インスリン）が、年齢と共に減少することが原因です。また、男性の血糖値は同世代の女性よりも高くなります。ご自身の健康診断結果を確認し、所見がある場合は必ず医療機関にご相談ください。