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それぞれの門出
【40】
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暫くスキッチで遊んだ後、今度は公園に行くと戸塚さんの袖を引っ張る光輝。
麗夢は両手を伸ばしにまにましながらあまねくんについて回っている。あまねくんがお気に入りなのも健在のようです。
私は妃茉莉を見ていなきゃいけないため、皆で行ってくるよう伝えた。まどかさんが行かないなら俺も行かないなんて子供のような事を言う旦那様。
一応先輩が遊びに来てくれたのだから対応してほしいとは思うのだけれど、戸塚さんもあまねくんより光輝に夢中なためそれでもいいように思えた。
それならばと麗夢をあまねくんに預けて、3人で公園に行く話が出たのだけれど、茉紀の姿が見えなくなるとさすがに麗夢が泣くため、彼女も一緒に公園へ行くこととなった。
一気に4人もいなくなったリビングはすっかり静かになってしまい、「子供達がいると賑やかでいいね。来年、再来年後は妃茉莉ちゃんもああなるんだろうね」なんてお義父さんが微笑んでいた。
律くんは散々戸塚さんと一緒に光輝とゲームをさせられ、難しくてクリアできないところは律くんがあっさりとクリアしてしまった。その光景を尊敬の眼差しで見つめる光輝。尊敬するところが間違っているような気がするのだけれど、とても楽しそうだった。
ようやく解放されると思ったのか、公園に行くことを促している律くんに思わず笑ってしまった。
3時間程経ってから戻ってきた4人は、とにかく元気そうだった。外でこれだけ長時間遊べたのも暑くなる前の丁度いい気温のお陰だろう。麗夢は眠ってしまって抱えられてくるだろうと思いきや、元気そうにはしゃいでいる。
子供の体力は無限なんじゃないかと思ってしまう。
しかし、家の中に戻ってきてからは、さすがに疲れが出てきたのか光輝も麗夢も目をとろんとさせ、その内リビングのソファーで寝てしまった。
律くんは自室に戻っていたし、お義父さんは友人とゴルフの打ちっぱなしに行ってくると言って出ていった。
おばあちゃんとダリアさんもお散歩に行くと行って家を空けていた。
守屋家にいて私達しかいない不思議な光景だが、大人だけになったところでコーヒーを淹れ、様々な話で盛り上がる。
「そういえば、あの後大丈夫だったの?」
茉紀がそう言ったのは光輝を轢きそうになった車のこと。めんどくさそうにしていた警察官にチクチク言われ、それに対応していたあまねくんを思い出したようだった。
「ああ、うん。酒気帯び運転だって」
「え? 酒飲んでたの? そりゃ荒い運転にもなるわ。んじゃ免取りかね」
「でしょ。これに懲りて危険運転やめてくれればいいけど」
「そうだね。煽り運転する男性も増えてるからね」
「茉紀さん、それがさその運転手女の人だったんだよ」
あまねくんと茉紀の会話をじっと聞いていた私。こんなことが発覚しても反省しない人はしないんだろうなと嫌な気持ちになる。
「女の人? ふーん、酒に溺れてそんなふうになるなんて嫌だね」
「うん。俺もまどかさんも全然心当たりない人だったから単なる嫌がらせだと思うんだけどさ。なんていったかな。名波……なんだっけ?」
あまねくんがうーんと考えながら私の方を見る。私も千愛希さんとの話に夢中だったため、あまり覚えていない。
2人で唸っていると、顔をひきつらせた茉紀が「まさか名波佳穂じゃないよね……?」なんて言ってきた。
「ああ! そうそう! 名波佳穂だ! って、なんで茉紀さん知ってるの?」
あまねくんの言葉に顔面蒼白の茉紀。
「それ、別れた旦那の不倫相手だわ」そう言った彼女の言葉に私達は驚愕した。
麗夢は両手を伸ばしにまにましながらあまねくんについて回っている。あまねくんがお気に入りなのも健在のようです。
私は妃茉莉を見ていなきゃいけないため、皆で行ってくるよう伝えた。まどかさんが行かないなら俺も行かないなんて子供のような事を言う旦那様。
一応先輩が遊びに来てくれたのだから対応してほしいとは思うのだけれど、戸塚さんもあまねくんより光輝に夢中なためそれでもいいように思えた。
それならばと麗夢をあまねくんに預けて、3人で公園に行く話が出たのだけれど、茉紀の姿が見えなくなるとさすがに麗夢が泣くため、彼女も一緒に公園へ行くこととなった。
一気に4人もいなくなったリビングはすっかり静かになってしまい、「子供達がいると賑やかでいいね。来年、再来年後は妃茉莉ちゃんもああなるんだろうね」なんてお義父さんが微笑んでいた。
律くんは散々戸塚さんと一緒に光輝とゲームをさせられ、難しくてクリアできないところは律くんがあっさりとクリアしてしまった。その光景を尊敬の眼差しで見つめる光輝。尊敬するところが間違っているような気がするのだけれど、とても楽しそうだった。
ようやく解放されると思ったのか、公園に行くことを促している律くんに思わず笑ってしまった。
3時間程経ってから戻ってきた4人は、とにかく元気そうだった。外でこれだけ長時間遊べたのも暑くなる前の丁度いい気温のお陰だろう。麗夢は眠ってしまって抱えられてくるだろうと思いきや、元気そうにはしゃいでいる。
子供の体力は無限なんじゃないかと思ってしまう。
しかし、家の中に戻ってきてからは、さすがに疲れが出てきたのか光輝も麗夢も目をとろんとさせ、その内リビングのソファーで寝てしまった。
律くんは自室に戻っていたし、お義父さんは友人とゴルフの打ちっぱなしに行ってくると言って出ていった。
おばあちゃんとダリアさんもお散歩に行くと行って家を空けていた。
守屋家にいて私達しかいない不思議な光景だが、大人だけになったところでコーヒーを淹れ、様々な話で盛り上がる。
「そういえば、あの後大丈夫だったの?」
茉紀がそう言ったのは光輝を轢きそうになった車のこと。めんどくさそうにしていた警察官にチクチク言われ、それに対応していたあまねくんを思い出したようだった。
「ああ、うん。酒気帯び運転だって」
「え? 酒飲んでたの? そりゃ荒い運転にもなるわ。んじゃ免取りかね」
「でしょ。これに懲りて危険運転やめてくれればいいけど」
「そうだね。煽り運転する男性も増えてるからね」
「茉紀さん、それがさその運転手女の人だったんだよ」
あまねくんと茉紀の会話をじっと聞いていた私。こんなことが発覚しても反省しない人はしないんだろうなと嫌な気持ちになる。
「女の人? ふーん、酒に溺れてそんなふうになるなんて嫌だね」
「うん。俺もまどかさんも全然心当たりない人だったから単なる嫌がらせだと思うんだけどさ。なんていったかな。名波……なんだっけ?」
あまねくんがうーんと考えながら私の方を見る。私も千愛希さんとの話に夢中だったため、あまり覚えていない。
2人で唸っていると、顔をひきつらせた茉紀が「まさか名波佳穂じゃないよね……?」なんて言ってきた。
「ああ! そうそう! 名波佳穂だ! って、なんで茉紀さん知ってるの?」
あまねくんの言葉に顔面蒼白の茉紀。
「それ、別れた旦那の不倫相手だわ」そう言った彼女の言葉に私達は驚愕した。
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