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ファンクラブ
【26】
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「千愛希さん、広告代理店に勤めてたって聞いたけどこんなことができるんだね……」
未知の世界に踏み入れた感覚で言うと、「はい! 私、元々はアプリケーションエンジニアとして就職したかったんです。でも、任されたのはWeb広告コンサルトで、前の職では広告ばかり担当していました。
でも今の社長と出会って、好きなことさせてもらってるんです。だからアプリも開発し放題だし、まだ駆け出しのイラストレーター捕まえて共同の仕事を手掛けたり色々してきたんですよ」と目を輝かせて言った。
あれ? 何だか、印象が違う……。活き活きしているというか……。先程までのうっとりとした表情とは別人のようだった。
仕事、好きなんだなぁ……。一瞬でそう思わせるほど、彼女は嬉しそうにしている。
「アプリを作れるなんて凄いね! どんなアプリを作るの?」
「今、人気なのは乙女ゲームなんですけど、あやかし百夜物語っていうので……」
「えぇ!?」
私は、奏ちゃんと声を揃えて大声をあげた。
〔あやかし百夜物語〕といえば、一時茉紀がどハマりしていて月々2万円程課金していた乙女ゲームだ。
相手の男性が、普段は人間に化けているあやかしで、時折元の姿に戻る。ボイス付きで、イベントを攻略すると更に特典が与えられる。
ランキング上位に入るとアイテムが多く貰え、アバターが可愛く変えられると茉紀が喜んでいた。
登録数もかなりいるとのことを聞いていたため、人気のアプリゲームなのだろう。
隣の奏ちゃんも唖然としているため、「奏ちゃんも知ってる?」と聞くと「知ってるよ! 数年前にすっごい流行ったよね! 今でも人気なんだね」と何度も頷いていた。
「知ってるの!? わぁ、嬉しいなぁ。うちの社長もエンジニアなんだけど、脱出ゲームとかが得意なの。ユーザーが男性に片寄っちゃうから、私が乙女ゲームも導入して女性のユーザーを増やすようにしてみたの。
その時に、まだ仕事が少ないイラストレーターに声かけたわけ」
千愛希さんはそう言って懐かしそうな表情を浮かべた。
「え!? でも、あの絵ってよく見るよ?」
「今では売れっ子なんですよ。ありがたいことにうちの仕事を優先させてくれてるんですけど。その乙ゲーのイベントは毎回手掛けてもらってるし」
それを聞いて私と奏ちゃんは顔を見合わせた。これは、本当にとんでもない人に出会ってしまったかもしれない。
未知の世界に踏み入れた感覚で言うと、「はい! 私、元々はアプリケーションエンジニアとして就職したかったんです。でも、任されたのはWeb広告コンサルトで、前の職では広告ばかり担当していました。
でも今の社長と出会って、好きなことさせてもらってるんです。だからアプリも開発し放題だし、まだ駆け出しのイラストレーター捕まえて共同の仕事を手掛けたり色々してきたんですよ」と目を輝かせて言った。
あれ? 何だか、印象が違う……。活き活きしているというか……。先程までのうっとりとした表情とは別人のようだった。
仕事、好きなんだなぁ……。一瞬でそう思わせるほど、彼女は嬉しそうにしている。
「アプリを作れるなんて凄いね! どんなアプリを作るの?」
「今、人気なのは乙女ゲームなんですけど、あやかし百夜物語っていうので……」
「えぇ!?」
私は、奏ちゃんと声を揃えて大声をあげた。
〔あやかし百夜物語〕といえば、一時茉紀がどハマりしていて月々2万円程課金していた乙女ゲームだ。
相手の男性が、普段は人間に化けているあやかしで、時折元の姿に戻る。ボイス付きで、イベントを攻略すると更に特典が与えられる。
ランキング上位に入るとアイテムが多く貰え、アバターが可愛く変えられると茉紀が喜んでいた。
登録数もかなりいるとのことを聞いていたため、人気のアプリゲームなのだろう。
隣の奏ちゃんも唖然としているため、「奏ちゃんも知ってる?」と聞くと「知ってるよ! 数年前にすっごい流行ったよね! 今でも人気なんだね」と何度も頷いていた。
「知ってるの!? わぁ、嬉しいなぁ。うちの社長もエンジニアなんだけど、脱出ゲームとかが得意なの。ユーザーが男性に片寄っちゃうから、私が乙女ゲームも導入して女性のユーザーを増やすようにしてみたの。
その時に、まだ仕事が少ないイラストレーターに声かけたわけ」
千愛希さんはそう言って懐かしそうな表情を浮かべた。
「え!? でも、あの絵ってよく見るよ?」
「今では売れっ子なんですよ。ありがたいことにうちの仕事を優先させてくれてるんですけど。その乙ゲーのイベントは毎回手掛けてもらってるし」
それを聞いて私と奏ちゃんは顔を見合わせた。これは、本当にとんでもない人に出会ってしまったかもしれない。
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