886 / 909
第四十六章 正義を滅ぼす魔性の王とその下僕
全て契約の下
しおりを挟む
分身を作ればその分魔力消費が増えるからと、兄は竜の里を拠点にした時に分身を残らず取り込んでいた。竜の里を出る時に分裂はしていなかったと思う、バックアップは……ない?
『にいさま……嘘、ぅ、そ……そんな』
賢い兄のことだ。きっと僕も知らない安全な場所に脳だけの分身でも残してあるはずだ。そうでなければならない。
『……必須悪辣十項、其の三、斬殺!』
魔力を実体化させた剣を作り出し、槍に貫かれた腕を切り落とす。ラファエルの治癒の力ですぐに腕を再生させる。
『必須悪辣十項、其の八、撃殺っ……!』
魔力を実体化させた猟銃を両手に持ち、引き金を引く。本物の猟銃とは違い、弾を込める手間はない、弾などない、僕の魔力の塊が飛ぶだけだ。
『…………効いてないっ! ルシフェル! こいつの能力なに!』
『だから契約だって』
『契約ってなんだよ!』
『契約は契約。全ての天使はこいつに攻撃が通らないって契約を結んでる、その代わりに槍を自由に使わせてもらってるんだ。いくら魔力で代替してようと元が天使の属性なんだから、神様の攻撃がメタトロンに効くわけないよ』
天使の攻撃が通らない? それじゃあ僕に攻撃手段がないようなものじゃないか、これまで食ってきた物は全て無駄になるのか。
『悪魔は堕ちた天使や神だしなぁ……創造神系列の神や精霊が元じゃなきゃ通るかな? でも、そんなに強い悪魔なんて居ないよねぇ……君以外には』
『……そうだな』
サタンは一歩前に出た瞬間に巨大な黒竜に姿を変え、大口を開けてメタトロンに突っ込んだ。
『神様! 目くらましくらいは出来るはずだから私と一緒に眩しい感じの術を!』
ルシフェルはそう叫んで僕の胴に腕を巻き、翼を広げて巨竜に姿を変えたサタンの背が見える位置まで飛び上がり、僕の耳元で囁いた。
『……メタトロンはサンダルフォンを大切にしてる。人質になる。サンダルフォンは弱いから私が攫ってくるよ、神様はサタンの手助けをしてあげて』
分かったと返事をする暇もなくサタンの元へ投げられ、彼の肩に叩きつけられる。僕は慌てて立ち上がって自分の翼で飛び、ミカエルの力である白い炎でメタトロンを包んだ。しかし、当然、効果はない。
『サタン、平気?』
メタトロンはサタンの噛みつきや引っ掻きを防ぐのに純白の槍を生成してサタンの口や手に突き刺している。貫かれた箇所をちぎり落とすことで動きを止められる事態は避けているが、再生に魔力を回さなければならないので黒い焔の出が悪い。
『魔物使い……それにルシフェルには失望したよ。この空間は私と契約していると言っただろう? 内緒話ができると思うのか?』
『……っ、ルシフェル! ルシフェル、大丈夫!?』
『何とかー……でも、動けないかも……』
木の影の向こうから返事があった。
動けない……槍によって地面に縫い止められたのだろう。手足くらいなら引きちぎるという力技が使えるが、兄のように串刺しにされたなら身動きが取れなくなる。
『…………サタン、奥さんに刺さってた槍って……こいつが作ってたんだね』
黒い巨竜の頭の横でボソッと呟く。途端、黒い焔の火力が上がる。
『へぇ……! これは、楽しめそうだね……!』
サタンの体の周りに無数の白い槍が現れる。
『氷膜、止めろぉっ!』
氷の膜を作り出してサタンを覆い、彼に突き刺さる槍の威力を下げる。鱗に僅かに刺さった程度なら体を揺らせば抜けてしまうし、僕がサタンに治癒をかけ続ければ彼が自身の再生に気を取られることはなくなる。
『サタン、僕の力は全部無効化される。僕は補助に回るから頑張って!』
メタトロンは契約によって多少の無茶はやってのけるようだが、サタンとは何も契約していない。天使達と交わした契約もメタトロン自身に損傷を与えられないというものだけで、個々の能力を借りられるなんて突拍子のないものではない。
『いける、できる、勝てるよサタン!』
先程から攻撃は槍を作って飛ばしてくるだけだ。能力がとんでもない分物理的な攻撃は苦手なのだろう。
『まずいな…………私の可愛い妹よ、歌え』
『はい! ねぇ様!』
何十枚もの翼の末端が焦げ始めた。気持ちの悪い無数の目も焼けている。
しかし、木の影に隠れていたサンダルフォンが歌い出した途端、火は弱まった。
『何……!? ルシフェル、あの歌には何も効果ないんじゃなかったの!?』
『歌には、ないはずー! ただ単に、空間の……神力濃度が上昇して、相殺されかかってるんだと思う』
『え……サ、サタン! サタンのバカ! リリスは品がない! サタンもリリスも偉そうでムカつく! みんなそう思ってる!』
憤怒の属性のサタンを強くするには怒らせるしかない。だから悪口を叫んでみたが──多少火力は上がったが、追いついていない。
『無駄だったね、魔物使い……これで終わりだ』
今まで飛んできていた槍の数倍大きな槍が現れ、サタンに向かう。僕は当然それを止めようとしたが、その努力は無駄に終わり、サタンは兄やルシフェルと同じように動きを止められた。
『サ、サタン! サタン、そのままでも火は出せるでしょ! 頑張って!』
空間の神力濃度が上がっているから槍も強力になったのか? そして逆にルシフェルとサタンは弱る……まずい、まずい……そうだ、サンダルフォンを先に食ってしまえば──!
『……っ、させるか!』
『きゃあっ! ぁ、ありがとうねぇ様……』
サタンの角を蹴ってサンダルフォンの元へ飛んだが、あと少しというところでサタン達と同じように槍に串刺しにされた。
『く、ぅっ……鹿の、角……黒化』
いつか篦鹿の女神から教わった力。真っ白な篦鹿の角を生やし、負の感情を強く持つことで白い角を黒い腕に変化させ、動かない角を自由自在に動かせる腕に変える。
『何っ!? しまった……サンダルフォン、逃げろ!』
『へっ……きゃあっ!』
サンダルフォンを狙った腕に槍が無数に突き刺さる。だが、いくら腕を潰したところで、地面に縫い止めたところで、腕は無数に生えるのだ。槍と腕の生成速度の勝負と言ったところだな。
『ねぇ様、ねぇ様ぁっ! 助けっ……! ぁ……』
油断していたメタトロンの妹を守る気持ちより、僕の負の感情の方が大きかった。当然だ、僕が何人分の属性を持っていると思っている。魔力の生成速度で負ける訳がない。
捕まえたサンダルフォンの手足首を掴んで引っ張り、小さな体を大の字に広げてミシミシと音を立てさせる。自力で守ることができなくなった腹と胸を腕で貫き、体内を荒らし回り、魂を無理矢理奪った。
『か、返せっ! サンダルフォン……! クソ! どこだ!』
太さ様々な無数の腕を絡ませ合えばどの腕が魂を持っているかなんて分からない。しかし、僕の体は九割以上が槍で破壊されているから取り込むのは難しい。
だから僕はメタトロンがサンダルフォンへの攻撃に気を取られている間に腕を一本地面に潜らせ、兄だった粘液の元に向かい、蓄電石を掴んだ。
『よし……上手くいってる……』
通常のスライムと同じなら物理攻撃で飛び散っても分散しただけで死んでいる訳ではない、脳が潰されたから動かないだけで個々の細胞は生きている。
だから蓄電石に込められた神力に残るトールの性質を呼び起こすことが出来れば、兄が先程やったようにトールを一時的に作り出すことができる。
『僕を助けて神様!』
『雷神……!?』
蓄電石に込められた神力を使って作り出したトールの模倣品は神力によって動く。いくら魔力濃度が低かろうと関係なく、助けを求めた僕を善神らしく助けてくれる。
そう、メタトロンを殴り飛ばし、肉片に近くなった僕を無数の槍の中から力づくで引きずり出してくれる。
『よし、ありがとう、トールさん……』
体を再生させてトールもどきを見上げれば、既にそこには何もなく、足元に黒い粘液と蓄電石が転がっていた。僕は蓄電石を拾い、真球の中で音符が揺れるサンダルフォンの魂を飲み込んだ。
『さ、て……神力を場に満ちさせる天国の歌があるなら……同じ要領で魔力を場に満ちさせる……うーん、地獄の歌? があってもおかしくないよね』
影からエレクトリック・ギターを引っ張り出し、いつの間にか取り込んでいたイスラーフィールという天使の『音楽』の属性とサンダルフォンの『天国の歌』の属性を多少曲解して発動する。
『Willkommen in der Hölle der Herrschaft……』
気取って声を発した瞬間、青空が赤黒く変化し、咲き誇っていた花が散り、周囲が一気に血腥くなった。
『にいさま……嘘、ぅ、そ……そんな』
賢い兄のことだ。きっと僕も知らない安全な場所に脳だけの分身でも残してあるはずだ。そうでなければならない。
『……必須悪辣十項、其の三、斬殺!』
魔力を実体化させた剣を作り出し、槍に貫かれた腕を切り落とす。ラファエルの治癒の力ですぐに腕を再生させる。
『必須悪辣十項、其の八、撃殺っ……!』
魔力を実体化させた猟銃を両手に持ち、引き金を引く。本物の猟銃とは違い、弾を込める手間はない、弾などない、僕の魔力の塊が飛ぶだけだ。
『…………効いてないっ! ルシフェル! こいつの能力なに!』
『だから契約だって』
『契約ってなんだよ!』
『契約は契約。全ての天使はこいつに攻撃が通らないって契約を結んでる、その代わりに槍を自由に使わせてもらってるんだ。いくら魔力で代替してようと元が天使の属性なんだから、神様の攻撃がメタトロンに効くわけないよ』
天使の攻撃が通らない? それじゃあ僕に攻撃手段がないようなものじゃないか、これまで食ってきた物は全て無駄になるのか。
『悪魔は堕ちた天使や神だしなぁ……創造神系列の神や精霊が元じゃなきゃ通るかな? でも、そんなに強い悪魔なんて居ないよねぇ……君以外には』
『……そうだな』
サタンは一歩前に出た瞬間に巨大な黒竜に姿を変え、大口を開けてメタトロンに突っ込んだ。
『神様! 目くらましくらいは出来るはずだから私と一緒に眩しい感じの術を!』
ルシフェルはそう叫んで僕の胴に腕を巻き、翼を広げて巨竜に姿を変えたサタンの背が見える位置まで飛び上がり、僕の耳元で囁いた。
『……メタトロンはサンダルフォンを大切にしてる。人質になる。サンダルフォンは弱いから私が攫ってくるよ、神様はサタンの手助けをしてあげて』
分かったと返事をする暇もなくサタンの元へ投げられ、彼の肩に叩きつけられる。僕は慌てて立ち上がって自分の翼で飛び、ミカエルの力である白い炎でメタトロンを包んだ。しかし、当然、効果はない。
『サタン、平気?』
メタトロンはサタンの噛みつきや引っ掻きを防ぐのに純白の槍を生成してサタンの口や手に突き刺している。貫かれた箇所をちぎり落とすことで動きを止められる事態は避けているが、再生に魔力を回さなければならないので黒い焔の出が悪い。
『魔物使い……それにルシフェルには失望したよ。この空間は私と契約していると言っただろう? 内緒話ができると思うのか?』
『……っ、ルシフェル! ルシフェル、大丈夫!?』
『何とかー……でも、動けないかも……』
木の影の向こうから返事があった。
動けない……槍によって地面に縫い止められたのだろう。手足くらいなら引きちぎるという力技が使えるが、兄のように串刺しにされたなら身動きが取れなくなる。
『…………サタン、奥さんに刺さってた槍って……こいつが作ってたんだね』
黒い巨竜の頭の横でボソッと呟く。途端、黒い焔の火力が上がる。
『へぇ……! これは、楽しめそうだね……!』
サタンの体の周りに無数の白い槍が現れる。
『氷膜、止めろぉっ!』
氷の膜を作り出してサタンを覆い、彼に突き刺さる槍の威力を下げる。鱗に僅かに刺さった程度なら体を揺らせば抜けてしまうし、僕がサタンに治癒をかけ続ければ彼が自身の再生に気を取られることはなくなる。
『サタン、僕の力は全部無効化される。僕は補助に回るから頑張って!』
メタトロンは契約によって多少の無茶はやってのけるようだが、サタンとは何も契約していない。天使達と交わした契約もメタトロン自身に損傷を与えられないというものだけで、個々の能力を借りられるなんて突拍子のないものではない。
『いける、できる、勝てるよサタン!』
先程から攻撃は槍を作って飛ばしてくるだけだ。能力がとんでもない分物理的な攻撃は苦手なのだろう。
『まずいな…………私の可愛い妹よ、歌え』
『はい! ねぇ様!』
何十枚もの翼の末端が焦げ始めた。気持ちの悪い無数の目も焼けている。
しかし、木の影に隠れていたサンダルフォンが歌い出した途端、火は弱まった。
『何……!? ルシフェル、あの歌には何も効果ないんじゃなかったの!?』
『歌には、ないはずー! ただ単に、空間の……神力濃度が上昇して、相殺されかかってるんだと思う』
『え……サ、サタン! サタンのバカ! リリスは品がない! サタンもリリスも偉そうでムカつく! みんなそう思ってる!』
憤怒の属性のサタンを強くするには怒らせるしかない。だから悪口を叫んでみたが──多少火力は上がったが、追いついていない。
『無駄だったね、魔物使い……これで終わりだ』
今まで飛んできていた槍の数倍大きな槍が現れ、サタンに向かう。僕は当然それを止めようとしたが、その努力は無駄に終わり、サタンは兄やルシフェルと同じように動きを止められた。
『サ、サタン! サタン、そのままでも火は出せるでしょ! 頑張って!』
空間の神力濃度が上がっているから槍も強力になったのか? そして逆にルシフェルとサタンは弱る……まずい、まずい……そうだ、サンダルフォンを先に食ってしまえば──!
『……っ、させるか!』
『きゃあっ! ぁ、ありがとうねぇ様……』
サタンの角を蹴ってサンダルフォンの元へ飛んだが、あと少しというところでサタン達と同じように槍に串刺しにされた。
『く、ぅっ……鹿の、角……黒化』
いつか篦鹿の女神から教わった力。真っ白な篦鹿の角を生やし、負の感情を強く持つことで白い角を黒い腕に変化させ、動かない角を自由自在に動かせる腕に変える。
『何っ!? しまった……サンダルフォン、逃げろ!』
『へっ……きゃあっ!』
サンダルフォンを狙った腕に槍が無数に突き刺さる。だが、いくら腕を潰したところで、地面に縫い止めたところで、腕は無数に生えるのだ。槍と腕の生成速度の勝負と言ったところだな。
『ねぇ様、ねぇ様ぁっ! 助けっ……! ぁ……』
油断していたメタトロンの妹を守る気持ちより、僕の負の感情の方が大きかった。当然だ、僕が何人分の属性を持っていると思っている。魔力の生成速度で負ける訳がない。
捕まえたサンダルフォンの手足首を掴んで引っ張り、小さな体を大の字に広げてミシミシと音を立てさせる。自力で守ることができなくなった腹と胸を腕で貫き、体内を荒らし回り、魂を無理矢理奪った。
『か、返せっ! サンダルフォン……! クソ! どこだ!』
太さ様々な無数の腕を絡ませ合えばどの腕が魂を持っているかなんて分からない。しかし、僕の体は九割以上が槍で破壊されているから取り込むのは難しい。
だから僕はメタトロンがサンダルフォンへの攻撃に気を取られている間に腕を一本地面に潜らせ、兄だった粘液の元に向かい、蓄電石を掴んだ。
『よし……上手くいってる……』
通常のスライムと同じなら物理攻撃で飛び散っても分散しただけで死んでいる訳ではない、脳が潰されたから動かないだけで個々の細胞は生きている。
だから蓄電石に込められた神力に残るトールの性質を呼び起こすことが出来れば、兄が先程やったようにトールを一時的に作り出すことができる。
『僕を助けて神様!』
『雷神……!?』
蓄電石に込められた神力を使って作り出したトールの模倣品は神力によって動く。いくら魔力濃度が低かろうと関係なく、助けを求めた僕を善神らしく助けてくれる。
そう、メタトロンを殴り飛ばし、肉片に近くなった僕を無数の槍の中から力づくで引きずり出してくれる。
『よし、ありがとう、トールさん……』
体を再生させてトールもどきを見上げれば、既にそこには何もなく、足元に黒い粘液と蓄電石が転がっていた。僕は蓄電石を拾い、真球の中で音符が揺れるサンダルフォンの魂を飲み込んだ。
『さ、て……神力を場に満ちさせる天国の歌があるなら……同じ要領で魔力を場に満ちさせる……うーん、地獄の歌? があってもおかしくないよね』
影からエレクトリック・ギターを引っ張り出し、いつの間にか取り込んでいたイスラーフィールという天使の『音楽』の属性とサンダルフォンの『天国の歌』の属性を多少曲解して発動する。
『Willkommen in der Hölle der Herrschaft……』
気取って声を発した瞬間、青空が赤黒く変化し、咲き誇っていた花が散り、周囲が一気に血腥くなった。
0
あなたにおすすめの小説
【収納∞】スキルがゴミだと追放された俺、実は次元収納に加えて“経験値貯蓄”も可能でした~追放先で出会ったもふもふスライムと伝説の竜を育成〜
あーる
ファンタジー
「役立たずの荷物持ちはもういらない」
貢献してきた勇者パーティーから、スキル【収納∞】を「大した量も入らないゴミスキル」だと誤解されたまま追放されたレント。
しかし、彼のスキルは文字通り『無限』の容量を持つ次元収納に加え、得た経験値を貯蓄し、仲間へ『分配』できる超チート能力だった!
失意の中、追放先の森で出会ったのは、もふもふで可愛いスライムの「プル」と、古代の祭壇で孵化した伝説の竜の幼体「リンド」。レントは隠していたスキルを解放し、唯一無二の仲間たちを最強へと育成することを決意する!
辺境の村を拠点に、薬草採取から魔物討伐まで、スキルを駆使して依頼をこなし、着実に経験値と信頼を稼いでいくレントたち。プルは多彩なスキルを覚え、リンドは驚異的な速度で成長を遂げる。
これは、ゴミスキルだと蔑まれた少年が、最強の仲間たちと共にどん底から成り上がり、やがて自分を捨てたパーティーや国に「もう遅い」と告げることになる、追放から始まる育成&ざまぁファンタジー!
追放された俺のスキル【整理整頓】が覚醒!もふもふフェンリルと訳あり令嬢と辺境で最強ギルドはじめます
黒崎隼人
ファンタジー
「お前の【整理整頓】なんてゴミスキル、もういらない」――勇者パーティーの雑用係だったカイは、ダンジョンの最深部で無一文で追放された。死を覚悟したその時、彼のスキルは真の能力に覚醒する。鑑定、無限収納、状態異常回復、スキル強化……森羅万象を“整理”するその力は、まさに規格外の万能チートだった! 呪われたもふもふ聖獣と、没落寸前の騎士令嬢。心優しき仲間と出会ったカイは、辺境の街で小さなギルド『クローゼット』を立ち上げる。一方、カイという“本当の勇者”を失ったパーティーは崩壊寸前に。これは、地味なスキル一つで世界を“整理整頓”していく、一人の青年の爽快成り上がり英雄譚!
ゴミスキル【生態鑑定】で追放された俺、実は動物や神獣の心が分かる最強能力だったので、もふもふ達と辺境で幸せなスローライフを送る
黒崎隼人
ファンタジー
勇者パーティの一員だったカイは、魔物の名前しか分からない【生態鑑定】スキルが原因で「役立たず」の烙印を押され、仲間から追放されてしまう。全てを失い、絶望の中でたどり着いた辺境の森。そこで彼は、自身のスキルが動物や魔物の「心」と意思疎通できる、唯一無二の能力であることに気づく。
森ウサギに衣食住を学び、神獣フェンリルやエンシェントドラゴンと友となり、もふもふな仲間たちに囲まれて、カイの穏やかなスローライフが始まった。彼が作る料理は魔物さえも惹きつけ、何気なく作った道具は「聖者の遺物」として王都を揺るがす。
一方、カイを失った勇者パーティは凋落の一途をたどっていた。自分たちの過ちに気づき、カイを連れ戻そうとする彼ら。しかし、カイの居場所は、もはやそこにはなかった。
これは、一人の心優しき青年が、大切な仲間たちと穏やかな日常を守るため、やがて伝説の「森の聖者」となる、心温まるスローライフファンタジー。
屑スキルが覚醒したら追放されたので、手伝い屋を営みながら、のんびりしてたのに~なんか色々たいへんです(完結)
わたなべ ゆたか
ファンタジー
タムール大陸の南よりにあるインムナーマ王国。王都タイミョンの軍事訓練場で、ランド・コールは軍に入るための最終試験に挑む。対戦相手は、《ダブルスキル》の異名を持つゴガルン。
対するランドの持つ《スキル》は、左手から棘が一本出るだけのもの。
剣技だけならゴガルン以上を自負するランドだったが、ゴガルンの《スキル》である〈筋力増強〉と〈遠当て〉に翻弄されてしまう。敗北する寸前にランドの《スキル》が真の力を発揮し、ゴガルンに勝つことができた。だが、それが原因で、ランドは王都を追い出されてしまった。移住した村で、〝手伝い屋〟として、のんびりとした生活を送っていた。だが、村に来た領地の騎士団に所属する騎馬が、ランドの生活が一変する切っ掛けとなる――。チート系スキル持ちの主人公のファンタジーです。楽しんで頂けたら、幸いです。
よろしくお願いします!
(7/15追記
一晩でお気に入りが一気に増えておりました。24Hポイントが2683! ありがとうございます!
(9/9追記
三部の一章-6、ルビ修正しました。スイマセン
(11/13追記 一章-7 神様の名前修正しました。
追記 異能(イレギュラー)タグを追加しました。これで検索しやすくなるかな……。
掘鑿王(くっさくおう)~ボクしか知らない隠しダンジョンでSSRアイテムばかり掘り出し大金持ち~
テツみン
ファンタジー
『掘削士』エリオットは、ダンジョンの鉱脈から鉱石を掘り出すのが仕事。
しかし、非戦闘職の彼は冒険者仲間から不遇な扱いを受けていた。
ある日、ダンジョンに入ると天災級モンスター、イフリートに遭遇。エリオットは仲間が逃げ出すための囮(おとり)にされてしまう。
「生きて帰るんだ――妹が待つ家へ!」
彼は岩の割れ目につるはしを打ち込み、崩落を誘発させ――
目が覚めると未知の洞窟にいた。
貴重な鉱脈ばかりに興奮するエリオットだったが、特に不思議な形をしたクリスタルが気になり、それを掘り出す。
その中から現れたモノは……
「えっ? 女の子???」
これは、不遇な扱いを受けていた少年が大陸一の大富豪へと成り上がっていく――そんな物語である。
最強の異世界やりすぎ旅行記
萩場ぬし
ファンタジー
主人公こと小鳥遊 綾人(たかなし あやと)はある理由から毎日のように体を鍛えていた。
そんなある日、突然知らない真っ白な場所で目を覚ます。そこで綾人が目撃したものは幼い少年の容姿をした何か。そこで彼は告げられる。
「なんと! 君に異世界へ行く権利を与えようと思います!」
バトルあり!笑いあり!ハーレムもあり!?
最強が無双する異世界ファンタジー開幕!
【薬師向けスキルで世界最強!】追放された闘神の息子は、戦闘能力マイナスのゴミスキル《植物王》を究極進化させて史上最強の英雄に成り上がる!
こはるんるん
ファンタジー
「アッシュ、お前には完全に失望した。もう俺の跡目を継ぐ資格は無い。追放だ!」
主人公アッシュは、世界最強の冒険者ギルド【神喰らう蛇】のギルドマスターの息子として活躍していた。しかし、筋力のステータスが80%も低下する外れスキル【植物王(ドルイドキング)】に覚醒したことから、理不尽にも父親から追放を宣言される。
しかし、アッシュは襲われていたエルフの王女を助けたことから、史上最強の武器【世界樹の剣】を手に入れる。この剣は天界にある世界樹から作られた武器であり、『植物を支配する神スキル』【植物王】を持つアッシュにしか使いこなすことができなかった。
「エルフの王女コレットは、掟により、こ、これよりアッシュ様のつ、つつつ、妻として、お仕えさせていただきます。どうかエルフ王となり、王家にアッシュ様の血を取り入れる栄誉をお与えください!」
さらにエルフの王女から結婚して欲しい、エルフ王になって欲しいと追いかけまわされ、エルフ王国の内乱を治めることになる。さらには神獣フェンリルから忠誠を誓われる。
そんな彼の前には、父親やかつての仲間が敵として立ちはだかる。(だが【神喰らう蛇】はやがてアッシュに敗れて、あえなく没落する)
かくして、後に闘神と呼ばれることになる少年の戦いが幕を開けた……!
隠して忘れていたギフト『ステータスカスタム』で能力を魔改造 〜自由自在にカスタマイズしたら有り得ないほど最強になった俺〜
桜井正宗
ファンタジー
能力(スキル)を隠して、その事を忘れていた帝国出身の錬金術師スローンは、無能扱いで大手ギルド『クレセントムーン』を追放された。追放後、隠していた能力を思い出しスキルを習得すると『ステータスカスタム』が発現する。これは、自身や相手のステータスを魔改造【カスタム】できる最強の能力だった。
スローンは、偶然出会った『大聖女フィラ』と共にステータスをいじりまくって最強のステータスを手に入れる。その後、超高難易度のクエストを難なくクリア、無双しまくっていく。その噂が広がると元ギルドから戻って来いと頭を下げられるが、もう遅い。
真の仲間と共にスローンは、各地で暴れ回る。究極のスローライフを手に入れる為に。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる