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夏休み
がまんがまん、じゅうに
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媚薬クリームが塗り込まれるのはこれで何度目だろう。三度目だったか、もうよく分からない。
「んっ、んんん……! くっ、ふ、ぅうんっ……!」
貞操帯をつけたまま媚薬をたっぷりと塗られた後、乳首にもクリームの白濁が残るほどに濃く塗られた。
「はい、終わり。お薬塗ってるだけなのに変な声出さないでよ」
「ふぅっ、ふぅぅっ……も、ちょっとで……イけた、のにぃ」
「すっごいね、締めてる訳でもないのに真っ赤でビンッビン」
充血して尖り切った俺の乳首をマジマジと眺めた雪兎は不意に息を吹きかけた。
「……っ、ぅうぅっ!? くっ、ふぅ……! 惜しい……イけなかった」
「ふふ、僕って結構焦らすの上手いよね、自信持っちゃうよ」
ジンジンと痺れるような痛い快感と苛烈な痒みに浸されている乳首は僅かな刺激があれば絶頂出来た。吹きかけられる息がもう少し強ければ、もう少し長ければ、俺は絶頂していたはずだ。雪兎はそれを寸止めした。何が「結構」だ、嫌味か。
「ポチ、手錠とか外すけど自分でイったり掻いたりしちゃダメだよ」
「……はい」
手錠と足枷二つ、そして首輪が外される。貞操帯だけをつけた卑猥な格好で起き上がり、乳首と陰茎の痒みから気を逸らすため太腿に爪を立てる。
「じゃ、ポチ。ご飯食べに行こうね」
「……あの、首輪つけ直さないんですか?」
「首輪欲しいの?」
首に手をやって自分の身体にしか触れられないのは嫌だ。首に違和感がないのは嫌だ。息苦しさが全くないのは嫌だ。
「首輪がないと、俺……犬っぽくない……ので」
首輪がないと自分がポチなのか真尋なのかハッキリしなくなる。首輪をつけていても真尋にはなれるけれど、つけていないとどちらかにすらなりにくい。
「首……が、寂しい……」
「そこに膝ついて」
言われた通りに膝立ちになると、雪兎はベッドの柵に巻き付けたリードをほどいて首輪を持ってきてくれた。
「もー、首輪ちょっとなかっただけで泣かないでよ」
「……泣いてません」
涙は零れていないが、目は潤ませてしまっている。情けないなと思いながら目を擦る俺の首に赤い首輪が巻かれた。
「ほら、これでいいでしょ」
「ユキ様……! はい、ありがとうございます、嬉しいです……」
「行くよ」
リードを引かれてダイニングへ向かう。その道中には俺の尻の写真が飾られており、歩くだけで恥辱を味わう。
「ポチは犬だから、飼い主の僕がいいって言うまで食べちゃだダメだよ」
「はい」
「よろしい。じゃあポチは待て、だよ。いただきまーす」
床に置かれた朝食のプレートの前で犬の座り方をし、朝食を食べている雪兎を見上げる。彼は俺に話しかけるどころか視線を向けることもしない、放置に興奮して乳首と陰茎が膨らみ、痒みをより強く感じて呼吸が荒くなる。
「ごちそうさま。じゃあポチも……いや、待て」
雪兎が食べ終わるまで俺はピクリとも動かなかった。しかし雪兎はまだ「よし」をくれない。
「ちょっと立って」
「え……? は、はい……」
二足歩行に戻って三歩下がると、俺が犬の座り方をしていた位置の床が濡れていた。極々僅かな透明の液体が零れたらしい。
「ポチ、ちょっとお尻こっち突き出して」
机に手をついて尻を突き出すと雪兎の小さな手が俺の尻を鷲掴みにし、割り開いた。ぐぱぁっと拡げられた俺の後孔は期待でヒクヒクと震えてしまう。
「やっぱり……めちゃくちゃ濡れてるじゃん、こっちには何もしてないでしょ?」
「へ……? ひぁんっ! ん、んぁあっ……!」
媚薬による責めが始まってからは弄られなかった後孔はキツく締まっていたはずだが、雪兎の指が後孔の縁を撫でると簡単に緩んで雪兎の指に吸い付いた。
「床に零すほど濡れるなんてすごいね。ポチのここは完全に性器なんだねぇ、可愛い」
「ぁ、あぁっ……! ひ、ぁ……ユキ様、入れてくださいっ……!」
「ダメだよ、余計濡れちゃうでしょ」
雪兎は冷静にティッシュで腸液を拭った。流石にティッシュ一枚で十分な量しか垂れてはいなかったが、自分の身体の変化をひしひしと感じてゾクゾクと快感を覚えた。
「あー……ポチがえっちなとこ見せてくるから変な気分になってきちゃったな」
ティッシュを捨てた後、雪兎は椅子に腰掛けながらわざとらしく大きな声で話した。俺に見せつけるようにおもむろにズボンと下着をズラし、陰茎を露出した。
「ポチ、そこに犬らしく座って犬らしく舐めて。しゃぶっちゃダメだよ、ぺろぺろするの。犬らしく、ね」
犬らしくあることを強調した命令の返事は決まっている。たったの二音、それ以外は許されない。
「わん」
自分の意思で揺らせる尻尾がないことを残念に思う。
「んっ、んんん……! くっ、ふ、ぅうんっ……!」
貞操帯をつけたまま媚薬をたっぷりと塗られた後、乳首にもクリームの白濁が残るほどに濃く塗られた。
「はい、終わり。お薬塗ってるだけなのに変な声出さないでよ」
「ふぅっ、ふぅぅっ……も、ちょっとで……イけた、のにぃ」
「すっごいね、締めてる訳でもないのに真っ赤でビンッビン」
充血して尖り切った俺の乳首をマジマジと眺めた雪兎は不意に息を吹きかけた。
「……っ、ぅうぅっ!? くっ、ふぅ……! 惜しい……イけなかった」
「ふふ、僕って結構焦らすの上手いよね、自信持っちゃうよ」
ジンジンと痺れるような痛い快感と苛烈な痒みに浸されている乳首は僅かな刺激があれば絶頂出来た。吹きかけられる息がもう少し強ければ、もう少し長ければ、俺は絶頂していたはずだ。雪兎はそれを寸止めした。何が「結構」だ、嫌味か。
「ポチ、手錠とか外すけど自分でイったり掻いたりしちゃダメだよ」
「……はい」
手錠と足枷二つ、そして首輪が外される。貞操帯だけをつけた卑猥な格好で起き上がり、乳首と陰茎の痒みから気を逸らすため太腿に爪を立てる。
「じゃ、ポチ。ご飯食べに行こうね」
「……あの、首輪つけ直さないんですか?」
「首輪欲しいの?」
首に手をやって自分の身体にしか触れられないのは嫌だ。首に違和感がないのは嫌だ。息苦しさが全くないのは嫌だ。
「首輪がないと、俺……犬っぽくない……ので」
首輪がないと自分がポチなのか真尋なのかハッキリしなくなる。首輪をつけていても真尋にはなれるけれど、つけていないとどちらかにすらなりにくい。
「首……が、寂しい……」
「そこに膝ついて」
言われた通りに膝立ちになると、雪兎はベッドの柵に巻き付けたリードをほどいて首輪を持ってきてくれた。
「もー、首輪ちょっとなかっただけで泣かないでよ」
「……泣いてません」
涙は零れていないが、目は潤ませてしまっている。情けないなと思いながら目を擦る俺の首に赤い首輪が巻かれた。
「ほら、これでいいでしょ」
「ユキ様……! はい、ありがとうございます、嬉しいです……」
「行くよ」
リードを引かれてダイニングへ向かう。その道中には俺の尻の写真が飾られており、歩くだけで恥辱を味わう。
「ポチは犬だから、飼い主の僕がいいって言うまで食べちゃだダメだよ」
「はい」
「よろしい。じゃあポチは待て、だよ。いただきまーす」
床に置かれた朝食のプレートの前で犬の座り方をし、朝食を食べている雪兎を見上げる。彼は俺に話しかけるどころか視線を向けることもしない、放置に興奮して乳首と陰茎が膨らみ、痒みをより強く感じて呼吸が荒くなる。
「ごちそうさま。じゃあポチも……いや、待て」
雪兎が食べ終わるまで俺はピクリとも動かなかった。しかし雪兎はまだ「よし」をくれない。
「ちょっと立って」
「え……? は、はい……」
二足歩行に戻って三歩下がると、俺が犬の座り方をしていた位置の床が濡れていた。極々僅かな透明の液体が零れたらしい。
「ポチ、ちょっとお尻こっち突き出して」
机に手をついて尻を突き出すと雪兎の小さな手が俺の尻を鷲掴みにし、割り開いた。ぐぱぁっと拡げられた俺の後孔は期待でヒクヒクと震えてしまう。
「やっぱり……めちゃくちゃ濡れてるじゃん、こっちには何もしてないでしょ?」
「へ……? ひぁんっ! ん、んぁあっ……!」
媚薬による責めが始まってからは弄られなかった後孔はキツく締まっていたはずだが、雪兎の指が後孔の縁を撫でると簡単に緩んで雪兎の指に吸い付いた。
「床に零すほど濡れるなんてすごいね。ポチのここは完全に性器なんだねぇ、可愛い」
「ぁ、あぁっ……! ひ、ぁ……ユキ様、入れてくださいっ……!」
「ダメだよ、余計濡れちゃうでしょ」
雪兎は冷静にティッシュで腸液を拭った。流石にティッシュ一枚で十分な量しか垂れてはいなかったが、自分の身体の変化をひしひしと感じてゾクゾクと快感を覚えた。
「あー……ポチがえっちなとこ見せてくるから変な気分になってきちゃったな」
ティッシュを捨てた後、雪兎は椅子に腰掛けながらわざとらしく大きな声で話した。俺に見せつけるようにおもむろにズボンと下着をズラし、陰茎を露出した。
「ポチ、そこに犬らしく座って犬らしく舐めて。しゃぶっちゃダメだよ、ぺろぺろするの。犬らしく、ね」
犬らしくあることを強調した命令の返事は決まっている。たったの二音、それ以外は許されない。
「わん」
自分の意思で揺らせる尻尾がないことを残念に思う。
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