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人魚のキスは苦しくて (〃)
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体液が全て媚毒なら荒凪は心臓が脈打つだけで連続絶頂、のたうち回ってしまうはずだ。だが、その様子は見られない。自分の毒で死ぬ毒蛇は居ない、という訳だ。
(溶かす体液だった頃から自分の身体は溶けてませんでしたしな)
じゃあ荒凪の感度は上げられないのか、ちょっと残念だな。オカルト的な媚毒ということは、サキヒコやミタマにも効くかもしれないから、それは楽しみだ。
「みつき? 怒ってる?」
「キュウゥ……戻す?」
『怒ってないよ。戻さなくていい。すごくいい力だと思ってる、俺のお願いで変えてもらったんだし。他の子達と遊ぶ時に、他の子に使ってみようか』
「きゅ~……? 他? あき?」
「水月ダメ、でも、他いい?」
『使っていいか俺が聞くから、いいって言ったら使わせてもらおうね』
セイカは断らないだろうけど、彼の身体に負担をかけるのは良くなさそうだ。アキは二つ返事だろう、リュウもかな? シュカはますます優位を取れなくなるようなのは嫌がるかもな。楽しみだ。
『もうどこ触っても溶けないんだよね?』
「きゅ」
「そのはず」
『じゃあ今日は普通にシようか』
「ふつー?」
「俺達、寝ていい?」
『眠いの? 君ともシたいんだけどな』
複腕を握って言うと、荒凪の喉からキュルルル……と小さく長く唸るような鳴き声が聞こえてきた。
『眠いなら仕方ない。また今度、元気に目覚めてる時に誘うよ』
「……キュ」
荒凪が目を閉じ、開くと瞳孔の数は一つずつに戻り、複腕は腕を組むように身体に沿い、消えていった。間近で見ていたのに収納の仕組みがよく分からなかった。
「……みつき! いちゃいちゃ、する?」
『しようか』
弟の前で俺とイチャつくのは恥ずかしいだとか、俺とイチャつく弟を見るのは気まずいだとか、そういう思いがあって休眠していたりするのだろうか……俺もアキも、カンナもカミアも、兄弟とか気にしないからなぁ。その辺のフォローよく分からないんだよな。
(サンたそはフタさんと3Pは嫌って言ってましたっけ。でもヒトさんと同じ部屋でヤるのはセーフで…………まぁサンたそ盲目ですからな、触ったり話したりし続けなければそんなに気にならないかも。うーむ、わたくしの彼氏達は外れ値ばっかで参考になりませんなぁ)
荒夜が休眠に入るのは本当に疲れているからだろうか、とごちゃごちゃ考えながら荒凪に覆い被さって唇を重ねる。ようやく舌を絡められるようになったんだ、今まで我慢してきた分を取り返してやる。
「きゅ……んっ、きゅるる……ん、ぅ……」
上顎を舌の腹で擦り、歯茎を舌先でなぞり、舌の裏を愛撫する。それだけで荒凪は可愛らしい声で喘いだ。
「んっ……ゔぐっ!? んっ、ゔぅ……」
また喉の奥まで舌が入ってきた。あっさりとキスの優位を取られてしまった。口蓋垂を押し潰され、普段は液体と噛み砕いた食物しか触れることのない繊細な粘膜が無遠慮に愛撫される。
「……っ、ぐ……ゔ、ぐっ……! ぅう……」
愛撫は丁寧だ。俺を愛する気持ちが、大切に扱いたい気持ちが、伝わってくる。
「ふっ……ぅぐっ……ぉ、え」
そんなの関係ない。苦しい。吐きそうだ。さっきは媚毒が効いていたから快楽が勝ってここまで苦しくはなかったんだ、媚毒を抑えさせたから本来の苦痛を味わってるんだ。
「……ぷは! みつき、大好き! きゅ……? みつき?」
咳き込み、嗚咽する俺を荒凪が心配そうに見つめる。爪で触れないよう気を付けながら背中を摩ってくれている。荒凪に唾を飛ばさないよう口を手でしっかり覆っていたのだが、呼吸が落ち着いてから手を見ると粘度の高い唾液がたっぷり付着していた。
「きゅ……? きゅっ……? みつき? なんで? 僕達、溶けるの、終わった……びどく? も、あんまりしないようしてる……なんでみつき、苦しい?」
『大丈夫だよ』
「大丈夫違う! みつき、苦しい。どうして? 僕達、悪い?」
荒凪に悪気なんてない、ようやくディープキスが出来るようになった彼らは俺を深くまで愛したかっただけだ。それをダメだなんて……いや、荒凪の悲痛なこの表情をよく見ろよ、俺。言わなきゃならないことは、教えなきゃならないことは、ちゃんとしなきゃ。
『ごめんね、教えるの忘れてたけど、人間は喉の奥まで舐められるとオエッてなっちゃうんだ。だから俺はキスする時口の中しか舐めなかったでしょ?』
「みつき、舌短いからじゃなかった? 僕達、苦しくならないようにしてくれた? きゅるるる……ごめんなさい。気付けない……僕達、気付けない。みつき、優しいのも、苦しいのも、気付けない……」
『落ち込まないで荒凪くん、君に奥深くまで愛されるのが嬉しくて隠そうとした俺が悪いんだ』
「みつきぃ……」
『でも、3Pの時とかに備えて人間用のキスも覚えないとね。俺の真似してみて。俺がオエッてなったらすぐ舌引いてね』
「きゅ! がんばる!」
せっかくの喉舐めを封印してしまうのはもったいない。リュウ辺り悦びそうだし、俺も楽しめるようになりたい。嘔吐反射を起こさなくなるように鍛えないとな。けど、それは喉が治ってからだ。今の喉で喉舐めに慣れる訓練なんてしたら、本当に声が潰れてしまう。
(溶かす体液だった頃から自分の身体は溶けてませんでしたしな)
じゃあ荒凪の感度は上げられないのか、ちょっと残念だな。オカルト的な媚毒ということは、サキヒコやミタマにも効くかもしれないから、それは楽しみだ。
「みつき? 怒ってる?」
「キュウゥ……戻す?」
『怒ってないよ。戻さなくていい。すごくいい力だと思ってる、俺のお願いで変えてもらったんだし。他の子達と遊ぶ時に、他の子に使ってみようか』
「きゅ~……? 他? あき?」
「水月ダメ、でも、他いい?」
『使っていいか俺が聞くから、いいって言ったら使わせてもらおうね』
セイカは断らないだろうけど、彼の身体に負担をかけるのは良くなさそうだ。アキは二つ返事だろう、リュウもかな? シュカはますます優位を取れなくなるようなのは嫌がるかもな。楽しみだ。
『もうどこ触っても溶けないんだよね?』
「きゅ」
「そのはず」
『じゃあ今日は普通にシようか』
「ふつー?」
「俺達、寝ていい?」
『眠いの? 君ともシたいんだけどな』
複腕を握って言うと、荒凪の喉からキュルルル……と小さく長く唸るような鳴き声が聞こえてきた。
『眠いなら仕方ない。また今度、元気に目覚めてる時に誘うよ』
「……キュ」
荒凪が目を閉じ、開くと瞳孔の数は一つずつに戻り、複腕は腕を組むように身体に沿い、消えていった。間近で見ていたのに収納の仕組みがよく分からなかった。
「……みつき! いちゃいちゃ、する?」
『しようか』
弟の前で俺とイチャつくのは恥ずかしいだとか、俺とイチャつく弟を見るのは気まずいだとか、そういう思いがあって休眠していたりするのだろうか……俺もアキも、カンナもカミアも、兄弟とか気にしないからなぁ。その辺のフォローよく分からないんだよな。
(サンたそはフタさんと3Pは嫌って言ってましたっけ。でもヒトさんと同じ部屋でヤるのはセーフで…………まぁサンたそ盲目ですからな、触ったり話したりし続けなければそんなに気にならないかも。うーむ、わたくしの彼氏達は外れ値ばっかで参考になりませんなぁ)
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「きゅ……んっ、きゅるる……ん、ぅ……」
上顎を舌の腹で擦り、歯茎を舌先でなぞり、舌の裏を愛撫する。それだけで荒凪は可愛らしい声で喘いだ。
「んっ……ゔぐっ!? んっ、ゔぅ……」
また喉の奥まで舌が入ってきた。あっさりとキスの優位を取られてしまった。口蓋垂を押し潰され、普段は液体と噛み砕いた食物しか触れることのない繊細な粘膜が無遠慮に愛撫される。
「……っ、ぐ……ゔ、ぐっ……! ぅう……」
愛撫は丁寧だ。俺を愛する気持ちが、大切に扱いたい気持ちが、伝わってくる。
「ふっ……ぅぐっ……ぉ、え」
そんなの関係ない。苦しい。吐きそうだ。さっきは媚毒が効いていたから快楽が勝ってここまで苦しくはなかったんだ、媚毒を抑えさせたから本来の苦痛を味わってるんだ。
「……ぷは! みつき、大好き! きゅ……? みつき?」
咳き込み、嗚咽する俺を荒凪が心配そうに見つめる。爪で触れないよう気を付けながら背中を摩ってくれている。荒凪に唾を飛ばさないよう口を手でしっかり覆っていたのだが、呼吸が落ち着いてから手を見ると粘度の高い唾液がたっぷり付着していた。
「きゅ……? きゅっ……? みつき? なんで? 僕達、溶けるの、終わった……びどく? も、あんまりしないようしてる……なんでみつき、苦しい?」
『大丈夫だよ』
「大丈夫違う! みつき、苦しい。どうして? 僕達、悪い?」
荒凪に悪気なんてない、ようやくディープキスが出来るようになった彼らは俺を深くまで愛したかっただけだ。それをダメだなんて……いや、荒凪の悲痛なこの表情をよく見ろよ、俺。言わなきゃならないことは、教えなきゃならないことは、ちゃんとしなきゃ。
『ごめんね、教えるの忘れてたけど、人間は喉の奥まで舐められるとオエッてなっちゃうんだ。だから俺はキスする時口の中しか舐めなかったでしょ?』
「みつき、舌短いからじゃなかった? 僕達、苦しくならないようにしてくれた? きゅるるる……ごめんなさい。気付けない……僕達、気付けない。みつき、優しいのも、苦しいのも、気付けない……」
『落ち込まないで荒凪くん、君に奥深くまで愛されるのが嬉しくて隠そうとした俺が悪いんだ』
「みつきぃ……」
『でも、3Pの時とかに備えて人間用のキスも覚えないとね。俺の真似してみて。俺がオエッてなったらすぐ舌引いてね』
「きゅ! がんばる!」
せっかくの喉舐めを封印してしまうのはもったいない。リュウ辺り悦びそうだし、俺も楽しめるようになりたい。嘔吐反射を起こさなくなるように鍛えないとな。けど、それは喉が治ってからだ。今の喉で喉舐めに慣れる訓練なんてしたら、本当に声が潰れてしまう。
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