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二度目の7月
閑話101.須藤香苗
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いないと分かっていて夜の公園を彷徨く程、自分はもう子供ではない。そんなことをしてまたあの変態と鉢合わせるのはごめんだし、もし何かあって悌順に嫌われるようなことはもう出来ないと思う。だから母親の心配を完全に肩透かしさせて、香苗は大人しく普段と同じような生活をこなす。母は香苗が家庭教師の義人か頻繁に送ってくれる忠志に好意を寄せているのだと思っている風だ。年からすればたいして悌順と義人達だってかわりないが、流石に担任に香苗が惚れているなんて想像もしてない。だけど、今の状況ではそれがどちらでも同じこと。何しろその三人と真見塚孝の敬愛する鳥飼信哉まで姿を消している。それにまた香苗があの公園で彼らを待つようになったりするのではないかと、母は密かに心配していたのだ。でも香苗はそうはしない。
今の香苗には大人しく家で悌順から電話か何か連絡を貰えるのを、じっと待ち続けて絶えるしかない。香苗が探せるところは散々探したし、別な探す方法がある子達も全力で協力してくれているけど、近郊に悌順が入院してないのはもう分かった。交通事故も起きてないのも分かったし、おかしなことが起きているのはもう理解できた。
《その後どう?》
ピロンと音をたてて表示されたのは木内梓からのLINE。実は最近になって梓の方から手紙が届いて、春先に一度顔を会わせていた。
※※※
梓は会うなり香苗に深々と頭を下げて「あの時はごめん。」と真っ直ぐな瞳で謝って、早紀にも謝りたいと香苗に早紀の家を教えてほしいと頼んだのだ。何に謝ってるのとかその場で言えないわけではなかったけど、余りにも率直に謝られて度肝を抜かれてしまったし、あの頃の自分が非常識でマトモでなかったなんてことを言われたら香苗にも断りようがない。しかも早紀ときたら、親の離婚した梓が父子家庭で今はクリスチャンのお嬢様高校に通っているって聞いて、何でか盛大に吹き出したものだから神妙だった筈の空気がぶち壊しになった。
「な、なんで笑うのよ?!」
「だ、だって、木内さんがお嬢様学校……っふっふふっ!」
「ぶっ、お、お嬢……っ」
「なによっ香苗までっ!」
「人のこと蹴ってたのにっ木内さんが、お、お嬢……ふはっあはははっ!」
梓が絶妙に不貞腐れてしまったから、二人とも余計におかしくて道端で笑い転げ回りそうになってしまう。だって、香苗や早紀の記憶の中の木内梓はイケイケコギャルの典型みたいな子で、気に入らない子を集団で虐めて蹴り飛ばすし、煙草を吸って悪ぶったりする素行不良少女だ。それが今やお嬢様学校で周囲から御姉様と呼ばれて、ごきげんようなんて挨拶をしてる。しかもなんと今年は学生総意で、生徒会長になったという。
「ぶはっ!だめ!おかしすぎっ!!みんなに話したい!!総意で?おねぇさまっ?!ごきげんようっていうの?!」
「や!やめてよっ!だってごきげんようって答えることになってるんだもの!!それに頼まれたら断れないし!麻希子も頼まれるのは信頼されてるからだよって……。」
ちょっと麻希子……恐るべし。二人とも知らなかったが転校直後から麻希子と梓は文通を続けていて、地味に梓の相談相手になっていたのだ。梓が麻希子に恥ずかしいからと口止めしておいたと言うが、あの百面相普段隠し事無しかと思ったら、木内梓のことは全く表に出してない。案外本当に麻希子自身が、見えない場所で成長してるのに二人は目を丸くする。
「麻希子にも会ってく?」
「ううん、今はまだいい。」
そんな文通までしてるのに何でか梓は、あれから一度も麻希子と会ってはいないのだという。LINEも電話もしてない、ただ手紙だけのやり取りを続けているだけ。友達なら会えばいいのにと呆れたように香苗がいうと、何故かまだ早いからと梓は笑う。もう少し自信がついたら会いたいのといわれて、香苗ではなく早紀の方が何か納得するものがあったようだ。
※※※
そんなわけで香苗と早紀とLINEのやり取りをするようになった梓にも、都立第三高校の他の友人から土志田悌順の情報が流れたらしい。そうしたら実は医療機器メーカーの営業をやっている梓の父親が、それとなく仕事相手の多数の病院を眺めてきてくれたらしいがここら辺は守秘義務の範疇だからこれ以上は秘密。でも、今回のことで香苗にも良く分かったけど、案外病院の情報ってやり方さえ知ってたら直ぐ耳にはいるんだなぁってこと。病院の規模とか患者数はあんまり関係ないし、看護師さん同士の横の繋がりって言うのはまるでインターネットみたいに張り巡らされてる。しかも、そういうのは話さない事になっている筈なのに、看護師が身内の子達の情報には呆気にとられる。何しろ警察病院に智美の車がいたって話がでたら、数時間後には十代の入院患者いないって~だって。いや確かに年代だけしか特定してないけど、病院のベットの数は五百位なわけでそれを検索してくれる人がいるってことでしょ?探偵ってこういう伝をつかうんだろうなぁって、染々思ったわけだ。しかも秘密の患者だとわかんないけど、っていうけど、秘密の患者って何?!っていうか守秘義務って何?!の世界だ。
《今んとこ、変化ない。》
香苗が物憂げにそう答えると、直ぐ様梓から心配だね帰ってくる。何しろ話してないのに梓の方にも悌順だけじゃなくて、クラスメイトの孝と智美の話まで流れているんだから、呆れてしまう。人の口に戸はたてられないってこういうことだよねと思ったわけだ。それにしてもクラスメイトので何かが掴めそうなのは智美の情報が主で、次が孝。仁のことは麻希子に一任だが、麻希子がここ丸一日反応がないのに皆が不安がっている。だけど、香苗にとって一番欲しい情報は何一つ入らない。智美や孝のことも心配だけど、何より心配な人の情報が何も見つからないまま。あの夜恐らく傘の下で抱き締められて別れた後から、悌順が消えたと知って香苗がどんな風に感じたか
好きだと言ってくれた……
そのほんの数時間後に姿を消してしまった悌順に、言葉に出来ないほど不安なのは事実だけど香苗にできるのはもうこうして信じるだけ。だって、好きと告げたから姿を消した訳じゃない。
また月曜な、香苗
悌順は別れる時、そう確かに耳元で言った。あの言葉には絶対に嘘はなかったし、あの時の悌順はまたいつもの月曜が来るって思ってた筈だ。だから何かが起きて悌順は巻き込まれて、戻ってこようとしてる筈。
若瀬のお陰で智美の住所は分かったけど、あの嵐の時の落雷で起きた火事であの一体は規制線が張ってあるらしい。妙に警備が厳重でまだ近づけないと瑠璃は言うし、早紀の方も父親が関わってないから警備しているのは恐らく警察じゃないともいう。一度潜り込もうとした木村と五十嵐が警備しているような坊主に追いかけられて、散々だったと言っていた。それと関係があるかは分からないけど、戻ってくるって信じてるから。
だから、早く……戻ってきて…………
子供過ぎる自分にはこれ以上は何も手が出せなくて、香苗にできるのはこうして必死に祈るだけ。祈ったら叶うならどれだけでも祈るから、と必死に思う。行方が分からなくなってからの七日間が、どれだけおもくて長かったか帰ってきたら絶対に怒るんだからと思いながら無事を祈り続ける。
そのままベットには入ることもなく机で転た寝をしていたのに気がついたのは、月曜に日付が変わった真夜中だった。カーテンも開けたままで煌々と電気もつけたままなのに溜め息をついた香苗は何気なく立ち上がると、カーテンくらいはと窓辺に歩み寄る。
直後に親が寝ていることなんか完全に失念して、香苗は転げ落ちるように階段を駆け降り玄関から飛び出した。玄関までの石畳で足を滑らせながら、迷うことなく真っ直ぐにその姿に駆け寄ると相手は安堵したみたいな顔で手を広げて抱き止めてくれる。四月の火傷の時の怪我なんか比較にならないほど、怪我だらけで包帯や絆創膏が張られて消毒薬の臭いがするけど腕の中は間違いなく悌順の臭いがした。
「や、すさ……っ!」
全然言葉にならないのに、宝物みたいに抱き止められて優しくただいまと囁く声が耳元に落ちてくる。その声を聞いた瞬間、文字通りブワッと大粒の涙が溢れだして我慢していた筈の声が溢れ落ちていた。
今の香苗には大人しく家で悌順から電話か何か連絡を貰えるのを、じっと待ち続けて絶えるしかない。香苗が探せるところは散々探したし、別な探す方法がある子達も全力で協力してくれているけど、近郊に悌順が入院してないのはもう分かった。交通事故も起きてないのも分かったし、おかしなことが起きているのはもう理解できた。
《その後どう?》
ピロンと音をたてて表示されたのは木内梓からのLINE。実は最近になって梓の方から手紙が届いて、春先に一度顔を会わせていた。
※※※
梓は会うなり香苗に深々と頭を下げて「あの時はごめん。」と真っ直ぐな瞳で謝って、早紀にも謝りたいと香苗に早紀の家を教えてほしいと頼んだのだ。何に謝ってるのとかその場で言えないわけではなかったけど、余りにも率直に謝られて度肝を抜かれてしまったし、あの頃の自分が非常識でマトモでなかったなんてことを言われたら香苗にも断りようがない。しかも早紀ときたら、親の離婚した梓が父子家庭で今はクリスチャンのお嬢様高校に通っているって聞いて、何でか盛大に吹き出したものだから神妙だった筈の空気がぶち壊しになった。
「な、なんで笑うのよ?!」
「だ、だって、木内さんがお嬢様学校……っふっふふっ!」
「ぶっ、お、お嬢……っ」
「なによっ香苗までっ!」
「人のこと蹴ってたのにっ木内さんが、お、お嬢……ふはっあはははっ!」
梓が絶妙に不貞腐れてしまったから、二人とも余計におかしくて道端で笑い転げ回りそうになってしまう。だって、香苗や早紀の記憶の中の木内梓はイケイケコギャルの典型みたいな子で、気に入らない子を集団で虐めて蹴り飛ばすし、煙草を吸って悪ぶったりする素行不良少女だ。それが今やお嬢様学校で周囲から御姉様と呼ばれて、ごきげんようなんて挨拶をしてる。しかもなんと今年は学生総意で、生徒会長になったという。
「ぶはっ!だめ!おかしすぎっ!!みんなに話したい!!総意で?おねぇさまっ?!ごきげんようっていうの?!」
「や!やめてよっ!だってごきげんようって答えることになってるんだもの!!それに頼まれたら断れないし!麻希子も頼まれるのは信頼されてるからだよって……。」
ちょっと麻希子……恐るべし。二人とも知らなかったが転校直後から麻希子と梓は文通を続けていて、地味に梓の相談相手になっていたのだ。梓が麻希子に恥ずかしいからと口止めしておいたと言うが、あの百面相普段隠し事無しかと思ったら、木内梓のことは全く表に出してない。案外本当に麻希子自身が、見えない場所で成長してるのに二人は目を丸くする。
「麻希子にも会ってく?」
「ううん、今はまだいい。」
そんな文通までしてるのに何でか梓は、あれから一度も麻希子と会ってはいないのだという。LINEも電話もしてない、ただ手紙だけのやり取りを続けているだけ。友達なら会えばいいのにと呆れたように香苗がいうと、何故かまだ早いからと梓は笑う。もう少し自信がついたら会いたいのといわれて、香苗ではなく早紀の方が何か納得するものがあったようだ。
※※※
そんなわけで香苗と早紀とLINEのやり取りをするようになった梓にも、都立第三高校の他の友人から土志田悌順の情報が流れたらしい。そうしたら実は医療機器メーカーの営業をやっている梓の父親が、それとなく仕事相手の多数の病院を眺めてきてくれたらしいがここら辺は守秘義務の範疇だからこれ以上は秘密。でも、今回のことで香苗にも良く分かったけど、案外病院の情報ってやり方さえ知ってたら直ぐ耳にはいるんだなぁってこと。病院の規模とか患者数はあんまり関係ないし、看護師さん同士の横の繋がりって言うのはまるでインターネットみたいに張り巡らされてる。しかも、そういうのは話さない事になっている筈なのに、看護師が身内の子達の情報には呆気にとられる。何しろ警察病院に智美の車がいたって話がでたら、数時間後には十代の入院患者いないって~だって。いや確かに年代だけしか特定してないけど、病院のベットの数は五百位なわけでそれを検索してくれる人がいるってことでしょ?探偵ってこういう伝をつかうんだろうなぁって、染々思ったわけだ。しかも秘密の患者だとわかんないけど、っていうけど、秘密の患者って何?!っていうか守秘義務って何?!の世界だ。
《今んとこ、変化ない。》
香苗が物憂げにそう答えると、直ぐ様梓から心配だね帰ってくる。何しろ話してないのに梓の方にも悌順だけじゃなくて、クラスメイトの孝と智美の話まで流れているんだから、呆れてしまう。人の口に戸はたてられないってこういうことだよねと思ったわけだ。それにしてもクラスメイトので何かが掴めそうなのは智美の情報が主で、次が孝。仁のことは麻希子に一任だが、麻希子がここ丸一日反応がないのに皆が不安がっている。だけど、香苗にとって一番欲しい情報は何一つ入らない。智美や孝のことも心配だけど、何より心配な人の情報が何も見つからないまま。あの夜恐らく傘の下で抱き締められて別れた後から、悌順が消えたと知って香苗がどんな風に感じたか
好きだと言ってくれた……
そのほんの数時間後に姿を消してしまった悌順に、言葉に出来ないほど不安なのは事実だけど香苗にできるのはもうこうして信じるだけ。だって、好きと告げたから姿を消した訳じゃない。
また月曜な、香苗
悌順は別れる時、そう確かに耳元で言った。あの言葉には絶対に嘘はなかったし、あの時の悌順はまたいつもの月曜が来るって思ってた筈だ。だから何かが起きて悌順は巻き込まれて、戻ってこようとしてる筈。
若瀬のお陰で智美の住所は分かったけど、あの嵐の時の落雷で起きた火事であの一体は規制線が張ってあるらしい。妙に警備が厳重でまだ近づけないと瑠璃は言うし、早紀の方も父親が関わってないから警備しているのは恐らく警察じゃないともいう。一度潜り込もうとした木村と五十嵐が警備しているような坊主に追いかけられて、散々だったと言っていた。それと関係があるかは分からないけど、戻ってくるって信じてるから。
だから、早く……戻ってきて…………
子供過ぎる自分にはこれ以上は何も手が出せなくて、香苗にできるのはこうして必死に祈るだけ。祈ったら叶うならどれだけでも祈るから、と必死に思う。行方が分からなくなってからの七日間が、どれだけおもくて長かったか帰ってきたら絶対に怒るんだからと思いながら無事を祈り続ける。
そのままベットには入ることもなく机で転た寝をしていたのに気がついたのは、月曜に日付が変わった真夜中だった。カーテンも開けたままで煌々と電気もつけたままなのに溜め息をついた香苗は何気なく立ち上がると、カーテンくらいはと窓辺に歩み寄る。
直後に親が寝ていることなんか完全に失念して、香苗は転げ落ちるように階段を駆け降り玄関から飛び出した。玄関までの石畳で足を滑らせながら、迷うことなく真っ直ぐにその姿に駆け寄ると相手は安堵したみたいな顔で手を広げて抱き止めてくれる。四月の火傷の時の怪我なんか比較にならないほど、怪我だらけで包帯や絆創膏が張られて消毒薬の臭いがするけど腕の中は間違いなく悌順の臭いがした。
「や、すさ……っ!」
全然言葉にならないのに、宝物みたいに抱き止められて優しくただいまと囁く声が耳元に落ちてくる。その声を聞いた瞬間、文字通りブワッと大粒の涙が溢れだして我慢していた筈の声が溢れ落ちていた。
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