431 / 566
雪の降らない日々
おとーさんと、じゅういち
しおりを挟む
心も身体も犯され尽くして失神した雪風を見下ろす。半端に開いていた目と口を閉じさせ、脱力した肢体を抱えてシャワールームへ向かう。
「重た……」
会社に寝室とシャワールームが用意されているなんて帰る気がない証拠だ、便利だけれどあまり好きじゃない。
大切な主人の父親にして、俺の愛しい恋人、雪風。彼が多忙なことに腹を立てつつ床に座らせた彼に湯をかける。
「……ふふ」
快楽のあまり気絶したとは思えないほどあどけない寝顔に思わず笑みが零れる。同時に俺にされるがままの雪風に劣情も抱き、三回の射精程度では納得しない陰茎をいきり立たせる。
「んっ……ぅ、あっ……? ん、んん……」
硬い床の上に正座をし、雪風を足の上に座らせて自分に寄りかからせ、後孔にシャワーを当てながら指を入れる。穴を拡げ、内側を優しく擦り、先程出した俺の精液を洗い流していく。
「ん、んっ……ぁ、ひっ……!? ぅあっ、ぁ、ま、まひっ、ろぉ?」
「起きたか、雪風」
「ひぁっ、ぁ、なに、あ……洗って、くれてんっ、の、か……はっ、ぁ、あっ、たす、かるっ……ありがとな、真尋ぉ」
洗い過ぎては粘膜を傷付けることになる、後孔は変な意味ではなく敏感な場所なのだ。雪風も起きたことだし、シャワーを止めて彼と話そう。
「あんまり寝ぼけてないみたいだな。どんなプレイだったかも覚えてるか?」
「……あぁ、覚えてる、脳姦って感じだったな」
「脳姦は耳とかから触手とか突っ込んで脳みそ弄って無理矢理イかせる感じのんじゃねぇか?」
「あんの!? 知らねぇよそんなフィクションジャンル。なんでそんなもんにまで詳しいんだよお前……」
そんな怯えた目で見ないで欲しい、より勃っちゃう。
「脳ヤられてる感じあるのか?」
「あー……まぁ、そうだな」
これまで雪風を見つめた時は大抵その美しさを褒めたたえたりしていたが、これからはひん剥いて犯す妄想をしようかな。雪風は怪我をするような乱暴なプレイをしたがることもあるけれど、俺は雪風に怪我はさせたくないから、危険なプレイは俺の妄想を読むことで楽しんでもらうというのはどうだろう。
「どうだろうじゃねぇよクソガキ」
「声に出さなくていいの楽だなぁ」
「普通嫌がるもんなんだよ心読まれたら! ったく」
「実際どうなの? 今日みたいに俺の妄想見てイくんなら、今まで俺と目合わせてイかなかったのおかしくないか? いつも健全に美人美人って褒めてるわけじゃないんだし」
「そりゃお前……心読んで、そこで妄想で俺が抱かれてるくらいじゃ感じねぇよ。そんなんじゃ生活出来ねぇだろ、俺美人なんだからよ、部下でも仕事相手でも俺で妄想してる奴は星の数ほど居る。目合わせたら自動で読めるって訳じゃねぇ、オンオフくらい出来るしな。今日は読めって言われたからつい読んじまった」
叔父はオンオフなんて出来ていなさそうだったな、やっぱり雪風の方が優秀らしい。
「俺の心読んでも感じねぇの?」
「心読んで触覚が働く訳ねぇだろ? 自分が主役のAV見せられるようなもん、AV見て勃つだけならまだしもそのまま一切触らずにフィニッシュはキツいだろ?」
「なってたじゃん、ヤってる最中脳みそ犯されるとか言ってたじゃん」
「それは、抱かれてる最中だから色々高まってて……ほら、イイ身体見ながら抱かれたら感度上がるし、囁かれながら抱かれたら感度上がるのと一緒で、心読みながらだともうぐっちゃぐちゃになっちまう」
なるほど、脳姦だとか脳みそ犯されるだとかはただの比喩か。言葉責めされていると耳や頭を犯されている気分になるのと一緒だな、分かる分かる。
「……じゃあ心読んだだけじゃイけないのか?」
「だけ、かぁ……んー、吐息も舐めもナシで、囁きだけでゾワゾワ来てイくことあるだろ? ああいうノリでイけるとは思うけど、他人の心読んだだけでイったことねぇから分かんねぇ」
「そっか……」
「お前になら「イけ」って言われただけでイけるんだ、多分イけるよ。お前ほど俺の心も身体も満たしてくれるヤツ居ねぇもん」
死んだ妻に満たされたのは心だけだったとでも言うのか? なら、叔父は? 虐待されていただけなのに雪風は彼を本気で好きだったし、雪風を開発した張本人だ、心も身体も満たされていたと言えるのではないだろうか。
「…………本当にお前だけだよ。雪凪は、違う。愛し合ってるって感覚あんまなかったし、そもそも兄弟だから背徳感強過ぎて……なんか、こう、幸せだなーって感じのがなかったからさ」
「……そっか」
気を遣わせてしまった申し訳なさに思わず目を伏せる。
「あー……勝手に心読んで返事すんの、キモいか」
「キモい? なんで?」
「……ふふっ、何でもねぇよ」
気味悪がられたことがあるのだろうか。読まれて困ることを考える方が悪い、気味悪がるなんて酷い連中だ。
雪風を前にして考えることなんて決まっている。綺麗、美人、可愛い、世界一、宇宙一、俺だけの雪風、大好き、愛してる──雪風を前にしたら普通、そんな感情ばかり浮かぶ。なのに雪風を気味悪がった者達は何を困ることがあったのだろうか。
「重た……」
会社に寝室とシャワールームが用意されているなんて帰る気がない証拠だ、便利だけれどあまり好きじゃない。
大切な主人の父親にして、俺の愛しい恋人、雪風。彼が多忙なことに腹を立てつつ床に座らせた彼に湯をかける。
「……ふふ」
快楽のあまり気絶したとは思えないほどあどけない寝顔に思わず笑みが零れる。同時に俺にされるがままの雪風に劣情も抱き、三回の射精程度では納得しない陰茎をいきり立たせる。
「んっ……ぅ、あっ……? ん、んん……」
硬い床の上に正座をし、雪風を足の上に座らせて自分に寄りかからせ、後孔にシャワーを当てながら指を入れる。穴を拡げ、内側を優しく擦り、先程出した俺の精液を洗い流していく。
「ん、んっ……ぁ、ひっ……!? ぅあっ、ぁ、ま、まひっ、ろぉ?」
「起きたか、雪風」
「ひぁっ、ぁ、なに、あ……洗って、くれてんっ、の、か……はっ、ぁ、あっ、たす、かるっ……ありがとな、真尋ぉ」
洗い過ぎては粘膜を傷付けることになる、後孔は変な意味ではなく敏感な場所なのだ。雪風も起きたことだし、シャワーを止めて彼と話そう。
「あんまり寝ぼけてないみたいだな。どんなプレイだったかも覚えてるか?」
「……あぁ、覚えてる、脳姦って感じだったな」
「脳姦は耳とかから触手とか突っ込んで脳みそ弄って無理矢理イかせる感じのんじゃねぇか?」
「あんの!? 知らねぇよそんなフィクションジャンル。なんでそんなもんにまで詳しいんだよお前……」
そんな怯えた目で見ないで欲しい、より勃っちゃう。
「脳ヤられてる感じあるのか?」
「あー……まぁ、そうだな」
これまで雪風を見つめた時は大抵その美しさを褒めたたえたりしていたが、これからはひん剥いて犯す妄想をしようかな。雪風は怪我をするような乱暴なプレイをしたがることもあるけれど、俺は雪風に怪我はさせたくないから、危険なプレイは俺の妄想を読むことで楽しんでもらうというのはどうだろう。
「どうだろうじゃねぇよクソガキ」
「声に出さなくていいの楽だなぁ」
「普通嫌がるもんなんだよ心読まれたら! ったく」
「実際どうなの? 今日みたいに俺の妄想見てイくんなら、今まで俺と目合わせてイかなかったのおかしくないか? いつも健全に美人美人って褒めてるわけじゃないんだし」
「そりゃお前……心読んで、そこで妄想で俺が抱かれてるくらいじゃ感じねぇよ。そんなんじゃ生活出来ねぇだろ、俺美人なんだからよ、部下でも仕事相手でも俺で妄想してる奴は星の数ほど居る。目合わせたら自動で読めるって訳じゃねぇ、オンオフくらい出来るしな。今日は読めって言われたからつい読んじまった」
叔父はオンオフなんて出来ていなさそうだったな、やっぱり雪風の方が優秀らしい。
「俺の心読んでも感じねぇの?」
「心読んで触覚が働く訳ねぇだろ? 自分が主役のAV見せられるようなもん、AV見て勃つだけならまだしもそのまま一切触らずにフィニッシュはキツいだろ?」
「なってたじゃん、ヤってる最中脳みそ犯されるとか言ってたじゃん」
「それは、抱かれてる最中だから色々高まってて……ほら、イイ身体見ながら抱かれたら感度上がるし、囁かれながら抱かれたら感度上がるのと一緒で、心読みながらだともうぐっちゃぐちゃになっちまう」
なるほど、脳姦だとか脳みそ犯されるだとかはただの比喩か。言葉責めされていると耳や頭を犯されている気分になるのと一緒だな、分かる分かる。
「……じゃあ心読んだだけじゃイけないのか?」
「だけ、かぁ……んー、吐息も舐めもナシで、囁きだけでゾワゾワ来てイくことあるだろ? ああいうノリでイけるとは思うけど、他人の心読んだだけでイったことねぇから分かんねぇ」
「そっか……」
「お前になら「イけ」って言われただけでイけるんだ、多分イけるよ。お前ほど俺の心も身体も満たしてくれるヤツ居ねぇもん」
死んだ妻に満たされたのは心だけだったとでも言うのか? なら、叔父は? 虐待されていただけなのに雪風は彼を本気で好きだったし、雪風を開発した張本人だ、心も身体も満たされていたと言えるのではないだろうか。
「…………本当にお前だけだよ。雪凪は、違う。愛し合ってるって感覚あんまなかったし、そもそも兄弟だから背徳感強過ぎて……なんか、こう、幸せだなーって感じのがなかったからさ」
「……そっか」
気を遣わせてしまった申し訳なさに思わず目を伏せる。
「あー……勝手に心読んで返事すんの、キモいか」
「キモい? なんで?」
「……ふふっ、何でもねぇよ」
気味悪がられたことがあるのだろうか。読まれて困ることを考える方が悪い、気味悪がるなんて酷い連中だ。
雪風を前にして考えることなんて決まっている。綺麗、美人、可愛い、世界一、宇宙一、俺だけの雪風、大好き、愛してる──雪風を前にしたら普通、そんな感情ばかり浮かぶ。なのに雪風を気味悪がった者達は何を困ることがあったのだろうか。
0
あなたにおすすめの小説
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる