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モテ期到来!?
好きな人
最初の約束の3分なんてとうに過ぎている。オペまで時間も迫っているし、本当にそろそろ現場に戻らなきゃマズイ。なのに私はまだ戻りたくないと思ってしまった。
私は……先生のことが好きなのか。だから毎日この時間をドキドキして待ったりして……槙さんに好きだと言われるとモヤモヤしたりして……先生が不機嫌だと悲しくなった。
それなのに今は……なんだか幸せだと思ってしまった。
「せ、先生……?」
「んー?」
「先生は……いつから私のこと……」
「さあな」
「教えて下さいよ!」
「やだ」
「なんで!?」
「お前が俺よりアイツ選んだから」
額を離してベッと舌を出す先生。子供か! そう思わずツッこんでしまいたくなるほど、意地悪な顔をしていた。
「だからそれは……」
「わかってるよ。さすがにもう行かなきゃヤバいな。仕事終わったらピッチにかけろよ。話の続きはそこでいいだろ」
先生は、PHSを取り出し時間を確認しながら言った。
今日は仕事が終わった後も会えるのか……そう思ったら、胸がとくんと優しく1つ跳ねた。
「わ、わかりました……。あ、あの、その……」
「付き合うの? 付き合わないの?」
もう行くって言ったのに、真剣な顔で彼は私の目を捕らえた。そんな顔をされたらまた緊張してしまう。好きだって気付いたら、もっとドキドキする。
「つ……付き合いたいです」
「ん。じゃあ、行くわ」
短くそう言った彼は、私の前髪をかきあげ、そこに優しくキスを落とした。おでこにキス……初めてされた。
26にして初めておでこにキスってヤバくないか!? こんな少女漫画みたいなシチュエーション、本当にあるんだ……。
きゃー!っと心の中で叫んでいると「またな、愛莉彩」と名前を呼ばれた。ぎゅうっと胸が苦しくなって、こんな些細なことで嬉しいと思ってしまった。
「……はい。いってらっしゃい」
そんなふうにして見送る私はまるで彼女だ。いや、彼女になってしまった。いつものカンファレンス室で意地悪な先生と2人。
私をドキドキさせるのが上手な人。
彼が先に出ていったドアを暫し見つめたあと、はーっと大きく息を吐いてその場にしゃがみ込んだ。
急激に体中が熱くなって、今のやり取りがを最初から思い返す。
私に彼氏ができた。偽物じゃない、本物……院内の噂は本当になりもう後ろめたい思いをしなくてよくなる。
本気で肯定できる日がきた……。
さっきのくしゃっと笑った可愛い顔が蘇る……多分あんな顔は私しか知らない。誰も知らない彼の表情を私だけが知っている。
それが特別だというのなら、私はこの特別を独り占めしたいと思った。
私は……先生のことが好きなのか。だから毎日この時間をドキドキして待ったりして……槙さんに好きだと言われるとモヤモヤしたりして……先生が不機嫌だと悲しくなった。
それなのに今は……なんだか幸せだと思ってしまった。
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「先生は……いつから私のこと……」
「さあな」
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「やだ」
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もう行くって言ったのに、真剣な顔で彼は私の目を捕らえた。そんな顔をされたらまた緊張してしまう。好きだって気付いたら、もっとドキドキする。
「つ……付き合いたいです」
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きゃー!っと心の中で叫んでいると「またな、愛莉彩」と名前を呼ばれた。ぎゅうっと胸が苦しくなって、こんな些細なことで嬉しいと思ってしまった。
「……はい。いってらっしゃい」
そんなふうにして見送る私はまるで彼女だ。いや、彼女になってしまった。いつものカンファレンス室で意地悪な先生と2人。
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