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怪物のようでも
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呼吸困難に陥って意識を失う寸前でくすぐりは終わった。終わってもすぐには息苦しさは終わらない、呼吸に集中してぐったりする俺の手足に触手が一本ずつ巻き付く。
「サク、大丈夫? 僕ちゃんと加減したよ、気を失わなかったよね」
「……お前、そんなキャラだっけ」
だるくて身体を動かす気にはなれないけれど、口は動いた。ほんの冗談だった、軽口だった、ネメシスはネメスィよりも触手を使うのに躊躇がないし慣れている。だからこんなふうに責め立てても何もおかしくないし、過去にもそんなことはあった。
「え……? ち、違った?」
何の意味もない軽い冗談を聞いてネメシスは焦った顔をした。
「脳は別に弄ってないはずだけど……でも、最近忙しかったし、何か変質したりしたのかな……」
ネメシスは俺としばらく見つめ合うだけで人間の形を忘れて羽や尻尾を真似るヤツなんだ、見た目だけでなく中身も不安定だと考えてしまうのは不自然なことではない。
「ごめんごめん、冗談だよ。お前はそういうキャラだ」
「……そう? 気遣いとかじゃなくて?」
「あぁ……加減なんかしてねぇくせにってちょっと悪態ついたんだよ、分かりにくくてごめんな」
「加減はしたよ……?」
やめてと叫んでもくすぐるのをやめなかったくせに? 拷問まがいのくすぐりプレイ中、扉が少し開いて紫の目が覗いていたのを俺は知っているんだぞ。
「加減しなかったら俺死んでたってことか」
「婚約の呪が……っていうのを抜きにすれば」
「とんでもねぇなお前……くすぐりはもう終わりだよな? 俺そういう特殊なプレイより、普通に触手で気持ちいいとこ同時に責めてくれた方がいいな」
触手も特殊性癖だって? バカ言っちゃいけない、触手も産卵も一般性癖だ。
「……じゃあサク、これ見て」
俺の前に突き出されたのは比較的太めの触手。平べったいそれの先端付近には大量の毛が生えている。もちろん毛と言っても本物の毛ではない、あくまでもスライム、毛もゼリー質だ。
「気持ちよさそう……それどこにどうしてくれるんだ?」
後孔に挿入でも、肌を愛撫でも、どちらでも活躍出来るだろう。
「気に入ってくれた? よかった、これから君をなでなでして可愛がりたかったんだ」
ズラッ……という擬音語が似合う、ブラシ状の触手が並んだ光景には。
「へ……? お、多い……こんなのっ、あぁっ! ひぁぁっ! 多いってばっ……ゃあんっ!」
服の中に触手が滑り込み、肌の上を這い回る。柔らかな毛は肌をくすぐる。足の付け根も腋も尻の割れ目も、どこまででも潜り込んでくる。
「んっ、ぁ……だめ、そんなとこ、ぁ、あっ!」
「場所によって微妙に汗の味違うね」
腋を撫でる触手にも、尻の割れ目をなぞる触手にも、足の裏をくすぐる触手にだって、味を感じる器官がある。拷問まがいのくすぐりでかいた汗を今、舐め取られている。
「甘い……ふふ、インキュバスの体液っていいねぇ」
「やだぁっ……! やめて、恥ずかしいっ!」
「可愛いし美味しいよ、サク」
人間の手で顎を掴まれ、人間の舌で唇の端を舐められる。
「……うん、唾液も最高」
「ばかぁっ……」
「じゃあ次はここから垂れてきてるの直接もらおうかな、ちょっと変形させるから待ってね」
「んっ……ん、んん……」
割れ目に挟まっている触手が動く。ずりずりと後孔の縁を擦り、俺の興奮を煽る。
「……よし、変形出来た。ごめんごめん、こんなに生やすとどれがどれか分からなくて」
「ひゃうっ!?」
変形とは触手の先端を口にすることだったらしく、入れて欲しがってぷくんと膨れた後孔を吸われてしまう。
「んっ、ゃ、あぁああっ! やだっ、お尻でちゃうぅっ!」
「脱肛したってすぐに再生するだろ? まぁ流石に脱肛まではさせる気ないけどさ……ふふ、大丈夫、気持ちよくしてあげる」
「うぅう……ひぁっ!? やっ、ぁ、あぁっ……! はいっ、て……ひぃいっ……!」
触手の先端の口から舌が伸びた。後孔の中に侵入した細長い舌は俺の腸壁を舐め回し、俺に快感と恥辱を与える。
「やだっ、舐めるのやだっ、味分かんのいやぁっ!」
「甘くて美味しいよ? 嫌がる必要なんてないよサク、インキュバスの体液は甘い、媚薬効果もある、他の生物みたいに汚いものじゃないんだから」
「俺はそうとしか思えないんだよぉっ! ネメスィは嫌って言ったら味蕾なくしてくれたのにぃっ……!」
「……比べないでよ」
ネメスィの名前を出したのが気に入らなかったようで、ネメシスは細い触手に口を作って俺の乳首に吸い付いた。
「ひぁあぁっ! 乳首伸びちゃうぅっ……! んにゃあっ!? ぁひっ、ひん、ひぃいんっ! ん、ぁっ、あぁああっ!」
ぢゅうぅっと乳首を吸われ、その先で細い舌に乳頭をつつかれ、弾かれる。
「ん、ゃあぁっ! イくっ、乳首イっちゃうぅぅっ! ぅ、あっ、あぁあっ……! ぁ、ひっ……イった、今イったぁっ! あぁああっ!」
全身をブラシのような触手で撫で回されているし、後孔は吸いながら舌で犯されている。
「イくっ、イっ、ぁあぁああっ!? イってる、イってるってば、ぁあっ、ゃ、ひぃいっ……! 乳首取れちゃうぅっ、ぅあっ、あぁっ!?」
「あんまり暴れないで」
「むりっ、もぉイくのむりぃっ!」
「まだ大丈夫だって、君の心拍数とかはちゃんと測ってるから安心して」
優しい笑顔を浮かべて俺の頬を包むように撫でる。そんなネメシスの触手が俺の全身を責め立てて絶頂させ続けている。
「ひゔぅっ!? イくっ、イぐっうっ、うぅうっ!」
「こりこりしてる……やっぱり硬くなるところは気持ちいいんだね? ここもしてあげよっか」
後孔の中に入り込んだ触手が前立腺をぐりぐりと押す、同時に陰茎に触手が巻き付き、手荒に扱く。
「ぅ、あっ、やらぁっ、もぉ出ないぃっ! しんじゃうっ、イきしゅぎてしぬぅぅっ!」
「射精し過ぎてるね……栓してあげる。大丈夫だよサク」
触手が細く変形して尿道に侵入する。尿道壁をずるずると擦りながら奥まで進み、内側から前立腺を押す。
「イぐぅうぅっ! ぅ、あっ、あひっ!? ひっ、ぃっ……ぃ、うっ……!」
「……うん、大丈夫そう。飲ませてあげるね」
後孔の更に奥に触手が侵入し、精液を流し込まれる。ネメシスが触手から快感を得ていたかどうかは分からないし、触手は陰茎ではないけれど、射精したようだ。
「どう? 美味しい?」
「んっ、んん……ぅ……美味しい」
「僕も少し落ち着いたし、次は僕が考えてきたプレイしようよ」
「ん……ちょっと、休んだらな……あっ!? ぁっ、あっ、あぁっ、ひっ……! ぅ、うぅ……」
後孔から触手が抜けた。乳首に吸い付いていた触手も、尿道に入り込んだ触手も離れていった。触手を引っ込めて人型に戻ったネメシスは俺をベッドに寝かせて微笑む。
「可愛かったよ、ぁ、今も可愛いよ」
「ふ、ぅ……ぅ、うぅっ……」
下腹がビクビクと痙攣している、余韻でまだ絶頂している、ネメシスに返事をする余裕はない。
「えっと……やり過ぎたかな、大丈夫だと思ってたけど……ごめんね?」
頭を撫でられ、その快感でビクンと身体を反らす。流石に反省したらしいネメシスはそれからしばらく俺に触れなかった。
「サク、大丈夫? 僕ちゃんと加減したよ、気を失わなかったよね」
「……お前、そんなキャラだっけ」
だるくて身体を動かす気にはなれないけれど、口は動いた。ほんの冗談だった、軽口だった、ネメシスはネメスィよりも触手を使うのに躊躇がないし慣れている。だからこんなふうに責め立てても何もおかしくないし、過去にもそんなことはあった。
「え……? ち、違った?」
何の意味もない軽い冗談を聞いてネメシスは焦った顔をした。
「脳は別に弄ってないはずだけど……でも、最近忙しかったし、何か変質したりしたのかな……」
ネメシスは俺としばらく見つめ合うだけで人間の形を忘れて羽や尻尾を真似るヤツなんだ、見た目だけでなく中身も不安定だと考えてしまうのは不自然なことではない。
「ごめんごめん、冗談だよ。お前はそういうキャラだ」
「……そう? 気遣いとかじゃなくて?」
「あぁ……加減なんかしてねぇくせにってちょっと悪態ついたんだよ、分かりにくくてごめんな」
「加減はしたよ……?」
やめてと叫んでもくすぐるのをやめなかったくせに? 拷問まがいのくすぐりプレイ中、扉が少し開いて紫の目が覗いていたのを俺は知っているんだぞ。
「加減しなかったら俺死んでたってことか」
「婚約の呪が……っていうのを抜きにすれば」
「とんでもねぇなお前……くすぐりはもう終わりだよな? 俺そういう特殊なプレイより、普通に触手で気持ちいいとこ同時に責めてくれた方がいいな」
触手も特殊性癖だって? バカ言っちゃいけない、触手も産卵も一般性癖だ。
「……じゃあサク、これ見て」
俺の前に突き出されたのは比較的太めの触手。平べったいそれの先端付近には大量の毛が生えている。もちろん毛と言っても本物の毛ではない、あくまでもスライム、毛もゼリー質だ。
「気持ちよさそう……それどこにどうしてくれるんだ?」
後孔に挿入でも、肌を愛撫でも、どちらでも活躍出来るだろう。
「気に入ってくれた? よかった、これから君をなでなでして可愛がりたかったんだ」
ズラッ……という擬音語が似合う、ブラシ状の触手が並んだ光景には。
「へ……? お、多い……こんなのっ、あぁっ! ひぁぁっ! 多いってばっ……ゃあんっ!」
服の中に触手が滑り込み、肌の上を這い回る。柔らかな毛は肌をくすぐる。足の付け根も腋も尻の割れ目も、どこまででも潜り込んでくる。
「んっ、ぁ……だめ、そんなとこ、ぁ、あっ!」
「場所によって微妙に汗の味違うね」
腋を撫でる触手にも、尻の割れ目をなぞる触手にも、足の裏をくすぐる触手にだって、味を感じる器官がある。拷問まがいのくすぐりでかいた汗を今、舐め取られている。
「甘い……ふふ、インキュバスの体液っていいねぇ」
「やだぁっ……! やめて、恥ずかしいっ!」
「可愛いし美味しいよ、サク」
人間の手で顎を掴まれ、人間の舌で唇の端を舐められる。
「……うん、唾液も最高」
「ばかぁっ……」
「じゃあ次はここから垂れてきてるの直接もらおうかな、ちょっと変形させるから待ってね」
「んっ……ん、んん……」
割れ目に挟まっている触手が動く。ずりずりと後孔の縁を擦り、俺の興奮を煽る。
「……よし、変形出来た。ごめんごめん、こんなに生やすとどれがどれか分からなくて」
「ひゃうっ!?」
変形とは触手の先端を口にすることだったらしく、入れて欲しがってぷくんと膨れた後孔を吸われてしまう。
「んっ、ゃ、あぁああっ! やだっ、お尻でちゃうぅっ!」
「脱肛したってすぐに再生するだろ? まぁ流石に脱肛まではさせる気ないけどさ……ふふ、大丈夫、気持ちよくしてあげる」
「うぅう……ひぁっ!? やっ、ぁ、あぁっ……! はいっ、て……ひぃいっ……!」
触手の先端の口から舌が伸びた。後孔の中に侵入した細長い舌は俺の腸壁を舐め回し、俺に快感と恥辱を与える。
「やだっ、舐めるのやだっ、味分かんのいやぁっ!」
「甘くて美味しいよ? 嫌がる必要なんてないよサク、インキュバスの体液は甘い、媚薬効果もある、他の生物みたいに汚いものじゃないんだから」
「俺はそうとしか思えないんだよぉっ! ネメスィは嫌って言ったら味蕾なくしてくれたのにぃっ……!」
「……比べないでよ」
ネメスィの名前を出したのが気に入らなかったようで、ネメシスは細い触手に口を作って俺の乳首に吸い付いた。
「ひぁあぁっ! 乳首伸びちゃうぅっ……! んにゃあっ!? ぁひっ、ひん、ひぃいんっ! ん、ぁっ、あぁああっ!」
ぢゅうぅっと乳首を吸われ、その先で細い舌に乳頭をつつかれ、弾かれる。
「ん、ゃあぁっ! イくっ、乳首イっちゃうぅぅっ! ぅ、あっ、あぁあっ……! ぁ、ひっ……イった、今イったぁっ! あぁああっ!」
全身をブラシのような触手で撫で回されているし、後孔は吸いながら舌で犯されている。
「イくっ、イっ、ぁあぁああっ!? イってる、イってるってば、ぁあっ、ゃ、ひぃいっ……! 乳首取れちゃうぅっ、ぅあっ、あぁっ!?」
「あんまり暴れないで」
「むりっ、もぉイくのむりぃっ!」
「まだ大丈夫だって、君の心拍数とかはちゃんと測ってるから安心して」
優しい笑顔を浮かべて俺の頬を包むように撫でる。そんなネメシスの触手が俺の全身を責め立てて絶頂させ続けている。
「ひゔぅっ!? イくっ、イぐっうっ、うぅうっ!」
「こりこりしてる……やっぱり硬くなるところは気持ちいいんだね? ここもしてあげよっか」
後孔の中に入り込んだ触手が前立腺をぐりぐりと押す、同時に陰茎に触手が巻き付き、手荒に扱く。
「ぅ、あっ、やらぁっ、もぉ出ないぃっ! しんじゃうっ、イきしゅぎてしぬぅぅっ!」
「射精し過ぎてるね……栓してあげる。大丈夫だよサク」
触手が細く変形して尿道に侵入する。尿道壁をずるずると擦りながら奥まで進み、内側から前立腺を押す。
「イぐぅうぅっ! ぅ、あっ、あひっ!? ひっ、ぃっ……ぃ、うっ……!」
「……うん、大丈夫そう。飲ませてあげるね」
後孔の更に奥に触手が侵入し、精液を流し込まれる。ネメシスが触手から快感を得ていたかどうかは分からないし、触手は陰茎ではないけれど、射精したようだ。
「どう? 美味しい?」
「んっ、んん……ぅ……美味しい」
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「ん……ちょっと、休んだらな……あっ!? ぁっ、あっ、あぁっ、ひっ……! ぅ、うぅ……」
後孔から触手が抜けた。乳首に吸い付いていた触手も、尿道に入り込んだ触手も離れていった。触手を引っ込めて人型に戻ったネメシスは俺をベッドに寝かせて微笑む。
「可愛かったよ、ぁ、今も可愛いよ」
「ふ、ぅ……ぅ、うぅっ……」
下腹がビクビクと痙攣している、余韻でまだ絶頂している、ネメシスに返事をする余裕はない。
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