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効果覿面
【10】
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ダリアさんにしてみれば、画面越しの恋に溺れている息子を抱えて心配だったに違いない。あのまま臣くんと結婚してたら……って、向こうはする気なんてなかったけど。他の人と出会って結婚してたらあまねくんはどうしたんだろうか。
「そしたらお嫁さんに来てくれるまで俺は待ったよ! 他の人と結婚しないように色々対策も考えたし!」
自信満々でそんなことを言うあまねくん。
「お前ね、何度も言うけど犯罪だからね」
律くんは顔をひきつらせ、「まどかちゃん、あんな息子でごめんね」とダリアさんは恥ずかしそうにしている。
「だ、大丈夫です。私はこうして今幸せですし」
ダリアさんを慰めるように言えば「ほら、聞いた? まどかさん幸せだって言ってるもん」と意気揚々と語るあまねくん。
まったく、調子がいいんだから。
「千愛希さんと付き合ってなくても仲良しなんでしょ? 別に父さんには友達だって紹介したらいいじゃん」
「そのつもりだよ。でも、そろそろ結婚も考えろとか言ってきそうだし」
「結婚する気ないの?」
「今はね。仕事忙しいし」
「暇な時なんてないじゃん」
「……うるさいな」
2人のやり取りを見ていると、兄弟らしくて笑えてしまう。
あまり納得していない律くんだが、自室から降りてきたお義父さんの姿を見て顔を伏せた。
「父さん、今日律の友達がくるんだってさ」
あまねくんは、律くんの気持ちなどお構い無しにそう嬉しそうに言った。ぎょっとした顔をした律くんは「ばかっ……」と言って頭を抱えた。
やっぱり律くんよりあまねくんの方が上手な気がする。私はダリアさんと一緒になって笑った。
昼間は家族水入らずで食事をし、夜になれば千愛希さんがやってきた。やはり全く人見知りをしないのか、守屋家の皆さんと和気あいあいと会話をしていた。
どうやら緊張するのは完全に私の前だけらしく、こんなことを言ったら失礼だが、千愛希さんが礼儀正しい普通の女性に見えた。
律くんもその様子に安堵したのか、少し早めの年越しそばを食べ、歌番組を見ながら盛り上がった。
「年越しは一緒にお祝いしようね」
そう言っていたあまねくんは、昼間散々騒いでいたからか23時頃には既にホットカーペットの上でうとうとしていた。
結局0時5分前に律くんに叩き起こされ、ぼーっとしているあまねくんと新年を迎えたのだった。
「そしたらお嫁さんに来てくれるまで俺は待ったよ! 他の人と結婚しないように色々対策も考えたし!」
自信満々でそんなことを言うあまねくん。
「お前ね、何度も言うけど犯罪だからね」
律くんは顔をひきつらせ、「まどかちゃん、あんな息子でごめんね」とダリアさんは恥ずかしそうにしている。
「だ、大丈夫です。私はこうして今幸せですし」
ダリアさんを慰めるように言えば「ほら、聞いた? まどかさん幸せだって言ってるもん」と意気揚々と語るあまねくん。
まったく、調子がいいんだから。
「千愛希さんと付き合ってなくても仲良しなんでしょ? 別に父さんには友達だって紹介したらいいじゃん」
「そのつもりだよ。でも、そろそろ結婚も考えろとか言ってきそうだし」
「結婚する気ないの?」
「今はね。仕事忙しいし」
「暇な時なんてないじゃん」
「……うるさいな」
2人のやり取りを見ていると、兄弟らしくて笑えてしまう。
あまり納得していない律くんだが、自室から降りてきたお義父さんの姿を見て顔を伏せた。
「父さん、今日律の友達がくるんだってさ」
あまねくんは、律くんの気持ちなどお構い無しにそう嬉しそうに言った。ぎょっとした顔をした律くんは「ばかっ……」と言って頭を抱えた。
やっぱり律くんよりあまねくんの方が上手な気がする。私はダリアさんと一緒になって笑った。
昼間は家族水入らずで食事をし、夜になれば千愛希さんがやってきた。やはり全く人見知りをしないのか、守屋家の皆さんと和気あいあいと会話をしていた。
どうやら緊張するのは完全に私の前だけらしく、こんなことを言ったら失礼だが、千愛希さんが礼儀正しい普通の女性に見えた。
律くんもその様子に安堵したのか、少し早めの年越しそばを食べ、歌番組を見ながら盛り上がった。
「年越しは一緒にお祝いしようね」
そう言っていたあまねくんは、昼間散々騒いでいたからか23時頃には既にホットカーペットの上でうとうとしていた。
結局0時5分前に律くんに叩き起こされ、ぼーっとしているあまねくんと新年を迎えたのだった。
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