187 / 246
年下っていいもんだ
20
しおりを挟む
瑠衣の胸がキュンと小さく音を立てた。もう少し一緒にいたかったとわがままを言ったのは瑠衣の方なのに、仕事中もずっと瑠衣のことを考えていたかのような発言にときめかないはずがなかった。
「わ、私も……会えるの楽しみだった」
言いながらゆっくり後ろを振り向くと、パチリと目が合う。長いまつ毛が上下に揺れて、珀の瞳に瑠衣の顔が映った。
店内のオレンジの照明が、2人を包む。流れていた音楽もいつの間にか止まっていて、2人の息をのむ音だけが響いた。
それから、どちらからともなく唇を重ねた。車内での続きをするかのように。ゆっくり、何度もキスをする。
あんなに会いたくて、あんなに早く触れたいと思ったのに、今はゆったりと流れるこの時間が心地よかった。
珀が、瑠衣の頬を両手ではさみこむようにして包み、鼻先同士をくっつける。温かい空気が流れて、お互いにふふっと軽く笑う。
ほんの少しの照れ隠しだった。
最後にもう一度だけ珀からキスをする。
「そろそろ作らないとお腹空かせてるよね」
そう言いながら、珀は瑠衣の背中を軽く撫でた。
「今日、お昼ご飯いっぱい食べたから、ちょうど少し空いてきたくらい」
「はは。俺も。あの店、美味しくてつい食べ過ぎちゃった」
「ね。あんなちゃんとした和食なんて久しぶりに食べたよ」
「今度また行こう」
珀は瑠衣の指先を軽く握ると、そっと離れた。
「今からそれに負けないくらい美味しいもの作るから」
料理人として刺激されたのか、珀は一層やる気に満ちていた。今はとにかく瑠衣の喜ぶ顔がたくさん見たかった。
なんたって、今日は瑠衣が自ら会いたいと言って来てくれた日だから。
また一緒に星を眺めて、今度はもう少し長くいられるかな……と少し期待した。
「わ、私も……会えるの楽しみだった」
言いながらゆっくり後ろを振り向くと、パチリと目が合う。長いまつ毛が上下に揺れて、珀の瞳に瑠衣の顔が映った。
店内のオレンジの照明が、2人を包む。流れていた音楽もいつの間にか止まっていて、2人の息をのむ音だけが響いた。
それから、どちらからともなく唇を重ねた。車内での続きをするかのように。ゆっくり、何度もキスをする。
あんなに会いたくて、あんなに早く触れたいと思ったのに、今はゆったりと流れるこの時間が心地よかった。
珀が、瑠衣の頬を両手ではさみこむようにして包み、鼻先同士をくっつける。温かい空気が流れて、お互いにふふっと軽く笑う。
ほんの少しの照れ隠しだった。
最後にもう一度だけ珀からキスをする。
「そろそろ作らないとお腹空かせてるよね」
そう言いながら、珀は瑠衣の背中を軽く撫でた。
「今日、お昼ご飯いっぱい食べたから、ちょうど少し空いてきたくらい」
「はは。俺も。あの店、美味しくてつい食べ過ぎちゃった」
「ね。あんなちゃんとした和食なんて久しぶりに食べたよ」
「今度また行こう」
珀は瑠衣の指先を軽く握ると、そっと離れた。
「今からそれに負けないくらい美味しいもの作るから」
料理人として刺激されたのか、珀は一層やる気に満ちていた。今はとにかく瑠衣の喜ぶ顔がたくさん見たかった。
なんたって、今日は瑠衣が自ら会いたいと言って来てくれた日だから。
また一緒に星を眺めて、今度はもう少し長くいられるかな……と少し期待した。
0
あなたにおすすめの小説
わたしの下着 母の私をBBA~と呼ぶことのある息子がまさか...
MisakiNonagase
青春
39才の母・真知子は息子が私の下着を持ち出していることに気づいた。
ネットで同様の事象がないか調べると、案外多いようだ。
さて、真知子は息子を問い詰める? それとも気づかないふりを続けてあげるか?
あるフィギュアスケーターの性事情
蔵屋
恋愛
この小説はフィクションです。
しかし、そのようなことが現実にあったかもしれません。
何故ならどんな人間も、悪魔や邪神や悪神に憑依された偽善者なのですから。
この物語は浅岡結衣(16才)とそのコーチ(25才)の恋の物語。
そのコーチの名前は高木文哉(25才)という。
この物語はフィクションです。
実在の人物、団体等とは、一切関係がありません。
ちょっと大人な物語はこちらです
神崎 未緒里
恋愛
本当にあった!?かもしれない
ちょっと大人な短編物語集です。
日常に突然訪れる刺激的な体験。
少し非日常を覗いてみませんか?
あなたにもこんな瞬間が訪れるかもしれませんよ?
※本作品ではGemini PRO、Pixai.artで作成した生成AI画像ならびに
Pixabay並びにUnsplshのロイヤリティフリーの画像を使用しています。
※不定期更新です。
※文章中の人物名・地名・年代・建物名・商品名・設定などはすべて架空のものです。
屈辱と愛情
守 秀斗
恋愛
最近、夫の態度がおかしいと思っている妻の名和志穂。25才。仕事で疲れているのかとそっとしておいたのだが、一か月もベッドで抱いてくれない。思い切って、夫に聞いてみると意外な事を言われてしまうのだが……。
愛しているなら拘束してほしい
守 秀斗
恋愛
会社員の美夜本理奈子(24才)。ある日、仕事が終わって会社の玄関まで行くと大雨が降っている。びしょ濡れになるのが嫌なので、地下の狭い通路を使って、隣の駅ビルまで行くことにした。すると、途中の部屋でいかがわしい行為をしている二人の男女を見てしまうのだが……。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる