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その日は朝から令嬢達のリクエストでニンニク入りパスタをふるまった。
全員お気にめしたようなので簡単にレシピを書いて渡した。
そして施術も終わった事だし、アルテちゃんも待たせてるので俺は子爵領へ帰った。
◆ ◆ ◆
子爵領へ戻るとアルテちゃんがプンスカ怒ってた。側にはエイダさんもいる。
「おそーい」
「ごめんごめん、急にお仕事が入ったんだよ」
追加で二人の令嬢の胸を揉むというお仕事が。
「あとなんかニンニクたべた!?」
おっと!!
「さすが獣人の嗅覚だな! りんごジュースでは太刀打ちできないか」
「ねぇ、おみやげは~~?」
「こら、アルテ! いいかげんになさい! 子爵様を困らせてはだめでしょ!」
さすがにエイダさんのツッコミが入った。
「えーと、お土産は海老だよ」
「そーいえばあまいパンおいしかった」
急にラスクのことを思い出したらしい。
「ラスクならまた今度作ってあげるよ」
「子爵様、アルテをあまり甘やかさないでください」
「かわいいから、つい……」
俺はその後、自室で灯籠祭りのイメージが皆に伝わりやすいようにイメージイラストを描いた。
ついでにアルテちゃんにも情操教育と言ってお絵描きをさせてみた。
彼女にはあえてテーマを与えず、好きなものを描きなさいと言ったら仲良くりんごを収穫する三人の猫獣人の絵を描いていた。
こ、これは亡くなった両親と自分の姿!?
涙が出そうになった。
やはり多少は甘やかしてやらないといけない気がする。
と、言ったらエイダさんには、俺がチョロすぎて心配です。みたいな態度をとられた。
そ、そうかな!?
でもきのこ以外にも果物狩りはいつか行きたいね!!
◆◆◆
その後、文官には灯籠祭りを池の周りをライトアップする形でやると伝えた。
「確かに火を使うなら水の側でやる方が安全ですね」
「それで池の方には紙の灯籠を浮かべて幻想的にするんだよ」
自分で描いたイメージイラストを文官に見せると、確かに幻想的だと納得してもらえた。
◆ ◆ ◆
食後にはアルテちゃんを連れて再び近所に視察に出た。
護衛騎士の他は今回はエイダさんも気分転換に連れ出してる。
アルテちゃんは俺が不在の間は安全の為、外に出ない様に言われていてストレスが溜まっていたようだったので。
──少しだけ残る緑と、茶色と灰色の混ざり合う山が背後に見えるのどかな農村地帯。
そこには屋根の上一面に綺麗な緑色をした草が生えてる家もあった。
見た目がとてもかわいいけれど、なんの為に生やしてるんだろうと離れた場所から眺めていたら、住人らしき男性がハシゴをかけて屋根に登り、そこに生えてる草を刈り始めた。
そして刈った草を抱えてハシゴを降りて、その草を馬にあげていた。
──なるほど……餌なのか。
そこの家の夫人らしき女性は首の長い鳥を外にあるキッチンで調理していた。
外キッチンの屋根は木製、細く長い枝を集めて敷き詰めたような……いや、あれはもしや葦か?
まあ、なんでもいいか。
丸太のテーブルと椅子もあるし、全体的にのどかな雰囲気が気に入った。
アルテちゃんも広い野原を走り回っていた。
そして再びキッチンに視線を移すと、その首の長い鳥は頭は既に落とされて、羽も毟られ、野菜の入ったスープのようなものにどぷんと全体を漬け込まれている。
そしてしばらくして引き上げて天井の梁から脚を紐で吊るし、裂かれて内臓を取りだした部分にレモンと何かの調味料を加えたソースを入れていた。
更に夫人は立てた丸太の上、断面が平らで良いまな板状態の木の上に肉を置き、刃が大きめの包丁でみじん切りをして、ひき肉を作ってる。
あ、カットした野菜にそのひき肉を詰めだした。
別の鍋の中でトマトとピーマンとナスの肉詰めが煮込まれていく……。
そうして完成した料理はまだ緑の残る野原の食卓に並んだ。
肉詰めからはホカホカの湯気が立つ。
料理が上手そう……。
やはりああいう人をいずれ作りたいとおもってる宿屋かレストランに雇いたいなぁ。
まだ青さの残る庭先の野原には、チラホラと背の低い鮮やかな青い花が咲いていて、やぎ、馬、ポニー、それと鶏やアヒルなどがのびのびと散歩している。
ほのぼのしていていい風景だ。
更にお散歩視察を続けると、竹製の小屋も散見される。
竹が無料で手に入るからか、休憩所や物置に使われている。
つくづく便利な植物を貰ったよな。
増えすぎると大変だけど。
◆ ◆ ◆
俺が視察から帰って例の掲示板をチェックすると、
★名無しの令嬢〈最後の結果報告です〉
名無しの貴族〈お!?〉
名無しの令嬢〈今度こそ最後ですの!?〉
★名無しの令嬢〈私は例の騎士様の家門の令嬢の侍女になれました。そして騎士様は当主の護衛騎士からその愛娘である令嬢の護衛騎士となりましたので、とても幸運でした〉
名無しの令嬢〈好きな人と職場が同じになったと言う事ですの!?〉
★名無しの令嬢〈そうなります〉
名無しの貴族〈やはり豪運……!!〉
名無しの令嬢〈おめでとう〉
名無しの令嬢〈おめでとうございます!〉
名無しの貴族〈チッ、おめでとう!〉
名無しの貴族〈良かったね〉
名無しの貴族〈お幸せに〉
名無しの貴族〈職場が同じになっただけでまだ恋が実ったとは書かれてないが〉
名無しの令嬢〈ここまで来たらもう持前の豪運で結ばれそうですわ〉
★名無しの令嬢〈皆様ありがとうございます! ところで話は全く代わりますが、新規で子爵となった方の領地でゲート管理のできる神官を募集されているようです。心当たりのある方は推薦してくださると助かります〉
名無しの令嬢〈移住希望の神官がいたら声をかけておきますわ〉
名無しの貴族〈わざわざ移住して何かメリットはあるのだろうか?〉
名無しの貴族〈王弟殿下の土地だったのだから、それなりにあるかも〉
★名無しの令嬢〈おそらくその土地では美味しい料理が広まると思われます。子爵領に宿かレストランを作るそうなので〉
名無しの貴族〈料理か……食事は確かに大事だな〉
*
*
*
俺は掲示板の黒髪令嬢の部屋をチェックし終えた。
「本当におめでとうだなぁ」
黒髪男爵令嬢は憧れの騎士のソル卿と会えたし、掲示板ではやはり祝福の言葉の他に、その豪運を称えるコメントも来ていたし。
更には俺の領地の神官募集の事まで何気に書いてくれている。
優しい娘さんだ。
そして俺もこちらの掲示板に自分でスレ立てして神官募集と書いておくことにした。
さささっと指先で魔導具に書き込んでいく。
掲示板には新しい神官募集スレの他に、灯籠祭り開催のネタにも軽く触れておいた。
「さて……こんなもんかな」
「ねー、あしたはどこにいくの?」
アルテちゃんが次の予定を気にしていたので、
「また王弟殿下のお城だよ」
「なんで?」
「俺の依頼を引き受けてくれる錬金術師が見つかったらしいから」
ひとまず次の予定は精米機などを作ってくれる錬金術師と会うから、王弟殿下のおられる城に再び行くと説明をした。
全員お気にめしたようなので簡単にレシピを書いて渡した。
そして施術も終わった事だし、アルテちゃんも待たせてるので俺は子爵領へ帰った。
◆ ◆ ◆
子爵領へ戻るとアルテちゃんがプンスカ怒ってた。側にはエイダさんもいる。
「おそーい」
「ごめんごめん、急にお仕事が入ったんだよ」
追加で二人の令嬢の胸を揉むというお仕事が。
「あとなんかニンニクたべた!?」
おっと!!
「さすが獣人の嗅覚だな! りんごジュースでは太刀打ちできないか」
「ねぇ、おみやげは~~?」
「こら、アルテ! いいかげんになさい! 子爵様を困らせてはだめでしょ!」
さすがにエイダさんのツッコミが入った。
「えーと、お土産は海老だよ」
「そーいえばあまいパンおいしかった」
急にラスクのことを思い出したらしい。
「ラスクならまた今度作ってあげるよ」
「子爵様、アルテをあまり甘やかさないでください」
「かわいいから、つい……」
俺はその後、自室で灯籠祭りのイメージが皆に伝わりやすいようにイメージイラストを描いた。
ついでにアルテちゃんにも情操教育と言ってお絵描きをさせてみた。
彼女にはあえてテーマを与えず、好きなものを描きなさいと言ったら仲良くりんごを収穫する三人の猫獣人の絵を描いていた。
こ、これは亡くなった両親と自分の姿!?
涙が出そうになった。
やはり多少は甘やかしてやらないといけない気がする。
と、言ったらエイダさんには、俺がチョロすぎて心配です。みたいな態度をとられた。
そ、そうかな!?
でもきのこ以外にも果物狩りはいつか行きたいね!!
◆◆◆
その後、文官には灯籠祭りを池の周りをライトアップする形でやると伝えた。
「確かに火を使うなら水の側でやる方が安全ですね」
「それで池の方には紙の灯籠を浮かべて幻想的にするんだよ」
自分で描いたイメージイラストを文官に見せると、確かに幻想的だと納得してもらえた。
◆ ◆ ◆
食後にはアルテちゃんを連れて再び近所に視察に出た。
護衛騎士の他は今回はエイダさんも気分転換に連れ出してる。
アルテちゃんは俺が不在の間は安全の為、外に出ない様に言われていてストレスが溜まっていたようだったので。
──少しだけ残る緑と、茶色と灰色の混ざり合う山が背後に見えるのどかな農村地帯。
そこには屋根の上一面に綺麗な緑色をした草が生えてる家もあった。
見た目がとてもかわいいけれど、なんの為に生やしてるんだろうと離れた場所から眺めていたら、住人らしき男性がハシゴをかけて屋根に登り、そこに生えてる草を刈り始めた。
そして刈った草を抱えてハシゴを降りて、その草を馬にあげていた。
──なるほど……餌なのか。
そこの家の夫人らしき女性は首の長い鳥を外にあるキッチンで調理していた。
外キッチンの屋根は木製、細く長い枝を集めて敷き詰めたような……いや、あれはもしや葦か?
まあ、なんでもいいか。
丸太のテーブルと椅子もあるし、全体的にのどかな雰囲気が気に入った。
アルテちゃんも広い野原を走り回っていた。
そして再びキッチンに視線を移すと、その首の長い鳥は頭は既に落とされて、羽も毟られ、野菜の入ったスープのようなものにどぷんと全体を漬け込まれている。
そしてしばらくして引き上げて天井の梁から脚を紐で吊るし、裂かれて内臓を取りだした部分にレモンと何かの調味料を加えたソースを入れていた。
更に夫人は立てた丸太の上、断面が平らで良いまな板状態の木の上に肉を置き、刃が大きめの包丁でみじん切りをして、ひき肉を作ってる。
あ、カットした野菜にそのひき肉を詰めだした。
別の鍋の中でトマトとピーマンとナスの肉詰めが煮込まれていく……。
そうして完成した料理はまだ緑の残る野原の食卓に並んだ。
肉詰めからはホカホカの湯気が立つ。
料理が上手そう……。
やはりああいう人をいずれ作りたいとおもってる宿屋かレストランに雇いたいなぁ。
まだ青さの残る庭先の野原には、チラホラと背の低い鮮やかな青い花が咲いていて、やぎ、馬、ポニー、それと鶏やアヒルなどがのびのびと散歩している。
ほのぼのしていていい風景だ。
更にお散歩視察を続けると、竹製の小屋も散見される。
竹が無料で手に入るからか、休憩所や物置に使われている。
つくづく便利な植物を貰ったよな。
増えすぎると大変だけど。
◆ ◆ ◆
俺が視察から帰って例の掲示板をチェックすると、
★名無しの令嬢〈最後の結果報告です〉
名無しの貴族〈お!?〉
名無しの令嬢〈今度こそ最後ですの!?〉
★名無しの令嬢〈私は例の騎士様の家門の令嬢の侍女になれました。そして騎士様は当主の護衛騎士からその愛娘である令嬢の護衛騎士となりましたので、とても幸運でした〉
名無しの令嬢〈好きな人と職場が同じになったと言う事ですの!?〉
★名無しの令嬢〈そうなります〉
名無しの貴族〈やはり豪運……!!〉
名無しの令嬢〈おめでとう〉
名無しの令嬢〈おめでとうございます!〉
名無しの貴族〈チッ、おめでとう!〉
名無しの貴族〈良かったね〉
名無しの貴族〈お幸せに〉
名無しの貴族〈職場が同じになっただけでまだ恋が実ったとは書かれてないが〉
名無しの令嬢〈ここまで来たらもう持前の豪運で結ばれそうですわ〉
★名無しの令嬢〈皆様ありがとうございます! ところで話は全く代わりますが、新規で子爵となった方の領地でゲート管理のできる神官を募集されているようです。心当たりのある方は推薦してくださると助かります〉
名無しの令嬢〈移住希望の神官がいたら声をかけておきますわ〉
名無しの貴族〈わざわざ移住して何かメリットはあるのだろうか?〉
名無しの貴族〈王弟殿下の土地だったのだから、それなりにあるかも〉
★名無しの令嬢〈おそらくその土地では美味しい料理が広まると思われます。子爵領に宿かレストランを作るそうなので〉
名無しの貴族〈料理か……食事は確かに大事だな〉
*
*
*
俺は掲示板の黒髪令嬢の部屋をチェックし終えた。
「本当におめでとうだなぁ」
黒髪男爵令嬢は憧れの騎士のソル卿と会えたし、掲示板ではやはり祝福の言葉の他に、その豪運を称えるコメントも来ていたし。
更には俺の領地の神官募集の事まで何気に書いてくれている。
優しい娘さんだ。
そして俺もこちらの掲示板に自分でスレ立てして神官募集と書いておくことにした。
さささっと指先で魔導具に書き込んでいく。
掲示板には新しい神官募集スレの他に、灯籠祭り開催のネタにも軽く触れておいた。
「さて……こんなもんかな」
「ねー、あしたはどこにいくの?」
アルテちゃんが次の予定を気にしていたので、
「また王弟殿下のお城だよ」
「なんで?」
「俺の依頼を引き受けてくれる錬金術師が見つかったらしいから」
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