885 / 909
第四十六章 正義を滅ぼす魔性の王とその下僕
天国の歌と契約
しおりを挟む
ゆっくりと手を広げ、左手に赤い炎を、右手に白い炎を浮かべる。赤はウリエル、白はミカエルの炎だ、問題なく扱えることを確認し、手の上の炎を消す。
『……おとーと?』
僕は何だっけ。
僕……? いや、私、違う、ぼくは……俺は、何だ?
『おとーと、ねぇ、おとーと、大丈夫?』
黒髪の長めのボブヘアの青年が心配そうにこちらを見ている。可哀想な子羊だ、優しくしてやらないと。
『どうしたの、君。何かあった? 大丈夫だよ』
迷い子を落ち着かせるような能力が僕にはあったと思うのだが、どうやら僕には無数の属性があるようでどれなのかよく分からない。
『おとーとっ!? 僕が分からないの? 僕だよ、エア、エアオーベルング、君のお兄ちゃんだよ』
『……僕の、お兄ちゃん……? 僕に、お兄ちゃんが……?』
兄弟なんてそんな人間みたいな。あれ? 僕は何だ? 人間……じゃない、天使か? 違う、神……もっと違う、僕は何だ?
『先に進むぞ。魔物使いは直に完成する、邪魔をするな。魔物使いに自我など要らん』
黒いスーツを着た褐色肌の男が僕の兄を名乗る青年の肩を叩く。男の目は金色で瞳孔は蛇のように細く、黒髪は眉にかかる程度に伸ばされていた。
『ルシフェル、この扉を開けろ』
『分かった。開け方同じかな……ちょっと待ってね』
男に声をかけられたのは緩いウェーブがかかった長い金髪の女。彼女は赤いつり目からの視線を扉に注ぎ、黒い翼をもったいぶるように揺らした。
視界の端で僕の兄を名乗る青年が溶けた。人の形を崩し、黒い粘液に姿を変えた。
『え……!? き、君、それは正常な状態?』
人間だろうと人間でなかろうと危機的状況にあるなら助けなければ。そう考えて青年だった液体の前に屈むと粘性の高い液体は盛り上がり、四足歩行の獣の姿となった。いや、ただの獣ではない。
『綺麗……!』
なんて美しい狼だろう、心臓を鷲掴みにされた気分だ。体を覆う銀毛は絹よりも柔らかく、肩甲骨の辺りから生えている黒翼は光を吸い込み荘厳に揺れ、尾として生えた黒蛇のつぶらな瞳は呼吸が怪しくなるような可愛らしさだ。何よりはその顔の造形の美しさ、これから先他の狼が間抜けに見えるだろう、凛々しく美しい誇り高く──あぁもう言葉をどれだけ羅列したって無駄だ、僕が声に出すべきはただ一言だけだ。
『僕と結婚してください!』
『……バカを言うな、あなたはとっくの昔から私の伴侶だろう。結婚式も挙げたのに……忘れてしまったのか? 愛しい旦那様』
大地の脈動よりも尊く、天上の音楽よりも美しい声だ。その声が「旦那様」という形に押し込められるなんて、なんて、素晴らしい!
『可愛いっ……大好きだよ、アル!』
そう叫んだ瞬間、僕は僕が何者なのかを思い出した。
僕はヘルシャフト・ルーラー、魔法の国で無能として生まれた魔物使い。婚約を交わした天使に成り代わって人間としての過去を捨て、天使を取り込み続けて歪な魔神もどきに成り果てた上位存在だ。
『…………ごめん、にいさま、変な演技させて』
『……本当だよ、血の繋がった兄弟だからなんて言ったくせに』
兄の姿に戻って不機嫌そうにそっぽを向いた。けれど本当に拗ねている訳ではないのは見れば分かる。
『ごめんね、にいさま、後で埋め合わせするよ』
ギィィ……と木が軋む音。見れば巨大な扉をルシフェルが開けていた。開け放たれた扉の先は光に溢れていて何も見えないが、一歩踏み出せば僕達は花畑の真ん中に立っていた。
『空間転移……!? いや、違う……』
振り返った兄は通ってきた扉を見て空間転移の説を否定し、爪先で花を潰して「本物だ」と呟いた。
『……庭園か。まぁ、その程度はあるだろう』
サタンはどこまでも続く花畑に一本だけ敷かれたタイルの道を歩く。戸惑っていた僕と兄もその後を追う。
『…………何か聞こえる』
『天国の歌だね。別にいいことも悪いことも起きないから気にしなくていいよ』
非常に緩やかな山になった花畑のおそらく中心、タイルの道の終着だろう場所が見えてきた。木が生えている。歌というとクトゥルフを思い出して嫌な気分になるが、ルシフェルが言う分には歌には何も効果がないらしい。信用のおける情報だとは思うが一応疑ってかかろう。
『歌っているのはアレか。何だあの天使は、見たことがないぞ』
『……サンダルフォンだよ、彼女への対応は気を付けてね』
『彼女? あれ女?』
『天使の性別は気にしない方がいいよ、お兄さん。私もよく兄と呼ばれていたからね』
木を背もたれに根の上に座った少女か少年か曖昧な天使。肌や服は白く、肩にかかる程度の髪も白い。目は閉じたままだから分からない。
『天使だろ? なら食べないと』
『サンダルフォン自体には戦闘能力はないんだけどねー……気を付けて、神様』
常に自信過剰だったルシフェルが警戒を促していることに異常を感じ、サタンと兄が歩みを止める。僕も止まろうとしたがルシフェルに背を押されてサンダルフォンと言うらしい天使の前に立った。
『……魂、もらうね』
気付いているのかいないのか、目を閉じたまま歌い続けるサンダルフォンに手を伸ばすと、彼女に触れる寸前に二の腕に槍が突き刺さった。血が地面に落ちるとサンダルフォンは目を閉じたまま立ち上がり、歌うのを中断して木の陰に隠れた。
『透過……あ、あれ? なんで? 透過! 透過……ぬ、抜けない!』
『当然だ。その槍は私と契約している』
男とも女ともつかない凛とした声。
『……ルシフェル、アレがメタトロンか?』
『うん……契約の天使、神の代理人だよ』
声の方を見上げれば何十枚もの白い翼があった。人型……なのか? 分からない、翼で隠れて翼が生えている本体は全く見えない。
『能力は?』
『……何でもありだ。契約、だからね……でも、自由意志の力をちゃんと使えば躱すくらいは可能なはずだよ』
白い羽根一枚一枚に目が生える。いや、今まで閉じていただけか? とにかく気持ち悪い。翼に無数の目がついているのだ、集合体恐怖症がなくても悪寒が走る。
『魔物使い、一つ教えよう。私の後にあるこの木……この木には生命の実がある』
メタトロンという名の天使らしい翼と目の集合体の背後の木には赤い実がなっている。
『この実を食わせればお前の子供はお前やお前の妻と同じ不死になるだろう』
『……ぁ、あぁそう、なんでわざわざ教えてくれるわけ?』
もうすぐ死んでしまうかもしれない愛しい子、クラール。あの子が生きていける? ありえない、霊体の障害はどうしようもないと聞いた、嘘だ、きっと僕を動揺させるための罠だ。
『契約しないか? 魔物使い。生命の実と引き換えに、魔物を全て魔界に退却させろ』
『…………退却?』
『お前は魔界で暮らしていける、お前の仲間もな。なら別に人界や天界を侵略する必要は無いだろう? 全く野蛮な……何が目的なんだか』
侵略? 野蛮? 僕の存在が認められないからと殺しに来ていたのはどこのどいつだ。
『そんな契約するわけないだろ!』
敵は全て滅ぼさなければ。
『……そうか。お前は自分の子を見殺しにするんだな』
『そんな美味い話あるわけない! そんな実食べてもクラールは死ぬんだろ、お前なんか信用しない! 本当だとしてもお前を殺してその実も奪えばいいだけだ!』
『…………お前が見殺しにするのはお前の子供だけでなく、お前を信じお前を慕いお前を愛した全ての者だ』
こうやって譲歩案を出したり会話で時間を稼ぐということは、戦って勝つ自信がないということだ。
『生命の実と引き換えに退却する契約を受け入れたなら、お前を愛しお前が愛する全てを生かしておいてやる』
『……そう言って、騙して、皆殺しにするんだろ』
天使はいつもそうだ。僕と同じ、敵を滅ぼさなければ安心できない性質なのだ。
『そうか、なら仕方ないな』
翼が一枚揺れる。瞬間、背後で金属音と水音が響いた。
『…………え? に、にいさま……?』
振り向けば無数の白い槍とその槍に絡んだ黒く粘着質な液体があった。
『この空間は私と契約している。どこに何本槍を作るのかの自由は契約によって得た私の権利だ』
ハリネズミのようになった地面にボタッ……ボタッ……と黒い粘液が滴る。鈴のような鳴き声すらなく、重力に従う液体らしい動き以外はしない。
脳や内臓など、兄としての自我を保つための物が何もない。
死んだ。殺されてしまった。僕の兄が、唯一無二の血の繋がった兄弟が。
『……おとーと?』
僕は何だっけ。
僕……? いや、私、違う、ぼくは……俺は、何だ?
『おとーと、ねぇ、おとーと、大丈夫?』
黒髪の長めのボブヘアの青年が心配そうにこちらを見ている。可哀想な子羊だ、優しくしてやらないと。
『どうしたの、君。何かあった? 大丈夫だよ』
迷い子を落ち着かせるような能力が僕にはあったと思うのだが、どうやら僕には無数の属性があるようでどれなのかよく分からない。
『おとーとっ!? 僕が分からないの? 僕だよ、エア、エアオーベルング、君のお兄ちゃんだよ』
『……僕の、お兄ちゃん……? 僕に、お兄ちゃんが……?』
兄弟なんてそんな人間みたいな。あれ? 僕は何だ? 人間……じゃない、天使か? 違う、神……もっと違う、僕は何だ?
『先に進むぞ。魔物使いは直に完成する、邪魔をするな。魔物使いに自我など要らん』
黒いスーツを着た褐色肌の男が僕の兄を名乗る青年の肩を叩く。男の目は金色で瞳孔は蛇のように細く、黒髪は眉にかかる程度に伸ばされていた。
『ルシフェル、この扉を開けろ』
『分かった。開け方同じかな……ちょっと待ってね』
男に声をかけられたのは緩いウェーブがかかった長い金髪の女。彼女は赤いつり目からの視線を扉に注ぎ、黒い翼をもったいぶるように揺らした。
視界の端で僕の兄を名乗る青年が溶けた。人の形を崩し、黒い粘液に姿を変えた。
『え……!? き、君、それは正常な状態?』
人間だろうと人間でなかろうと危機的状況にあるなら助けなければ。そう考えて青年だった液体の前に屈むと粘性の高い液体は盛り上がり、四足歩行の獣の姿となった。いや、ただの獣ではない。
『綺麗……!』
なんて美しい狼だろう、心臓を鷲掴みにされた気分だ。体を覆う銀毛は絹よりも柔らかく、肩甲骨の辺りから生えている黒翼は光を吸い込み荘厳に揺れ、尾として生えた黒蛇のつぶらな瞳は呼吸が怪しくなるような可愛らしさだ。何よりはその顔の造形の美しさ、これから先他の狼が間抜けに見えるだろう、凛々しく美しい誇り高く──あぁもう言葉をどれだけ羅列したって無駄だ、僕が声に出すべきはただ一言だけだ。
『僕と結婚してください!』
『……バカを言うな、あなたはとっくの昔から私の伴侶だろう。結婚式も挙げたのに……忘れてしまったのか? 愛しい旦那様』
大地の脈動よりも尊く、天上の音楽よりも美しい声だ。その声が「旦那様」という形に押し込められるなんて、なんて、素晴らしい!
『可愛いっ……大好きだよ、アル!』
そう叫んだ瞬間、僕は僕が何者なのかを思い出した。
僕はヘルシャフト・ルーラー、魔法の国で無能として生まれた魔物使い。婚約を交わした天使に成り代わって人間としての過去を捨て、天使を取り込み続けて歪な魔神もどきに成り果てた上位存在だ。
『…………ごめん、にいさま、変な演技させて』
『……本当だよ、血の繋がった兄弟だからなんて言ったくせに』
兄の姿に戻って不機嫌そうにそっぽを向いた。けれど本当に拗ねている訳ではないのは見れば分かる。
『ごめんね、にいさま、後で埋め合わせするよ』
ギィィ……と木が軋む音。見れば巨大な扉をルシフェルが開けていた。開け放たれた扉の先は光に溢れていて何も見えないが、一歩踏み出せば僕達は花畑の真ん中に立っていた。
『空間転移……!? いや、違う……』
振り返った兄は通ってきた扉を見て空間転移の説を否定し、爪先で花を潰して「本物だ」と呟いた。
『……庭園か。まぁ、その程度はあるだろう』
サタンはどこまでも続く花畑に一本だけ敷かれたタイルの道を歩く。戸惑っていた僕と兄もその後を追う。
『…………何か聞こえる』
『天国の歌だね。別にいいことも悪いことも起きないから気にしなくていいよ』
非常に緩やかな山になった花畑のおそらく中心、タイルの道の終着だろう場所が見えてきた。木が生えている。歌というとクトゥルフを思い出して嫌な気分になるが、ルシフェルが言う分には歌には何も効果がないらしい。信用のおける情報だとは思うが一応疑ってかかろう。
『歌っているのはアレか。何だあの天使は、見たことがないぞ』
『……サンダルフォンだよ、彼女への対応は気を付けてね』
『彼女? あれ女?』
『天使の性別は気にしない方がいいよ、お兄さん。私もよく兄と呼ばれていたからね』
木を背もたれに根の上に座った少女か少年か曖昧な天使。肌や服は白く、肩にかかる程度の髪も白い。目は閉じたままだから分からない。
『天使だろ? なら食べないと』
『サンダルフォン自体には戦闘能力はないんだけどねー……気を付けて、神様』
常に自信過剰だったルシフェルが警戒を促していることに異常を感じ、サタンと兄が歩みを止める。僕も止まろうとしたがルシフェルに背を押されてサンダルフォンと言うらしい天使の前に立った。
『……魂、もらうね』
気付いているのかいないのか、目を閉じたまま歌い続けるサンダルフォンに手を伸ばすと、彼女に触れる寸前に二の腕に槍が突き刺さった。血が地面に落ちるとサンダルフォンは目を閉じたまま立ち上がり、歌うのを中断して木の陰に隠れた。
『透過……あ、あれ? なんで? 透過! 透過……ぬ、抜けない!』
『当然だ。その槍は私と契約している』
男とも女ともつかない凛とした声。
『……ルシフェル、アレがメタトロンか?』
『うん……契約の天使、神の代理人だよ』
声の方を見上げれば何十枚もの白い翼があった。人型……なのか? 分からない、翼で隠れて翼が生えている本体は全く見えない。
『能力は?』
『……何でもありだ。契約、だからね……でも、自由意志の力をちゃんと使えば躱すくらいは可能なはずだよ』
白い羽根一枚一枚に目が生える。いや、今まで閉じていただけか? とにかく気持ち悪い。翼に無数の目がついているのだ、集合体恐怖症がなくても悪寒が走る。
『魔物使い、一つ教えよう。私の後にあるこの木……この木には生命の実がある』
メタトロンという名の天使らしい翼と目の集合体の背後の木には赤い実がなっている。
『この実を食わせればお前の子供はお前やお前の妻と同じ不死になるだろう』
『……ぁ、あぁそう、なんでわざわざ教えてくれるわけ?』
もうすぐ死んでしまうかもしれない愛しい子、クラール。あの子が生きていける? ありえない、霊体の障害はどうしようもないと聞いた、嘘だ、きっと僕を動揺させるための罠だ。
『契約しないか? 魔物使い。生命の実と引き換えに、魔物を全て魔界に退却させろ』
『…………退却?』
『お前は魔界で暮らしていける、お前の仲間もな。なら別に人界や天界を侵略する必要は無いだろう? 全く野蛮な……何が目的なんだか』
侵略? 野蛮? 僕の存在が認められないからと殺しに来ていたのはどこのどいつだ。
『そんな契約するわけないだろ!』
敵は全て滅ぼさなければ。
『……そうか。お前は自分の子を見殺しにするんだな』
『そんな美味い話あるわけない! そんな実食べてもクラールは死ぬんだろ、お前なんか信用しない! 本当だとしてもお前を殺してその実も奪えばいいだけだ!』
『…………お前が見殺しにするのはお前の子供だけでなく、お前を信じお前を慕いお前を愛した全ての者だ』
こうやって譲歩案を出したり会話で時間を稼ぐということは、戦って勝つ自信がないということだ。
『生命の実と引き換えに退却する契約を受け入れたなら、お前を愛しお前が愛する全てを生かしておいてやる』
『……そう言って、騙して、皆殺しにするんだろ』
天使はいつもそうだ。僕と同じ、敵を滅ぼさなければ安心できない性質なのだ。
『そうか、なら仕方ないな』
翼が一枚揺れる。瞬間、背後で金属音と水音が響いた。
『…………え? に、にいさま……?』
振り向けば無数の白い槍とその槍に絡んだ黒く粘着質な液体があった。
『この空間は私と契約している。どこに何本槍を作るのかの自由は契約によって得た私の権利だ』
ハリネズミのようになった地面にボタッ……ボタッ……と黒い粘液が滴る。鈴のような鳴き声すらなく、重力に従う液体らしい動き以外はしない。
脳や内臓など、兄としての自我を保つための物が何もない。
死んだ。殺されてしまった。僕の兄が、唯一無二の血の繋がった兄弟が。
0
あなたにおすすめの小説
【収納∞】スキルがゴミだと追放された俺、実は次元収納に加えて“経験値貯蓄”も可能でした~追放先で出会ったもふもふスライムと伝説の竜を育成〜
あーる
ファンタジー
「役立たずの荷物持ちはもういらない」
貢献してきた勇者パーティーから、スキル【収納∞】を「大した量も入らないゴミスキル」だと誤解されたまま追放されたレント。
しかし、彼のスキルは文字通り『無限』の容量を持つ次元収納に加え、得た経験値を貯蓄し、仲間へ『分配』できる超チート能力だった!
失意の中、追放先の森で出会ったのは、もふもふで可愛いスライムの「プル」と、古代の祭壇で孵化した伝説の竜の幼体「リンド」。レントは隠していたスキルを解放し、唯一無二の仲間たちを最強へと育成することを決意する!
辺境の村を拠点に、薬草採取から魔物討伐まで、スキルを駆使して依頼をこなし、着実に経験値と信頼を稼いでいくレントたち。プルは多彩なスキルを覚え、リンドは驚異的な速度で成長を遂げる。
これは、ゴミスキルだと蔑まれた少年が、最強の仲間たちと共にどん底から成り上がり、やがて自分を捨てたパーティーや国に「もう遅い」と告げることになる、追放から始まる育成&ざまぁファンタジー!
追放された俺のスキル【整理整頓】が覚醒!もふもふフェンリルと訳あり令嬢と辺境で最強ギルドはじめます
黒崎隼人
ファンタジー
「お前の【整理整頓】なんてゴミスキル、もういらない」――勇者パーティーの雑用係だったカイは、ダンジョンの最深部で無一文で追放された。死を覚悟したその時、彼のスキルは真の能力に覚醒する。鑑定、無限収納、状態異常回復、スキル強化……森羅万象を“整理”するその力は、まさに規格外の万能チートだった! 呪われたもふもふ聖獣と、没落寸前の騎士令嬢。心優しき仲間と出会ったカイは、辺境の街で小さなギルド『クローゼット』を立ち上げる。一方、カイという“本当の勇者”を失ったパーティーは崩壊寸前に。これは、地味なスキル一つで世界を“整理整頓”していく、一人の青年の爽快成り上がり英雄譚!
屑スキルが覚醒したら追放されたので、手伝い屋を営みながら、のんびりしてたのに~なんか色々たいへんです(完結)
わたなべ ゆたか
ファンタジー
タムール大陸の南よりにあるインムナーマ王国。王都タイミョンの軍事訓練場で、ランド・コールは軍に入るための最終試験に挑む。対戦相手は、《ダブルスキル》の異名を持つゴガルン。
対するランドの持つ《スキル》は、左手から棘が一本出るだけのもの。
剣技だけならゴガルン以上を自負するランドだったが、ゴガルンの《スキル》である〈筋力増強〉と〈遠当て〉に翻弄されてしまう。敗北する寸前にランドの《スキル》が真の力を発揮し、ゴガルンに勝つことができた。だが、それが原因で、ランドは王都を追い出されてしまった。移住した村で、〝手伝い屋〟として、のんびりとした生活を送っていた。だが、村に来た領地の騎士団に所属する騎馬が、ランドの生活が一変する切っ掛けとなる――。チート系スキル持ちの主人公のファンタジーです。楽しんで頂けたら、幸いです。
よろしくお願いします!
(7/15追記
一晩でお気に入りが一気に増えておりました。24Hポイントが2683! ありがとうございます!
(9/9追記
三部の一章-6、ルビ修正しました。スイマセン
(11/13追記 一章-7 神様の名前修正しました。
追記 異能(イレギュラー)タグを追加しました。これで検索しやすくなるかな……。
最強の異世界やりすぎ旅行記
萩場ぬし
ファンタジー
主人公こと小鳥遊 綾人(たかなし あやと)はある理由から毎日のように体を鍛えていた。
そんなある日、突然知らない真っ白な場所で目を覚ます。そこで綾人が目撃したものは幼い少年の容姿をした何か。そこで彼は告げられる。
「なんと! 君に異世界へ行く権利を与えようと思います!」
バトルあり!笑いあり!ハーレムもあり!?
最強が無双する異世界ファンタジー開幕!
【しっかり書き換え版】『異世界でたった1人の日本人』~ 異世界で日本の神の加護を持つたった1人の男~
石のやっさん
ファンタジー
12/17 13時20分 HOT男性部門1位 ファンタジー日間 1位 でした。
ありがとうございます
主人公の神代理人(かみしろ りひと)はクラスの異世界転移に巻き込まれた。
転移前に白い空間にて女神イシュタスがジョブやスキルを与えていたのだが、理人の番が来た時にイシュタスの顔色が変わる。「貴方神臭いわね」そう言うと理人にだけジョブやスキルも与えずに異世界に転移をさせた。
ジョブやスキルの無い事から早々と城から追い出される事が決まった、理人の前に天照の分体、眷属のアマ=テラス事『テラスちゃん』が現れた。
『異世界の女神は誘拐犯なんだ』とリヒトに話し、神社の宮司の孫の理人に異世界でも生きられるように日本人ならではの力を授けてくれた。
ここから『異世界でたった1人の日本人、理人の物語』がスタートする
「『異世界でたった1人の日本人』 私達を蔑ろにしチート貰ったのだから返して貰いますね」が好評だったのですが...昔に書いて小説らしくないのでしっかり書き始めました。
【薬師向けスキルで世界最強!】追放された闘神の息子は、戦闘能力マイナスのゴミスキル《植物王》を究極進化させて史上最強の英雄に成り上がる!
こはるんるん
ファンタジー
「アッシュ、お前には完全に失望した。もう俺の跡目を継ぐ資格は無い。追放だ!」
主人公アッシュは、世界最強の冒険者ギルド【神喰らう蛇】のギルドマスターの息子として活躍していた。しかし、筋力のステータスが80%も低下する外れスキル【植物王(ドルイドキング)】に覚醒したことから、理不尽にも父親から追放を宣言される。
しかし、アッシュは襲われていたエルフの王女を助けたことから、史上最強の武器【世界樹の剣】を手に入れる。この剣は天界にある世界樹から作られた武器であり、『植物を支配する神スキル』【植物王】を持つアッシュにしか使いこなすことができなかった。
「エルフの王女コレットは、掟により、こ、これよりアッシュ様のつ、つつつ、妻として、お仕えさせていただきます。どうかエルフ王となり、王家にアッシュ様の血を取り入れる栄誉をお与えください!」
さらにエルフの王女から結婚して欲しい、エルフ王になって欲しいと追いかけまわされ、エルフ王国の内乱を治めることになる。さらには神獣フェンリルから忠誠を誓われる。
そんな彼の前には、父親やかつての仲間が敵として立ちはだかる。(だが【神喰らう蛇】はやがてアッシュに敗れて、あえなく没落する)
かくして、後に闘神と呼ばれることになる少年の戦いが幕を開けた……!
解呪の魔法しか使えないからとSランクパーティーから追放された俺は、呪いをかけられていた美少女ドラゴンを拾って最強へと至る
早見羽流
ファンタジー
「ロイ・クノール。お前はもう用無しだ」
解呪の魔法しか使えない初心者冒険者の俺は、呪いの宝箱を解呪した途端にSランクパーティーから追放され、ダンジョンの最深部へと蹴り落とされてしまう。
そこで出会ったのは封印された邪龍。解呪の能力を使って邪龍の封印を解くと、なんとそいつは美少女の姿になり、契約を結んで欲しいと頼んできた。
彼女は元は世界を守護する守護龍で、英雄や女神の陰謀によって邪龍に堕とされ封印されていたという。契約を結んだ俺は彼女を救うため、守護龍を封印し世界を牛耳っている女神や英雄の血を引く王家に立ち向かうことを誓ったのだった。
(1話2500字程度、1章まで完結保証です)
掘鑿王(くっさくおう)~ボクしか知らない隠しダンジョンでSSRアイテムばかり掘り出し大金持ち~
テツみン
ファンタジー
『掘削士』エリオットは、ダンジョンの鉱脈から鉱石を掘り出すのが仕事。
しかし、非戦闘職の彼は冒険者仲間から不遇な扱いを受けていた。
ある日、ダンジョンに入ると天災級モンスター、イフリートに遭遇。エリオットは仲間が逃げ出すための囮(おとり)にされてしまう。
「生きて帰るんだ――妹が待つ家へ!」
彼は岩の割れ目につるはしを打ち込み、崩落を誘発させ――
目が覚めると未知の洞窟にいた。
貴重な鉱脈ばかりに興奮するエリオットだったが、特に不思議な形をしたクリスタルが気になり、それを掘り出す。
その中から現れたモノは……
「えっ? 女の子???」
これは、不遇な扱いを受けていた少年が大陸一の大富豪へと成り上がっていく――そんな物語である。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる