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効果覿面
【9】
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翌日は朝から守屋家に出向き、ダリアさんの手伝いに励んだ。皆が集まるからと言って大量の料理を用意したのだ。
「ダリアさん、こんなにたくさん食べれますかね?」
「大丈夫よー! 律と周がいるから」
そう言ってダリアさんは楽しそうに笑っている。律くんとあまねくんは細身のわりによく食べる。高身長のため、栄養が必要なのだろうか。
「で? 何で千愛希を誘ったの?」
リビングでは腕を組んだ律くんに、あまねくんが冷たい視線を向けられていた。
「だって、羨ましそうな顔してたよ? 千愛希さんは実家帰んなかったの?」
コトコトと弱火で煮込む鍋の側で、律くんとあまねくんの会話に耳を傾けた。
「兄弟が多過ぎて一度に集まると両親がうるさいんだって」
「兄弟多いの? 何人?」
「10人」
「10人!?」
あまねくんの声に私も驚く。
「そこに両親と祖父母がいて14人だってさ」
「そ、それは集まったら大変だね……」
「一番下が小学6年生だと」
「しょ、小学生!?」
「まだ手がかかるから帰ってくるなって言われるみたいよ」
律くんはスマホを取り出して欠伸をしている。いつも眠そうにしているなぁと思っていると、律くんと目が合った。
「まどかさんも何で止めなかったの?」
そんなとばっちりを受けた。
「律くんと話し合って決めるかなぁって思って……。千愛希さん来るの嫌なの?」
「……別に」
律くんはふいっと顔を逸らす。
「父さんに紹介しなきゃいけなくなるから嫌なんだよ、きっと。向こうの親御さんにも挨拶をとか言われるから」
あまねくんはそう言って笑っている。
「律ももう30なんだから、女の子くらい連れてきたっておかしくないわよ。もしかしたら女の子は恋愛対象じゃないんじゃないかって一時心配したんだから」
ダリアさんも野菜の切れ端を片付けながらそう言って笑う。
「律から女の子の話なんて聞かなかったもんね。そりゃ母さんも心配になるよね」
「周も他人事じゃないのよ。ずっとまどかちゃんばっかり追いかけて。お嫁さんに来てくれたからよかったけど、そのままずっと独身でもおかしくなかったんだからね」
ダリアさんは眉を下げて小さく息をついている。
「ダリアさん、こんなにたくさん食べれますかね?」
「大丈夫よー! 律と周がいるから」
そう言ってダリアさんは楽しそうに笑っている。律くんとあまねくんは細身のわりによく食べる。高身長のため、栄養が必要なのだろうか。
「で? 何で千愛希を誘ったの?」
リビングでは腕を組んだ律くんに、あまねくんが冷たい視線を向けられていた。
「だって、羨ましそうな顔してたよ? 千愛希さんは実家帰んなかったの?」
コトコトと弱火で煮込む鍋の側で、律くんとあまねくんの会話に耳を傾けた。
「兄弟が多過ぎて一度に集まると両親がうるさいんだって」
「兄弟多いの? 何人?」
「10人」
「10人!?」
あまねくんの声に私も驚く。
「そこに両親と祖父母がいて14人だってさ」
「そ、それは集まったら大変だね……」
「一番下が小学6年生だと」
「しょ、小学生!?」
「まだ手がかかるから帰ってくるなって言われるみたいよ」
律くんはスマホを取り出して欠伸をしている。いつも眠そうにしているなぁと思っていると、律くんと目が合った。
「まどかさんも何で止めなかったの?」
そんなとばっちりを受けた。
「律くんと話し合って決めるかなぁって思って……。千愛希さん来るの嫌なの?」
「……別に」
律くんはふいっと顔を逸らす。
「父さんに紹介しなきゃいけなくなるから嫌なんだよ、きっと。向こうの親御さんにも挨拶をとか言われるから」
あまねくんはそう言って笑っている。
「律ももう30なんだから、女の子くらい連れてきたっておかしくないわよ。もしかしたら女の子は恋愛対象じゃないんじゃないかって一時心配したんだから」
ダリアさんも野菜の切れ端を片付けながらそう言って笑う。
「律から女の子の話なんて聞かなかったもんね。そりゃ母さんも心配になるよね」
「周も他人事じゃないのよ。ずっとまどかちゃんばっかり追いかけて。お嫁さんに来てくれたからよかったけど、そのままずっと独身でもおかしくなかったんだからね」
ダリアさんは眉を下げて小さく息をついている。
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