ポチは今日から社長秘書です

ムーン

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郊外の一軒家

はっぴーはろうぃん、じゅういち

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手を洗ったばかりの雪兎の手は冷たく、俺の熱い頬にぺとりと張り付くと俺に何とも言えない心地良さを与えた。

「はぁ……気持ちいいです、ユキ様」

「顔熱いねぇ、真っ赤だし……暑かった?」

頭から爪先まですっぽりと包むもこふわの着ぐるみは当然暑い、パーティ会場は薄着で過ごしやすい気温に整えられているようだから余計に暑い。

「はい、とても……」

普通に着ているだけなら我慢出来る暑さなのだろうが、快楽に苛まれ溜まっていく身体の熱が発散されないのは辛い。

「頭がボーッとしちゃいました」

「そっかぁ……被る時間は考えた方がいいかもね、秋に熱中症なんて、ねぇ?」

「熱中症になるほどじゃないと思いますけど」

「そう? まぁ、もう少し休んでいこうよ。僕もああいうパーティあんまり好きじゃないからさ」

トイレに長居して雪兎の評判は崩れないのだろうか、と考えつつも休めるのはありがたいので何も言わずに壁にもたれる。

「…………」

「……?」

雪兎がじっと俺を見上げている。退屈なのだろうか? 不思議に思いつつ俺を見つめる赤紫色の瞳に萌えていると、雪兎は俺の腹を触り出した。

「ユキ様……?」

「あった」

もふもふを楽しんでいる訳ではないようだ、どうやら腹ポケットの口を探していたようだ。某ネコ型ロボットの位置と形のそれは着ぐるみの毛で口やシルエットが隠されており、少々使いにくい。

「リモコンですか、そういえば俺のポケットに突っ込んでましたね」

俺の着ぐるみ内部に取り付けられた大量の玩具を操るためのリモコンだ。

「……あっ、ユキ様、あの……それ動かしたりしちゃ休憩になりませんよ? 入れときましょ、ねっ?」

「分かってるよ、邪魔だから出しただけ」

「そうですか……邪魔?」

自分の服のポケットにリモコンを入れた雪兎はにっこりと笑い、俺に抱きついた。

「ふふ……ふわふわ」

まるでぬいぐるみを抱き締めて喜ぶ子供だ。俺は壁にもたれるのをやめて雪兎が俺の背に腕を回せるようにし、俺も雪兎の背に腕を回した。

「気持ちいいなぁこれ。ふふ、ねぇポチ、これ着て寝ない?」

「ユキ様毛布も蹴っ飛ばすじゃないですか」

「ポチなら蹴り飛ばしたりしないもん」

「ならいいですけど……ぁ、いや……俺これ着てちゃ寝れませんよ、こんな……色んなとこ気持ちよくなってちゃ」

「えー? それはそれで面白そうだけど……でもポチが寝不足になったらそれはそれでやだし、玩具取り外すよ。空調も考えないとね、僕の寝間着もちょっと厚いのにしなきゃ」

俺の胸元に頬擦りをしながら眠り方を話す雪兎はとても楽しそうで、とても可愛らしい。抱き締める腕に力が入ってしまう。

「……ポチ、ちょっと離して」

飽きたのか雪兎は俺に抱きつくのをやめ、俺の胸を押してまた壁にもたれさせた。

「んっ……? あの、ユキ様っ?」

雪兎は俺の下腹辺りに手を下ろし、強く押し始めた。

「何、をっ……やめっ、やめて……ゃ、あっ……! んっ、んゔっ、ぅ、んんんっ……!」

調教されきった俺の身体は外側から圧迫されただけで快感を得られるようになっている。雪兎の小さな手、小さな力でも、着ぐるみ越しでも、俺は快楽に襲われる。

「だ、めっ……ダメですユキ様っ、イっちゃう、ほんとにだめっ」

腹筋に力を入れて抵抗すればバイブを締め付けてしまう、抵抗しなければ雪兎の力がそのまま……どうしようもない、快楽を享受して喘ぐしかない。

「ユキ様っ、ゆきっ……ぁ、ゔっ、イくっ、イっ、んっ、くぅぅゔっ……!」

「…………よし! ふふっ、ポチの可愛いイキ顔間近で見れた」

「ふっ、ふぅっ、ぅあっ、ぁ……あっ!」

絶頂して終わりではない、痙攣する腸壁はバイブから快感を得続け、精液を吐き出した陰茎はオナホに責められ、敏感になった身体の至るところが快楽に嬲られる。

「はぁー元気出た、パーティ戻ろっか。ほら早くこれ被って、そんな可愛い顔僕以外に見せないで」

「えっ? 戻っ……そんなっ、待っ、ぁ、んっ、んゔっ、ぐ……んゔっ、ぅ、ん、んんっ……!」

命令され押し付けられるがままにまたディルドを咥え込みながら被り物を被り、雪兎に腕を引かれてパーティ会場へと戻った。トイレに来る前よりも足の震えは酷くなっていた。
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