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再会
【21】
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どうせ仕事は、結婚したらデイサービスにでも行けばいいと思っていた。千尋ちゃんも大塚さんも可愛い後輩だ。近藤さんも含め、一緒に働いていて楽しい仲間はたくさんいる。
辛いこともあるけれど、私は〔すずらん〕で働くのが好きだった。それでも、あまねくんと一緒に生活していけるなら、今の職場を辞めて、他の就職先を探したっていい。
「私は、あまねくんがいてくれてよかったって思ってる。今回だって、あまねくんがいてくれたからこれだけで済んだの。お父さんが、職場に迷惑がかかると困るって言うなら、迷惑はかけないようにする。自分達で撒いた種は、自分達で処理する。だから、あまねくんと一緒に住むことを許して」
「それはダメだ。2、3日の間にアパートを引き払ってここに帰ってきなさい」
「……私の部屋は、もうこの家にはないよ」
「部屋くらいなんとでもなる。アパートに置いてある荷物は、そのまま元々いたお前の部屋に持ってくればいい。俺もそれまでに、お前の部屋を片付けておく」
「そんなこと言ってるんじゃないでしょ? 何であまねくんと一緒に住んだらダメなの!?」
「なら、彼に何ができるんだ! 一緒に住んだら、彼の家は特定されないのか? 彼の職場はもう知られているんだろ? その男が出所して、君の後をつけたらどうなる!? 君は、まどかと同じように今の事務所を辞めて全く違う場所でまどかと生活できるのか!? それができるなら、好きにしたらいい」
「……」
そんなことを言われたら、私もあまねくんも何も言い返せなかった。確かに、同じ税理士としてお互いが勤める事務所を知っていた仲だった。当然、あまねくんの職場も知られているわけで、そこから彼の家が知られる可能性は高い。
だからといって、せっかく就職し、実績を上げてきたあまねくんが今の事務所を退職するだなんて、そんなことはさせられない。
あまねくん自身も、先生には恩があると言っていたし、今の事務所で頑張りたい気持ちもわかる。
完全に雅臣との縁を切るなら、2人で職場も家も手放して全く違う土地で新たに生活するしかない。
けれど、それはあまりにも酷な話だ。
私は、地元が好きだし、あまねくんにだってせっかく手に入れた信頼と実績を手放して欲しくはない。
「……僕は、まどかさんと一緒にいられるなら、今の職場を辞めても構いません」
「あまねくん!?」
彼から飛び出てきたのは、予想もしていなかった言葉だった。
「一さんがおっしゃったように、まどかさんが危険な目に遭ったのは、僕にも原因があります。今の職場を辞めて、結城雅臣に居場所を知られないように僕がまどかさんを守ります」
こんなにも声を荒げている父を前にして尚、あまねくんは父の目を真っ直ぐ見据えて言う。
私は、こんな彼だから好きになったのだ。いつだって彼は、自分のことよりも私のことを考えてくれるから。
辛いこともあるけれど、私は〔すずらん〕で働くのが好きだった。それでも、あまねくんと一緒に生活していけるなら、今の職場を辞めて、他の就職先を探したっていい。
「私は、あまねくんがいてくれてよかったって思ってる。今回だって、あまねくんがいてくれたからこれだけで済んだの。お父さんが、職場に迷惑がかかると困るって言うなら、迷惑はかけないようにする。自分達で撒いた種は、自分達で処理する。だから、あまねくんと一緒に住むことを許して」
「それはダメだ。2、3日の間にアパートを引き払ってここに帰ってきなさい」
「……私の部屋は、もうこの家にはないよ」
「部屋くらいなんとでもなる。アパートに置いてある荷物は、そのまま元々いたお前の部屋に持ってくればいい。俺もそれまでに、お前の部屋を片付けておく」
「そんなこと言ってるんじゃないでしょ? 何であまねくんと一緒に住んだらダメなの!?」
「なら、彼に何ができるんだ! 一緒に住んだら、彼の家は特定されないのか? 彼の職場はもう知られているんだろ? その男が出所して、君の後をつけたらどうなる!? 君は、まどかと同じように今の事務所を辞めて全く違う場所でまどかと生活できるのか!? それができるなら、好きにしたらいい」
「……」
そんなことを言われたら、私もあまねくんも何も言い返せなかった。確かに、同じ税理士としてお互いが勤める事務所を知っていた仲だった。当然、あまねくんの職場も知られているわけで、そこから彼の家が知られる可能性は高い。
だからといって、せっかく就職し、実績を上げてきたあまねくんが今の事務所を退職するだなんて、そんなことはさせられない。
あまねくん自身も、先生には恩があると言っていたし、今の事務所で頑張りたい気持ちもわかる。
完全に雅臣との縁を切るなら、2人で職場も家も手放して全く違う土地で新たに生活するしかない。
けれど、それはあまりにも酷な話だ。
私は、地元が好きだし、あまねくんにだってせっかく手に入れた信頼と実績を手放して欲しくはない。
「……僕は、まどかさんと一緒にいられるなら、今の職場を辞めても構いません」
「あまねくん!?」
彼から飛び出てきたのは、予想もしていなかった言葉だった。
「一さんがおっしゃったように、まどかさんが危険な目に遭ったのは、僕にも原因があります。今の職場を辞めて、結城雅臣に居場所を知られないように僕がまどかさんを守ります」
こんなにも声を荒げている父を前にして尚、あまねくんは父の目を真っ直ぐ見据えて言う。
私は、こんな彼だから好きになったのだ。いつだって彼は、自分のことよりも私のことを考えてくれるから。
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