ポチは今日から社長秘書です

ムーン

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使用人体験

ほんばんはだめ、ろく

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ローターなどの洗浄を終え、火照った顔を冷やすため顔を洗った。洗面所の鏡に映る俺はいつも以上に焦点の合わない目をしている。

「ふぅ……ぁあ……ダメだ、クソっ……」

濃いグレーのスウェットに着替え、昼寝でもしようと思っていたが、コックリングに締め付けられた陰茎が快感を求める声を無視できない。
俺はズボンを下着ごとズラしてパンパンに膨れた陰茎を扱いた。射精できないと分かっているのに手を止められない。

「んっ、ん、ん……ふ……ぁっ、あぁ……気持ちいい……」

自慰に耽りながらフラフラと歩き回る。自分以外誰も居ない室内とはいえ陰茎を扱きながら歩くなんて、とても十七歳の人間のすることとは思えない。

「ふ、ふふ……俺、一歳くらいの犬だもーん……ん、ぁあ……はっ、きもちぃ……もっと」

先端にティッシュを当てて先走りの汁が床に零れないようにし、立ったまま扱く。そのうち快感で足腰が怪しくなってベッドに座る。

「ふっ、ふっ……んっ、ぁあっ! はっ、ひぁ、裏やばっ、ぁああっ……!」

膝から下を垂らしたまま寝転がり、人差し指の腹を裏筋に押し当ててひたすらに擦る。

「ぁ、ぁあっ……きもちっ、きもちぃいっ……ひんっ!? んっ、んん……ぁあっ、やっぱ先っぽさいきょぉっ……」

亀頭を責める快感を思い出し、ペットボトルの蓋を開ける時のように亀頭を握って捻る。亀頭に押し付けられたティッシュが溶けて破れていく。

「んひぃいんっ! ん、ん……はぁっ、クソ、出ない……射精したい、射精、せーえき出したいぃ……」

コックリングにせき止められた精液を出すための無駄な努力。これ以上ない時間の浪費。だらだらと陰茎を扱くしかできない駄犬。

「ん……罵倒のキレ、微妙なんだよクソ犬……ユキ様っ、ぁあユキ様ぁっ、罵ってぇ……」

自分で考えた罵倒文句を罵倒し、遥か遠く、真夜中の国で眠る雪兎へねだる。
無駄ながらも幸せで気持ちいい時間の終わりを告げる鐘が鳴る、スマホの初期設定の着信音だ。

「はーい……もしもーし」

陰茎をゆるゆると扱きながら電話に出る。

『もしもし、真尋か? 今暇だろ、俺の部屋来いよ。休日に一人はちょっと嫌なんだよな。別に何もしなくてもいいからさ、お前と過ごしたいなーって……もちろん何かするなら大賛成だけど』

「雪風……うん、行くよ。悪いな、せっかくの休みなのに寂しがらせて」

『いやいやさっき起きたばっかだし。俺が寝てる最中に何か色々と掃除とかしてくれたんだろ? ありがとな』

「んっ……ん、うん、すぐイく……ぁっ……」

自慰の快感に耐えられずに喘ぎ、雪風に気付かれないうちに通話を終わらせる。ティッシュを捨て、亀頭に残ったティッシュの破片を一つ一つ指でつまんで剥がす。

「ふー……ぁー、ダメだなこれ、隠れねぇ……」

下着とズボンで陰茎を隠しても、勃起は隠せない。射精したいばかり考える頭では萎えさせる方法は思い付かないし、隠す方法も思い付かない。

「お疲れ様でーす……」

すれ違う使用人の目が股間に向いたり、二度見されたり、軽蔑の視線で見られたり、そんな十人十色の視線を楽しみながら俺は雪風の私室にたどり着いた。

「雪風ぇー……よっ、ひーくん来ちゃったぞ」

「真尋っ! 真尋ぉ、よく来たな。ほらほら入れ座れ座れぇ」

扉の前で待っていた雪風は俺の勃起に気付かずに俺にキスをし、俺を革張りのソファに座らせた。上品なふかふかの感覚に立ち上がる意思が削がれていく。

「酒飲むか? ダメか、ジュース飲むか、お菓子もあるぞ」

仕事机の後ろにある小型冷蔵庫を漁り、その横の棚を漁り、雪風は様々な菓子とジュースを机に乗せ、日本酒片手に俺の隣に座った。

「……酔ってるか?」

「まだ飲んでねぇよ。なかなか開かねぇんだよなこれ……」

シラフでこれか。俺が来たのがそんなに嬉しいのか? 可愛いヤツめ。

「おっ開いた。いぇい真尋かんぱーい」

レモンジュースを取り、ペットボトルと瓶を軽くぶつけ、俺も蓋を開けてジュースを飲む。口内と喉で弾ける炭酸の感覚、硬いスナック菓子を食べた後に飲めば染みて気持ちいいだろうな。

「……ん? 真尋、勃ってね?」

「あぁ……治まんない」

「ははっ、なんだよ言えよぉ。仕方ねぇなぁ、雪風さんが抜いてやるよ」

雪風は躊躇なくソファと机の隙間に入り、俺に足を開かせてズボンと下着を一緒に膝まで引っ張り下ろす。

「うわっ、がっちがち……なんだよ、こんなんなってるなら扉開けて即押し倒せよ水臭いな」

「水臭い……のか? それ……ぁっ」

床に膝立ちになった雪風に陰茎を掴まれ、思わず声を漏らす。掴まれただけで喘いでしまった俺を雪風は艶やかに笑った。
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