201 / 591
10月
164.チトニア
しおりを挟む
朝のホームルームで土志田センセから木村君が見つかった話を聞いて皆で喚声をあげた後、センセから見ず知らずの場所には入らないようにと釘をさされた。木村君は昨日の内に病院に運ばれて、そのまま入院したっていう。足の骨はギプスで良さそうだけど、何日か動けなくてそこにいたみたいだから少し入院が必要みたいだ。運動部だからなのか沢山動くからか、動けない中でも食べ物とか飲み物はあったみたいで、それほど衰弱はしてないっていうから何日かで退院できそうだって久々に笑顔の浦野君が話してる。浦野君が言うことには、木村君は三浦のお化け屋敷の中に入って探索していたら、床が腐っていて地下室に落ちちゃったらしい。何年か人が住まないだけで家って、そんなに痛むんだって感心したんだけど。実際は三浦のお化け屋敷は設計が特殊で、南側の殆どがガラスばりなんだって。お化け屋敷探検の人達が忍び込むのにその窓を割ってしまって、そこから雨風にずっと曝されていた床が腐っちゃったってことらしい。そっかーって感心してしまうけど、そこに運悪く乗っちゃった木村君は不運としか言いようがないよね。しかも木村君の体がギリギリ通る分しか穴が開いてなくて、ドアを開けると丁度陰に隠れてしまう位置具合だったらしい。
すっごい不運としか言いようがないよね。そうなると。
夜の暗がりで忍び込んだ訳だから誰もみてる人がいなくて、しかも見えない穴に落ちて足の骨が折れてて立てない。不運続きの木村君は暗がりで出口を探して這って動いてしまったんだ。なので、昼間に探しに入った警察の人は穴には気がついたけど中を照らしても木村君が見えなくて、当の木村君は夜中這い回った疲れで寝ていたらしい。地下室だからスマホの電波も届かなくて、寝て起きては這って出口を探すを繰り返してたみたい。問題は地下室の出入口がその部屋に残されてたカーペットの下だって事に警察の人は気がつかなかったってこと。っていうのもお家の持ち主の三浦さんが何処かに行ってしまって、お家の詳しい事を知ってる人が殆どいないせいらしいんだけど。センセは何故か地下室の入り口を見つけたんだって。
「どうやって見つけたの?カーペットだったんでしょ?」
探偵小説好きな小林夏帆ちやんが、興味津々でセンセに食いついている。センセは呆れたように夏帆ちゃんの質問に偶々だと答えてるけど、警察の人も気がつかないのに何で夜に行ったセンセがそれを見つけたのかは正直私も他の子も疑問だ。運が良い事を確か果報者とか言うけど、そんなもんなのかな?他の人が一生懸命探しても見つからないのに、ちょっと見ただけで探し物見つける人っているもんね。って納得したのは私だけだったみたいで、香苗が休み時間に私と早紀ちゃんを引き連れて土志田センセのいる生徒指導室に乗り込んだ。
「納得出来ない!何で警察が見つけれないのを、夜に見つけるの?!」
「あー、見つかったんだから、それで良しとしとけ。」
センセが香苗の声に耳を塞いで、仕方なしに麦茶を注いでくれている。それでも納得出来ないを繰り返す香苗に、土志田センセは呆れ顔だ。信じてるって自信満々だったのにそこは納得しないんだってコソッと早紀ちゃんに言うと、早紀ちゃんは苦笑いしながら香苗の様子を眺めている。
「おかしいでしょ?!何で見つけたの?」
木村君に聞くと言う手もあるんだけど、暗がりにいた木村君がその答えを知ってるかどうかは少し疑問だ。追い回されたセンセは観念したみたいに、香苗に麦茶を手渡して私達にも麦茶を配る。
「わーかった、答えは地下室があるのを知ってる奴が居るんだよ。あの家に行ったらしいのは浦野と警察から聞いてたからもしかしてと思ったんだ。」
その答えに3人ともが目を丸くした。なんだ最初から知ってて行ったんだって納得したけど、三浦のお化け屋敷のことを知ってる人がいることの方が驚きだ。センセがここだけの話だと教えてくれたけど、三浦のお化け屋敷は2年ちょっとくらい前までは人が住んでたらしい。しかも、その家族の誰かと知り合いだったのが、センセのお友達で私にはミルクティのお兄さんでお馴染みのあの目付きの鋭い槙山さんなんだって。槙山さんは小さい頃よく三浦のお化け屋敷が、まだお屋敷だった頃に遊びに行っていて地下室があることも屋根裏部屋もあることも知っていたんだって。警察の人も聞きに行けばいいのにって思うけど、槙山さんは三浦さんの親戚でもないから気がつかないんだろうってセンセは言ってる。確かに小学校の時の友達に迄辿り着くには時間が足りないかも。つまりは孝君の家みたいな隠し部屋みたいな仕掛けのあるお家なんだ。だから、人が消えるみたいに噂されてるのかも。
「なんだ、最初から知ってたんだ。」
「お前、人をなんだと思ってるんだ。俺は探偵じゃないぞ。」
「いや、本気で自分だけで見つけたのならカッコいいかなって思ったのに。損した。」
香苗、ツーンは止めて、センセが微妙な顔になってるから。兎も角木村君が無事戻ってきたのが何よりなんだし、これで皆も安心してお化け屋敷の準備もできるじゃん。そういってから私と香苗は、また自分達が最初の実験台になるんだってことを思い出していた。
すっごい不運としか言いようがないよね。そうなると。
夜の暗がりで忍び込んだ訳だから誰もみてる人がいなくて、しかも見えない穴に落ちて足の骨が折れてて立てない。不運続きの木村君は暗がりで出口を探して這って動いてしまったんだ。なので、昼間に探しに入った警察の人は穴には気がついたけど中を照らしても木村君が見えなくて、当の木村君は夜中這い回った疲れで寝ていたらしい。地下室だからスマホの電波も届かなくて、寝て起きては這って出口を探すを繰り返してたみたい。問題は地下室の出入口がその部屋に残されてたカーペットの下だって事に警察の人は気がつかなかったってこと。っていうのもお家の持ち主の三浦さんが何処かに行ってしまって、お家の詳しい事を知ってる人が殆どいないせいらしいんだけど。センセは何故か地下室の入り口を見つけたんだって。
「どうやって見つけたの?カーペットだったんでしょ?」
探偵小説好きな小林夏帆ちやんが、興味津々でセンセに食いついている。センセは呆れたように夏帆ちゃんの質問に偶々だと答えてるけど、警察の人も気がつかないのに何で夜に行ったセンセがそれを見つけたのかは正直私も他の子も疑問だ。運が良い事を確か果報者とか言うけど、そんなもんなのかな?他の人が一生懸命探しても見つからないのに、ちょっと見ただけで探し物見つける人っているもんね。って納得したのは私だけだったみたいで、香苗が休み時間に私と早紀ちゃんを引き連れて土志田センセのいる生徒指導室に乗り込んだ。
「納得出来ない!何で警察が見つけれないのを、夜に見つけるの?!」
「あー、見つかったんだから、それで良しとしとけ。」
センセが香苗の声に耳を塞いで、仕方なしに麦茶を注いでくれている。それでも納得出来ないを繰り返す香苗に、土志田センセは呆れ顔だ。信じてるって自信満々だったのにそこは納得しないんだってコソッと早紀ちゃんに言うと、早紀ちゃんは苦笑いしながら香苗の様子を眺めている。
「おかしいでしょ?!何で見つけたの?」
木村君に聞くと言う手もあるんだけど、暗がりにいた木村君がその答えを知ってるかどうかは少し疑問だ。追い回されたセンセは観念したみたいに、香苗に麦茶を手渡して私達にも麦茶を配る。
「わーかった、答えは地下室があるのを知ってる奴が居るんだよ。あの家に行ったらしいのは浦野と警察から聞いてたからもしかしてと思ったんだ。」
その答えに3人ともが目を丸くした。なんだ最初から知ってて行ったんだって納得したけど、三浦のお化け屋敷のことを知ってる人がいることの方が驚きだ。センセがここだけの話だと教えてくれたけど、三浦のお化け屋敷は2年ちょっとくらい前までは人が住んでたらしい。しかも、その家族の誰かと知り合いだったのが、センセのお友達で私にはミルクティのお兄さんでお馴染みのあの目付きの鋭い槙山さんなんだって。槙山さんは小さい頃よく三浦のお化け屋敷が、まだお屋敷だった頃に遊びに行っていて地下室があることも屋根裏部屋もあることも知っていたんだって。警察の人も聞きに行けばいいのにって思うけど、槙山さんは三浦さんの親戚でもないから気がつかないんだろうってセンセは言ってる。確かに小学校の時の友達に迄辿り着くには時間が足りないかも。つまりは孝君の家みたいな隠し部屋みたいな仕掛けのあるお家なんだ。だから、人が消えるみたいに噂されてるのかも。
「なんだ、最初から知ってたんだ。」
「お前、人をなんだと思ってるんだ。俺は探偵じゃないぞ。」
「いや、本気で自分だけで見つけたのならカッコいいかなって思ったのに。損した。」
香苗、ツーンは止めて、センセが微妙な顔になってるから。兎も角木村君が無事戻ってきたのが何よりなんだし、これで皆も安心してお化け屋敷の準備もできるじゃん。そういってから私と香苗は、また自分達が最初の実験台になるんだってことを思い出していた。
0
あなたにおすすめの小説
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
【R18】幼馴染がイケメン過ぎる
ケセラセラ
恋愛
双子の兄弟、陽介と宗介は一卵性の双子でイケメンのお隣さん一つ上。真斗もお隣さんの同級生でイケメン。
幼稚園の頃からずっと仲良しで4人で遊んでいたけど、大学生にもなり他にもお友達や彼氏が欲しいと思うようになった主人公の吉本 華。
幼馴染の関係は壊したくないのに、3人はそうは思ってないようで。
関係が変わる時、歯車が大きく動き出す。
【R18】純粋無垢なプリンセスは、婚礼した冷徹と噂される美麗国王に三日三晩の初夜で蕩かされるほど溺愛される
奏音 美都
恋愛
数々の困難を乗り越えて、ようやく誓約の儀を交わしたグレートブルタン国のプリンセスであるルチアとシュタート王国、国王のクロード。
けれど、それぞれの執務に追われ、誓約の儀から二ヶ月経っても夫婦の時間を過ごせずにいた。
そんなある日、ルチアの元にクロードから別邸への招待状が届けられる。そこで三日三晩の甘い蕩かされるような初夜を過ごしながら、クロードの過去を知ることになる。
2人の出会いを描いた作品はこちら
「純粋無垢なプリンセスを野盗から助け出したのは、冷徹と噂される美麗国王でした」https://www.alphapolis.co.jp/novel/702276663/443443630
2人の誓約の儀を描いた作品はこちら
「純粋無垢なプリンセスは、冷徹と噂される美麗国王と誓約の儀を結ぶ」
https://www.alphapolis.co.jp/novel/702276663/183445041
あるフィギュアスケーターの性事情
蔵屋
恋愛
この小説はフィクションです。
しかし、そのようなことが現実にあったかもしれません。
何故ならどんな人間も、悪魔や邪神や悪神に憑依された偽善者なのですから。
この物語は浅岡結衣(16才)とそのコーチ(25才)の恋の物語。
そのコーチの名前は高木文哉(25才)という。
この物語はフィクションです。
実在の人物、団体等とは、一切関係がありません。
人狼な幼妻は夫が変態で困り果てている
井中かわず
恋愛
古い魔法契約によって強制的に結ばれたマリアとシュヤンの14歳年の離れた夫婦。それでも、シュヤンはマリアを愛していた。
それはもう深く愛していた。
変質的、偏執的、なんとも形容しがたいほどの狂気の愛情を注ぐシュヤン。異常さを感じながらも、なんだかんだでシュヤンが好きなマリア。
これもひとつの夫婦愛の形…なのかもしれない。
全3章、1日1章更新、完結済
※特に物語と言う物語はありません
※オチもありません
※ただひたすら時系列に沿って変態したりイチャイチャしたりする話が続きます。
※主人公の1人(夫)が気持ち悪いです。
王子を身籠りました
青の雀
恋愛
婚約者である王太子から、毒を盛って殺そうとした冤罪をかけられ収監されるが、その時すでに王太子の子供を身籠っていたセレンティー。
王太子に黙って、出産するも子供の容姿が王家特有の金髪金眼だった。
再び、王太子が毒を盛られ、死にかけた時、我が子と対面するが…というお話。
愛された側妃と、愛されなかった正妃
編端みどり
恋愛
隣国から嫁いだ正妃は、夫に全く相手にされない。
夫が愛しているのは、美人で妖艶な側妃だけ。
連れて来た使用人はいつの間にか入れ替えられ、味方がいなくなり、全てを諦めていた正妃は、ある日側妃に子が産まれたと知った。自分の子として育てろと無茶振りをした国王と違い、産まれたばかりの赤ん坊は可愛らしかった。
正妃は、子育てを通じて強く逞しくなり、夫を切り捨てると決めた。
※カクヨムさんにも掲載中
※ 『※』があるところは、血の流れるシーンがあります
※センシティブな表現があります。血縁を重視している世界観のためです。このような考え方を肯定するものではありません。不快な表現があればご指摘下さい。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる