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愛情
【36】
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「ありがとう。助かっちゃった」
「ううん。俺も美味しくいただいた。ご馳走さまでした」
「お粗末様でした」
お互いに少しお辞儀をして笑い合う。
「あまねくん、お風呂沸いてるよ。先入っておいでよ」
「うん……」
「どうしたの?」
入浴を勧めると、視線を逸らして何か言いたげの彼。
「あのさ、一緒に入るのだめ?」
「えぇ!?」
遠慮がちに上目遣いで、私を見つめる彼。そんな可愛い顔をされても、困る。
まだ明るいところで彼と体を重ねることすら抵抗のある私。スタイルがいいわけでもなく、年相応に肉付きがよくなってきている体。
「ダメ?」
可愛く首を傾げてこちらを見る。すごく可愛いんだけど……可愛いんだけどさ、それとこれとは話が別だ。
「だ、だめ……。恥ずかしいし……」
「俺、寒いよ。まどかさんのことずっと待ってたから……」
「う……」
それを言われてしまうと申し訳ない気持ちでいっぱいになる。
「まどかさんと一緒にお風呂入れたら幸せなのにな……」
目を伏せて言われると、泣きじゃくっていたあの辛そうな表情を思い出し、罪悪感でいっぱいになる。
一緒にお風呂に入ったら、少しは安心できるのかな……?
「うー……。私、人様に見せられるような体じゃないよ?」
「人様に見せなくていいよ。俺だけに見せてほしい」
「……体見て幻滅しない?」
「しないよ! するわけないじゃん!」
「うーん……あんまり見ない?」
両手を組んで、指を擦り合わせてモジモジとする私。
あまねくんはもちろんのこと、今まで彼氏と一緒にお風呂に入った経験がない私。
いい年をして、高校生のように恥ずかしがっている自分が情けないけれど、羞恥心は自分の意思とは関係なく湧き起こる感情なのだから仕方がない。
「まどかさんが嫌がることはしないから。……ね?」
可愛く小首を傾げる彼。
まだほんの少し目が赤くて、そんな彼にお願いされたらこれ以上悲しい思いもさせたくなくて、断れなかった。
手を引かれて脱衣場へ行き、彼に背を向けて服を脱ぐ。
布が擦れる音に一々ドキドキして彼の視線が気になって仕方がない。
「手、止まってるよ。脱がせてあげようか?」
背部に気配を感じて、体が密着する。
途中まで脱ぎかけたワンピースの脇からするりと彼の手が侵入してきて、左手で両腕を持ち上げられれば、簡単に足元に落ちた黒のワンピース。
「まっ……大丈夫。自分で脱げるから……先入ってて……」
きっと耳まで赤くなっているだろうと自分でもわかるほど体は火照っていて、持ち上げられた腕をゆっくり下ろして、胸の前を覆う。
「わかった。ちゃんと入ってきてね」
「……うん」
ゆっくり頷けば、背中を滑っていった彼の手に、下着のホックを外され、慌てて前の方で押さえた。
「どうせ脱ぐのに」
彼の甘い声が遠ざかって、浴室のドアを開ける音が聞こえた。
ドアが閉まったのを確認にして、深く息を吐いた。
電気暗くしたらダメかな? 浴槽に白濁の入浴剤をささっと入れれば体を見られずに入れるか……。でも、体を洗っているところを見られるのも恥ずかしいし、タオルを巻いていったら洗えないし……。
1人でぐるぐると考えていると「まどかさん早くー」と声が聞こえ、仕方なく服を全て脱ぐ。躊躇いがちにドアを開けて、背を向けている彼の後ろにしゃがみこんだ。
「ううん。俺も美味しくいただいた。ご馳走さまでした」
「お粗末様でした」
お互いに少しお辞儀をして笑い合う。
「あまねくん、お風呂沸いてるよ。先入っておいでよ」
「うん……」
「どうしたの?」
入浴を勧めると、視線を逸らして何か言いたげの彼。
「あのさ、一緒に入るのだめ?」
「えぇ!?」
遠慮がちに上目遣いで、私を見つめる彼。そんな可愛い顔をされても、困る。
まだ明るいところで彼と体を重ねることすら抵抗のある私。スタイルがいいわけでもなく、年相応に肉付きがよくなってきている体。
「ダメ?」
可愛く首を傾げてこちらを見る。すごく可愛いんだけど……可愛いんだけどさ、それとこれとは話が別だ。
「だ、だめ……。恥ずかしいし……」
「俺、寒いよ。まどかさんのことずっと待ってたから……」
「う……」
それを言われてしまうと申し訳ない気持ちでいっぱいになる。
「まどかさんと一緒にお風呂入れたら幸せなのにな……」
目を伏せて言われると、泣きじゃくっていたあの辛そうな表情を思い出し、罪悪感でいっぱいになる。
一緒にお風呂に入ったら、少しは安心できるのかな……?
「うー……。私、人様に見せられるような体じゃないよ?」
「人様に見せなくていいよ。俺だけに見せてほしい」
「……体見て幻滅しない?」
「しないよ! するわけないじゃん!」
「うーん……あんまり見ない?」
両手を組んで、指を擦り合わせてモジモジとする私。
あまねくんはもちろんのこと、今まで彼氏と一緒にお風呂に入った経験がない私。
いい年をして、高校生のように恥ずかしがっている自分が情けないけれど、羞恥心は自分の意思とは関係なく湧き起こる感情なのだから仕方がない。
「まどかさんが嫌がることはしないから。……ね?」
可愛く小首を傾げる彼。
まだほんの少し目が赤くて、そんな彼にお願いされたらこれ以上悲しい思いもさせたくなくて、断れなかった。
手を引かれて脱衣場へ行き、彼に背を向けて服を脱ぐ。
布が擦れる音に一々ドキドキして彼の視線が気になって仕方がない。
「手、止まってるよ。脱がせてあげようか?」
背部に気配を感じて、体が密着する。
途中まで脱ぎかけたワンピースの脇からするりと彼の手が侵入してきて、左手で両腕を持ち上げられれば、簡単に足元に落ちた黒のワンピース。
「まっ……大丈夫。自分で脱げるから……先入ってて……」
きっと耳まで赤くなっているだろうと自分でもわかるほど体は火照っていて、持ち上げられた腕をゆっくり下ろして、胸の前を覆う。
「わかった。ちゃんと入ってきてね」
「……うん」
ゆっくり頷けば、背中を滑っていった彼の手に、下着のホックを外され、慌てて前の方で押さえた。
「どうせ脱ぐのに」
彼の甘い声が遠ざかって、浴室のドアを開ける音が聞こえた。
ドアが閉まったのを確認にして、深く息を吐いた。
電気暗くしたらダメかな? 浴槽に白濁の入浴剤をささっと入れれば体を見られずに入れるか……。でも、体を洗っているところを見られるのも恥ずかしいし、タオルを巻いていったら洗えないし……。
1人でぐるぐると考えていると「まどかさん早くー」と声が聞こえ、仕方なく服を全て脱ぐ。躊躇いがちにドアを開けて、背を向けている彼の後ろにしゃがみこんだ。
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