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歓迎会
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また長い長い廊下を歩いて行き、物置へ行く。今度は通学カバンだけ持ち、ベルトコンベアに乗って寮へ行く。
寮に着くと、さっきの静かな部屋とは打って変わって、談話室がパーティー会場になっていた。
パン!とクラッカーが鳴り響き、先輩の口から様々な祝いの言葉が溢れた。
さっき一年生が説明を受けていた時間に準備をしたのだろう。飾りつけもなされて、お菓子も沢山出されている。
暖色寮には生徒会副会長がいるらしい。副会長がマイクを使い、話し始めた。
「わたくしは生徒会副会長のサクラです。これからよろしくお願いしますね。」
ふんわりとした感じの美人な先輩だ。魔石もふんわりとした桜色。
「生徒会会長はわたくしの双子の姉、ダイアです。寒色寮に居るのでここではお会いされることは無いと思いますが、行事等でお会いできると思います。」
なるほどなるほどー。生徒会の偉い人は双子なのね。
少し横を見て見た。さっきの優しそうな先生が誰か生徒と話しているようだ。
よく見てみると、四組のクラウだ。わたしに気づいたらしく、クラウは微笑んで手を振ってきた。わたしも手を振り返した。
知っている人が居なくてうろちょろしていると、先輩に声をかけられた。
「お前、魔法の色が似てるな。あたしはサオ。バスケ部来ねぇか?」
突然の事にびっくりした。言葉遣いとか、急に部活勧誘されたりとか。
「相手は一年生なんだよ。言動には気をつけなさい。」
後ろにもう一人先輩がいた。そのもっと奥では二人の先輩がこっちを見てる。
「ごめんねぇ。こいつ、こういう奴だから。暴走したり雑な言葉遣いは極力注意するけど、優しい目で見てあげて。」
後ろにいた静かそうな先輩も口を開いた。
「いつも寮以外ではストッパーがいるんだけど、寒色の子だからここでは私たちが止めてあげてるの。」
「まぁ、いいじゃねぇか。こいつ、あたしと魔法の色が似てるからどうせビッグアートで同じ班分けになるぜ。」
ビッグアートって、ビッグアート大会のこと?
それにしてもビッグアート大会の班分けとは何なのだろうか・
「ねぇ、あなたの名前は?」
「フレイです!」
「フレイちゃんね。ウチはリーラ。ここにいる人四人はみんな二年。ウチ、猫を守ろう委員会の委員長なんだー。」
……猫を守ろう委員会?何それ。確かにリーラ先輩は可愛い猫型のバッヂを付けてるけど。
「って言っても猫委員会って一人だけしかいないんでしょう?あ、私はヤウル。よろしくね、フレイちゃん」
すると、突然横から後ろにいたもう一人の先輩も飛び出してきた。
「ウチはローズ!フレイちゃん、よろ!ねぇ、フレイちゃんはバラ派?ユリ派?」
ばら……?ゆり……?何のこと……?
「えーと……?」
「良かった!フレイちゃんは健全なんだね!」
リーラ先輩とヤウル先輩があからさまに嫌な顔をする。
「リーラ先輩、ヤウル先輩、どういうことですか?」
ヤウル先輩が声をひそめがちに教えてくれる。
「えっとね……。好きな恋愛話のジャンルのこと。」
「サオとは違う感じだけどこいつもまた変人なんだよぉ。ただ恋愛漫画が好きなだけじゃないんだよ。どんな恋愛話でも年齢性別問わず好きすぎるの。恋愛話に恋しちゃってるみたいなもん。この学校でもガールズラブ展開を探そうとしてるし。」
なるほど。二年生は変人がいっぱいいるのか。
そんなことを考えながら、先輩方に勧められたお菓子を食べる。
リーラ先輩が話しかけて来た。
「ねぇねぇ、何でフレイちゃんはこの学校に来たの?」
「わたし、父親の一族が魔術移動具の整備士なんです。魔術で動く乗り物を整備する父親や祖父を見て、わたしも継ぎたいと思ってこの学校に入学しました。リーラ先輩はどうなんですか?」
「ウチ?ウチはね。家で飼ってる猫が突然変異で魔力を持つ仔猫を産んじゃったの。」
目を伏せがちにリーラ先輩が話したことは、少し重い話だった。突然変異で魔力を持って産まれた仔猫は、魔力のせいで体への負担が重すぎるのだ。少なくとも五年以内に死んでしまうらしい。
リーラ先輩はその仔猫を助ける研究をするため、この学校に入ったらしい。
「ごめん。歓迎会なのにこんな話しちゃって。さー、フレイちゃん、炭酸ジュース飲も!」
寮に着くと、さっきの静かな部屋とは打って変わって、談話室がパーティー会場になっていた。
パン!とクラッカーが鳴り響き、先輩の口から様々な祝いの言葉が溢れた。
さっき一年生が説明を受けていた時間に準備をしたのだろう。飾りつけもなされて、お菓子も沢山出されている。
暖色寮には生徒会副会長がいるらしい。副会長がマイクを使い、話し始めた。
「わたくしは生徒会副会長のサクラです。これからよろしくお願いしますね。」
ふんわりとした感じの美人な先輩だ。魔石もふんわりとした桜色。
「生徒会会長はわたくしの双子の姉、ダイアです。寒色寮に居るのでここではお会いされることは無いと思いますが、行事等でお会いできると思います。」
なるほどなるほどー。生徒会の偉い人は双子なのね。
少し横を見て見た。さっきの優しそうな先生が誰か生徒と話しているようだ。
よく見てみると、四組のクラウだ。わたしに気づいたらしく、クラウは微笑んで手を振ってきた。わたしも手を振り返した。
知っている人が居なくてうろちょろしていると、先輩に声をかけられた。
「お前、魔法の色が似てるな。あたしはサオ。バスケ部来ねぇか?」
突然の事にびっくりした。言葉遣いとか、急に部活勧誘されたりとか。
「相手は一年生なんだよ。言動には気をつけなさい。」
後ろにもう一人先輩がいた。そのもっと奥では二人の先輩がこっちを見てる。
「ごめんねぇ。こいつ、こういう奴だから。暴走したり雑な言葉遣いは極力注意するけど、優しい目で見てあげて。」
後ろにいた静かそうな先輩も口を開いた。
「いつも寮以外ではストッパーがいるんだけど、寒色の子だからここでは私たちが止めてあげてるの。」
「まぁ、いいじゃねぇか。こいつ、あたしと魔法の色が似てるからどうせビッグアートで同じ班分けになるぜ。」
ビッグアートって、ビッグアート大会のこと?
それにしてもビッグアート大会の班分けとは何なのだろうか・
「ねぇ、あなたの名前は?」
「フレイです!」
「フレイちゃんね。ウチはリーラ。ここにいる人四人はみんな二年。ウチ、猫を守ろう委員会の委員長なんだー。」
……猫を守ろう委員会?何それ。確かにリーラ先輩は可愛い猫型のバッヂを付けてるけど。
「って言っても猫委員会って一人だけしかいないんでしょう?あ、私はヤウル。よろしくね、フレイちゃん」
すると、突然横から後ろにいたもう一人の先輩も飛び出してきた。
「ウチはローズ!フレイちゃん、よろ!ねぇ、フレイちゃんはバラ派?ユリ派?」
ばら……?ゆり……?何のこと……?
「えーと……?」
「良かった!フレイちゃんは健全なんだね!」
リーラ先輩とヤウル先輩があからさまに嫌な顔をする。
「リーラ先輩、ヤウル先輩、どういうことですか?」
ヤウル先輩が声をひそめがちに教えてくれる。
「えっとね……。好きな恋愛話のジャンルのこと。」
「サオとは違う感じだけどこいつもまた変人なんだよぉ。ただ恋愛漫画が好きなだけじゃないんだよ。どんな恋愛話でも年齢性別問わず好きすぎるの。恋愛話に恋しちゃってるみたいなもん。この学校でもガールズラブ展開を探そうとしてるし。」
なるほど。二年生は変人がいっぱいいるのか。
そんなことを考えながら、先輩方に勧められたお菓子を食べる。
リーラ先輩が話しかけて来た。
「ねぇねぇ、何でフレイちゃんはこの学校に来たの?」
「わたし、父親の一族が魔術移動具の整備士なんです。魔術で動く乗り物を整備する父親や祖父を見て、わたしも継ぎたいと思ってこの学校に入学しました。リーラ先輩はどうなんですか?」
「ウチ?ウチはね。家で飼ってる猫が突然変異で魔力を持つ仔猫を産んじゃったの。」
目を伏せがちにリーラ先輩が話したことは、少し重い話だった。突然変異で魔力を持って産まれた仔猫は、魔力のせいで体への負担が重すぎるのだ。少なくとも五年以内に死んでしまうらしい。
リーラ先輩はその仔猫を助ける研究をするため、この学校に入ったらしい。
「ごめん。歓迎会なのにこんな話しちゃって。さー、フレイちゃん、炭酸ジュース飲も!」
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