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効果覿面
【2】
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私が彼女の隣に座ると、パソコンの画面を見やすいようこちらに向けた。画面には多くの英数字がずらっと並んでいて、それを見ただけじゃ何を意味しているのかわからない。
その内の一つをクリックすると、その主のSNSへととんだ。
「え……」
写真がメインで一言二言文章を発信できる〔インテレ〕と呼ばれているものだ。若い子達に人気で、素敵な写真を撮ろうとけっこう前から流行っている。
私はSNS自体が得意ではないし、写真もあまねくんに撮られ過ぎて自分ではあまり撮る気もしない。
綺麗な写真も他人が興味を惹く写真も取れる気がしないし、発信する気もない。そんな私でも驚くくらいのフォロワー数。8万フォローなんて、一般人では無理だ。
更にフォロワー画面を開けば芸能人も多かった。恐らく芸能人とそのファン達による人数だろう。
「この人、まどかさんにしつこい人だよね?」
あまねくんが画面を指差して言う。
「う、うん……」
女優さんやタレントさん、お笑い芸人の方とのツーショットや大勢での写真が多々あげられていた。
中には私に直接送ってきたものもあり、全ての写真に写り込んでいる彼は伊織くんだった。
今度皆でご飯に行きましょう。そう誘われたが、安定期に入る前だったこともあり……気が乗らないのが本音でもあり、お断りしたのだ。その後も何度か連絡は来ていたが、なるべくレスポンスが続かないような文章を送った。
それでも話題を変えて毎日くるメッセージ。そろそろ本格的に面倒になっていたところだが、奏ちゃんの出演している番組が放送されるまでは我慢しなければと仕方なく返信していた。
そんな彼がまさか一般的なHPにひっかかるとは驚きだが、千愛希クオリティのHPは公式顔負けの出来である。
「知り合いなんですよね?」
「うん。知り合いと言えば知り合いなんだけど……。もう何年も会ってなかった人なの。でもたまたまスーパーで会って……」
「この人、いくつも別のアカウントを作って入ってきてるんです」
「そんなことできるの?」
「できます。パソコンも何台か使って、スマホも使って情報を求める人、まどかさんを叩く人、擁護する人と自作自演しています。まあ、普通の方にはわからないでしょうが……私は向こう側に入れてしまうので」
さらりとそんなことを言ってのける千愛希さん。どうしてその全てが同一人物だとわかるのかが不思議だ。
その内の一つをクリックすると、その主のSNSへととんだ。
「え……」
写真がメインで一言二言文章を発信できる〔インテレ〕と呼ばれているものだ。若い子達に人気で、素敵な写真を撮ろうとけっこう前から流行っている。
私はSNS自体が得意ではないし、写真もあまねくんに撮られ過ぎて自分ではあまり撮る気もしない。
綺麗な写真も他人が興味を惹く写真も取れる気がしないし、発信する気もない。そんな私でも驚くくらいのフォロワー数。8万フォローなんて、一般人では無理だ。
更にフォロワー画面を開けば芸能人も多かった。恐らく芸能人とそのファン達による人数だろう。
「この人、まどかさんにしつこい人だよね?」
あまねくんが画面を指差して言う。
「う、うん……」
女優さんやタレントさん、お笑い芸人の方とのツーショットや大勢での写真が多々あげられていた。
中には私に直接送ってきたものもあり、全ての写真に写り込んでいる彼は伊織くんだった。
今度皆でご飯に行きましょう。そう誘われたが、安定期に入る前だったこともあり……気が乗らないのが本音でもあり、お断りしたのだ。その後も何度か連絡は来ていたが、なるべくレスポンスが続かないような文章を送った。
それでも話題を変えて毎日くるメッセージ。そろそろ本格的に面倒になっていたところだが、奏ちゃんの出演している番組が放送されるまでは我慢しなければと仕方なく返信していた。
そんな彼がまさか一般的なHPにひっかかるとは驚きだが、千愛希クオリティのHPは公式顔負けの出来である。
「知り合いなんですよね?」
「うん。知り合いと言えば知り合いなんだけど……。もう何年も会ってなかった人なの。でもたまたまスーパーで会って……」
「この人、いくつも別のアカウントを作って入ってきてるんです」
「そんなことできるの?」
「できます。パソコンも何台か使って、スマホも使って情報を求める人、まどかさんを叩く人、擁護する人と自作自演しています。まあ、普通の方にはわからないでしょうが……私は向こう側に入れてしまうので」
さらりとそんなことを言ってのける千愛希さん。どうしてその全てが同一人物だとわかるのかが不思議だ。
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