ポチは今日から社長秘書です

ムーン

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夏休み

ぶらぶら、ご

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小さくした電動マッサージ器具のような、大きくした棒付き飴のような、そんな見た目の電流責め装置。
装置先端の玉で俺の乳首を挟んだ雪兎は、少し不安げに俺を見つめた。

「さっきはして欲しいって言ってたけど……まだ有効? 怖くなったりしてない?」

「大丈夫ですよ」

「あ、呂律治ったね。よかった、可愛かったけど可哀想だったから……えへへっ」

可哀想なものは可愛いとはよく言うけれど、一部は同意したい。俺を想定以上に痛めつけて後悔と不安に襲われた雪兎は可愛かった。
けれど、可哀想でなくても可愛いものは可愛いのだ。安心して微笑む雪兎の可愛らしさは罪悪感も背徳感もナシで堪能出来る素晴らしいものだ。

「……僕のことじっと見てるよね? ポチ、焦点合わないけど……その緩んだ顔は僕を見てる時の顔だ。何考えてるの?」

見た目相応の無邪気な笑顔は幼子のようだ。

「ユキ様……可愛いなぁって」

青白い照明を反射して眩く煌めく白髪も、血管が目立つ薄く白い手首も、可愛いと言われて丸くなる赤紫の瞳も、ほのかに色付く頬も、何もかも最高に可愛い。

「この世の何よりもお可愛らしい……」

「……っ、褒めすぎ! 大丈夫なんだよね? 電流流すよ」

もっと褒めて照れさせてやりたかったなと思いつつも「はい」と言うと、装置から放たれた電流が乳首を貫いた。

「ひぃんっ!?」

「……大丈夫?」

すぐに装置は離され、雪兎の指につままれる。すりすりと撫でているのは痛みがないかの確認だろう、二本まとめて持たれた装置がまだ微弱な電気を発しているのが見えて、スイッチを切る余裕もないほど焦ってくれたのかと嬉しくなる。

「気持ちよかったです……もう少し長く強くしてくれませんか? ユキ様、ユキ様の方が俺がどれくらい耐えられるかは分かっているはずです、さっきの顎のだって耐えられましたし気持ちよかったです。自信を持って俺を痛めつけてください」

「…………うんっ!」

スイッチが入ったままの装置が胸に戻ってくる。反対側の乳首を挟まれ、電流の威力が少し上げられた。無数の針に刺されるようなチクチクとした痛みに襲われ、快感に喘ぐ。

「んっ、ぁ……ひぁっ! ぁ、ひっ……痛いっ、ぁああっ……! あっ、すきっ、痛いの好きっ! もっと、もうちょっと強く……! あっあぁんっ! 痛いぃっ!」

強くつままれても内部は圧迫程度しか与えられない乳首が、内部まで鋭い痛みを与えられる。電流以外では流血しなければ得られない痛みだろう、これだから電流が好きだ。

「すっごいくねくねしてるね。鎖うるさい……」

本来なら皮膚表面しか体験出来ない痛みが内部でも体験出来る、しかも負傷はしない。本能的な電気への恐怖も刺激される。

「い、痛っ、あぁああっ……! あっ、あぁーっ! イ、くっ! ユキ様ぁっ、イきますっ、イっちゃいますぅっ!」

「なんでイくの?」

「……っ、乳首に電流流されてっ、痛いのよくてっ、痛くてイきますゔぅっ!」

絶頂を迎えると装置のスイッチは切られた。普段の鬼畜さがない、まだ躊躇っているのだろうか。

「はっ、はっ、はっ……ユキ様っ、ユキ様ぁ……イったとこもっと痛いの欲しいです……」

雪兎が普段の雪兎に戻るには、俺の耐久性と自分への信頼が必要だ。まずは前者、俺の耐久力を見せつけてもっと安心させてやる。
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