過労死で異世界転生したのですがサキュバス好きを神様に勘違いされ総受けインキュバスにされてしまいました

ムーン

文字の大きさ
125 / 604

似ているかもしれないから

しおりを挟む
ガサガサ、バサバサ、草木を掻き分けて進む音と鳥の羽ばたきが混じって聞こえる。音の方向を見てみれば白い翼を生やした白馬が居た。

「ユニっ……違う、ペガサス……!? マジかよ……すげぇ」

なんて神々しい……思わず手を合わせてしまった。
ペガサスは泉の水を飲みに来たようだ。首を下に伸ばして飲む姿も美しい、乗りたい、乗せて飛んで欲しい。

「…………あいつ雄か」

誘ってみようか。相手を選んでいられる飢餓ではないし、ペガサスは何となく強そうだから魔力も多くもらえそうだ。何より、馬と言えば巨根だ。

「さ、流石に……やばいかな」

アルマも弟も規格外だったし、俺はそれを飲み込めた。獣というのは忌避感もあるが、逆に浮気らしさはない。食事のため、食事のためだ。生きるため、アルマを助けるためなのだ。

「…………アルマ、すぐに頬っぺた治してやるからな。えっと……お、お馬さーん……ペガサス? さーん」

恐る恐る声を上げ、手を大きく振る。
そしてふと前世で見た話を思い出す、処女の膝で眠り非処女を殺すという──あれはユニコーンだったか? ペガサスだったか? どっちがどう違うんだ? そもそも違うものなのか?
やばい、こっち見た、来た、どうして早く処女厨伝説を思い出せなかったんだ。

「……こ、こんにちは、ペガサス……さん?」

ペガサスは俺の前で止まり、ぶるる……と鼻を鳴らした。返事と見ていいだろうか。
俺は覚悟を決め、ペガサスに背を向けてうつ伏せになり、足の断面を地面につけて必死に腰を持ち上げた。

「しっ、しません……か?」

外で、獣と、夫の前で……嫌で嫌で仕方ない。だが、ヤらなければアルマまで死んでしまう。
手で尻肉を掴んで引っ張り、穴を拡げて羞恥に耐えていると、尻に暑い息がかかった。匂いを嗅いでいるのか? 濡れた鼻先が押し当てられている──っ、嫌だ、嫌だっ……やっぱり動物なんて嫌だ。

「……っ、やっぱりまたの機会に……」

蹄が頭の横を踏み、俺はペガサスの影に隠された。恐る恐る振り返れば巨大な陰茎が膨らんでいて、後ろ足をパカパカと鳴らして位置を調整していた。

「…………アルマ」

踏まれないようにアルマの首を抱き締め、目と口を固く閉じた。

「……ぁああっ!?」

ずぶぶっ……と巨大な陰茎に貫かれる。パンパンに膨らんだそれは俺の内臓を押し潰し、奥へと進んでいく。

「んぐっ、ぅ、うぁっ……ぁ、あっ……!」

アルマの陰茎はこのくらいの大きさだった気がする。

「アルマ……? アルマっ、アルマぁ……ぁっ! あっ、あっ、ぁあっ!」

大きく膨らんだ陰茎が腸壁を擦りながら出ていく、身体が捲れていく気さえする。もう少しで全て抜けてしまうと締め付けを意識的に強めると、ずんっと奥まで突き上げられた。

「あぁんっ! ぁ、はぁっ……あ、ぁっ、待って、待ってぇっ……ぁんっ! あっ、あんっ、やぁあんっ!」

それが繰り返され、快楽を覚える。
荒い呼吸は今までとは違って人型のものから発せられるものではないし、獣臭さに包まれている。

「アルマぁっ! アルマっ、すきっ、もっと、もっとぉっ、もっと突いて、もっとぉ!」

それでも俺はアルマに抱かれているのだと思い込もうとした。首だけの彼に口付けて、彼のものではない肉棒に体内を蹂躙されて喜ぶ。

「ぁんっ! ひぅんっ! してっ、もっと、してぇっ! きもちぃっ、アルマぁあっ!」

アルマはバックで俺を抱いてくれているのだ。俺を抱き締めず、自分の快楽を優先して──アルマはそんなことしない──うるさい、妄想を邪魔するな、アルマは珍しく自分を優先して激しく腰を降っているんだ。

「ぁひっ、あぁああっ! しゅごいっ、アルマぁっ、ふといのっ……んぁあっ、お尻、拡がるっ……!」

アルマが俺に覆いかぶさっているなら、どうして俺はアルマの頭を抱き締めているんだよ。アルマはどんな体勢で俺を抱いているんだよ。
うるさい、やめろってば、分かってるんだアルマじゃないことなんて。

「んひぃっ!? 奥っ、ぁああっ、らめっ、ひぃっ……おなかっ、破れるっ、ぅあぁあっ! めくれるっ! アルマぁっ……もっと、優しくっ……!」

俺を本当に犯しているのが馬だと分かっていても妄想は止まらない。虚しくて、嬉しくて、悲しくて、幸せで、俺はペガサスより先に絶頂を迎えてしまった。
腹が減ったから精液を搾ってやるためにペガサスを誘ったのに、俺が先に果ててしまっては意味がない。巨根なんて選ぶんじゃなかった、満腹だけを求めるなら小さい方がよかった。

「ぁ、あっ……は……やば、死ぬっ……!」

大量に出血した時よりも死を間近に感じる。淫魔の俺にとって精液は血よりも大事なものなのか、どうしてこんな生態なんだとつくづく思う。

「ぁ、あっ……アルマぁっ、早くっ、早く出して、せーえきはやく出してぇっ!」

ラストスパートなのか、ペガサスの腰振りが早まる。絶頂したばかりの腸壁を好き勝手に掘削される。

「んゔぅっ! あ、はぁっ……イったとこっ、ごりごりしてるっ……ひぅぅんっ……!」

ほどなくして射精が始まり、人間とは比べ物にならない量の精液を流し込まれる。人間は実はコスパが悪いのではないだろうか、射精量の割に性技が発達し過ぎている。

「あっ……きたっ、きたっ、美味しぃ……ぁ、まって、まって、もういいっ、お腹破れるっ……!」

インキュバスの内臓の伸縮性は素晴らしく、胃が破裂すると俺が錯覚してから倍以上の体積を容易に飲み込んだ。腹に手をやればぽっこりと膨らんでいるのが分かった。

「ぁ……あっ、は、ぁあっ…………はぁっ、はぁっ……死ぬかと思った」

萎えた陰茎が抜かれ、ぽっかりと開いた穴に触れる外気は冷たい。頭の後ろに押し当てられるペガサスの鼻先は濡れていて、荒い呼吸が俺の髪と頭の羽を吹き上げる。

「アルマ……どこ、今、行くか、ら……」

大量に摂取した精液による多幸感、身体を壊しそうなほどに注がれた快楽、それに精神的疲労も重なって意識が遠のき、俺はゆっくりと目を閉じた。
しおりを挟む
感想 156

あなたにおすすめの小説

性悪なお嬢様に命令されて泣く泣く恋敵を殺りにいったらヤられました

まりも13
BL
フワフワとした酩酊状態が薄れ、僕は気がつくとパンパンパン、ズチュッと卑猥な音をたてて激しく誰かと交わっていた。 性悪なお嬢様の命令で恋敵を泣く泣く殺りに行ったら逆にヤラれちゃった、ちょっとアホな子の話です。 (ムーンライトノベルにも掲載しています)

男子高校に入学したらハーレムでした!

はやしかわともえ
BL
閲覧ありがとうございます。 ゆっくり書いていきます。 毎日19時更新です。 よろしくお願い致します。 2022.04.28 お気に入り、栞ありがとうございます。 とても励みになります。 引き続き宜しくお願いします。 2022.05.01 近々番外編SSをあげます。 よければ覗いてみてください。 2022.05.10 お気に入りしてくれてる方、閲覧くださってる方、ありがとうございます。 精一杯書いていきます。 2022.05.15 閲覧、お気に入り、ありがとうございます。 読んでいただけてとても嬉しいです。 近々番外編をあげます。 良ければ覗いてみてください。 2022.05.28 今日で完結です。閲覧、お気に入り本当にありがとうございました。 次作も頑張って書きます。 よろしくおねがいします。

穏やかに生きたい(隠れ)夢魔の俺が、癖強イケメンたちに執着されてます。〜平穏な学園生活はどこにありますか?〜

春凪アラシ
BL
「平穏に生きたい」だけなのに、 癖強イケメンたちが俺を狙ってくるのは、なぜ!? トラブルを避ける為、夢魔の血を隠して学園生活を送るフレン(2年)。 彼は見た目は天使、でも本人はごく平凡に過ごしたい穏健派。
なのに、登校初日から出会ったのは最凶の邪竜後輩(1年)!? 
他にも幼馴染で完璧すぎる優等生騎士(3年)に、不良だけど面倒見のいい悪友ワーウルフ(同級生)まで……なぜか異種族イケメンたちが次々と接近してきて―― 運命の2人を繋ぐ「刻印制度」なんて知らない! 恋愛感情もまだわからない! 
それでも、騒がしい日々の中で、少しずつ何かが変わっていく。 個性バラバラな異種族イケメンたちに囲まれて、フレンの学園生活は今日も波乱の予感!? 
甘くて可笑しい、そして時々執着も見え隠れする 愛され体質な主人公の青春ファンタジー学園BLラブコメディ! 毎日更新予定!(番外編は更新とは別枠で不定期更新) 基本的にフレン視点、他キャラ視点の話はside〇〇って表記にしてます!

どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~

さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」 あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。 弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。 弟とは凄く仲が良いの! それはそれはものすごく‥‥‥ 「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」 そんな関係のあたしたち。 でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥ 「うそっ! お腹が出て来てる!?」 お姉ちゃんの秘密の悩みです。

公爵家の末っ子に転生しました〜出来損ないなので潔く退場しようとしたらうっかり溺愛されてしまった件について〜

上総啓
BL
公爵家の末っ子に転生したシルビオ。 体が弱く生まれて早々ぶっ倒れ、家族は見事に過保護ルートへと突き進んでしまった。 両親はめちゃくちゃ溺愛してくるし、超強い兄様はブラコンに育ち弟絶対守るマンに……。 せっかくファンタジーの世界に転生したんだから魔法も使えたり?と思ったら、我が家に代々伝わる上位氷魔法が俺にだけ使えない? しかも俺に使える魔法は氷魔法じゃなく『神聖魔法』?というか『神聖魔法』を操れるのは神に選ばれた愛し子だけ……? どうせ余命幾ばくもない出来損ないなら仕方ない、お荷物の僕はさっさと今世からも退場しよう……と思ってたのに? 偶然騎士たちを神聖魔法で救って、何故か天使と呼ばれて崇められたり。終いには帝国最強の狂血皇子に溺愛されて囲われちゃったり……いやいやちょっと待て。魔王様、主神様、まさかアンタらも? ……ってあれ、なんかめちゃくちゃ囲われてない?? ――― 病弱ならどうせすぐ死ぬかー。ならちょっとばかし遊んでもいいよね?と自由にやってたら無駄に最強な奴らに溺愛されちゃってた受けの話。 ※別名義で連載していた作品になります。 (名義を統合しこちらに移動することになりました)

牛獣人の僕のお乳で育った子達が僕のお乳が忘れられないと迫ってきます!!

ほじにほじほじ
BL
牛獣人のモノアの一族は代々牛乳売りの仕事を生業としてきた。 牛乳には2種類ある、家畜の牛から出る牛乳と牛獣人から出る牛乳だ。 牛獣人の女性は一定の年齢になると自らの意思てお乳を出すことが出来る。 そして、僕たち家族普段は家畜の牛の牛乳を売っているが母と姉達の牛乳は濃厚で喉越しや舌触りが良いお貴族様に高値で売っていた。 ある日僕たち一家を呼んだお貴族様のご子息様がお乳を呑まないと相談を受けたのが全ての始まりー 母や姉達の牛乳を詰めた哺乳瓶を与えてみても、母や姉達のお乳を直接与えてみても飲んでくれない赤子。 そんな時ふと赤子と目が合うと僕を見て何かを訴えてくるー 「え?僕のお乳が飲みたいの?」 「僕はまだ子供でしかも男だからでないよ。」 「え?何言ってるの姉さん達!僕のお乳に牛乳を垂らして飲ませてみろだなんて!そんなの上手くいくわけ…え、飲んでるよ?え?」 そんなこんなで、お乳を呑まない赤子が飲んだ噂は広がり他のお貴族様達にもうちの子がお乳を飲んでくれないの!と言う相談を受けて、他のほとんどの子は母や姉達のお乳で飲んでくれる子だったけど何故か数人には僕のお乳がお気に召したようでー 昔お乳をあたえた子達が僕のお乳が忘れられないと迫ってきます!! 「僕はお乳を貸しただけで牛乳は母さんと姉さん達のなのに!どうしてこうなった!?」 * 総受けで、固定カプを決めるかはまだまだ不明です。 いいね♡やお気に入り登録☆をしてくださいますと励みになります(><) 誤字脱字、言葉使いが変な所がありましたら脳内変換して頂けますと幸いです。

悪役令息を改めたら皆の様子がおかしいです?

  *  ゆるゆ
BL
王太子から伴侶(予定)契約を破棄された瞬間、前世の記憶がよみがえって、悪役令息だと気づいたよ! しかし気づいたのが終了した後な件について。 悪役令息で断罪なんて絶対だめだ! 泣いちゃう! せっかく前世を思い出したんだから、これからは心を入れ替えて、真面目にがんばっていこう! と思ったんだけど……あれ? 皆やさしい? 主人公はあっちだよー? ユィリと皆の動画をつくりました! インスタ @yuruyu0 絵も皆の小話もあがります。 Youtube @BL小説動画 アカウントがなくても、どなたでもご覧になれます。動画を作ったときに更新! プロフのWebサイトから、両方に飛べるので、もしよかったら! 名前が  *   ゆるゆ  になりましたー! 中身はいっしょなので(笑)これからもどうぞよろしくお願い致しますー! ご感想欄 、うれしくてすぐ承認を押してしまい(笑)ネタバレ 配慮できないので、ご覧になる時は、お気をつけください!

俺、転生したら社畜メンタルのまま超絶イケメンになってた件~転生したのに、恋愛難易度はなぜかハードモード

中岡 始
BL
ブラック企業の激務で過労死した40歳の社畜・藤堂悠真。 目を覚ますと、高校2年生の自分に転生していた。 しかも、鏡に映ったのは芸能人レベルの超絶イケメン。 転入初日から女子たちに囲まれ、学園中の話題の的に。 だが、社畜思考が抜けず**「これはマーケティング施策か?」**と疑うばかり。 そして、モテすぎて業務過多状態に陥る。 弁当争奪戦、放課後のデート攻勢…悠真の平穏は完全に崩壊。 そんな中、唯一冷静な男・藤崎颯斗の存在に救われる。 颯斗はやたらと落ち着いていて、悠真をさりげなくフォローする。 「お前といると、楽だ」 次第に悠真の中で、彼の存在が大きくなっていき――。 「お前、俺から逃げるな」 颯斗の言葉に、悠真の心は大きく揺れ動く。 転生×学園ラブコメ×じわじわ迫る恋。 これは、悠真が「本当に選ぶべきもの」を見つける物語。 続編『元社畜の俺、大学生になってまたモテすぎてるけど、今度は恋人がいるので無理です』 かつてブラック企業で心を擦り減らし、過労死した元社畜の男・藤堂悠真は、 転生した高校時代を経て、無事に大学生になった―― 恋人である藤崎颯斗と共に。 だが、大学という“自由すぎる”世界は、ふたりの関係を少しずつ揺らがせていく。 「付き合ってるけど、誰にも言っていない」 その選択が、予想以上のすれ違いを生んでいった。 モテ地獄の再来、空気を読み続ける日々、 そして自分で自分を苦しめていた“頑張る癖”。 甘えたくても甘えられない―― そんな悠真の隣で、颯斗はずっと静かに手を差し伸べ続ける。 過去に縛られていた悠真が、未来を見つめ直すまでの じれ甘・再構築・すれ違いと回復のキャンパス・ラブストーリー。 今度こそ、言葉にする。 「好きだよ」って、ちゃんと。

処理中です...