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すべて夢だと言われたらそれが正しいと思うほどに残酷なこと。
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司の胸に頬を押しつけながら、俺はまだ呼吸の整わない身体をだらんと預けていた。シャワーを浴びたはずなのに、熱はまったく引かない。むしろ、ゆるやかに絡み合うこの時間のほうが、ずっと心臓をかき乱してくる。
「……なぁ」
「ん?」
「今日の司、めちゃくちゃ……エロかった」
俺がそう呟くと、司はくすっと笑い、腕の中で俺の顔を覗き込む。
「俺のせいじゃなくて、慎がそうさせるんだろ」
「……っ、うるさい」
「てか慎もエロかったし」
司の声は意地悪く低く、耳の奥にねっとりと残る。
「この細い指で、自分のナカ掻き混ぜてたの、マジでやばかった……」
指にキスをしたあと、軽く唇を重ねてきたかと思えば、次の瞬間には深く吸い込むようなキスに変わっていく。背中に回された手が、ゆっくりと撫で上げながら腰を引き寄せた。
「ん……っ」
息を奪われ、頭がぼうっとしていく。ようやく口を離した司が、熱っぽい笑みを浮かべて囁いた。
「……ほんと、お前、すぐとろけるよな」
「……そんなことない」
「それ。今の顔、めちゃくちゃ可愛い。」
再び唇を奪われ、今度は俺の方から舌を絡めにいく。司が少し驚いたような反応をして、さらに深く返される。唇の端から吐息がこぼれ、その音すらいやらしく感じてしまう。こんな気持ち良いキスは……司が初めてだ。
「……もっと、キスしたい」
自分で言って、顔が熱くなる。でも司は満足そうに笑い、額を軽く合わせながら囁いた。
「じゃあ、ずっとしよ。朝まで一緒にいよ。」
そんなことを言われたら、もう本当に離れられない。俺は司の首に腕を回し、また夢中で唇を重ねた。息もできないくらい、何度も何度も。
幸せ
その一言が、胸の中で何度も何度も反響する。
“早く俺のものになって”
さっき囁かれた言葉が、慎の胸を締めつける。その返事をするなら、今しかない。勇気を振り絞って声を出す。
「……俺」
喉がつまる。言葉が続かない。唇にまで乗せた“好き”が、まるで重くて吐き出せなかった。
「……なんでもない」
弱々しく絞り出した瞬間、司の瞳がきゅっと細められる。
「なんでもなくないだろ」
俺の視線を逃がさぬように、司はすぐ傍で言葉を重ねる。
「俺に……言いたいこと、あるんだろ?」
「……いや、ほんとに……」
「慎」
司の指先が顎をとらえて、視線を逸らさせてくれない。真っ直ぐな眼差し。いつもなら冗談めかすくせに、今は一切笑わない。
「ちゃんと言ってよ。」
その圧に押され、唇が震える。今にも零れ落ちそうな“好き”が喉の奥でせり上がり
けれど。
ピンポーン、と唐突にインターホンが鳴った。
「誰だよ」
司が面倒くさそうに呟く。俺も最初は宅配か何かだと思った。でも、次の瞬間、聞こえてきた声で背筋が凍る。
「司、いるんでしょ? 開けて。荷物取りに来たの。」
女の声……それに司が舌打ちし、立ち上がる。その表情は、驚きでも喜びでもない。ただ、心底うんざりした表情だった。そこで分かる。嫌でも気づく。こんな時の勘は、何故だかよく当たるから。
この扉の向こうにいる相手。
それはきっと元カノ。
この司が結婚も考えた、元カノだ……
ベッドの上で固まる俺に司が無言でシャツを被せる。そして自分も服を着てまた大きなため息をつく。
「ごめん、ここで待ってて」
短く言って、寝室のドアは無情な音を響かせ閉められた。
扉の向こうでは、最初は抑えられたトーンだったが、すぐにヒートアップしていく声が響き出した。
「……なぁ」
「ん?」
「今日の司、めちゃくちゃ……エロかった」
俺がそう呟くと、司はくすっと笑い、腕の中で俺の顔を覗き込む。
「俺のせいじゃなくて、慎がそうさせるんだろ」
「……っ、うるさい」
「てか慎もエロかったし」
司の声は意地悪く低く、耳の奥にねっとりと残る。
「この細い指で、自分のナカ掻き混ぜてたの、マジでやばかった……」
指にキスをしたあと、軽く唇を重ねてきたかと思えば、次の瞬間には深く吸い込むようなキスに変わっていく。背中に回された手が、ゆっくりと撫で上げながら腰を引き寄せた。
「ん……っ」
息を奪われ、頭がぼうっとしていく。ようやく口を離した司が、熱っぽい笑みを浮かべて囁いた。
「……ほんと、お前、すぐとろけるよな」
「……そんなことない」
「それ。今の顔、めちゃくちゃ可愛い。」
再び唇を奪われ、今度は俺の方から舌を絡めにいく。司が少し驚いたような反応をして、さらに深く返される。唇の端から吐息がこぼれ、その音すらいやらしく感じてしまう。こんな気持ち良いキスは……司が初めてだ。
「……もっと、キスしたい」
自分で言って、顔が熱くなる。でも司は満足そうに笑い、額を軽く合わせながら囁いた。
「じゃあ、ずっとしよ。朝まで一緒にいよ。」
そんなことを言われたら、もう本当に離れられない。俺は司の首に腕を回し、また夢中で唇を重ねた。息もできないくらい、何度も何度も。
幸せ
その一言が、胸の中で何度も何度も反響する。
“早く俺のものになって”
さっき囁かれた言葉が、慎の胸を締めつける。その返事をするなら、今しかない。勇気を振り絞って声を出す。
「……俺」
喉がつまる。言葉が続かない。唇にまで乗せた“好き”が、まるで重くて吐き出せなかった。
「……なんでもない」
弱々しく絞り出した瞬間、司の瞳がきゅっと細められる。
「なんでもなくないだろ」
俺の視線を逃がさぬように、司はすぐ傍で言葉を重ねる。
「俺に……言いたいこと、あるんだろ?」
「……いや、ほんとに……」
「慎」
司の指先が顎をとらえて、視線を逸らさせてくれない。真っ直ぐな眼差し。いつもなら冗談めかすくせに、今は一切笑わない。
「ちゃんと言ってよ。」
その圧に押され、唇が震える。今にも零れ落ちそうな“好き”が喉の奥でせり上がり
けれど。
ピンポーン、と唐突にインターホンが鳴った。
「誰だよ」
司が面倒くさそうに呟く。俺も最初は宅配か何かだと思った。でも、次の瞬間、聞こえてきた声で背筋が凍る。
「司、いるんでしょ? 開けて。荷物取りに来たの。」
女の声……それに司が舌打ちし、立ち上がる。その表情は、驚きでも喜びでもない。ただ、心底うんざりした表情だった。そこで分かる。嫌でも気づく。こんな時の勘は、何故だかよく当たるから。
この扉の向こうにいる相手。
それはきっと元カノ。
この司が結婚も考えた、元カノだ……
ベッドの上で固まる俺に司が無言でシャツを被せる。そして自分も服を着てまた大きなため息をつく。
「ごめん、ここで待ってて」
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扉の向こうでは、最初は抑えられたトーンだったが、すぐにヒートアップしていく声が響き出した。
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