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12月
232.ザクロ 実
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12月28日 水曜日
大掃除はまだまだ続いてるけど、早紀ちゃんと香苗が話があるって呼び出されたのを良いことに2時間休憩を勝ち取った私。『茶樹』で待ち合わせに一番早く辿り着いてしまった私は、ショーケースの中を眺めてフワァって簡単の声をあげてしまう。
冬場のショーケースってこんなに鮮やかにならないもんだよね。
普通だと栗とかサツマイモだとかになって、後はタルトタタンとか茶系っていうか黄色っていうか。冬場=果物なしに結合していた私の浅はかさに思わず唸ってしまう。
「はは、ハムちゃん、目が真ん丸だな。」
ええ、もう諦めたんです。茶樹のバックヤードで半年以上もハムスターのハムちゃんと呼ばれてたのは、この間松尾さんから聞きました。調理担当の鈴徳さんのお気に入りで毎回微妙にサービスされてたと聞いたら、何だかもう諦めるしかない気がするでしょ?もー、最近モモンガやらハムスターやら……。
「冬場って果物こんなに使えるんですね!鈴徳さん!」
「はは、最近はさぁ苺は12月からだしね。葡萄も柿も出るし、ここからは林檎や柑橘もでるから。西洋梨や無花果なんかもまだいけるし。」
「でも、冬場って茶色っていうか黄色っていうか。」
「ああ、確かになぁ。色味はそっち系が多いよな。うちのモンブランもそれになると困るからさ、ひと工夫してるんだよ。」
確かに見下ろしたショーケースの中のモンブランは2種類あるけど、どっちも普通のモンブランのイメージとは違う。1つはコロンと丸くて薄いクリーム色の球体で、上にクリームとシロップ漬けにしたら栗が乗ってる。もう1つの方は形は良くあるモンブランなんだけど、色が違う。タルトの上が緑色のモンブランって……。
「抹茶じゃないからね?名前で分かると思うけど。」
確かに抹茶とは何処にも書いてない。鮮やかな緑のタルト生地に柔らかな緑色のクリームに薄く粉砂糖、上にはカラメリゼしたバナナの花とチョコレート細工のピンクのグラデーションのかかった白い蝶がいる。蝶のピンクのところは多分苺のパウダーかな。
『モンブラン・スピナキア』
って何?他のは少し説明があるのに、それだけ名前だけって狡い!鈴徳さん!ニコニコして鈴徳さんはスッゴい楽しそうに私を見てるけど、スピナキアってなんだっけ?英語じゃない気がするけど。うう、分かんないよう!愚かしさが露見する気がするけど、ググりたい!
「ググっちゃダメだよ?ハムちゃん。」
「何で分かったんですか!?」
「はは、顔にググりたいって出てる。」
ふぇーん、先に言われてしまったら、ググれない。ショーケース越しじゃ匂いも分かんないし、注文するのが一番だけど私は今月の洋梨と紅茶のパフェが食べたいし。大人だったら洋梨と赤ワインのパフェにできるけど、そっちは大人だけメニューだし。
「ヒント!ヒントください!」
「えー、ヒントかぁ。アジア原産で日本には江戸時代に伝来でーす。」
「大雑把!そんなの沢山あるじゃないですか!」
遊ばれてる!絶対遊ばれてる!でも、悔しいから答えたい!そんな時に背後の気配に鈴徳さんは視線を上げて、言っちゃ駄目ですよと口を開く。振り返ると久々に会う鳥飼さんがいて、私の視線の先を眺めてへぇと声をあげた。
「鳥飼さん、スピナキアって何語ですか?!」
「ハムちゃーん、カンニングは駄目だよー。」
「答えじゃないですもん、何語って聞いたんです!」
おお、屁理屈だぁと笑う鈴徳さんに、鳥飼さんも思わず苦笑いだ。鳥飼さんは何か事前に注文してたらしくて、鈴徳さんが奥に入っていく。それを横目に鳥飼さんは考え込んで、思い出したって言うように口を開いた。
「スピナキアは……ラテン語じゃなかったかな?確か。」
「ラテン語ぉ?それじゃ分かんないっ!鈴徳さん、絶対これクイズにする気で書いてる!」
「はは、そんなに現物は珍しいものではないけど、確かに販売ケーキには珍しいからクイズにしたくなるね。」
うう、ラテン語、海外から来てて、珍しくなくて、緑。販売するようなケーキは珍しいってことは、家庭ではケーキに作ることがあるってこと?スピナキア……何か似たような言葉を何処かで聞いたことあるんだけどなぁ。
「麻希ちゃん?こんにちは、鳥飼さん。」
「早紀、なんだ待ち合わせだったのか?」
ドアが開く音がして、背後で早紀ちゃんの声がする。うーん、時間切れ……分かんないなぁ、スピナキア。スピナキアって何回も繰り返してたら、余計分かんなくて呪文みたい。鈴徳さんは笑いながら、鳥飼さんに箱入りの何かを手渡して会計をしている。
「教えてやりなよ、良二君。この後ずっと呪文みたいに唱えることになるよ?スピナキアって。」
会計をしながら苦笑いの鳥飼さんを横に、早紀ちゃんも不思議そうにショーケースの緑のケーキを覗き込んでいる。お店は年末のせいでそんなにお客さんがいないから、松尾さんは今日はお休みらしいしマスターさんは奥でカウンターのサングラスのお客さんとお話し中。
「案外分かんないもんだね。スピナーチョなら分かる?」
そう言いながら鈴徳さんはショーケースの中のメニューカードを裏返す。ええ?!私にクイズするために態々裏書きしてるの?!それに正直驚きだけど、裏の名前は更に衝撃!スピナーチョってイタリアンで聞いたことあると思ったら。
「ホウレン草?!ホウレン草でモンブランなんですか?!」
「中々苦味が難しくてねー。この間松理さんが面白そうだからって作ってみせろって言うからさ、色々考えてね。」
その言葉に思わず早紀ちゃんが申し訳なさそうな顔をする。って、言われたからやってみたって簡単に言うけど、鈴徳さんって本当に凄い!確かにホウレン草のパウンドケーキとかはお家で作れるけど、販売できるケーキのレベルって。
タルト生地にもホウレン草が少し練り込んであって。下はホウレン草のチーズケーキのタルト。その上にはスポンジに甘いベリーソースとバナナのムースで層をつくってるんだって。で、上にホウレン草のクリームでモンブランの形にしてるって教えてくれた。それで、上にバナナのカラメリゼのお花なのかぁ。うう、食べてみたいけどパフェ……。
鳥飼さんがお店から姿を消したのと入れ替わるみたいにして、香苗がやって来て。そこからは何時もみたいにより集まって、2人のクリスマスイブの出来事を聞いたんだけど……。
最初に聞いたのは香苗の方。センセの私服が別人なのは、夏休みに私も見てるから納得。ジャージじゃなくて私服だとセンセって確かにはるかに若くて、鳥飼さんと同級生って事に納得なんだよね。しかも、律儀にお返しを渡すためだけの用事で女の子の家に来るって、先生としては駄目だって分かってても格好いい。恋する乙女としては駄目って絶対言えないやつだって、私と早紀ちゃんは香苗に同意する。
「人伝は受け取らないって言うから、今度は直接わたすから!」
ってセンセにバレンタインにチョコレートをあげたいから、特訓してちょうだいと言う。香苗の凄い真剣な顔に思わず、うん分かったって力強く頷いてしまう私。勿論相手はセンセな訳で大きな声で話せる内容じゃないけど、何かこの3人なら良いかって言うか。香苗としてはおばさんにも話せないし、誰かに聞いてもらわないと逆上せそうだったって。なんか、分かる。
次に聞いたのは早紀ちゃんの話。って孝君の方から呼び捨てにしてって?!どっか打ったのって思うと同時に、2人の時はタカちゃんって呼んでたと打ち明ける早紀ちゃんが初々しくて可愛い。でも、まだうまく呼べないのよと俯く早紀ちゃんの気持ち、私もスッゴい良く分かる!呼べないよ!名前だけ呼び捨てって、呼べないよね!
「麻希子も、名前で呼んでって言われてるんだ。」
「呼べって言われても、雪ちゃんってずっと呼んでるから、つい雪ちゃんって出ちゃうんだよ。」
「そうよね、タカちゃんって呼び慣れてるから。」
ウンウンと頷いている私達2人に香苗は、フーンとそんなものなのかぁっていう顔をしてる。流石に言い直しを待たれてるといったら、香苗に爆笑されたのは私のせいなのか雪ちゃんのせいなのか。うん、雪ちゃんのせいってことにしておこう。ってまだ早紀ちゃんは何かモジモジしてて、私と香苗は顔を見合わせる。
「それだけじゃない?早紀ちゃん。」
「えっとね、その…………。」
こういうことには勘のいい香苗の目が、ニヤリと笑いながら細められた。
「遂に、したの?早紀。」
「ええ!孝君と?!」
「後誰とするって、麻希子ってば。」
モジモジしてた早紀ちゃんの頬が見る間に赤くなって、恥ずかしそうに早紀ちゃんは再び俯く。ええ!孝君やっぱりどっか頭打ったんじゃないの?!なんて失礼極まりないか。
「で、何処まで?Cまで?」
「ま、まさか!香苗ちゃんたら!まだ、高校生なんだから!」
早紀ちゃんが慌てて否定するけど、高校生は理由になんないなぁってサラッと香苗に突っ込まれている。いや、なってもいいんじゃとは思うけど、孝君から突然窓越しでキスされたって聞いたら。やっぱり幼馴染みの恋って、恋愛小説か!と正直叫びそう。いいなぁ、そんなシチュエーションって香苗と私は溜め息ものだ。
勿論こうなると私も何かあったかって聞かれる事になったんだけど、何故か源川先輩と遭遇してしまった話で再び香苗には笑われるし。早紀ちゃんには映画デートいいなぁって羨ましいって言われるし。盛り上がった末に2時間の約束をはるかに超過して帰宅した私は、コッテリとママにお説教をされることになったのだった。
大掃除はまだまだ続いてるけど、早紀ちゃんと香苗が話があるって呼び出されたのを良いことに2時間休憩を勝ち取った私。『茶樹』で待ち合わせに一番早く辿り着いてしまった私は、ショーケースの中を眺めてフワァって簡単の声をあげてしまう。
冬場のショーケースってこんなに鮮やかにならないもんだよね。
普通だと栗とかサツマイモだとかになって、後はタルトタタンとか茶系っていうか黄色っていうか。冬場=果物なしに結合していた私の浅はかさに思わず唸ってしまう。
「はは、ハムちゃん、目が真ん丸だな。」
ええ、もう諦めたんです。茶樹のバックヤードで半年以上もハムスターのハムちゃんと呼ばれてたのは、この間松尾さんから聞きました。調理担当の鈴徳さんのお気に入りで毎回微妙にサービスされてたと聞いたら、何だかもう諦めるしかない気がするでしょ?もー、最近モモンガやらハムスターやら……。
「冬場って果物こんなに使えるんですね!鈴徳さん!」
「はは、最近はさぁ苺は12月からだしね。葡萄も柿も出るし、ここからは林檎や柑橘もでるから。西洋梨や無花果なんかもまだいけるし。」
「でも、冬場って茶色っていうか黄色っていうか。」
「ああ、確かになぁ。色味はそっち系が多いよな。うちのモンブランもそれになると困るからさ、ひと工夫してるんだよ。」
確かに見下ろしたショーケースの中のモンブランは2種類あるけど、どっちも普通のモンブランのイメージとは違う。1つはコロンと丸くて薄いクリーム色の球体で、上にクリームとシロップ漬けにしたら栗が乗ってる。もう1つの方は形は良くあるモンブランなんだけど、色が違う。タルトの上が緑色のモンブランって……。
「抹茶じゃないからね?名前で分かると思うけど。」
確かに抹茶とは何処にも書いてない。鮮やかな緑のタルト生地に柔らかな緑色のクリームに薄く粉砂糖、上にはカラメリゼしたバナナの花とチョコレート細工のピンクのグラデーションのかかった白い蝶がいる。蝶のピンクのところは多分苺のパウダーかな。
『モンブラン・スピナキア』
って何?他のは少し説明があるのに、それだけ名前だけって狡い!鈴徳さん!ニコニコして鈴徳さんはスッゴい楽しそうに私を見てるけど、スピナキアってなんだっけ?英語じゃない気がするけど。うう、分かんないよう!愚かしさが露見する気がするけど、ググりたい!
「ググっちゃダメだよ?ハムちゃん。」
「何で分かったんですか!?」
「はは、顔にググりたいって出てる。」
ふぇーん、先に言われてしまったら、ググれない。ショーケース越しじゃ匂いも分かんないし、注文するのが一番だけど私は今月の洋梨と紅茶のパフェが食べたいし。大人だったら洋梨と赤ワインのパフェにできるけど、そっちは大人だけメニューだし。
「ヒント!ヒントください!」
「えー、ヒントかぁ。アジア原産で日本には江戸時代に伝来でーす。」
「大雑把!そんなの沢山あるじゃないですか!」
遊ばれてる!絶対遊ばれてる!でも、悔しいから答えたい!そんな時に背後の気配に鈴徳さんは視線を上げて、言っちゃ駄目ですよと口を開く。振り返ると久々に会う鳥飼さんがいて、私の視線の先を眺めてへぇと声をあげた。
「鳥飼さん、スピナキアって何語ですか?!」
「ハムちゃーん、カンニングは駄目だよー。」
「答えじゃないですもん、何語って聞いたんです!」
おお、屁理屈だぁと笑う鈴徳さんに、鳥飼さんも思わず苦笑いだ。鳥飼さんは何か事前に注文してたらしくて、鈴徳さんが奥に入っていく。それを横目に鳥飼さんは考え込んで、思い出したって言うように口を開いた。
「スピナキアは……ラテン語じゃなかったかな?確か。」
「ラテン語ぉ?それじゃ分かんないっ!鈴徳さん、絶対これクイズにする気で書いてる!」
「はは、そんなに現物は珍しいものではないけど、確かに販売ケーキには珍しいからクイズにしたくなるね。」
うう、ラテン語、海外から来てて、珍しくなくて、緑。販売するようなケーキは珍しいってことは、家庭ではケーキに作ることがあるってこと?スピナキア……何か似たような言葉を何処かで聞いたことあるんだけどなぁ。
「麻希ちゃん?こんにちは、鳥飼さん。」
「早紀、なんだ待ち合わせだったのか?」
ドアが開く音がして、背後で早紀ちゃんの声がする。うーん、時間切れ……分かんないなぁ、スピナキア。スピナキアって何回も繰り返してたら、余計分かんなくて呪文みたい。鈴徳さんは笑いながら、鳥飼さんに箱入りの何かを手渡して会計をしている。
「教えてやりなよ、良二君。この後ずっと呪文みたいに唱えることになるよ?スピナキアって。」
会計をしながら苦笑いの鳥飼さんを横に、早紀ちゃんも不思議そうにショーケースの緑のケーキを覗き込んでいる。お店は年末のせいでそんなにお客さんがいないから、松尾さんは今日はお休みらしいしマスターさんは奥でカウンターのサングラスのお客さんとお話し中。
「案外分かんないもんだね。スピナーチョなら分かる?」
そう言いながら鈴徳さんはショーケースの中のメニューカードを裏返す。ええ?!私にクイズするために態々裏書きしてるの?!それに正直驚きだけど、裏の名前は更に衝撃!スピナーチョってイタリアンで聞いたことあると思ったら。
「ホウレン草?!ホウレン草でモンブランなんですか?!」
「中々苦味が難しくてねー。この間松理さんが面白そうだからって作ってみせろって言うからさ、色々考えてね。」
その言葉に思わず早紀ちゃんが申し訳なさそうな顔をする。って、言われたからやってみたって簡単に言うけど、鈴徳さんって本当に凄い!確かにホウレン草のパウンドケーキとかはお家で作れるけど、販売できるケーキのレベルって。
タルト生地にもホウレン草が少し練り込んであって。下はホウレン草のチーズケーキのタルト。その上にはスポンジに甘いベリーソースとバナナのムースで層をつくってるんだって。で、上にホウレン草のクリームでモンブランの形にしてるって教えてくれた。それで、上にバナナのカラメリゼのお花なのかぁ。うう、食べてみたいけどパフェ……。
鳥飼さんがお店から姿を消したのと入れ替わるみたいにして、香苗がやって来て。そこからは何時もみたいにより集まって、2人のクリスマスイブの出来事を聞いたんだけど……。
最初に聞いたのは香苗の方。センセの私服が別人なのは、夏休みに私も見てるから納得。ジャージじゃなくて私服だとセンセって確かにはるかに若くて、鳥飼さんと同級生って事に納得なんだよね。しかも、律儀にお返しを渡すためだけの用事で女の子の家に来るって、先生としては駄目だって分かってても格好いい。恋する乙女としては駄目って絶対言えないやつだって、私と早紀ちゃんは香苗に同意する。
「人伝は受け取らないって言うから、今度は直接わたすから!」
ってセンセにバレンタインにチョコレートをあげたいから、特訓してちょうだいと言う。香苗の凄い真剣な顔に思わず、うん分かったって力強く頷いてしまう私。勿論相手はセンセな訳で大きな声で話せる内容じゃないけど、何かこの3人なら良いかって言うか。香苗としてはおばさんにも話せないし、誰かに聞いてもらわないと逆上せそうだったって。なんか、分かる。
次に聞いたのは早紀ちゃんの話。って孝君の方から呼び捨てにしてって?!どっか打ったのって思うと同時に、2人の時はタカちゃんって呼んでたと打ち明ける早紀ちゃんが初々しくて可愛い。でも、まだうまく呼べないのよと俯く早紀ちゃんの気持ち、私もスッゴい良く分かる!呼べないよ!名前だけ呼び捨てって、呼べないよね!
「麻希子も、名前で呼んでって言われてるんだ。」
「呼べって言われても、雪ちゃんってずっと呼んでるから、つい雪ちゃんって出ちゃうんだよ。」
「そうよね、タカちゃんって呼び慣れてるから。」
ウンウンと頷いている私達2人に香苗は、フーンとそんなものなのかぁっていう顔をしてる。流石に言い直しを待たれてるといったら、香苗に爆笑されたのは私のせいなのか雪ちゃんのせいなのか。うん、雪ちゃんのせいってことにしておこう。ってまだ早紀ちゃんは何かモジモジしてて、私と香苗は顔を見合わせる。
「それだけじゃない?早紀ちゃん。」
「えっとね、その…………。」
こういうことには勘のいい香苗の目が、ニヤリと笑いながら細められた。
「遂に、したの?早紀。」
「ええ!孝君と?!」
「後誰とするって、麻希子ってば。」
モジモジしてた早紀ちゃんの頬が見る間に赤くなって、恥ずかしそうに早紀ちゃんは再び俯く。ええ!孝君やっぱりどっか頭打ったんじゃないの?!なんて失礼極まりないか。
「で、何処まで?Cまで?」
「ま、まさか!香苗ちゃんたら!まだ、高校生なんだから!」
早紀ちゃんが慌てて否定するけど、高校生は理由になんないなぁってサラッと香苗に突っ込まれている。いや、なってもいいんじゃとは思うけど、孝君から突然窓越しでキスされたって聞いたら。やっぱり幼馴染みの恋って、恋愛小説か!と正直叫びそう。いいなぁ、そんなシチュエーションって香苗と私は溜め息ものだ。
勿論こうなると私も何かあったかって聞かれる事になったんだけど、何故か源川先輩と遭遇してしまった話で再び香苗には笑われるし。早紀ちゃんには映画デートいいなぁって羨ましいって言われるし。盛り上がった末に2時間の約束をはるかに超過して帰宅した私は、コッテリとママにお説教をされることになったのだった。
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