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最恐の男
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「今回、彼女の動画と別の動画を差し替えておきましたが、そちらはご覧になられましたか?」
「……ええ、まぁ……」
あの胸糞悪いアダルト動画のことかと睦月は一瞬顔を歪めた。そのタイミングで運ばれてきた飲み物。店員に頭を下げ、出ていくまで双方発言を控えた。
店員の姿が見えなくなると、律が口を開く。
「あの動画を見てどう思いましたか?」
「どうって……」
「面白いもので、世の中には色んな趣味嗜好の方が存在するのですね」
「はぁ……」
「気分を害されましたか?」
「……まぁ」
「それでもある方にとっては喉から手が出るほど欲しい動画のようです」
「えっと……」
睦月は律が言わんとしていることが理解できずに戸惑う。顔をしかめたところに「反対にある方にとってはとても不快だと言うことです」と律は言った。
「曽根さんにとって千愛希さんの動画はとても魅力的であり、保存しておきたいほどのものだったのでしょう。しかし、被害者の女性にとってはとても不快であるに違いありません。動画を差し替えられた被害者である曽根さんが気分を害されたように」
律の言葉に睦月はぐっと喉が詰まるような衝撃に駆られた。息苦しいような、体が重たいような、言葉ではとても言い表せないほど内部から苦痛を訴えていた。
「バレなければいい。そんなものは小学生までです。ほんの出来心のつもりでも、その向こう側には必ず被害者がいるということを忘れないでください。仮にも彼女のことを本気で好きなのであれば、彼女を傷付けることも冒涜するような行為もするべきではありません。
今回、少しでも彼女がどんなふうに思うか、その気持ちを考えたことがありましたか?」
「……それは」
「そういうことです。彼女は未だに貴方のことを尊敬できる上司だと思っています」
ゆっくり瞬きをし、残念そうに少し目を細めた律。睦月は、唾を飲む音が耳の奥でハッキリと聞こえるのがわかった。
「……ええ、まぁ……」
あの胸糞悪いアダルト動画のことかと睦月は一瞬顔を歪めた。そのタイミングで運ばれてきた飲み物。店員に頭を下げ、出ていくまで双方発言を控えた。
店員の姿が見えなくなると、律が口を開く。
「あの動画を見てどう思いましたか?」
「どうって……」
「面白いもので、世の中には色んな趣味嗜好の方が存在するのですね」
「はぁ……」
「気分を害されましたか?」
「……まぁ」
「それでもある方にとっては喉から手が出るほど欲しい動画のようです」
「えっと……」
睦月は律が言わんとしていることが理解できずに戸惑う。顔をしかめたところに「反対にある方にとってはとても不快だと言うことです」と律は言った。
「曽根さんにとって千愛希さんの動画はとても魅力的であり、保存しておきたいほどのものだったのでしょう。しかし、被害者の女性にとってはとても不快であるに違いありません。動画を差し替えられた被害者である曽根さんが気分を害されたように」
律の言葉に睦月はぐっと喉が詰まるような衝撃に駆られた。息苦しいような、体が重たいような、言葉ではとても言い表せないほど内部から苦痛を訴えていた。
「バレなければいい。そんなものは小学生までです。ほんの出来心のつもりでも、その向こう側には必ず被害者がいるということを忘れないでください。仮にも彼女のことを本気で好きなのであれば、彼女を傷付けることも冒涜するような行為もするべきではありません。
今回、少しでも彼女がどんなふうに思うか、その気持ちを考えたことがありましたか?」
「……それは」
「そういうことです。彼女は未だに貴方のことを尊敬できる上司だと思っています」
ゆっくり瞬きをし、残念そうに少し目を細めた律。睦月は、唾を飲む音が耳の奥でハッキリと聞こえるのがわかった。
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