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こんにちは赤ちゃん
【19】
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「茉紀ちゃんに限ってそれはないよ。明るくて、調子がいいところもあるけど、あの子の中での優先順位は常に子供だからね」
「……そうであってほしいと私も思ってました」
「そんな茉紀ちゃんだから、俺は相談に乗ったんだよ。それが不倫してる旦那を見て躍起になって育児放棄してまで男と遊ぶような女なら、俺だってまともに相手したりしない」
「ハイジさん……私、今ハイジさんが凄くまともに見えました」
「おい……。その、時々失礼な物言い、天然なの? わざとなの?」
「……悪気はないのです」
「だろうね。……とにかく、俺と茉紀ちゃんは何もないよ。茉紀ちゃん、旦那のこと大好きだからね」
「え……?」
「だから厄介なんだ。旦那に愛想を尽かしているなら、さっさと仕事再開させて離婚して親権とればいいんだよ。でも、何だかんだ惚れた弱味なんだろうね。まあ、子供の父親なわけだし、父親がいなくなったら可哀想だって思う部分もあるだろうし」
「あんなに文句言ってたから、てっきりもう愛情はないのかと……」
「文句言えてる内は逆じゃない? 愛情も興味もなければ放っておくでしょ? 一々構ったり、文句を言うのは、少なくともそこに期待があるからだよ」
「……確かに」
「ね? それで、弱味っていうのはまどかちゃんも疑ったみたいに茉紀ちゃんが不倫してるんじゃないかって探りを入れようとしてるかもって思ってさ。
だから、まどかちゃんとあの旦那を見かけた時に、余計なことでも喋ったんじゃないかと俺も焦ったわけ」
「それで、その苛立ちを私にぶつけてきたんですね」
そう言って目を細めてやれば、ハイジさんは苦笑を浮かべて「だから謝ったじゃん」などと言っている。
つまり、単なる八つ当たりである。
「言ってませんよ、何も。茉紀から相談されたわけでもないし、勝手に私の憶測であることないこと言えないし。だから、何も聞かされてないし、お役に立てなくてすみませんって言いました」
「おお……。俺も今、まどかちゃんが凄くまともに見えたよ」
「……失礼です」
「先に言ったの君だからね。忘れんなよ」
そう言われてしまえば罰が悪くて口を尖らせて黙り込む。だって、ハイジさんが悪いんだからね。
「……そうであってほしいと私も思ってました」
「そんな茉紀ちゃんだから、俺は相談に乗ったんだよ。それが不倫してる旦那を見て躍起になって育児放棄してまで男と遊ぶような女なら、俺だってまともに相手したりしない」
「ハイジさん……私、今ハイジさんが凄くまともに見えました」
「おい……。その、時々失礼な物言い、天然なの? わざとなの?」
「……悪気はないのです」
「だろうね。……とにかく、俺と茉紀ちゃんは何もないよ。茉紀ちゃん、旦那のこと大好きだからね」
「え……?」
「だから厄介なんだ。旦那に愛想を尽かしているなら、さっさと仕事再開させて離婚して親権とればいいんだよ。でも、何だかんだ惚れた弱味なんだろうね。まあ、子供の父親なわけだし、父親がいなくなったら可哀想だって思う部分もあるだろうし」
「あんなに文句言ってたから、てっきりもう愛情はないのかと……」
「文句言えてる内は逆じゃない? 愛情も興味もなければ放っておくでしょ? 一々構ったり、文句を言うのは、少なくともそこに期待があるからだよ」
「……確かに」
「ね? それで、弱味っていうのはまどかちゃんも疑ったみたいに茉紀ちゃんが不倫してるんじゃないかって探りを入れようとしてるかもって思ってさ。
だから、まどかちゃんとあの旦那を見かけた時に、余計なことでも喋ったんじゃないかと俺も焦ったわけ」
「それで、その苛立ちを私にぶつけてきたんですね」
そう言って目を細めてやれば、ハイジさんは苦笑を浮かべて「だから謝ったじゃん」などと言っている。
つまり、単なる八つ当たりである。
「言ってませんよ、何も。茉紀から相談されたわけでもないし、勝手に私の憶測であることないこと言えないし。だから、何も聞かされてないし、お役に立てなくてすみませんって言いました」
「おお……。俺も今、まどかちゃんが凄くまともに見えたよ」
「……失礼です」
「先に言ったの君だからね。忘れんなよ」
そう言われてしまえば罰が悪くて口を尖らせて黙り込む。だって、ハイジさんが悪いんだからね。
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