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得るものと失うもの
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突き放されたあとにやってきた温もりは、言葉では言い表せないほど心地良いものだった。キスしてくれたり、抱きしめてくれたり。なのに千紘から迫れば断られたり。
それでも待っていれば凪からこうして触れてくれるのであれば、それでもいい気がした。
それに、凪のペースに合わせてさえいれば一緒にいてくれるような言い方だ。千紘は不安を残しつつも、その体温に身を預けた。
「……わかった。凪がいいって言った時だけにする」
「いいって言うかはわかんないけどな」
「……拷問だ」
「それでもいいなら一緒にいる。拷問だと思うなら、最初から一緒にいない方がいい」
「やめる選択肢はないって言ったじゃん」
「じゃあ、我慢するんだな?」
「うん……。凪のペースに合わせる。一緒にいられるなら、お触りなしでも我慢する」
ちゃんと口にした千紘に、凪はようやく安堵の息をついた。しっかりとルールを決めておかないと、いつも千紘のペースにのまれてしまうことになる。
凪も自分の生活が脅かされるのは嫌なのだ。お互いプラスの生活ができると思って一緒にいることを選んだのに、どちらかが苦痛になっては意味がない。
他人同士が一緒に住むのだから、どこかは妥協すべきだと凪は思うのだった。
「俺が嫌だって言ったらすぐにやめること。ダメだって言ったことはしたらダメだ」
「う……はい。凪に従うよ」
そう言いながら、千紘は凪の胸にスリスリと頬を寄せた。どんな条件を突きつけられたって、この温もりを手放すよりはマシだと千紘も気付いた。
何かを決める時にはちゃんと話し合うと約束してくれただけでも進歩だと思えた。千紘はこれからの共同生活で、少しずつでも凪の信頼を得たいと意気込むのだった。
それでも待っていれば凪からこうして触れてくれるのであれば、それでもいい気がした。
それに、凪のペースに合わせてさえいれば一緒にいてくれるような言い方だ。千紘は不安を残しつつも、その体温に身を預けた。
「……わかった。凪がいいって言った時だけにする」
「いいって言うかはわかんないけどな」
「……拷問だ」
「それでもいいなら一緒にいる。拷問だと思うなら、最初から一緒にいない方がいい」
「やめる選択肢はないって言ったじゃん」
「じゃあ、我慢するんだな?」
「うん……。凪のペースに合わせる。一緒にいられるなら、お触りなしでも我慢する」
ちゃんと口にした千紘に、凪はようやく安堵の息をついた。しっかりとルールを決めておかないと、いつも千紘のペースにのまれてしまうことになる。
凪も自分の生活が脅かされるのは嫌なのだ。お互いプラスの生活ができると思って一緒にいることを選んだのに、どちらかが苦痛になっては意味がない。
他人同士が一緒に住むのだから、どこかは妥協すべきだと凪は思うのだった。
「俺が嫌だって言ったらすぐにやめること。ダメだって言ったことはしたらダメだ」
「う……はい。凪に従うよ」
そう言いながら、千紘は凪の胸にスリスリと頬を寄せた。どんな条件を突きつけられたって、この温もりを手放すよりはマシだと千紘も気付いた。
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