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ラポール形成
【23】
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5月18日 土曜日 18:00
菅沼家一同と一家一同とで食事会が行われた。結婚前に妊娠したとあって、双方ギクシャクしたものになるかと思いきや、食事会は終始穏やかであり、賑やかであった。
菅沼家のご両親は、入籍前に申し訳ないと頭を下げたが、うちの父は「もしかしたらこのまま結婚しないつもりでいるんじゃないかと心配だったので、むしろほっとしていますよ」なんて言って陽気だった。初孫ができたと上機嫌だ。
更にお酒まで入り、菅沼さんの父親と昔はこうだっただとか話に花を咲かせていた。あんなに楽しそうな父を見たのは久しぶりだった。
母親同士も楽しそうだったし、当人達は仲良くお酒を楽しんでいた。
私はといえば、菅沼さんよりも年上のお姉さんと2人、隣同士で酒を煽るのだった。お姉さんも中々お酒に強く、女性で対等に飲める人は久しぶりだと嬉しくなった。
お姉さんは、さゆりと名乗った。字はわからないけれど、私は落ち着いた雰囲気のあるさゆりさんにとても好感が持てた。
よかった。こっちだけでも両家が円満で。
私の時もこんなふうにスムーズにいけばいいのだけれど……そうは思うが、実際姉達は6年も交際していて、既に同棲まで了承済みだったのだから、今更反対される理由がないと言われればそれまでだ。
「まどかちゃん、結婚しないの?」
さゆりさんにそう聞かれ、結婚したい人がいることを伝えた。
「そう。じゃあ、次なんだ」
その質問に一悶着あったことを話す。
「ああ……そう。そりゃ、大変だったね。まあ、反対押しきって結婚したって幸せになれないよ。後々文句も言われるし」
話を聞けば、さゆりさんは既に2回離婚していて、今の旦那さんは3人目だそうだ。
男の子の子供が2人いるが、1人は今の旦那さんとの子供で、もう1人は1人目の旦那さんの子供だと言う。
年齢が離れている分、上の子は父親が違うことも理解しており、子育てに奮闘しているとのことだった。
2人目の旦那さんとの結婚時には、相手の家から猛反対を受け、お互い駆け落ち寸前で籍を入れたという。
虐待はなかったものの、子供に対して愛情を持ってくれる人ではなく、旦那さんとの間に子供ができないと、罵声を浴びせ結婚したことを後悔していると家に帰ってくることが少なくなったようだ。
だからといって反対を押しきって結婚した手前、相手の両親に相談することもできず、相手の兄弟からも疎まれる始末だったとのこと。
当時仕事も辞めてしまった旦那さんとの離婚も財産分与の話になり、子育てしながらもさゆりさんの方が収入があったため、揉めるに揉めて離婚までに相当時間がかかったと言っていた。
「相手の家族が少しでも話を聞いてくれる人だったら、もっと子供も嫌な思いしなくて済んだと思うよ。子供がいなきゃ自分のことだけ考えればいいけど、子供を産むつもりなら先にちゃんとしときな」
溌剌な菅沼さんとは違って、ゆっくり、しっとり話すさゆりさんは、どこか律くんを思い出させた。
あまり化粧気のないさゆりさんだが、しっかりとした筋肉が健康的で、普段から何かトレーニングでもしているのだろうかと思った。
律くんもさゆりさんも、1番上はこんなふうにしっかりするものなのかと思うが、姉を見れば、菅沼さんと手を叩いて笑っている。
いやいや、お姉ちゃんだって、私に比べればしっかりしてるか……。自虐にも似た感情が芽生えて少し悲しくなった。
最近新しい出会いが増えて、さゆりさんとも仲良くやっていけそうで、今回の顔合わせは大成功だと安堵するのだった。
菅沼家一同と一家一同とで食事会が行われた。結婚前に妊娠したとあって、双方ギクシャクしたものになるかと思いきや、食事会は終始穏やかであり、賑やかであった。
菅沼家のご両親は、入籍前に申し訳ないと頭を下げたが、うちの父は「もしかしたらこのまま結婚しないつもりでいるんじゃないかと心配だったので、むしろほっとしていますよ」なんて言って陽気だった。初孫ができたと上機嫌だ。
更にお酒まで入り、菅沼さんの父親と昔はこうだっただとか話に花を咲かせていた。あんなに楽しそうな父を見たのは久しぶりだった。
母親同士も楽しそうだったし、当人達は仲良くお酒を楽しんでいた。
私はといえば、菅沼さんよりも年上のお姉さんと2人、隣同士で酒を煽るのだった。お姉さんも中々お酒に強く、女性で対等に飲める人は久しぶりだと嬉しくなった。
お姉さんは、さゆりと名乗った。字はわからないけれど、私は落ち着いた雰囲気のあるさゆりさんにとても好感が持てた。
よかった。こっちだけでも両家が円満で。
私の時もこんなふうにスムーズにいけばいいのだけれど……そうは思うが、実際姉達は6年も交際していて、既に同棲まで了承済みだったのだから、今更反対される理由がないと言われればそれまでだ。
「まどかちゃん、結婚しないの?」
さゆりさんにそう聞かれ、結婚したい人がいることを伝えた。
「そう。じゃあ、次なんだ」
その質問に一悶着あったことを話す。
「ああ……そう。そりゃ、大変だったね。まあ、反対押しきって結婚したって幸せになれないよ。後々文句も言われるし」
話を聞けば、さゆりさんは既に2回離婚していて、今の旦那さんは3人目だそうだ。
男の子の子供が2人いるが、1人は今の旦那さんとの子供で、もう1人は1人目の旦那さんの子供だと言う。
年齢が離れている分、上の子は父親が違うことも理解しており、子育てに奮闘しているとのことだった。
2人目の旦那さんとの結婚時には、相手の家から猛反対を受け、お互い駆け落ち寸前で籍を入れたという。
虐待はなかったものの、子供に対して愛情を持ってくれる人ではなく、旦那さんとの間に子供ができないと、罵声を浴びせ結婚したことを後悔していると家に帰ってくることが少なくなったようだ。
だからといって反対を押しきって結婚した手前、相手の両親に相談することもできず、相手の兄弟からも疎まれる始末だったとのこと。
当時仕事も辞めてしまった旦那さんとの離婚も財産分与の話になり、子育てしながらもさゆりさんの方が収入があったため、揉めるに揉めて離婚までに相当時間がかかったと言っていた。
「相手の家族が少しでも話を聞いてくれる人だったら、もっと子供も嫌な思いしなくて済んだと思うよ。子供がいなきゃ自分のことだけ考えればいいけど、子供を産むつもりなら先にちゃんとしときな」
溌剌な菅沼さんとは違って、ゆっくり、しっとり話すさゆりさんは、どこか律くんを思い出させた。
あまり化粧気のないさゆりさんだが、しっかりとした筋肉が健康的で、普段から何かトレーニングでもしているのだろうかと思った。
律くんもさゆりさんも、1番上はこんなふうにしっかりするものなのかと思うが、姉を見れば、菅沼さんと手を叩いて笑っている。
いやいや、お姉ちゃんだって、私に比べればしっかりしてるか……。自虐にも似た感情が芽生えて少し悲しくなった。
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