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悪魔だろうが神だろうが
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膝上から足を切り落とされている俺に跪くことはできない。しかしそれっぽい体勢にはなったから、とりあえずそれで手を組んでみた。
「……女神、だと? 嘘をつけ、そんなもの居ない」
祈ろうと目を閉じたが、ネメスィの言葉を聞いて目を開ける。
「貴様のような神など見たことも聞いたこともない」
『……キミの父親はボクをよく知ってるはずだよ、キミの敬愛する叔父上様もね。彼らはボクを愛し、ボクもまた彼らを愛しているよ』
「神だと言うなら名を名乗れ、名を売ってこその神だろう」
『嫌だね、一つしか顔を使ってないのに名を名乗ったら存在が女神で固定されてしまう。それに、名前を言ったらサッ君がボクを信じなくなるかもしれない。ボクの信用は知名度に反して低いからねぇ……全く、ボク以上に人間が好きな神様なんて居ないのにさ』
雲行きが怪しい。しかし、アルマが生き返るなら女神の狙いや正体なんてどうでもいい。アルマが再び俺の名を呼ぶなら、再び俺に触れてくれるなら、笑いかけてくれるなら、俺がどうなったって構わない。
「魔神王以外で地上に顕現している神は二柱だ。残りは全て人界から退いた、お前は神なんかじゃない」
『キミの叔父上様は横暴だよ』
「……叔父上の悪口は許さん」
剣を握り締めたネメスィの体表に紫電が走る。
『おぉこわ、アース神族最強の雷神のコピー品なんてボクが適う相手じゃない……ふふ、今のままでは、ね』
赤い靴は確かに地面を踏み締めているように見えるのに、女神はスゥッと浮いているように俺の前に滑った。
『どうしたの、早く願いなよ、女神であるボクに』
「…………本当に生き返るのか?」
『そんなふうに疑うなら生き返らないさ、信じれば生き返るよ』
「サク、やめろ、聞く耳を持つな。こいつは神でも何でもない」
女神は確かに俺をこの世界へ転生させた。力を持っていることは確かだ、きっとアルマは生き返る。たとえ神でなくても、悪魔だったとしても、構わない。
「サク! 嫌な予感がする、やめろ!」
『そんなにやめさせたいならボクを切りなよ。もっとも、キミの剣はボクには当たらないからボクが媒介にしているサッ君を切ってもらわなきゃならないけど?』
「貴様っ……それでも神か!」
『あぁ、そうだよぉ? ボクは神様さ。人間がボクを産み、ボクを望み、ボクをミーム的神性として確立させ、ボクを顕現させた! ボクは誰よりも人間に望まれ愛された神なのさ!』
女神は話しているだけで腹が立つ不気味な奴だ。大抵の神話で人間を創るはずの神のくせに「人間が産んだ」なんて言う訳の分からない奴だ。だがアルマのためだ、盲目になろう。
「…………アルマを生き返らせてください」
深く息を吐いて女神への疑念と恨みを全て捨て、まっさらな心でアルマだけを求めた。
『ふふ、ははっ、あはははっ……願われた!』
自信満々の笑顔で女神が指を鳴らした。しかし、アルマは動き出さない。
『真実だろうが欺瞞だろうが事象として信者が認識したならそれは神の奇跡、奇跡を信じれば神は存在する、ボクはこの世界に実在する……! ボク達の神話の存在しない、旧神の存在しないこの異世界で、ボクは本物の神になる……!』
「……アルマ? アルマ……お、おい、女神……アルマ、起きないんだけど」
『ん? あぁ、そりゃすぐには起きないよ。しばらく待って、ケータイやパソコンだって再起動には時間がかかるだろ? にしても……まだ透けてるな』
女神はネメスィにビンタするように手を振り、その手が彼の顔をすり抜けるのを確認すると残念そうにため息をついた。
『この場に止まるには全力で走り続けなければ、って訳? あぁ……まさに赤の女王、神様って大変だねぇ。じゃあねサッ君、また何かお願いしてね、心の底から願ってくれたら叶えられるから』
女神の姿が俺に吸い込まれるようにして消える。
「……サク、今のはなんだ? 女神と言っていたな、どこで知り合ったんだ?」
転生してきたことを打ち明けてもいいのだろうか、信じてくれるだろうか。
「……俺達が産まれるずっと前に神々はこの世界から退いた。魔神王が退けたはずなんだ。残党だろうか」
魔物の王が神を退けた世界に女神によって転生させられたなんて言えば刺客だと思われるかもしれない。魔神王を倒して平和を取り返す転生者なんて王道だろう、本来なら勇者であるネメスィがその立場のはずだだが……
「どうでもいいよ」
振り返り、座ったままのアルマの膝に乗る。仄かに体温を感じ、胸に耳を押し当てると鼓動を感じた。
「ぁ……ネメスィ! アルマ、アルマ生きてる! 生き返った! あぁ……ありがとう女神様!」
女神の力は本物だ。もう訳の分からない特性を付けられたことも、転生させられたことも、恨めない。そうでなければアルマとは出会えなかったのだから今までの恨みが全て感謝に反転する。
「……魔樹の元に運んでみるか? 再生が進むかもしれん」
「うん! お願い、ネメスィ」
ネメスィは俺達を使っていた寝床まで運んでくれた。狭いその洞穴には見覚えがあり、懐かしさで涙が零れた。
「サク、ほら」
ネメスィが指した寝かせたアルマの首の継ぎ目を見れば、アルマの首は俺が手を離し横たわらせた今もズレていない。
「癒着しているようだ、簡単に取れそうだが……」
「じゃあ触らない方がいいかな」
「だな。そっとしておけ」
若いオーガに襲われた俺にアルマがしてくれたように魔樹の根を切り、蜜をアルマの身体に垂らして樹液パックを施した。俺の大怪我はこれで一晩で治った。
「アルマ……アルマ、アルマ……会いたい、また抱いて欲しい…………女神様、お願い……」
目を閉じて瞼の裏に女神の姿を描き、手を組んで祈った。
「…………なぁ、サク。本当に女神の力なのか? 俺には女神が何かする前から再生が始まっていたように思える。オーガは生命力の強い種だ、本当は女神は何もしていないのかも……」
「何だよ、ネメスィ……女神様を否定するのか? 俺に人生をやり直すチャンスをくれた、アルマを生き返らせてくれた、俺の女神様を否定するな!」
振り向きざまにネメスィのベルトを掴み、揺さぶる。ネメスィはただただ驚いて目を見開いていた。
「サク……? ど、どうした、落ち着け! おかしいぞお前……洗脳でもされたのか?」
「え? ぁ……え、と……ごめん。何か、気ぃ立って。その……え? 俺は今、何を」
「…………サク、やはりあの女神は」
「あぁ、女神様? ムカついてたけど女神様良い奴だったな、毎日祈らなきゃ」
「サク…………分かった、サク。アレは俺が何とかしてやる、サクは夫と静かに暮らすといい」
言われなくともと頷くとネメスィは洞穴から出ていった。アルマが起きるまで俺を守るため傍には居るが、アルマに見つかりたくないから外に居ると言って。
そんなに守らなくても、気遣わなくても……いくらそう言っても寂しそうなネメスィの瞳の奥の決意は揺らぎを見せなかった。
「……女神、だと? 嘘をつけ、そんなもの居ない」
祈ろうと目を閉じたが、ネメスィの言葉を聞いて目を開ける。
「貴様のような神など見たことも聞いたこともない」
『……キミの父親はボクをよく知ってるはずだよ、キミの敬愛する叔父上様もね。彼らはボクを愛し、ボクもまた彼らを愛しているよ』
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雲行きが怪しい。しかし、アルマが生き返るなら女神の狙いや正体なんてどうでもいい。アルマが再び俺の名を呼ぶなら、再び俺に触れてくれるなら、笑いかけてくれるなら、俺がどうなったって構わない。
「魔神王以外で地上に顕現している神は二柱だ。残りは全て人界から退いた、お前は神なんかじゃない」
『キミの叔父上様は横暴だよ』
「……叔父上の悪口は許さん」
剣を握り締めたネメスィの体表に紫電が走る。
『おぉこわ、アース神族最強の雷神のコピー品なんてボクが適う相手じゃない……ふふ、今のままでは、ね』
赤い靴は確かに地面を踏み締めているように見えるのに、女神はスゥッと浮いているように俺の前に滑った。
『どうしたの、早く願いなよ、女神であるボクに』
「…………本当に生き返るのか?」
『そんなふうに疑うなら生き返らないさ、信じれば生き返るよ』
「サク、やめろ、聞く耳を持つな。こいつは神でも何でもない」
女神は確かに俺をこの世界へ転生させた。力を持っていることは確かだ、きっとアルマは生き返る。たとえ神でなくても、悪魔だったとしても、構わない。
「サク! 嫌な予感がする、やめろ!」
『そんなにやめさせたいならボクを切りなよ。もっとも、キミの剣はボクには当たらないからボクが媒介にしているサッ君を切ってもらわなきゃならないけど?』
「貴様っ……それでも神か!」
『あぁ、そうだよぉ? ボクは神様さ。人間がボクを産み、ボクを望み、ボクをミーム的神性として確立させ、ボクを顕現させた! ボクは誰よりも人間に望まれ愛された神なのさ!』
女神は話しているだけで腹が立つ不気味な奴だ。大抵の神話で人間を創るはずの神のくせに「人間が産んだ」なんて言う訳の分からない奴だ。だがアルマのためだ、盲目になろう。
「…………アルマを生き返らせてください」
深く息を吐いて女神への疑念と恨みを全て捨て、まっさらな心でアルマだけを求めた。
『ふふ、ははっ、あはははっ……願われた!』
自信満々の笑顔で女神が指を鳴らした。しかし、アルマは動き出さない。
『真実だろうが欺瞞だろうが事象として信者が認識したならそれは神の奇跡、奇跡を信じれば神は存在する、ボクはこの世界に実在する……! ボク達の神話の存在しない、旧神の存在しないこの異世界で、ボクは本物の神になる……!』
「……アルマ? アルマ……お、おい、女神……アルマ、起きないんだけど」
『ん? あぁ、そりゃすぐには起きないよ。しばらく待って、ケータイやパソコンだって再起動には時間がかかるだろ? にしても……まだ透けてるな』
女神はネメスィにビンタするように手を振り、その手が彼の顔をすり抜けるのを確認すると残念そうにため息をついた。
『この場に止まるには全力で走り続けなければ、って訳? あぁ……まさに赤の女王、神様って大変だねぇ。じゃあねサッ君、また何かお願いしてね、心の底から願ってくれたら叶えられるから』
女神の姿が俺に吸い込まれるようにして消える。
「……サク、今のはなんだ? 女神と言っていたな、どこで知り合ったんだ?」
転生してきたことを打ち明けてもいいのだろうか、信じてくれるだろうか。
「……俺達が産まれるずっと前に神々はこの世界から退いた。魔神王が退けたはずなんだ。残党だろうか」
魔物の王が神を退けた世界に女神によって転生させられたなんて言えば刺客だと思われるかもしれない。魔神王を倒して平和を取り返す転生者なんて王道だろう、本来なら勇者であるネメスィがその立場のはずだだが……
「どうでもいいよ」
振り返り、座ったままのアルマの膝に乗る。仄かに体温を感じ、胸に耳を押し当てると鼓動を感じた。
「ぁ……ネメスィ! アルマ、アルマ生きてる! 生き返った! あぁ……ありがとう女神様!」
女神の力は本物だ。もう訳の分からない特性を付けられたことも、転生させられたことも、恨めない。そうでなければアルマとは出会えなかったのだから今までの恨みが全て感謝に反転する。
「……魔樹の元に運んでみるか? 再生が進むかもしれん」
「うん! お願い、ネメスィ」
ネメスィは俺達を使っていた寝床まで運んでくれた。狭いその洞穴には見覚えがあり、懐かしさで涙が零れた。
「サク、ほら」
ネメスィが指した寝かせたアルマの首の継ぎ目を見れば、アルマの首は俺が手を離し横たわらせた今もズレていない。
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「アルマ……アルマ、アルマ……会いたい、また抱いて欲しい…………女神様、お願い……」
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「何だよ、ネメスィ……女神様を否定するのか? 俺に人生をやり直すチャンスをくれた、アルマを生き返らせてくれた、俺の女神様を否定するな!」
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「サク……? ど、どうした、落ち着け! おかしいぞお前……洗脳でもされたのか?」
「え? ぁ……え、と……ごめん。何か、気ぃ立って。その……え? 俺は今、何を」
「…………サク、やはりあの女神は」
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