Estrella

碧月 晶

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「おはよぅ、待った…?」
「っ、い、いや…」

 

眠そうに目を擦りながらゆるりと笑った祭月の表情に、何故か一瞬ドキリとしたような気がしなくもないが

 

「んな事よりっ、何でお前が居んだよ」

 

慌てて目を逸らして、その隣へと目を向ければ

 

「オレも行くに決まっとるからやろが」
「……は?」

 

さも当然だろと言うように睨み付けてくる黒灰色の瞳を睨み返す。

 

「あー…ごめんね那月君。どーしても来たいって押し切られちゃって…」

 

押し切られたって…

 

そこはもっと強く断れよ、とか
何で言わなかった、とか

 

言いたい事は色々あったけど

 

申し訳なさそうに苦笑する祭月を見ていたら、そもそも別に二人っきりにこだわる必要もないだろって

 

形式的には付き合っていても、本当に、と問われればそうではないのだから。

祭月が誰を連れてこようが、俺には文句を言う権利なんて…無い、はずだ。

 

 

……何がデートだよ。アホらし
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