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最恐の男
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「そんなはずない……もし千愛希なら直接言ってくるはずだ」
睦月はふるふると首を左右に振る。全く知らない者同士ではないのだ。過去には体を重ねたこともある。何度も見てきた千愛希の体だ。千愛希自身も睦月があの動画を見ていたとしても「ちゃんと消して下さいよ」と怒りながら直接言ってくる気がした。
わざわざハッキングして動画を差し替えるようなことはしないだろうと首を捻る。本当に一体誰が、何の目的でこんなことを……と考えているところに、スマートフォンが大きな音を立てた。
事務所に響き渡る音に、睦月はビクリと体を震わせた。自分の悪行を誰かに監視されている気分だった。居心地の悪さにバッと勢いよく後ろを振り返り、キョロキョロと辺りを見渡す。
電話1つも気が気じゃないと思いながら、登録されていない番号を見つめた。
通話ボタンをスワイプさせると「はい。……曽根です」と電話に出た。
「夜分遅くに申し訳ございません。私、守屋と申しますが曽根睦月さんの携帯電話でお間違いありませんでしょうか」
男の声だった。それに守屋という名前に聞き覚えがあった。思考を巡ることもなく、すぐにふっと思い出す。愛しい千愛希と一緒にいた男のこと。名刺交換をしたあの日から、睦月だって律の存在を忘れたことなどなかった。
「はい。曽根は私ですが……どういったご用件でしょうか」
「パソコン内は見ていただけましたか? 彼女の動画データは私が保管しております。明日辺り、直接会ってお話できますでしょうか」
睦月は、思いもよらない人間からの言葉にぶわっと全身に鳥肌が立った。
睦月はふるふると首を左右に振る。全く知らない者同士ではないのだ。過去には体を重ねたこともある。何度も見てきた千愛希の体だ。千愛希自身も睦月があの動画を見ていたとしても「ちゃんと消して下さいよ」と怒りながら直接言ってくる気がした。
わざわざハッキングして動画を差し替えるようなことはしないだろうと首を捻る。本当に一体誰が、何の目的でこんなことを……と考えているところに、スマートフォンが大きな音を立てた。
事務所に響き渡る音に、睦月はビクリと体を震わせた。自分の悪行を誰かに監視されている気分だった。居心地の悪さにバッと勢いよく後ろを振り返り、キョロキョロと辺りを見渡す。
電話1つも気が気じゃないと思いながら、登録されていない番号を見つめた。
通話ボタンをスワイプさせると「はい。……曽根です」と電話に出た。
「夜分遅くに申し訳ございません。私、守屋と申しますが曽根睦月さんの携帯電話でお間違いありませんでしょうか」
男の声だった。それに守屋という名前に聞き覚えがあった。思考を巡ることもなく、すぐにふっと思い出す。愛しい千愛希と一緒にいた男のこと。名刺交換をしたあの日から、睦月だって律の存在を忘れたことなどなかった。
「はい。曽根は私ですが……どういったご用件でしょうか」
「パソコン内は見ていただけましたか? 彼女の動画データは私が保管しております。明日辺り、直接会ってお話できますでしょうか」
睦月は、思いもよらない人間からの言葉にぶわっと全身に鳥肌が立った。
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