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たくさん笑うと健康寿命が延びます
しおりを挟む[よく笑う人は長生き]
2016年に実施されたノルウェーの研究で、よく笑い、なおかつユーモアのセンスがある人は長生きをする傾向にある事が明らかになりました。この傾向は、男性よりも女性の方が顕著で、男性の場合は加齢とともにユーモア度(明るさ)が低下する方が多いようです。頑固な性格で、いつも不機嫌なオーラを出している方は注意しましょう。周囲から指摘されたり、自覚症状がある場合は、できるだけ笑う事を意識してください。
[笑う事が健康に良い医学的根拠]
笑う事が健康に良いという医学的根拠は、呼吸器系と免疫系の二つの観点から見出す事が出来ます。
まず、呼吸器系の観点では、笑う時は「下腹部に力を入れて息を短く吐く」動きを繰り返します。これは腹式呼吸と同じであり、体内に溜まっている大量の二酸化炭素が体外に排出され、たくさんの酸素が体内に入りやすくなります。すると、肺胞の表面からプロスタグランジンという物質が分泌され、血管を拡張させて血圧を下げように働きます。また、興奮した時に分泌されるノルアドレナリンの分泌も押さえてくれます。つまり、笑いにより腹式呼吸が促されることで、体の不調が整えられる事に繋がっています。
次に、免疫系の観点においては、とある研究でお笑いの寄席を見る前後の免疫細胞を調査したところ、寄席を見て大笑いをした後の方が活性化している事がわかりました。薬剤で免疫細胞を活性化しようとすると3日程度かかるのに対し、笑いは短時間で免疫機能を向上させる効果があるといえます。
[よく笑う人は認知症になりにくい]
さらに、「ほとんど笑わない人」は「毎日笑う人」に比べ、1年後に認知機能が低下する割合が3.6倍以上高くなるという研究結果も出ています。もちろん、よく笑う人が必ず認知症にならない訳ではありませんが、笑いが脳にも良い影響を与えているのではないかと、研究が進められています。ただ笑ってさえいれば健康になるという事はありませんが、笑いが健康寿命を延ばす要素の一つである事は間違えありません。何があっても楽観的に受け止め、笑いながら過ごせるよう心掛けましょう。
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