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10 ランチタイム
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そして今度こそお弁当タイム。
侍女さんもバスケットを持って、お弁当や茶を出してくれると思うけど、こちらだけ手ぶらなのも申し訳ない。
小高い丘に大木がそびえ立つ。
そこに爽やかな風が吹きぬける。
心地良い。
さっきのヘラジカ救助で少し汗をかいたので休憩しよう。
そしてニコレット様は指先で魔法陣を描いたと思ったら、ピクニックシートの代わりのキルトのような布を何もない空間から取り出して見せた!
これはアイテムボックスか、インベントリ持ち!
流石侯爵家のお嬢様!
便利な魔法をお持ちで!
その布の上に我々は座った。
あちら様からのピクニックバスケットから出されたのは大迫力のハーブ焼きの丸鶏はいいキツネ色でいかにも美味しそうだし、他にもパイや果物、お茶もあった。
「どうぞ、ネオ様」
ニコレット様が笑顔ですすめてくれる。
「ありがとうございます。こちらからの卵サンドも良ければどうぞ」
そしてニコレット様は驚いたように長い睫毛をパチパチさせた後、卵サンドに手を伸ばし、それを口に入れた。
「まあ! なんて美味しいのかしら! この卵の滑らかなこと! サーラも食べてごらんなさい!」
「はい、ニコレット様。 ……本当に美味しいですわね! 不思議な酸味のある調味料ですわ、この白い……」
「それにはマヨネーズという調味料を使用しております」
「そのマヨネーズとやらはどこで買えますの?」
ニコレット様が無邪気にマヨネーズの出どころを問うてくる。
ここは正直に答えるしかない。
「自作です。ところでこのハーブチキンも皮がパリパリで美味しいですね! 肉もほろほろと柔らかく簡単に崩れるほど。お、これは鶏の中に野菜が詰め込まれてる」
チキンはユージーンが黙々と切り分けてくれた。
なるべく言葉少な目にと、黙って俺の卵サンドを食べている。
「うちのは料理長が作っておりますが、ネオ様はお料理も出来るんですね!」
「ははっ、まあ、人並みにはといったところですが、昔調味料の研究などをしていたので」
将来を親に頼れない孤児だった俺は、図書館で料理の本や手作り調味料の本も読んで勉強していた。
心の隙間を埋めるためになんか美味しいものの知識でも詰め込もうとしたんだ。
もちろん前世の話だ。
ユージーンが首を傾げてる。
いつの間にそんな勉強したのかなと思っているんだろう。
学院の図書館で勉強したとでも思ってくれたらいいが。
「どちらで研究されたんですか?」
サーラさんが突っ込んで訊いてくる。
「図書館の本です」
「どちらの図書館です」
ヤバイ、そこまで突っ込んでくるとは、もしかして身辺調査されてる!?
「この国のではありません、遠くの……」
日本のだけど!
曖昧にごまかしてみる。
「やはり、この国の方ではないのですね」
ニコレット様が言う。
表情がよくわからない、口元に扇子がある。
他国人なのはソッコーバレたわ!
でも命の恩人に出ていけとは言わないだろう。
「はい」
そしてそのタイミングで響く蹄の音、こちらにたどり着いた騎士が馬から降りてニコレット様に膝をつき、報告。
「お嬢様、お客様が別荘に到着しました」
「あら、早かったのね。もう少しゆっくりでもよかったのに、まだ池でボード遊びもしてないわ」
「仕方ありません、相手も命がかかっております」
サーラ様がニコレット様をなだめるが、
「あの、もしかして……」
もしやマギアストームの新たな患者では!?
「はい、私と同じ病の令嬢が到着しました。ネオ様をあまり他の女性に紹介したくはないのですが、同じ派閥の友人なので、助けない選択肢は無かったのですわ」
つまり口コミで顧客が増えた!
「わかりました。すぐに参りましょう」
◆ ◆ ◆
ニコレット様の別荘のサロンでは赤い髪の縦ロールお嬢様が待っていた。
開かれた扉をくぐり、部屋に入った俺を見つけると、赤毛の彼女は扇子で仰ぐのをやめ、目を輝かせ、やおら立ち上がった。
「はじめまして。わたくし、フレーテラ伯爵家のレベッカ・デ・フレーテラと申します。貴方が銀髪の治療師様ですね」
「はい」
今度は伯爵令嬢だ!
俺は紳士的に返事をした。
「ニコレット嬢、早速ですがお人払いをお願いできますか?」
レベッカ嬢がニコレットに視線を合わせてお願いする。
「ええ、私とサーラ以外を下がらせますわね」
ニコレットはニコリと笑って自分だけは排除させない!
と強い意思を示したので、頼み事をする側のレベッカ嬢はもはや強く言えない。
メイドや執事を下がらせ、ついでにユージーンまでサロンから出されたが、仕方ない。
胸を揉まれる姿など、治療であっても普通見られたくはないはず。
「ありがとうございます、ニコレット嬢、では、治療師様、む、胸を……差し出せばよろしいのね?」
ニコレット様ほどではないが、胸元を大きく開いたドレスを着ているので、かなりご立派なお胸をお持ちだと分かる。
「は、はい、魔力を手のひらから吸収するため、少し揉みますけど、治療行為ですので、怒らないでくださいね」
やべ、ドキドキしてきた!
真っ昼間から貴族令嬢のおっぱい揉むとこを他の令嬢の前でやるという、謎のプレイ!
いや、謎ではなく、これは治療!
侍女さんもバスケットを持って、お弁当や茶を出してくれると思うけど、こちらだけ手ぶらなのも申し訳ない。
小高い丘に大木がそびえ立つ。
そこに爽やかな風が吹きぬける。
心地良い。
さっきのヘラジカ救助で少し汗をかいたので休憩しよう。
そしてニコレット様は指先で魔法陣を描いたと思ったら、ピクニックシートの代わりのキルトのような布を何もない空間から取り出して見せた!
これはアイテムボックスか、インベントリ持ち!
流石侯爵家のお嬢様!
便利な魔法をお持ちで!
その布の上に我々は座った。
あちら様からのピクニックバスケットから出されたのは大迫力のハーブ焼きの丸鶏はいいキツネ色でいかにも美味しそうだし、他にもパイや果物、お茶もあった。
「どうぞ、ネオ様」
ニコレット様が笑顔ですすめてくれる。
「ありがとうございます。こちらからの卵サンドも良ければどうぞ」
そしてニコレット様は驚いたように長い睫毛をパチパチさせた後、卵サンドに手を伸ばし、それを口に入れた。
「まあ! なんて美味しいのかしら! この卵の滑らかなこと! サーラも食べてごらんなさい!」
「はい、ニコレット様。 ……本当に美味しいですわね! 不思議な酸味のある調味料ですわ、この白い……」
「それにはマヨネーズという調味料を使用しております」
「そのマヨネーズとやらはどこで買えますの?」
ニコレット様が無邪気にマヨネーズの出どころを問うてくる。
ここは正直に答えるしかない。
「自作です。ところでこのハーブチキンも皮がパリパリで美味しいですね! 肉もほろほろと柔らかく簡単に崩れるほど。お、これは鶏の中に野菜が詰め込まれてる」
チキンはユージーンが黙々と切り分けてくれた。
なるべく言葉少な目にと、黙って俺の卵サンドを食べている。
「うちのは料理長が作っておりますが、ネオ様はお料理も出来るんですね!」
「ははっ、まあ、人並みにはといったところですが、昔調味料の研究などをしていたので」
将来を親に頼れない孤児だった俺は、図書館で料理の本や手作り調味料の本も読んで勉強していた。
心の隙間を埋めるためになんか美味しいものの知識でも詰め込もうとしたんだ。
もちろん前世の話だ。
ユージーンが首を傾げてる。
いつの間にそんな勉強したのかなと思っているんだろう。
学院の図書館で勉強したとでも思ってくれたらいいが。
「どちらで研究されたんですか?」
サーラさんが突っ込んで訊いてくる。
「図書館の本です」
「どちらの図書館です」
ヤバイ、そこまで突っ込んでくるとは、もしかして身辺調査されてる!?
「この国のではありません、遠くの……」
日本のだけど!
曖昧にごまかしてみる。
「やはり、この国の方ではないのですね」
ニコレット様が言う。
表情がよくわからない、口元に扇子がある。
他国人なのはソッコーバレたわ!
でも命の恩人に出ていけとは言わないだろう。
「はい」
そしてそのタイミングで響く蹄の音、こちらにたどり着いた騎士が馬から降りてニコレット様に膝をつき、報告。
「お嬢様、お客様が別荘に到着しました」
「あら、早かったのね。もう少しゆっくりでもよかったのに、まだ池でボード遊びもしてないわ」
「仕方ありません、相手も命がかかっております」
サーラ様がニコレット様をなだめるが、
「あの、もしかして……」
もしやマギアストームの新たな患者では!?
「はい、私と同じ病の令嬢が到着しました。ネオ様をあまり他の女性に紹介したくはないのですが、同じ派閥の友人なので、助けない選択肢は無かったのですわ」
つまり口コミで顧客が増えた!
「わかりました。すぐに参りましょう」
◆ ◆ ◆
ニコレット様の別荘のサロンでは赤い髪の縦ロールお嬢様が待っていた。
開かれた扉をくぐり、部屋に入った俺を見つけると、赤毛の彼女は扇子で仰ぐのをやめ、目を輝かせ、やおら立ち上がった。
「はじめまして。わたくし、フレーテラ伯爵家のレベッカ・デ・フレーテラと申します。貴方が銀髪の治療師様ですね」
「はい」
今度は伯爵令嬢だ!
俺は紳士的に返事をした。
「ニコレット嬢、早速ですがお人払いをお願いできますか?」
レベッカ嬢がニコレットに視線を合わせてお願いする。
「ええ、私とサーラ以外を下がらせますわね」
ニコレットはニコリと笑って自分だけは排除させない!
と強い意思を示したので、頼み事をする側のレベッカ嬢はもはや強く言えない。
メイドや執事を下がらせ、ついでにユージーンまでサロンから出されたが、仕方ない。
胸を揉まれる姿など、治療であっても普通見られたくはないはず。
「ありがとうございます、ニコレット嬢、では、治療師様、む、胸を……差し出せばよろしいのね?」
ニコレット様ほどではないが、胸元を大きく開いたドレスを着ているので、かなりご立派なお胸をお持ちだと分かる。
「は、はい、魔力を手のひらから吸収するため、少し揉みますけど、治療行為ですので、怒らないでくださいね」
やべ、ドキドキしてきた!
真っ昼間から貴族令嬢のおっぱい揉むとこを他の令嬢の前でやるという、謎のプレイ!
いや、謎ではなく、これは治療!
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