冴えないオタクでしたが高校デビューに成功したので男子校でハーレムを築こうと思います

ムーン

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受け入れて当然だから (水月+セイカ・荒凪)

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玄関に置かれていたセイカの荷物を持って寝室に戻った。

『何持ってきたんだ?』

「泊まる準備。一旦家に寄ってもらったんだ、紅葉には……っていうか、運転手には? 迷惑かけたよ。でも、まぁ、俺だけのじゃないし……いいかなって」

鞄の中には俺の服なども入っていた。

『ありがとう、セイカ。セイカは本当に気が利くなぁ』

「いや、そんな……」

照れた様子で俯いたセイカの目が荒凪に向く。荒凪はいつの間にか重瞳と複腕を収め、ただの人魚らしい姿へと変わっていた。

「…………荒凪」

「……! な、に? せーか……」

「…………怪我、ないか?」

緊張した様子でセイカを見た荒凪は目を見開く。

「きゅ……きゅう、怪我、ない……」

「……そうか、よかった」

『荒凪くん、怪我してもすぐ治るんだよ』

「ってことは……怪我はしたのか? 荒凪」

「した……」

「そうか……痛かっただろ」

「きゅうぅ…………きゅっ?」

ふら、と荒凪の身体が一瞬ぐらつく。すぐに顔を上げ、荒凪はじっとセイカを見つめた。

「あまり思い出させないで欲しい」

「えっ、あ、あぁ……ごめん」

『荒夜くん?』

「俺達は荒凪。水月、何故時々、俺達、名前間違う?」

何故、と言いたいのは俺の方だ。あぁ面倒臭い、やりにくい、荒凪の自認が荒凪一人なのはどうにかならないのか?

『お兄ちゃん?』

「俺達は、兄」

名前ではなく兄弟としてなら個々の判別が付いているのか。何故なんだという疑問はひとまず横に置き、次からは兄なのか、弟なのかと聞くことを心掛けよう。

「弟には、あまり……キュルル……痛いこと、辛いこと、思い出させないで欲しい」

「……ごめん。気を付ける」

「弟が、泣くと……憎くて。憎くて、憎くて憎くて憎くて憎くて憎くて憎くて」

「あ、荒凪くんっ?」

「水月、喋るのダメ」

スマホにごめん、と打ち込んだ。荒凪は小さく頷き、黙った。

「……なぁ、憎いって……何が?」

「物部……もう、居ないのに。止まらない」

「そう、か……酷い目に遭わされた、っつーか殺されたんだもんな。まぁ相手死んだからって別に、やだったこととか恨みとか忘れなきゃいけないってことはないし…………でも、思い出させないようには気を付けるよ。悪かった」

「……話さない?」

「うん。ごめん。心配だっただけなんだけど……今元気なら、とりあえずそれでいいよな。吐き出した方が楽ってこともあると思うけど、まだ……だよな。うん、話さない」

「星火」

「ん?」

「……弟に、良くして欲しい」

そう言うと荒凪は再びふらっと一瞬のうたた寝のような仕草を見せた。次に顔を上げた時、彼はきょとんと俺達を見つめていた。

「きゅ~……? せーか、せーか……僕達、痛い、嫌? 嫌みたい、顔した。僕達嬉しい」

「え? あ、あぁ…………なぁ鳴雷、これって……なんか、パッと見一人だけど、中身は二人みたいな?」

『そう。荒凪くんがどうやって作られたかとかは、乗り込んだ時に結構詳しく分かったから後でまとめて書いてグループに送るよ。何があったかも、なんで怪我したのかも、全部ちゃんと伝える。興味があれば読んでくれ』

「……分かった。お前に漫画借りててよかったよ。色々読んだから一人の中に二人とか、ちょくちょく入れ替わるから話してるヤツ変わるとか、理解が早く出来た気がする」

俺とのヒソヒソ話を終えて、セイカは荒凪との距離を詰めた。荒凪は少し緊張が強くなった様子で、ヒレ耳をピクピク震わせている。

「きゅ……せーか、僕達怖い、ない?」

「なんだよいきなり」

「僕達、化け物……」

「なんで今更そんなこと気にするんだ? もうだいぶ見慣れたって。別にグロい化け物とかじゃなくて、キレイめな妖怪なんだから怖がられるとか気にすんなよ。緊張されるとこっちまで固くなってくる」

『下ネタか?』

「な訳ねぇだろ!」

俺は緊張している美少年を見ると硬くなるんだがな。

『荒凪くん、人間時代の記憶戻ったから自分が人間と違うって自覚しちゃったんだよ。それまでは俺達と比べて違うなって感じだったっぽいけど、今は自分の感覚的にも自分は人間じゃないって理解して、気にしてるっぽい』

「あー……だから今更? そうか。魚臭くもないし、上半身普通に人間だし、気にしなくていいぞ」

「ウロコ……」

「カッコイイじゃん」

「ヒレ……」

「それもカッコイ……ん? なんかよく見たらデザイン変わってないか?」

「きゅ! みつき、変えてもらった。せーかも、これ好き?」

ヒレに言及された途端荒凪の顔が明るくなった。恋人に選んでもらった服を見せびらかすような気分なのだろうか?

『詳しくは後で話すけど、荒凪くんちょっとパワーアップというか、進化してさ。姿更に変えれるようになったんだ。ヒレ、切れ味良くて危なかったからさ、金魚っぽいのにしたんだ』

「へぇー……確かに高い金魚みたいだな。水の中だと更に綺麗かも。家帰ったら一緒にプール入っていいか?」

「きゅ! せーか、一緒遊ぶ!」

『後さ、体液も危なかっただろ? 溶けて。だからそっちも変えて、媚毒体液にしてもらったんだ』

「びどく……? 何それ」

『感度が上がってムラムラして絶倫になる、エロ漫画の触手の汁みたいな効果』

「何してんだお前、それもこんな純粋そうな子に。お前、なんか、なんかの法律に違反してるだろ、それ……よく分かってないヤツにそんな能力持たせるとか、何かしらの犯罪だろ」

『だから俺のちんちんはさっきからスタンダップが止まらない訳だ。助けてくれ。抜いてくれ。3Pしようぜ。媚毒効いてえらいことになったセイカが見たい』

「……確か、サンって玩具色々買ったって木芽が言ってたな。この辺に置いてねぇかな……お、あったあった。やっぱりこういうのってベッド周りに置くんだな」

「きゅ~……せーか、それ何?」

「電マ。おい鳴雷、抜いてやるからこっち来いよ」

『ヤダーッ!』

今はセックスのお誘いに応えるような気分ではない上に、俺のあまりにも色欲任せな所業に少々苛立ちを覚えたようで、義務的な手コキすらしたくないらしい。それだけならまだしも電動マッサージ器で俺の陰茎を責めようと……!

『やっぱ行くわ』

攻めとしての矜恃は大切だ。けど、ほら、セイカって俺の一番情けない時代知ってるし、ちんちん勃ってるのもうかなり苦しいし、一度くらい玩具でめちゃくちゃにされる経験をしておいてもいいかなって。

「なんなんだお前……」

「何、するの? せーか」

「鳴雷を気持ちよくしてやるんだ、お前もやるだろ?」

「きゅ! みつき、気持ちいい、なって欲しい。やる!」

ほんの少し意地悪な顔をしたセイカと、無邪気に頷く荒凪の笑顔。なんて美しい光景だろう、とても俺に快楽を注いでやろうと企んでいるようには見えない。
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