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十、
しおりを挟む●8月には、データを見ると年内か年を越せるか、と考えていた。抗癌剤が効き、現時点で転移が無いことから、12月に新たに重粒子線治療を受けることになった。上手くすれば2年ほどの時間が得られる可能性も見えてきた。With抗癌剤で、再発=死を覚悟しながらの時間。生を思い切り味わい尽くすべく与えられる時間。それに手を伸ばそうと思う。
テレポート されたら詰むぞ 断固阻止
力んでも無駄 PET検査で
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CTに PET検査に MRI
造影剤で 溢れる身体
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手裏剣で 佐助が穿つ 癌細胞?
十勇士じゃない 重粒子線
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人前で 気負わず 癌の 話する
悟りの境地は 遥か遠いまま
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いつの間に 慣れつつあると 訝しむ
癌である身と 限られた日に
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十二月 ギフトに向かい 手を伸ばす
蜜の滴る 余命の時間
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