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こんにちは赤ちゃん
【18】
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「何も真実を語らずにあんな言い方したのは悪かったよ。……俺が悪い」
「……本当にその通りです」
「多分、あの旦那は茉紀ちゃんの弱味でも握ろうと思ってまどかちゃんに近付いたんだと思うんだ」
「どうゆう……」
「まどかちゃんさ、あの旦那と何回も会ったことある?」
「いえ……私、顔も思い出せなかったくらいで」
「そうでしょ? 普通は覚えてないよ。それが夫婦揃って親交が深くてっていうなら別だけど。大体は、家族の迷惑にならないように、友達意外の家族がいない時を見計らって会いにいかない?」
「そうしてました。旦那さんのことも色々言いたいだろうし、本人がいるところだとちょっと……」
ハイジさんに言われてみれば、わざわざ会わないようにしていた部分があることに気付いた。
青信号になった横断歩道を渡り、そこを右に曲がった。まだ新居に案内したことのないハイジさんは、私の一歩後ろをただ歩く。
「それなのに向こうはまどかちゃんに気付いて話しかけて来たんでしょ?」
「何でそれを……」
「茉紀ちゃんから、まどかと旦那はあまり顔を合わせたことがないから接点もないし害はないと思うけど……。なんて聞かされてたからね。必死な時の人間って何でもするからね。俺は、行動に出るだろうなって思ってたよ」
「……茉紀からそう聞かされてたのに、凄い警戒心ですね」
「あのね、まどかちゃんが警戒心なさすぎなんだよ? 俺、それに対してもちょっと怒ってるんだからね」
「は!? 何でハイジさんが怒るんですか」
「君には色々とあったでしょうが。元彼のこととか、詐欺とか」
「はぁ……まあ……」
「それにあまねくん。あまねくんが愛情深い、素直な子だからいいようなものだけど。あれ、まどかちゃんに恋愛感情がなければただのストーカーだからね」
ハイジさんが真剣な顔をして言うものだから、私は思わず笑ってしまった。友達にこんな言われ方してるあまねくんってどうなの?
「笑い事じゃないよ……。俺だってまさかあまねくんが本当にまどかちゃんと結婚するだなんて思ってなかったんだから」
「まぁ……あまねくんの周りに昔からいた人達は皆そう言いますね」
「でしょ? だから執念は、そのくらい人を動かすの。茉紀ちゃんの旦那もそうだよ。恐らく昔の写真とかでまどかちゃんの顔を思い出したりしたんだと思う。それに、まどかちゃんが親友だっていうことくらいはわかってるだろうし」
「それで、弱味って……」
「親友だったら何でも相談するんでしょ? 女の子同士って」
「私もそう思っていましたよ。今回までは」
「だからさ、それは茉紀ちゃんの思いやりじゃん? 俺も一旦は聞いたよ。まどかちゃんには言ったの? って。でも茉紀ちゃんがやめとくって言うから、彼女の意思を尊重した。
……動画を作る時、時々あまねくんにも手伝ってもらった」
「そうなんですか?」
「うん。その時に、まどかちゃんが俺と茉紀ちゃんの仲を疑ってるから、やましいことがないならちゃんと説明しておいた方がいいって言われた」
「あまねくんが!?」
あんなに他人のことなら放っておけと言いながら、陰でハイジさんに言ってくれていたのかと思うと、感激しないではいられなかった。
「……本当にその通りです」
「多分、あの旦那は茉紀ちゃんの弱味でも握ろうと思ってまどかちゃんに近付いたんだと思うんだ」
「どうゆう……」
「まどかちゃんさ、あの旦那と何回も会ったことある?」
「いえ……私、顔も思い出せなかったくらいで」
「そうでしょ? 普通は覚えてないよ。それが夫婦揃って親交が深くてっていうなら別だけど。大体は、家族の迷惑にならないように、友達意外の家族がいない時を見計らって会いにいかない?」
「そうしてました。旦那さんのことも色々言いたいだろうし、本人がいるところだとちょっと……」
ハイジさんに言われてみれば、わざわざ会わないようにしていた部分があることに気付いた。
青信号になった横断歩道を渡り、そこを右に曲がった。まだ新居に案内したことのないハイジさんは、私の一歩後ろをただ歩く。
「それなのに向こうはまどかちゃんに気付いて話しかけて来たんでしょ?」
「何でそれを……」
「茉紀ちゃんから、まどかと旦那はあまり顔を合わせたことがないから接点もないし害はないと思うけど……。なんて聞かされてたからね。必死な時の人間って何でもするからね。俺は、行動に出るだろうなって思ってたよ」
「……茉紀からそう聞かされてたのに、凄い警戒心ですね」
「あのね、まどかちゃんが警戒心なさすぎなんだよ? 俺、それに対してもちょっと怒ってるんだからね」
「は!? 何でハイジさんが怒るんですか」
「君には色々とあったでしょうが。元彼のこととか、詐欺とか」
「はぁ……まあ……」
「それにあまねくん。あまねくんが愛情深い、素直な子だからいいようなものだけど。あれ、まどかちゃんに恋愛感情がなければただのストーカーだからね」
ハイジさんが真剣な顔をして言うものだから、私は思わず笑ってしまった。友達にこんな言われ方してるあまねくんってどうなの?
「笑い事じゃないよ……。俺だってまさかあまねくんが本当にまどかちゃんと結婚するだなんて思ってなかったんだから」
「まぁ……あまねくんの周りに昔からいた人達は皆そう言いますね」
「でしょ? だから執念は、そのくらい人を動かすの。茉紀ちゃんの旦那もそうだよ。恐らく昔の写真とかでまどかちゃんの顔を思い出したりしたんだと思う。それに、まどかちゃんが親友だっていうことくらいはわかってるだろうし」
「それで、弱味って……」
「親友だったら何でも相談するんでしょ? 女の子同士って」
「私もそう思っていましたよ。今回までは」
「だからさ、それは茉紀ちゃんの思いやりじゃん? 俺も一旦は聞いたよ。まどかちゃんには言ったの? って。でも茉紀ちゃんがやめとくって言うから、彼女の意思を尊重した。
……動画を作る時、時々あまねくんにも手伝ってもらった」
「そうなんですか?」
「うん。その時に、まどかちゃんが俺と茉紀ちゃんの仲を疑ってるから、やましいことがないならちゃんと説明しておいた方がいいって言われた」
「あまねくんが!?」
あんなに他人のことなら放っておけと言いながら、陰でハイジさんに言ってくれていたのかと思うと、感激しないではいられなかった。
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