過労死で異世界転生したのですがサキュバス好きを神様に勘違いされ総受けインキュバスにされてしまいました

ムーン

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不安を蕩けさせて

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自分の体内に居た新種の寄生生物かもしれない何かの正体と行方、どちらも分からない。そして皮膚が剥離するなんて不可思議な現象に襲われた使用人、彼は俺と肉体関係があった。

「……兄さん、怖がらないで」

頭と腰の羽を自身にぴったりとつけ、尻尾を太腿に巻く。そうしているとシャルに抱き締められた。

「兄さんは僕が守ります、命に替えても……」

腰羽の付け根を撫でられ、背中がぱっくりと開いたワンピースの穴の縁を撫でられ、背筋にゾクゾクとした感覚が走る。

「シャル、こんなことしてる場合じゃ……ひぁっ! ぁ、あっ……ん……」

首まで持ち上がったシャルの手は背骨をなぞって下り、服の上から尻を鷲掴みにした。太腿との境から持ち上げるように揉みしだかれ、次の愛撫を期待して呼吸が荒くなっていく。

「人がっ……大怪我した後に、こんなのっ……だめ」

「だって兄さん怖いんでしょう? 僕は少しでも兄さんの不安と恐怖を和らげてあげたいんです」

「そん、なのっ……頼んで、ないっ……!」

ゾクゾクと背筋を走る快感への期待の寒気をどうにかしようと尻尾が勝手に持ち上がる。ピンと立ってしまった尻尾はワンピースの裾を持ち上げ、シャルの手を直に当ててしまった。

「そんなこと言って本当は直接触って欲しかったんですね? 吸い付いてきますよ、兄さんの肌」

太腿との境を重点的にふにふにと揉まれ、それ以上そこを触られると気付かれてしまうかもしれないので、必死にシャルの手首を引っ張ってやめさせようとした。

「もう……そんなに恥ずかしがらなくても」

シャルの手は思いの外あっさりと離れた。俺は意識的に尻尾を太腿に巻き付け、ワンピースの裾を戻した。そしてシャルの指が光を反射して輝いているのに気付く。シャルも俺が気付いたことに気付き、意地悪な微笑みを浮かべた。

「途中でやめて苦しいのは兄さんの方でしょう?」

紫の瞳に浮かぶハート模様を濃くしながら俺を見つめ、指を舐める。

「あ……な、舐めるなよっ、そんなの……」

恥ずかしさで下を向くと膨らんだ性器がワンピースを持ち上げているのに気付いた。シャルの方を見たが、シャルの性器は反応していない。俺だけが勝手に興奮していると思うと更に顔が熱くなった。

「分かりました、舐めません。僕、兄さんの言うことちゃんと聞きますよ、弟ですから。どんなお願いだって聞いてあげますよ」

今更隠しても仕方ないのに勃起した陰茎の上に手をやり、身を屈めた。

「兄さんの好きな方法で、兄さんを悦ばせてみせます。ですから兄さん、僕にして欲しいことがあるなら言ってください」

シャルは一歩俺に近付くと丈の短いワンピースからは丸出しになっている太腿を撫でた、内側の少し後ろの方を……

「焦れったくてたまらないんでしょう? 我慢しなくていいんですよ」

もう太腿にまで腸液が垂れているようだ。先程よりも多くシャルの指に絡んでいる。

「兄さん、兄さん……恥ずかしくて旦那さんにはおねだり出来ないようなこと、僕におねだりしてくださいよ」

一歩二歩と後ずさり、背が壁に触れる。太腿に巻いた尻尾が壁との隙間に挟まり、脊椎にピリッと微弱な快楽が送られた。それだけで俺はもう耐えられなくなり、ワンピースを脱いで下着も下ろし、全裸になって真っ赤になった顔を腕で隠した。

「し、縛って……めちゃくちゃに、して欲しい……」

この地下室にはSM用の器具が散見される。査定士の趣味とは思えないそれに俺は興味を抱いていた。

「ええ、兄さん。兄さんがそうして欲しいなら。上では結構人が出入りしていますから……響かないとは思いますけど、一応大声は出さないようにしてくださいね」

「……シャルが、口も塞いで」

「ふふっ……兄さんってマゾヒストなんですか?」

「ち、違うっ……虐められたいとか、そう言うんじゃない……痛いのは嫌だ。ただ、その……自分の全部が他人に握られてるんだって、自分で自分を好きに出来ないんだって……その、物みたいに、他人に支配されるのに……興味、が」

俺は部屋の隅に落ちていた赤い縄を拾う。丁寧に処理された縄はつるつるとしていて、肌を傷付けなさそうだ。

「…………痛くは、しないで欲しい。その、動けない体を任せる安心感とか、そういうのが欲しいんだ……色々注文付けるけど、大丈夫か?」

「ええ、もちろん。兄さんのお願いは全て叶えてみせますよ。さ、兄さん……腕を後ろに回してください」

言われるがままに腕を後ろに回すと肘を掴むようにして固定される。俺の両腕は後ろに回った、これでは逃げる以外の抵抗が出来ない。

「そこのベッドに寝転がってください。ゆっくり歩いて、今転んだら顔を打ってしまいますからね、気を付けて」

シャルに支えられながら歩き、部屋の端の簡素なベッドに仰向けになる。M字に開脚させられ、太腿を胴に縛り付けられる。柔らかいインキュバスの体は太腿が脇腹に触れるような曲げられ方をしても痛みを覚えない。

「……どうですか? 兄さん」

「ぁ、うん……痛く、ない」

「じゃあ、口も塞ぎますよ。兄さんはもう何をされても抵抗出来ませんし、嫌だとも言えません。いいですね?」

恐る恐る頷くとシャルはワンピースを脱ぎ、筒型に丸めると縄で縛り、俺に噛ませた。棒口枷のようなそれをつけるのに動物扱いを受けているような恥辱を覚え、シャルがたった今まで着ていた服を口に含んでいるということに背徳感を覚えた。

「ん……ふ、んぅう……」

「僕の服、臭かったりしませんか?」

洗剤のような匂いがする。

「大丈夫そうですね、それじゃ……兄さんを弄んであげますよ。兄さんがどうして欲しいか気にせずに、僕がしたいように兄さんで遊びます」

紫の瞳が爛々と輝き、濃いハート模様を浮かべる。俺に欲情しているのだと考えると下腹が疼いた。その疼きを早く治めたくて、逞しい肉の棒で掻き回して欲しくて、シャルの陰茎に尻尾を絡めた。
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