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使用人体験
たいせつなしごとのまえに、いち
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雪風は昔、老若男女問わず抱き抱かれていた。実の息子の雪兎に「仕事とセックスしかない人」なんて言われるような生活をしていた。らしい。
「真尋……?」
今は俺だけに絞ってくれている。それは見に余る光栄だ。
「真尋ぉ、ごめんって……そんな顔しないでくれよ、なぁ……ごめんな? 真尋……」
俺は雪風と雪兎のどちらかに絞れず、土下座をして親子の情に訴えて、何とか二股を許してもらっている。
そんな自分を棚に上げて過去の経験にすら嫉妬するなんて許されない。今雪風の身体を独占しているのだっておかしいことなのだ、自分が二股しているのだから雪風にも浮気を許すべきだし浮気だなんて言うべきではない。
そう冷静に考えることもできるけれど──
「……雪風」
「な、なんだ?」
「本番はなし。手と口しか使わない。だからもし、お前が明日仕事出来ないくらいになったとしたら、それはお前の感度が良すぎるのが原因で、俺のせいじゃない」
「…………挿入なしで足腰立たなくなるまでイかせてやる宣言、っていう解釈でいいんだな?」
──俺は感情的な人間だから、言葉を使うのは苦手だから、態度と身体で雪風を独占する努力をする。それでも雪風が過去に目を向けるのなら、他の男に惹かれるのなら……更に努力するしその男は殺す。俺以外の選択肢を潰してやる。
「はは……楽しみ。で、何してくれんの?」
雪風の身体に条件反射を染み込ませる。まずは腰を撫で、首を唇と下で愛撫する。
「ん……」
親指を臍の真下に沈ませて下腹の性感帯を刺激し、すぐに手を離す。
「んぁっ……んん……」
確かに快感を覚えた高い声、お気に入りの愛撫がすぐに終わってしまった不満げな声、それを確認したら耳元に口を移し、耳たぶを唇で挟む。
「ひぁっ……ぁ、ん…………んだよ、焦らすなよ」
俺の腹に触れている雪風の陰茎は完全に勃起している、それも確認したら唇を触れさせたまま耳たぶから耳の縁に移動し、耳を押し潰して頭蓋骨に声が響くようにする。
「イけ」
「……っ!? またっ、それ……!」
密着している雪風の身体がビクビクと跳ね、腹に生温かい液体がかけられた。
「はぁっ、はぁっ……はぁ……」
いつも僅かに上がってクールさを演出している細い眉が悩ましげに下がり、いつも涼やかな赤い瞳が熱くとろけ、いつも純白の頬に紅が差し、快楽に戸惑う。
「クソ……なんでこれでイくんだ、俺……」
「……今までの男は、こんなことしなかった?」
「その通りだよ。やっぱり……本気で好きだと脳が反応するんだろうな」
「嬉しいこと言うなぁ……じゃあ雪風、もう一回……イけよ」
流石に愛撫を挟まずに連続は無茶かと思ったが、雪風はまた腰を跳ねさせた。射精はしていないし先程よりは浅いが、確かに絶頂してくれた。
「へぇ……? もう条件付け完了か?」
「おまっ……俺を、なんだと……!」
一度絶頂したからしやすくなっているのかもな。
「んっ……ぅ、ぁあっ……真尋ぉっ……それ、は」
雪風の背に腕を回してゆっくりと身体を前後に揺らす。全身を雪風と擦り合わせるのだ、ローションを使っていないから微妙な滑りだが、摩擦が大きい方が肌への刺激は増すだろう。
「イけ、雪風……もっとイけよ、イってる顔が最高に可愛い、イけ、イけっ、ほらもっとイけ、イけっ」
背中を引っ掻かれる痛みに興奮し、紅潮してとろけていく雪風の表情に興奮し、成功しているのかの確認を怠り何度も耳元で囁いた。
「真尋……?」
今は俺だけに絞ってくれている。それは見に余る光栄だ。
「真尋ぉ、ごめんって……そんな顔しないでくれよ、なぁ……ごめんな? 真尋……」
俺は雪風と雪兎のどちらかに絞れず、土下座をして親子の情に訴えて、何とか二股を許してもらっている。
そんな自分を棚に上げて過去の経験にすら嫉妬するなんて許されない。今雪風の身体を独占しているのだっておかしいことなのだ、自分が二股しているのだから雪風にも浮気を許すべきだし浮気だなんて言うべきではない。
そう冷静に考えることもできるけれど──
「……雪風」
「な、なんだ?」
「本番はなし。手と口しか使わない。だからもし、お前が明日仕事出来ないくらいになったとしたら、それはお前の感度が良すぎるのが原因で、俺のせいじゃない」
「…………挿入なしで足腰立たなくなるまでイかせてやる宣言、っていう解釈でいいんだな?」
──俺は感情的な人間だから、言葉を使うのは苦手だから、態度と身体で雪風を独占する努力をする。それでも雪風が過去に目を向けるのなら、他の男に惹かれるのなら……更に努力するしその男は殺す。俺以外の選択肢を潰してやる。
「はは……楽しみ。で、何してくれんの?」
雪風の身体に条件反射を染み込ませる。まずは腰を撫で、首を唇と下で愛撫する。
「ん……」
親指を臍の真下に沈ませて下腹の性感帯を刺激し、すぐに手を離す。
「んぁっ……んん……」
確かに快感を覚えた高い声、お気に入りの愛撫がすぐに終わってしまった不満げな声、それを確認したら耳元に口を移し、耳たぶを唇で挟む。
「ひぁっ……ぁ、ん…………んだよ、焦らすなよ」
俺の腹に触れている雪風の陰茎は完全に勃起している、それも確認したら唇を触れさせたまま耳たぶから耳の縁に移動し、耳を押し潰して頭蓋骨に声が響くようにする。
「イけ」
「……っ!? またっ、それ……!」
密着している雪風の身体がビクビクと跳ね、腹に生温かい液体がかけられた。
「はぁっ、はぁっ……はぁ……」
いつも僅かに上がってクールさを演出している細い眉が悩ましげに下がり、いつも涼やかな赤い瞳が熱くとろけ、いつも純白の頬に紅が差し、快楽に戸惑う。
「クソ……なんでこれでイくんだ、俺……」
「……今までの男は、こんなことしなかった?」
「その通りだよ。やっぱり……本気で好きだと脳が反応するんだろうな」
「嬉しいこと言うなぁ……じゃあ雪風、もう一回……イけよ」
流石に愛撫を挟まずに連続は無茶かと思ったが、雪風はまた腰を跳ねさせた。射精はしていないし先程よりは浅いが、確かに絶頂してくれた。
「へぇ……? もう条件付け完了か?」
「おまっ……俺を、なんだと……!」
一度絶頂したからしやすくなっているのかもな。
「んっ……ぅ、ぁあっ……真尋ぉっ……それ、は」
雪風の背に腕を回してゆっくりと身体を前後に揺らす。全身を雪風と擦り合わせるのだ、ローションを使っていないから微妙な滑りだが、摩擦が大きい方が肌への刺激は増すだろう。
「イけ、雪風……もっとイけよ、イってる顔が最高に可愛い、イけ、イけっ、ほらもっとイけ、イけっ」
背中を引っ掻かれる痛みに興奮し、紅潮してとろけていく雪風の表情に興奮し、成功しているのかの確認を怠り何度も耳元で囁いた。
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