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仕事の合間に即ハメからの喧嘩ってどういうこと?
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颯が少しずつ忙しくなってきたことに、不安がなかったといえば嘘になる。
目まぐるしく俺たちの毎日は過ぎていく。
けど、時折感じる焦燥感を打ち消すほどに、今の俺たちは四六時中お互いを求め合っていた。時間がある限り、会って、触れて、求めて、誰にも言えない関係築いて、そんな秘密の共有がかえって2人の距離を濃くしてるみたいだった。
ある日。
「侑成さん……お待たせしました」
そう言ってラブホのベッドの上で笑った颯は、服一枚すら脱がず俺を見下ろしている。撮影終わりのままなのだろう。きっちりと整えられた眉、目元にほんのりと残る陰影。唇にはかすかにツヤがあって、肌もどこか柔らかく光を纏っていた。
「遅ぇよバカ……」
なんて悪態をついてみても上下関係は白黒ほどはっきりしている。
「一回やらせてみたかったんですよね、ラブホで全裸待機」
「っ……いいから早く…ハメろよ…」
「ハメてください、でしょ。今日の侑成さんは僕の溜まりまくったザーメン専用の肉便器だって、さっきメッセージで約束したでしょ」
「う゛ぁっ⁉︎…………ッッ♡♡♡♡」
作られた美しさの奥にある、“男の顔”が露わになる。美しさとは対照的な生々しい欲棒がなんの躊躇もなく俺のナカに突っ込まれてしまった……
「♡♡い゛っ♡♡♡…………」
「ナカ……ぬるっぬる…先に着いて1人でケツ穴ほぐしてたんですか?仕事の休憩中なのに?」
「だっ、て……♡颯が言った、ん、だろ…お゛♡♡♡部屋入った瞬間犯すから、って……♡♡♡」
「…………ッ」
あぁ゛♡♡なんか今日の颯……いつもより…イライラしてて好き…♡
そもそも仕事の休憩中にラブホ集合でいきなりえっちって、やばすぎるだろ……
「溜まりすぎてやば、、すぐイっちゃうかも、です……」
疲れてるんだ…だから…?ちょっとセーブしてる……可愛い…疲れてる颯も…ぜんぶ可愛い……颯のちんぽ慰めてあげたい…っ♡
「……なんですか」
「おれ……颯のちんこ挿れてもらえるだけで……幸せだから…いいよ、すぐイっても……そのほーが……今日はコーフンする、かもっ……」
優しさで言ったのに、むっとして、急にピストンが重たくなる……
「聞いてんのっ…て、ん゛ッ♡」
「侑成さんより先にイきたくない……」
「な、んだよ、それ、え゛♡♡♡」
「あー………もう…」
イラついてんのもかわいい、って思ってたら……
颯の指が俺の首に這って…
覚悟するよりも先にその力がいきなり限界を越えてきた。
「ぅう゛ッ♡♡、、、お゛っ♡♡、、、♡♡♡、だ"♡め♡う"~~♡、、、死ぬっ♡って♡♡♡♡」
「あー………♡侑成さん中締まる…♡ちんこもってかれそ♡」
「離っ、だ♡、めッ♡♡これ♡これた゛めっ♡♡」
「真昼間から彼氏にラブホ呼び出されて、おとなしくケツまんこ広げてちんこ待ってるような変態より先にイきたくないんですよ」
「ぅッ♡♡ッッ♡、、、」
声帯ぶっ潰されながら、颯のリングが腹を抉る。
「腹殴られても勃起してんの?やば」
「へぁ…♡ぁ…♡」
「イけ、さっさとイけよ、便器にもイけるチャンス与えてあげてるんだから今イって」
「ぁ、あ、あああッ~~~~や、ぁ"、」
そういえば最近、颯に「イけ」って言われたら、イけちゃうの…地味に凄いと思うんだけど…射精までコントロールされちゃって俺……確かにやばいわ……
「んっ♡は……ぁ♡は………ぁ゛♡」
びくっと震えて、勝手に射精してしまった。
だからといって颯が満足するわけはなくて。
「うわ♡セルフ顔射じゃないですか、汚いなあ♡そ
んなんで仕事戻るとか人として終わってますね♡♡じゃ僕のザーメン突っ込んだまま仕事戻ってくださいね。くっさいケツまんこのまんま残りの仕事頑張ってください」
気だるげな物言いとは裏腹に、乱暴にちんぽを押し込みながら腰を振る。
「ひッッ♡♡♡⁉︎♡♡♡それ奥当たりすぎッ♡もぉ~~~~ッ♡好きッッ♡颯のちんぽの形にな、るう゛♡♡中出しや、やだ、やだ♡壊れるッッ♡も♡腰止まっ♡止まれっ♡て♡~~~~~ッッ♡」
「中出し嫌なんですか?でも今日は僕の肉便器になるって侑成さんが言ったんですよ」
「っう♡ あ゛~ッッ♡♡や゛ッ♡♡」
「いいじゃないですか、どうせ僕しか抱かないし」
「もおッ♡むりッ♡お゙♡ざーめんッ♡クる♡あ゙ぁ゙あ゙ッ♡♡」
「4日も出せてなかったんで……相当濃いの、感じて…」
「~~~~~ッッ♡♡♡♡あー…………やば……♡♡♡」
「ッ…………思考回路ぶっ飛びすぎてやばいです♡♡♡両思い中出しセックス最高ですね♡♡♡ね♡侑成さん…♡」
流し込まれる。
腹の奥に。
この瞬間が一番、好きかもしれない。
がちがちのちんぽがヌルリと抜かれると、熱い内壁から白濁した滴りがこぼれる。颯の鋭い目がそれを捉え、指でその滴りをぐちゅぐちゅと俺の中に戻す。
「んぁ゛♡ぁ~~~~♡♡指い゛や゛♡♡くちゅくちゅされっ、て、きもちい゛♡…………」
「もう…………侑成さん、こんなんでちゃんと仕事戻れるの?」
俺の奥深くをゆっくりと撫でていた颯の指が、名残惜しげに引き抜かれる。
「……聞いてる?侑成さん」
名前を呼ぶその声に、思わず目を伏せた俺の唇に、ふっと触れる何か。
見上げれば、そこには
さっきまで自分の中にあった、颯の指がそっと差し出されていた。
「……舐めて」
命令とも、お願いとも取れる甘やかな声。
断る理由なんて、最初からない。
俺はそっと唇を開き、
その指を柔らかく迎え入れる。
舌先で触れ、ゆっくりと包み込むように舐め上げると、颯の指はまるで求められるのを待っていたかのように深く差し込まれてきた。
「じょーず……」
くすぶるような声音に、俺はわずかに瞼を伏せ、指に舌を絡める。
指を口内で丁寧に掃き清めるたび、胸の奥にじんわりと広がっていくのは、愛と欲に絡め取られる悦びそのものだった。
やがて、そっと指が離れ、
颯が小さく微笑んだ。
「さぁ、着替えましょうか」
そこからはもう颯にされるがまま。甘え倒して、いつものように手慣れた動作で結び目を整えてくれる。
「……ありがと」
「どういたしまして」
すっかり身支度を整えてしまえば、もう仕事モードの顔をしなきゃいけない。
でも、視界の端で見てしまった。ベッドの端に座っている颯が、ほんの少しだけ唇を尖らせて俺を見ている。
「どうした?」
「……今日って家行ってもいいですか?」
「ああ、うん。いいけど…そんな早くは帰れないかも…」
「じゃ鍵貸してください」
「……え」
俺がポケットを探ると、すぐに颯が立ち上がって、そのまま胸の前で手を差し出してくる。
まるで、はい渡して、って言いたげな子どもみたいな目で。
「ねぇお願い、合鍵じゃないのは分かってるし、あとでちゃんと返します。だからだめ?」
頑なに「合鍵」じゃないことを強調するあたり、ちゃんと一線は置いてる……ようでいて、あの目は、完全に“分かってて甘えてる”目だった。
「……その顔はずるいだろ」
ぼやきながらも、俺は結局、上着のポケットから鍵を取り出して、颯の手のひらに乗せる。
「やった!」
「絶対、返せよ」
「ちゃんと返しますし、ちゃんと待ってます。」
「明日の予定は?」
「学校だけです」
笑いながら俺の腕にぴとっとくっついて、名残惜しそうに頬を擦り寄せてくる颯。もう完全に離れたくないって顔してる。
「……親御さんに連絡しとけよ」
「もーしました」
“はなから泊まる気だったんかい”、
とは言わずに、背中を軽く叩いて颯の体を押しのける。
行ってきますの代わりに、短く唇を重ねて、俺は仕事に戻ったのだった。
昼休憩明けのパソコンの画面が、どうにも霞んで見える。
さっきまで一緒にいたというのに、もう胸がきゅうっと締めつけられているのは、いったいどうしてだろう。
──久世颯。
こっそりタブで開いた検索窓に、俺は無意識にその名前を打ち込んでいた。別に、監視したいだとかそんなんじゃない。知りたいだけ。颯が、どんなふうに写って、どんな顔をして、どんな場所で、誰といるのか。
たったそれだけのつもりで…
……でも、いつも虚しくなるんだ。
「かっこよすぎ!」「同じ人間とは思えない」「彼氏感強い」
スクロールすればするほど、コメント欄に並ぶ言葉に、胸がチクチクする。横にいるのがカメラマンでもスタイリストでも、ただのスタッフでも、その人の顔を覚えてしまう。記憶に残したくもないのに、焼きついて離れない。
こんなの、ただの嫉妬だ。
独占欲の塊。
……俺、こんな性格だったっけ?
誰かがあいつに触れるんじゃないかと、
誰かがあいつの目を奪うんじゃないかと、
そればかりを考えている。
さっきまで俺の腕の中にいたくせに。仕事に戻る俺に「いってらっしゃい」とキスしてきたくせに。それでも、胸の奥に渦巻くこの感情は消えない。
“好き”って、こんなに面倒くさいものなのかな?
思わずため息が漏れる。
恋なんて、もっと軽やかなものだと思ってた。
颯といると、全部が思ってたより重くて、苦しくて……
俺の知らない顔を、誰にも見せないで。
心の奥底で、そんな小さくて情けない願望が膨らんでいくのを、俺は止められずにいた。
部内の午後会議が終わった頃、塩野さんがちらりとこちらを見て、わざとらしく書類をとんとんと揃えた。
その仕草を合図にするように、俺は嫌な予感を抱きつつ席を立つ。
「糸川。ちょっと、打ち合わせ」
出た。ああいう時の塩野さんの「ちょっと」は、たいてい“ちょっとじゃない”のが相場で。しかも応接室じゃなく、打ち合わせスペースでもなく、会議室へ誘導された時点で確信した。
2人きりの空間。塩野さんがテーブルに資料を広げる。地方のクライアント名が目に入った瞬間、背筋がぴりついた。これはあの時、柏木がやらかした案件の……
「明日から、出張ね。俺と一緒に行ってもらう。一泊で調整してもらえる?」
……やっぱり、か。
「はい。承知しました」
口ではそう返したものの、心は全然、承知できてなかった。塩野さんは書類をめくりながら、軽く笑う。
「断れる雰囲気じゃないって顔してるな。まあ、断れないけど」
「……そうですね」
「柏木が不安になるだろうから、メンケアもよろしくな」
「はい……承知しました」
やっぱり分かってる、この人。塩野さんは何気ない口調で続ける。
「俺と2人で出張なんて、彼の機嫌を損ねるかな?」
冗談まじりのように言われたその一言に、少しだけ胸がチクリとした。颯との逢瀬を嗅ぎつけられてるわけじゃないとわかっていても、心当たりがあるぶん、気持ちがざわつく。
自分のデスクに戻りながら、頭の中はひとつのことでいっぱいだった。
颯になんて言おう、ってこと。
ごまかす?正直に言う?いや……嘘はたぶん、バレるな
答えは出ないまま、俺はモニターに映ったスケジュール表をぼんやりと見つめた。
家のドアを開けた瞬間、ふわっと柔らかい香りが鼻をかすめた。リビングから颯が顔を出して、笑う。
「おかえりなさい、侑成さん」
その笑顔に、たった今まで胸を圧迫していたモヤモヤが、一瞬ふっと溶ける。
「ただいま…」
靴を脱ぐ間も惜しむように、颯はすぐに俺に抱きついてくる。首に腕を回され、唇がそっと首筋に落ちる。熱い。そして鮮明に昼間のアレを思い出してしまった。
「ちゃんと僕の匂い残してくれてますか」
その声が、少し甘えていて、でもどこか飢えているようで。
すぐにまた、唇が頬から耳元へ、首筋へ……ボタンに指がかかり、颯の体温がぐいっと押し寄せるように密着してきた。
「颯、ちょ、ちょっと待って…!」
唇を重ねられる寸前で、俺はその体を掴んで制した。そのまま押し倒されそうだったのを、なんとか留めたような状態。
颯は、やや上気した顔でこちらを見つめる。目元にまだメイクの余韻が残っていて、色っぽさと無邪気さが絶妙に同居していた。
「……なんで?ちゃんと待ってたのに」
その目が、少し困惑したように揺れた。
俺は深呼吸を一つを置いた。
「……言わなきゃいけないことがあって」
颯の腕の中に身を沈めてしまいたい衝動を、ぐっとこらえて言葉を継ぐ。
「明日から出張で、それで、塩野さんと一緒に行くことになった」
颯の表情が少しだけ固まったのを、俺は見逃さなかった。そりゃそうだ。俺も嫌だった。あの人と二人で、泊まりで、なんて。
「ちゃんと報告しなきゃって思って……でもさ、一泊だし!」
颯の手が、そっと俺の胸に置かれたまま止まる。
そして、ほんの少し、力が抜けていく。
「それ、侑成さんじゃなきゃだめなんですか」
「それは……まあ…うん、ごめん……」
「僕、あの人嫌いなのに」
「……そう…なるよな、ごめん…」
「でも仕事ですもんね」
その声は、さっきまでとは違って、少し切なく聞こえた。
「連絡はすぐ返すし、」
ソファに座ったまま、スマホをいじる颯に声をかけると、それを避けるように肩が動く。でも、顔は上げない。返事もしない。その無言が、何よりも不機嫌の証だ。
「本当に仕事だし、それだけっていうか、俺しか行ける奴がいないってのもあって、それで、」
情けないほどにしどろもどろな俺を見るためなのか、颯はようやく顔を上げた。目が据わっている。まっすぐ、俺の方を射抜くように。
「“それだけ”って、あの人、侑成さんにキスしようとした前科持ちじゃないですか」
「……」
思わず口をつぐんだ。あの夜のことだ。2人で飲みに行ったあの日のことを、颯が忘れるわけはないのだ。
「“それだけ”って言うなら、なんでキスなんかされかけてるんですか」
「……あれは、違う。ほんとに。あの人だって今は」
「“今は”って、じゃあ前は本気だったってことですよね?」
間髪入れずに言葉が被せられる。その瞳には、怒りというより……哀しみと、傷ついた色が滲んでいた。
「どうして平気でいられるんですか?キスされかけた奴と2人で、泊まりの出張とか……」
「平気じゃねーって、行きたくなんかないよ俺だって、でも仕事だから……断れないし」
自分でも驚くくらい、声が少し荒くなった。そうしたら、颯は一瞬、目を見開いて、それからまたふっと視線を逸らした。
「……社会人のそういうところ、ずるいと思う」
「ずるい……?」
「“仕事”って言えば、何でも許されると思ってる」
手を伸ばして、隣に座る颯の指に触れた。そっと触れただけなのに、颯はすっとその手を引いて、立ち上がった。
「……帰ります」
颯がそう言ったとき、冗談だと思った。
でも、颯は立ち上がって、ほんとにそのまま玄関へ向かってしまった。ソファの背もたれから起き上がるよりも早く、颯はスニーカーをつっかけてドアを開けていた。
「え、ちょっと待って、颯!マジで、……」
慌てて追いかける。エレベーターの扉がちょうど閉まる直前だった。
「颯っ!」
声を張り上げたけど、彼はそのまま、何のリアクションもなく消えていった。
……嘘だろ?
靴も履かずにエントランスまで駆け下りる。外に出たときには、ちょうど颯がタクシーの後部座席に乗り込む瞬間だった。
「颯!」
最後のチャンスだと思って、ドアに手を伸ばしかけた。けど、その扉は無情にもロックされ、颯は窓越しにこっちを見ようともしなかった。
タクシーが走り去る。遠ざかる赤いテールランプに俺はぼやいていた。
「……まじで?」
ぽつんと立ち尽くした。夜風が、さっきまでふたりでいた部屋のぬくもりを剥ぎ取っていく。
スマホを取り出して、メッセージを送る。
ごめん。帰ってきて。話そう?って縋っても既読にならない。電話もかけてみる。でもワンコールで切られる。着信拒否こそされていないけど、意図的に出ないことくらいは、もう分かる。
……え、そこまで?
混乱と、困惑と、動揺。
……なんで?
ただ仕事で出張に行くだけだって、ちゃんと説明もした。
「……はあ……」
重たいため息が漏れて首を傾げた。これがいわゆるジェネレーションギャップ、なのか?
もともと歳がひとまわり近く離れてる。その違いは、日常のあちこちでふと感じることもあったけど。恋愛の地雷ポイントまで、こんなに違うとは思わなかった。
あれだけ怒ってる颯を放っておけるほど、自分は図太くない。分かってもらえるまで話す気合いもある。別に今から車を飛ばして家まで行く事だって……
「……ちゃんと謝らないと」
ため息混じりに呟いた。言い訳や理屈じゃない。ちゃんと、颯の気持ちに向き合って…
それでも、心のどこかでは思ってる。
……怒りすぎじゃない?って。
そのギャップの正体を、まだ俺はつかみきれていなかったのかもしれない。
目まぐるしく俺たちの毎日は過ぎていく。
けど、時折感じる焦燥感を打ち消すほどに、今の俺たちは四六時中お互いを求め合っていた。時間がある限り、会って、触れて、求めて、誰にも言えない関係築いて、そんな秘密の共有がかえって2人の距離を濃くしてるみたいだった。
ある日。
「侑成さん……お待たせしました」
そう言ってラブホのベッドの上で笑った颯は、服一枚すら脱がず俺を見下ろしている。撮影終わりのままなのだろう。きっちりと整えられた眉、目元にほんのりと残る陰影。唇にはかすかにツヤがあって、肌もどこか柔らかく光を纏っていた。
「遅ぇよバカ……」
なんて悪態をついてみても上下関係は白黒ほどはっきりしている。
「一回やらせてみたかったんですよね、ラブホで全裸待機」
「っ……いいから早く…ハメろよ…」
「ハメてください、でしょ。今日の侑成さんは僕の溜まりまくったザーメン専用の肉便器だって、さっきメッセージで約束したでしょ」
「う゛ぁっ⁉︎…………ッッ♡♡♡♡」
作られた美しさの奥にある、“男の顔”が露わになる。美しさとは対照的な生々しい欲棒がなんの躊躇もなく俺のナカに突っ込まれてしまった……
「♡♡い゛っ♡♡♡…………」
「ナカ……ぬるっぬる…先に着いて1人でケツ穴ほぐしてたんですか?仕事の休憩中なのに?」
「だっ、て……♡颯が言った、ん、だろ…お゛♡♡♡部屋入った瞬間犯すから、って……♡♡♡」
「…………ッ」
あぁ゛♡♡なんか今日の颯……いつもより…イライラしてて好き…♡
そもそも仕事の休憩中にラブホ集合でいきなりえっちって、やばすぎるだろ……
「溜まりすぎてやば、、すぐイっちゃうかも、です……」
疲れてるんだ…だから…?ちょっとセーブしてる……可愛い…疲れてる颯も…ぜんぶ可愛い……颯のちんぽ慰めてあげたい…っ♡
「……なんですか」
「おれ……颯のちんこ挿れてもらえるだけで……幸せだから…いいよ、すぐイっても……そのほーが……今日はコーフンする、かもっ……」
優しさで言ったのに、むっとして、急にピストンが重たくなる……
「聞いてんのっ…て、ん゛ッ♡」
「侑成さんより先にイきたくない……」
「な、んだよ、それ、え゛♡♡♡」
「あー………もう…」
イラついてんのもかわいい、って思ってたら……
颯の指が俺の首に這って…
覚悟するよりも先にその力がいきなり限界を越えてきた。
「ぅう゛ッ♡♡、、、お゛っ♡♡、、、♡♡♡、だ"♡め♡う"~~♡、、、死ぬっ♡って♡♡♡♡」
「あー………♡侑成さん中締まる…♡ちんこもってかれそ♡」
「離っ、だ♡、めッ♡♡これ♡これた゛めっ♡♡」
「真昼間から彼氏にラブホ呼び出されて、おとなしくケツまんこ広げてちんこ待ってるような変態より先にイきたくないんですよ」
「ぅッ♡♡ッッ♡、、、」
声帯ぶっ潰されながら、颯のリングが腹を抉る。
「腹殴られても勃起してんの?やば」
「へぁ…♡ぁ…♡」
「イけ、さっさとイけよ、便器にもイけるチャンス与えてあげてるんだから今イって」
「ぁ、あ、あああッ~~~~や、ぁ"、」
そういえば最近、颯に「イけ」って言われたら、イけちゃうの…地味に凄いと思うんだけど…射精までコントロールされちゃって俺……確かにやばいわ……
「んっ♡は……ぁ♡は………ぁ゛♡」
びくっと震えて、勝手に射精してしまった。
だからといって颯が満足するわけはなくて。
「うわ♡セルフ顔射じゃないですか、汚いなあ♡そ
んなんで仕事戻るとか人として終わってますね♡♡じゃ僕のザーメン突っ込んだまま仕事戻ってくださいね。くっさいケツまんこのまんま残りの仕事頑張ってください」
気だるげな物言いとは裏腹に、乱暴にちんぽを押し込みながら腰を振る。
「ひッッ♡♡♡⁉︎♡♡♡それ奥当たりすぎッ♡もぉ~~~~ッ♡好きッッ♡颯のちんぽの形にな、るう゛♡♡中出しや、やだ、やだ♡壊れるッッ♡も♡腰止まっ♡止まれっ♡て♡~~~~~ッッ♡」
「中出し嫌なんですか?でも今日は僕の肉便器になるって侑成さんが言ったんですよ」
「っう♡ あ゛~ッッ♡♡や゛ッ♡♡」
「いいじゃないですか、どうせ僕しか抱かないし」
「もおッ♡むりッ♡お゙♡ざーめんッ♡クる♡あ゙ぁ゙あ゙ッ♡♡」
「4日も出せてなかったんで……相当濃いの、感じて…」
「~~~~~ッッ♡♡♡♡あー…………やば……♡♡♡」
「ッ…………思考回路ぶっ飛びすぎてやばいです♡♡♡両思い中出しセックス最高ですね♡♡♡ね♡侑成さん…♡」
流し込まれる。
腹の奥に。
この瞬間が一番、好きかもしれない。
がちがちのちんぽがヌルリと抜かれると、熱い内壁から白濁した滴りがこぼれる。颯の鋭い目がそれを捉え、指でその滴りをぐちゅぐちゅと俺の中に戻す。
「んぁ゛♡ぁ~~~~♡♡指い゛や゛♡♡くちゅくちゅされっ、て、きもちい゛♡…………」
「もう…………侑成さん、こんなんでちゃんと仕事戻れるの?」
俺の奥深くをゆっくりと撫でていた颯の指が、名残惜しげに引き抜かれる。
「……聞いてる?侑成さん」
名前を呼ぶその声に、思わず目を伏せた俺の唇に、ふっと触れる何か。
見上げれば、そこには
さっきまで自分の中にあった、颯の指がそっと差し出されていた。
「……舐めて」
命令とも、お願いとも取れる甘やかな声。
断る理由なんて、最初からない。
俺はそっと唇を開き、
その指を柔らかく迎え入れる。
舌先で触れ、ゆっくりと包み込むように舐め上げると、颯の指はまるで求められるのを待っていたかのように深く差し込まれてきた。
「じょーず……」
くすぶるような声音に、俺はわずかに瞼を伏せ、指に舌を絡める。
指を口内で丁寧に掃き清めるたび、胸の奥にじんわりと広がっていくのは、愛と欲に絡め取られる悦びそのものだった。
やがて、そっと指が離れ、
颯が小さく微笑んだ。
「さぁ、着替えましょうか」
そこからはもう颯にされるがまま。甘え倒して、いつものように手慣れた動作で結び目を整えてくれる。
「……ありがと」
「どういたしまして」
すっかり身支度を整えてしまえば、もう仕事モードの顔をしなきゃいけない。
でも、視界の端で見てしまった。ベッドの端に座っている颯が、ほんの少しだけ唇を尖らせて俺を見ている。
「どうした?」
「……今日って家行ってもいいですか?」
「ああ、うん。いいけど…そんな早くは帰れないかも…」
「じゃ鍵貸してください」
「……え」
俺がポケットを探ると、すぐに颯が立ち上がって、そのまま胸の前で手を差し出してくる。
まるで、はい渡して、って言いたげな子どもみたいな目で。
「ねぇお願い、合鍵じゃないのは分かってるし、あとでちゃんと返します。だからだめ?」
頑なに「合鍵」じゃないことを強調するあたり、ちゃんと一線は置いてる……ようでいて、あの目は、完全に“分かってて甘えてる”目だった。
「……その顔はずるいだろ」
ぼやきながらも、俺は結局、上着のポケットから鍵を取り出して、颯の手のひらに乗せる。
「やった!」
「絶対、返せよ」
「ちゃんと返しますし、ちゃんと待ってます。」
「明日の予定は?」
「学校だけです」
笑いながら俺の腕にぴとっとくっついて、名残惜しそうに頬を擦り寄せてくる颯。もう完全に離れたくないって顔してる。
「……親御さんに連絡しとけよ」
「もーしました」
“はなから泊まる気だったんかい”、
とは言わずに、背中を軽く叩いて颯の体を押しのける。
行ってきますの代わりに、短く唇を重ねて、俺は仕事に戻ったのだった。
昼休憩明けのパソコンの画面が、どうにも霞んで見える。
さっきまで一緒にいたというのに、もう胸がきゅうっと締めつけられているのは、いったいどうしてだろう。
──久世颯。
こっそりタブで開いた検索窓に、俺は無意識にその名前を打ち込んでいた。別に、監視したいだとかそんなんじゃない。知りたいだけ。颯が、どんなふうに写って、どんな顔をして、どんな場所で、誰といるのか。
たったそれだけのつもりで…
……でも、いつも虚しくなるんだ。
「かっこよすぎ!」「同じ人間とは思えない」「彼氏感強い」
スクロールすればするほど、コメント欄に並ぶ言葉に、胸がチクチクする。横にいるのがカメラマンでもスタイリストでも、ただのスタッフでも、その人の顔を覚えてしまう。記憶に残したくもないのに、焼きついて離れない。
こんなの、ただの嫉妬だ。
独占欲の塊。
……俺、こんな性格だったっけ?
誰かがあいつに触れるんじゃないかと、
誰かがあいつの目を奪うんじゃないかと、
そればかりを考えている。
さっきまで俺の腕の中にいたくせに。仕事に戻る俺に「いってらっしゃい」とキスしてきたくせに。それでも、胸の奥に渦巻くこの感情は消えない。
“好き”って、こんなに面倒くさいものなのかな?
思わずため息が漏れる。
恋なんて、もっと軽やかなものだと思ってた。
颯といると、全部が思ってたより重くて、苦しくて……
俺の知らない顔を、誰にも見せないで。
心の奥底で、そんな小さくて情けない願望が膨らんでいくのを、俺は止められずにいた。
部内の午後会議が終わった頃、塩野さんがちらりとこちらを見て、わざとらしく書類をとんとんと揃えた。
その仕草を合図にするように、俺は嫌な予感を抱きつつ席を立つ。
「糸川。ちょっと、打ち合わせ」
出た。ああいう時の塩野さんの「ちょっと」は、たいてい“ちょっとじゃない”のが相場で。しかも応接室じゃなく、打ち合わせスペースでもなく、会議室へ誘導された時点で確信した。
2人きりの空間。塩野さんがテーブルに資料を広げる。地方のクライアント名が目に入った瞬間、背筋がぴりついた。これはあの時、柏木がやらかした案件の……
「明日から、出張ね。俺と一緒に行ってもらう。一泊で調整してもらえる?」
……やっぱり、か。
「はい。承知しました」
口ではそう返したものの、心は全然、承知できてなかった。塩野さんは書類をめくりながら、軽く笑う。
「断れる雰囲気じゃないって顔してるな。まあ、断れないけど」
「……そうですね」
「柏木が不安になるだろうから、メンケアもよろしくな」
「はい……承知しました」
やっぱり分かってる、この人。塩野さんは何気ない口調で続ける。
「俺と2人で出張なんて、彼の機嫌を損ねるかな?」
冗談まじりのように言われたその一言に、少しだけ胸がチクリとした。颯との逢瀬を嗅ぎつけられてるわけじゃないとわかっていても、心当たりがあるぶん、気持ちがざわつく。
自分のデスクに戻りながら、頭の中はひとつのことでいっぱいだった。
颯になんて言おう、ってこと。
ごまかす?正直に言う?いや……嘘はたぶん、バレるな
答えは出ないまま、俺はモニターに映ったスケジュール表をぼんやりと見つめた。
家のドアを開けた瞬間、ふわっと柔らかい香りが鼻をかすめた。リビングから颯が顔を出して、笑う。
「おかえりなさい、侑成さん」
その笑顔に、たった今まで胸を圧迫していたモヤモヤが、一瞬ふっと溶ける。
「ただいま…」
靴を脱ぐ間も惜しむように、颯はすぐに俺に抱きついてくる。首に腕を回され、唇がそっと首筋に落ちる。熱い。そして鮮明に昼間のアレを思い出してしまった。
「ちゃんと僕の匂い残してくれてますか」
その声が、少し甘えていて、でもどこか飢えているようで。
すぐにまた、唇が頬から耳元へ、首筋へ……ボタンに指がかかり、颯の体温がぐいっと押し寄せるように密着してきた。
「颯、ちょ、ちょっと待って…!」
唇を重ねられる寸前で、俺はその体を掴んで制した。そのまま押し倒されそうだったのを、なんとか留めたような状態。
颯は、やや上気した顔でこちらを見つめる。目元にまだメイクの余韻が残っていて、色っぽさと無邪気さが絶妙に同居していた。
「……なんで?ちゃんと待ってたのに」
その目が、少し困惑したように揺れた。
俺は深呼吸を一つを置いた。
「……言わなきゃいけないことがあって」
颯の腕の中に身を沈めてしまいたい衝動を、ぐっとこらえて言葉を継ぐ。
「明日から出張で、それで、塩野さんと一緒に行くことになった」
颯の表情が少しだけ固まったのを、俺は見逃さなかった。そりゃそうだ。俺も嫌だった。あの人と二人で、泊まりで、なんて。
「ちゃんと報告しなきゃって思って……でもさ、一泊だし!」
颯の手が、そっと俺の胸に置かれたまま止まる。
そして、ほんの少し、力が抜けていく。
「それ、侑成さんじゃなきゃだめなんですか」
「それは……まあ…うん、ごめん……」
「僕、あの人嫌いなのに」
「……そう…なるよな、ごめん…」
「でも仕事ですもんね」
その声は、さっきまでとは違って、少し切なく聞こえた。
「連絡はすぐ返すし、」
ソファに座ったまま、スマホをいじる颯に声をかけると、それを避けるように肩が動く。でも、顔は上げない。返事もしない。その無言が、何よりも不機嫌の証だ。
「本当に仕事だし、それだけっていうか、俺しか行ける奴がいないってのもあって、それで、」
情けないほどにしどろもどろな俺を見るためなのか、颯はようやく顔を上げた。目が据わっている。まっすぐ、俺の方を射抜くように。
「“それだけ”って、あの人、侑成さんにキスしようとした前科持ちじゃないですか」
「……」
思わず口をつぐんだ。あの夜のことだ。2人で飲みに行ったあの日のことを、颯が忘れるわけはないのだ。
「“それだけ”って言うなら、なんでキスなんかされかけてるんですか」
「……あれは、違う。ほんとに。あの人だって今は」
「“今は”って、じゃあ前は本気だったってことですよね?」
間髪入れずに言葉が被せられる。その瞳には、怒りというより……哀しみと、傷ついた色が滲んでいた。
「どうして平気でいられるんですか?キスされかけた奴と2人で、泊まりの出張とか……」
「平気じゃねーって、行きたくなんかないよ俺だって、でも仕事だから……断れないし」
自分でも驚くくらい、声が少し荒くなった。そうしたら、颯は一瞬、目を見開いて、それからまたふっと視線を逸らした。
「……社会人のそういうところ、ずるいと思う」
「ずるい……?」
「“仕事”って言えば、何でも許されると思ってる」
手を伸ばして、隣に座る颯の指に触れた。そっと触れただけなのに、颯はすっとその手を引いて、立ち上がった。
「……帰ります」
颯がそう言ったとき、冗談だと思った。
でも、颯は立ち上がって、ほんとにそのまま玄関へ向かってしまった。ソファの背もたれから起き上がるよりも早く、颯はスニーカーをつっかけてドアを開けていた。
「え、ちょっと待って、颯!マジで、……」
慌てて追いかける。エレベーターの扉がちょうど閉まる直前だった。
「颯っ!」
声を張り上げたけど、彼はそのまま、何のリアクションもなく消えていった。
……嘘だろ?
靴も履かずにエントランスまで駆け下りる。外に出たときには、ちょうど颯がタクシーの後部座席に乗り込む瞬間だった。
「颯!」
最後のチャンスだと思って、ドアに手を伸ばしかけた。けど、その扉は無情にもロックされ、颯は窓越しにこっちを見ようともしなかった。
タクシーが走り去る。遠ざかる赤いテールランプに俺はぼやいていた。
「……まじで?」
ぽつんと立ち尽くした。夜風が、さっきまでふたりでいた部屋のぬくもりを剥ぎ取っていく。
スマホを取り出して、メッセージを送る。
ごめん。帰ってきて。話そう?って縋っても既読にならない。電話もかけてみる。でもワンコールで切られる。着信拒否こそされていないけど、意図的に出ないことくらいは、もう分かる。
……え、そこまで?
混乱と、困惑と、動揺。
……なんで?
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「……はあ……」
重たいため息が漏れて首を傾げた。これがいわゆるジェネレーションギャップ、なのか?
もともと歳がひとまわり近く離れてる。その違いは、日常のあちこちでふと感じることもあったけど。恋愛の地雷ポイントまで、こんなに違うとは思わなかった。
あれだけ怒ってる颯を放っておけるほど、自分は図太くない。分かってもらえるまで話す気合いもある。別に今から車を飛ばして家まで行く事だって……
「……ちゃんと謝らないと」
ため息混じりに呟いた。言い訳や理屈じゃない。ちゃんと、颯の気持ちに向き合って…
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