ポチは今日から社長秘書です

ムーン

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使用人体験

しかん、いち

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早朝に起こされてから全く眠れず、コックリングに射精を禁じられた陰茎が気になって暇潰しも出来ず、仕方なく自慰で時間を潰した。

「はぁっ……ぁ、イくっ、イく、ぅあっ……はぁ、出ない、出ないぃっ……」

ベッドに全裸で仰向けになり、ひたすら陰茎を扱く。不意に思い付いて乳首をつまみ、仰け反って声を張り上げる。

「おっざーすポチさん朝飯っすー」

「……っ!? ぁ、あぁ……どう、も……」

「っす。じゃ!」

使用人は机に朝食を置くとそそくさと去っていった。彼でも気まずいという感情はあるのだろうか。

「…………俺、二時間もやってたのか」

射精が出来ないだけで自慰の時間がこんなに伸びるものなのかとため息をつき、朝食を床に置く。手を使わずにパンに噛みつき、口周りを汚しながらハムやレタスも飲み込んでいく。

「ごちそうさまでした……」

食べ終えたら手を合わせ、食器を外に出し、スマホを確認。雪兎からのビデオ通話の連絡はまだ来ていない。

「ん……」

汚れた顔を洗ってタオルで拭い、ベッドに戻りながら自分で舌をつまむ。陰茎と一緒に擦ってみると、それなりの快感が得られた。

「んっ、ぅ……ふぅっ、ぅう……」

ちゅこちゅこと音を立てて舌と陰茎を同時に扱く。たまに嗚咽することもあったし、手が唾液まみれになるのも不愉快だったが、舌が覚える快感の誘惑に勝てず扱き続けた。
自慰に耽って時間を潰していると頭の横に置いてあったスマホが震えた。

「ん……?」

唾液を拭ってスマホを操作すると雪兎から「話そ」と短いメッセージが届いていると分かった。すぐにバスローブを羽織ってパソコンの前に座り、ビデオ通話を繋ぐ。

『……あっ、ポチー!』

「ユキ様……! どうなさったんですか、まだ九時前なのに」

『用事終わったし、早くポチと話したくて。早めに始めればいつもより長く話せるしね』

雪兎はいつも以上に可愛らしく笑っている、機嫌が良さそうだ。

「何かあったんですか?」

『秘密』

「えー、教えてくださいよ」

『ふふ……七月頃には分かるよ』

七月か、あと二週間くらいだな。待つには長い時間だが仕方ない。

『そうそう、部屋にカメラ仕掛けてるって言ったよね。言ったよ……ね? 多分。うん、今言った。あのね、そのカメラの映像、僕のスマホで簡単に見られるようにしてあるんだよ』

雪兎は自身のスマホを顔の横に持ち上げる。

『ポチがずーっと一人でしてたのも、床で食ご飯べてたのも、知ってるよ? 僕はさ、僕と話してる時以外は人間になっててもいいかなーって思ってたんだけど……ポチってば、自分から犬っぽいことしちゃうんだね』

「そ、そんなずっと見てたんですか……!?」

『ううん、作業の合間にチラチラ。巻き戻しも早送りも出来るし』

「そ、そうですか……」

はしたない自慰の様子を雪兎に見られていた、下品な犬食いを見られていた、それらを意識すると羞恥心と快感で身体が熱くなる。

『……脱ぎなよ、ポチ。ずっと裸だったんでしょ? 僕と話してるからって着なくてもいいんだよ』

「はい……」

提案に聞こえるが、これは命令だ。赤紫の瞳に見つめられながらバスローブを脱ぎ、カメラに裸を晒す。バスローブを片付けるために立ち上がったから勃起しっぱなしの陰茎も見られただろう。

『ふふ……それじゃあポチ、僕のお話聞いてよ。今日は大学で面白いことあったんだ』

実験中にあったという「興味深い」という意味での「面白い話」は、専門用語らしきものも多く俺には理解出来ない。楽しげに話す雪兎に相槌を打ちながらも俺の意識は自分の陰茎にあった。

『それでねそれでねー?』

幼い口調で難しい内容を話しながら、雪兎の赤紫の瞳は俺の顔ではなく身体を見ていた。

「はは……楽しそうですね」

分厚く鍛えた胸筋を、大きく育てられた乳首を見られている。雪兎の視線を意識すると乳首が硬くなった。

『でしょ? それでー』

幼げな可愛らしい瞳なのに、その視線はとてもいやらしい。胸筋に陰茎を挟ませたい、腹筋に精液を垂らしたい、そんな欲望が伝わってくる。これはきっと俺の妄想などではない。

「……はい」

雪兎の瞳が口元に向いたのを感じ、髪を掴んで喉奥を犯す想像を雪兎がしていると感じ取ってしまい、喉が疼いて首を撫でる。

「ぁっ……」

喉仏を押してしまい、不意の苦痛に甘えた声を上げる。

『…………どうしたの? ポチ。なんかえっちな顔してるよ』

視姦していたくせに、そんなことは言えずに目を逸らし、熱くなった頬を押さえた。
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