全ルート斬首刑の悪役令嬢に転生して対策練ってたら破滅理由の第二王子(魔王)がグイグイ絡んでくる。

江村朋恵

文字の大きさ
4 / 14
本編 【5歳】

3.ゲームの『クリスティーナ』

しおりを挟む
 事件──まさかのクリスティーナ破滅の理由・第二王子の訪問……だ。
 5歳児らしいといえばらしいが、オズワルド第二王子は存外、自由に振る舞っているようだった。

 一方で、クリスティーナは父が席を外すに至った『例の件』について気にかかっていた。
 今日の婚約の顔合わせは短い時間ながら、国王・王妃揃っての対面で、段取りや調整が大変だったはず。それを横に置かざるを得ない状況……。

(考えたこともなかったけど、この国、大丈夫なのかしら??)

 ゲームの展開としては魔物が徐々に増えてきて、研究の結果、歴史書にある禁断召喚魔法で聖女を降臨させることになる。この聖女がヒロインにしてゲームの主人公なのだが……。

 聖女召喚までは魔物と冒険者は増え続けるのだろう。
 ゲームのラスボスである魔王復活の前に増殖する魔物──その異変がはじまっているのかもしれない。
 攻略キャラの回数と、どうしても出現させられなかった隠しキャラの分だけ、ゲームでは魔王と戦闘シーンをくりかえした。
 異形の姿で、角の長い、ヤギを思わせる悪魔のような面構だった。
 初見プレイ時はごくごく普通に全滅した程度には魔王は強かった。

(それはそれとして……)

 第一王子の外見をクリスティーナは対面前から絵姿で確認している。
 毎年、父に「ほーら、第一王子殿下だよー」と両手一杯に掲げるサイズの額縁に収まった絵姿で紹介されていたのだ。会ってみて絵姿は等身大より大きいということがわかった……。
 なお、第二王子の絵姿は見たことがなかった。
 その辺、父はクリスティーナを次期王太子妃に推薦する気満々だったことが伺える。

 突然やってきたのもつかの間、第二王子は嵐のように去った。
 そのあと父が戻った時、王宮の奥に案内される。
 この国は一夫一婦なので後宮というものはない。

 控えの間から執事長に先導されて柱廊──飾りのある柱が立ち並ぶ白い廊下を歩く。
 正面に広大な庭園を構える王城だが、中に入ってみると建物の基本はロの形をして、内側に中庭を持っていた。中庭と“ロ”の上辺より北側にも庭は広がっている。こちらが完全に王族のプライベートエリア。居室もそちらに面していた。
 王宮の奥に王妃の全裁量で王族の居住スペースはコーディネートされている。
 左右均等対照の城で、北側中央の主塔に王族の居室はあり、日差しは確保されていた。

 国王陛下自ら手塩にかけて育てているというバラの庭園を進む。
 青い屋根のあずま屋ガゼボが見えた。
 白い床石で三段ほど高さを設け、10畳程度の広さに視界を妨げないよう配置された柱が支える豪奢な屋根。
 庭園につきものの庭を眺めたり、寛いだりするスペースだ。
 テーブルセットはすでに用意済み。丸いテーブルには5脚の椅子が並んでいた。
 そうして後からやってきた国王、王妃、そして第一王子アレキサンダーとクリスティーナは対面し、先述の初々しい会話を繰り広げたのだ。

 第一王子について、実物を目にしたクリスティーナは例のごとく有り得ない早口でブツブツと──。
『将来は彫刻系イケメン、正統派イケメン請け合いのおめめパッチリの可愛らしいお子様です! 百人、千人…いや百万人いたって私はこの子を秒で見つけられる……! そのくらい、前世でTwitterのTL監視員としてモデルやイケメン系botから流れくるビューティー軍団を観察していた私も諸手をあげて認定するほど、修正込みイケメン写真も叶わない美貌──それを6歳で手にしているアレキサンダー第一王子……! ──おそろしい子……!! 第一王子の外見は間違いない、前世あっちでも今世こっちでも見たことのないレベルの可愛らしさ!!』
 ──ということで、クリスティーナは鼻血を吹き出す前に第一王子について考えることを中断した。

 第二王子同様、第一王子についても、クリスティーナのほとばしる可愛い男の子を愛でる心はとても1ツイート140文字で収まりそうにない。
(インスタに引っ越さないと……──!)
 転生しておいて血迷うのも無理はない。

 クリスティーナの前世の記憶だが、4日前に彼女の脳みそにダウンロードされたばかり。
 前世の記憶のインストールの際、テンプレ物語としてはありがちな高熱が出てどうのこうの──また、『いまのわたし』とのあれやこれやがどうのこうのというくだりはなかった。
 タイムラグ無しで意識の統合が行われてしまった。

 記憶がクリスティーナに未来を見せた。
 隠しキャラ(未攻略のため)を除く全6ルートでの斬首刑──死の意味すらよく理解していなかった5歳児の脳裏に浮かぶ『首切り』の予言。
 クリスティーナ5歳の脳みそはさっくりあっさり、ものの考え方を三十路の前世に委ねてしまった──。

 生きる為、精神を守る選択だったのだ。やむを得ない。

 とはいえ、5歳のクリスティーナも、三十路の前世も──結局、同じ魂で肉体が異なるだけの同じ人間だったということを証明するかのように、家族も使用人達も「なんかちょっと変わった? 成長過程かしら?」程度で受け止めてしまっている。
 また、5歳までのクリスティーナと前世の記憶によって変化した面の皮の厚さ──三十路の擬態コミュニケーション能力は意外に馴染んでいた。

 ゲーム内の高圧的でヒロインをいじめる悪役令嬢のイメージと異なり、5歳児のクリスティーナは特筆するようなわがまま放題の令嬢ではない。
 そもそも三十路の前世を軽く受け入れられたのは、ひとえに5歳までのクリスティーナが心底素直でいい子だっただけだ──きっと。

 悪役令嬢にクリスティーナがジョブチェンジする為には、十中八九「ヒロインの登場」というフラグが必要だろう。

 帰りの馬車で、クリスティーナは前世の記憶を辿り、ゲーム版悪役令嬢クリスティーナを思い出してみる。

 ゲームの彼女は第一王子と5歳で婚約し、仲睦まじく、次期王妃に相応しく成長していった。
 それが、ヒロインの登場によって第一王子が物珍しさからほんのわずかな関心を移した時、穏やかだったゲーム版クリスティーナも嫉妬に狂って悪役令嬢になる。ヒロインをいじめる。そしてますます第一王子に厭われるという展開だ。

 ゲームのクリスティーナがただ王太子妃という地位にこだわる令嬢ならば、罠も斬首も「そういうものか」と腑に落ちたはずだ。
 いわゆる『ざまぁ!』と……しかし、第一王子を惚れぬいて、好きすぎて周りが見えなくなっていく彼女は、三十路でプレイした前世としては哀れすぎた。
 ──長年付き合った彼氏を年下の新入社員の若い女に取られるような世知辛さ……!
 ヒロインに感情移入してプレイしていようが、三十路の目はスン……と冷めたものだ。見方を『可愛い男女があはんうふん』と脳内変換してようやくゲームとして楽しめた。

 出会いから10年以上もラブラブで、変わらず大好きな人である第一王子が承認した上で、別の人に襲われて純潔を奪われるゲーム版クリスティーナ……。

(不幸すぎない? 斬首刑にまでいくとかもう、クリスティーナ可哀想じゃない? 私のことだけど)

 少しだけ、ほんの少しだけ、ヒロインが現れたときに嫉妬をしなければ、いじめなければ、第一王子の心は離れなかったのだろうか……そんな事を考え、今、クリスティーナは静かにかぶりを振った。

 わずかな期待もミスに繋がる。それは生死を分けるのだ。
(……考えない、考えない)
 クリスティーナは胸に手を当てて言い聞かせる。

 絵姿だが、ルネッサンス期並みの精細なデッサン力から生み出される写実的な絵画──ほぼ写真のような絵だった。
 第一王子本人と対面しても、さすが王族御用達の絵師の手によるものだったと納得した。生気に満ちた頬など、寸分違わず描き出されていた。

 王族は太陽を象徴する金髪と海を表す蒼い瞳が特徴だ。
 この国はゲーム世界と同じだけあってピンク髪とか緑髪、銀とか黄緑の瞳とかアニメみたいな配色がザラで、オーソドックスといえばオーソドックスな金髪碧眼の王族は逆にレア度が高い。

 なお、クリスティーナの父は王弟である。
 ──臣下に下り、公爵位をいただいた宰相として国王を支えている。
 つまり、父も金髪碧眼、クリスティーナも金髪碧眼。一つ下の弟は母に似て緑色の髪にオレンジの目だ。

 前世の記憶と照らして、遺伝に優勢劣勢はあるのかとクリスティーナは考えてしまう。
 前世の世界での金髪碧眼は劣勢遺伝。そう考えるとありがたみも増す。

(遺伝が考慮されるなら、王太子の婚約者候補の条件に金髪碧眼入ってるのかしら? でも、第一王子ルートで黒髪黒目ヒロインが恋人になる時は特に言及なかったなぁ。やっぱり優勢劣勢ないのかなぁ、すこし不思議)

 ──第一王子も第二王子もつまり、クリスティーナのいとこである。

 最新の絵姿バージョン、6歳の第一王子は大変なおショタである。
 色白で美幼女かと見紛うやわらかな可愛らしい男の子。前世の記憶と統合を果たしたクリスティーナには萌えのど真ん中。
 前世三十路のストライクゾーンは0歳から65歳くらいまでだ。

 不要な話ではあるが前世三十路の『性的に好き!』という恋愛的ストライクゾーンは20代半ばから40代前半なので、学園在籍時の攻略対象は皆、範囲外……。
 間違っても好きにはならないで済みそうだとクリスティーナは安心している。
 ただし、鑑賞用イケメンとしては攻略対象全員もれなく垂涎でよだれダラダラもんではある。

 ゲームはヒロインの登場から一年間が描かれる。

 貴族など紳士淑女の教育や社交を目的とした六年制王立学園で暮らす内の一年間。
 第一王子にとっては最上級生になってからの一年間。
 彼と同学年に編入してきてこの世界について学ぶヒロイン……第一王子は政務の一貫として彼女をサポートする内に──。
 同六年には女たらしで有名なチャラ男先輩が攻略対象その2として存在する。もちろん攻略対象その1は第一王子だ。

 一学年下にクリスティーナと第二王子。またクリスティーナの幼なじみという攻略対象その3の鬼畜眼鏡がいる。

 そしてさらに一つ下に攻略対象その4としてクリスティーナの実弟がショタ担当で在学する。
 その5、6は教師と保健医。
 
 隠しキャラなのだが、やりこんでいた前世三十路でも未発見、攻略サイトにも情報がなかったのだ。
 第二王子ではないことを制作会社の広報Twitterは呟いていた。

 ガラゴロガラゴロ、馬車は自宅──王都別邸へ進む。


 やはり、ゲームの一年間のことを思うと気が重くなるクリスティーナだった。
 が、新設した書斎に思いを馳せる。
 ゲームのクリスティーナは麗しの第一王子に出会い、将来は彼のお嫁さんだと浮かれポンチだったはずだ。
 ならば、今のクリスティーナはもう完全に異なる。

(ちがう。もう、未来はちがう──!)
 決意にも似た思いで、クリスティーナは顔を上げた。
 
 新しい書斎の本棚はまだ一割も埋まっていない。本のカタログやリストは届いている。
 書斎の本棚を埋めるまではクリスティーナの発動したジタバタわがままの一部なので、予算を気にせず注文できる。

(情報、知識──! 私はもう5歳でしかない幼女じゃないんだから……! 足せば四十路!! ──アレ? 微妙にダメージ……いやいや! 平均二十歳!!)
 父の隣でグッと拳を握りしめた頃、馬車は王都別邸に到着してゆるやかに止まった。
しおりを挟む

あなたにおすすめの小説

この悪役令嬢には悪さは無理です!みんなで保護しましょう!

naturalsoft
恋愛
フレイムハート公爵家令嬢、シオン・クロス・フレイムハートは父に似て目付きが鋭くつり目で、金髪のサラサラヘアーのその見た目は、いかにもプライドの高そうな高飛車な令嬢だが、本当は気が弱く、すぐ涙目でアワアワする令嬢。 そのギャップ萌えでみんなを悶えさせるお話。 シオンの受難は続く。 ちょっと暇潰しに書いたのでサラッと読んで頂ければと思います。 あんまり悪役令嬢は関係ないです。見た目のみ想像して頂けたらと思います。

死亡予定の脇役令嬢に転生したら、断罪前に裏ルートで皇帝陛下に溺愛されました!?

六角
恋愛
「え、私が…断罪?処刑?――冗談じゃないわよっ!」 前世の記憶が蘇った瞬間、私、公爵令嬢スカーレットは理解した。 ここが乙女ゲームの世界で、自分がヒロインをいじめる典型的な悪役令嬢であり、婚約者のアルフォンス王太子に断罪される未来しかないことを! その元凶であるアルフォンス王太子と聖女セレスティアは、今日も今日とて私の目の前で愛の劇場を繰り広げている。 「まあアルフォンス様! スカーレット様も本当は心優しい方のはずですわ。わたくしたちの真実の愛の力で彼女を正しい道に導いて差し上げましょう…!」 「ああセレスティア!君はなんて清らかなんだ!よし、我々の愛でスカーレットを更生させよう!」 (…………はぁ。茶番は他所でやってくれる?) 自分たちの恋路に酔いしれ、私を「救済すべき悪」と見なすめでたい頭の二人組。 あなたたちの自己満足のために私の首が飛んでたまるものですか! 絶望の淵でゲームの知識を総動員して見つけ出した唯一の活路。 それは血も涙もない「漆黒の皇帝」と万人に恐れられる若き皇帝ゼノン陛下に接触するという、あまりに危険な【裏ルート】だった。 「命惜しさにこの私に魂でも売りに来たか。愚かで滑稽で…そして実に唆る女だ、スカーレット」 氷の視線に射抜かれ覚悟を決めたその時。 冷酷非情なはずの皇帝陛下はなぜか私の悪あがきを心底面白そうに眺め、その美しい唇を歪めた。 「良いだろう。お前を私の『籠の中の真紅の鳥』として、この手ずから愛でてやろう」 その日から私の運命は激変! 「他の男にその瞳を向けるな。お前のすべては私のものだ」 皇帝陛下からの凄まじい独占欲と息もできないほどの甘い溺愛に、スカーレットの心臓は鳴りっぱなし!? その頃、王宮では――。 「今頃スカーレットも一人寂しく己の罪を反省しているだろう」 「ええアルフォンス様。わたくしたちが彼女を温かく迎え入れてあげましょうね」 などと最高にズレた会話が繰り広げられていることを、彼らはまだ知らない。 悪役(笑)たちが壮大な勘違いをしている間に、最強の庇護者(皇帝陛下)からの溺愛ルート、確定です!

バッドエンド予定の悪役令嬢が溺愛ルートを選んでみたら、お兄様に愛されすぎて脇役から主役になりました

美咲アリス
恋愛
目が覚めたら公爵令嬢だった!?貴族に生まれ変わったのはいいけれど、美形兄に殺されるバッドエンドの悪役令嬢なんて絶対困る!!死にたくないなら冷酷非道な兄のヴィクトルと仲良くしなきゃいけないのにヴィクトルは氷のように冷たい男で⋯⋯。「どうしたらいいの?」果たして私の運命は?

どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~

さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」 あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。 弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。 弟とは凄く仲が良いの! それはそれはものすごく‥‥‥ 「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」 そんな関係のあたしたち。 でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥ 「うそっ! お腹が出て来てる!?」 お姉ちゃんの秘密の悩みです。

完璧(変態)王子は悪役(天然)令嬢を今日も愛でたい

咲桜りおな
恋愛
 オルプルート王国第一王子アルスト殿下の婚約者である公爵令嬢のティアナ・ローゼンは、自分の事を何故か初対面から溺愛してくる殿下が苦手。 見た目は完璧な美少年王子様なのに匂いをクンカクンカ嗅がれたり、ティアナの使用済み食器を欲しがったりと何だか変態ちっく!  殿下を好きだというピンク髪の男爵令嬢から恋のキューピッド役を頼まれてしまい、自分も殿下をお慕いしていたと気付くが時既に遅し。不本意ながらも婚約破棄を目指す事となってしまう。 ※糖度甘め。イチャコラしております。  第一章は完結しております。只今第二章を更新中。 本作のスピンオフ作品「モブ令嬢はシスコン騎士様にロックオンされたようです~妹が悪役令嬢なんて困ります~」も公開しています。宜しければご一緒にどうぞ。 本作とスピンオフ作品の番外編集も別にUPしてます。 「小説家になろう」でも公開しています。

よくある父親の再婚で意地悪な義母と義妹が来たけどヒロインが○○○だったら………

naturalsoft
恋愛
なろうの方で日間異世界恋愛ランキング1位!ありがとうございます! ◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆ 最近よくある、父親が再婚して出来た義母と義妹が、前妻の娘であるヒロインをイジメて追い出してしまう話……… でも、【権力】って婿養子の父親より前妻の娘である私が持ってのは知ってます?家を継ぐのも、死んだお母様の直系の血筋である【私】なのですよ? まったく、どうして多くの小説ではバカ正直にイジメられるのかしら? 少女はパタンッと本を閉じる。 そして悪巧みしていそうな笑みを浮かべて── アタイはそんな無様な事にはならねぇけどな! くははははっ!!! 静かな部屋の中で、少女の笑い声がこだまするのだった。

私を選ばなかったくせに~推しの悪役令嬢になってしまったので、本物以上に悪役らしい振る舞いをして婚約破棄してやりますわ、ザマア~

あさぎかな@コミカライズ決定
恋愛
乙女ゲーム《時の思い出(クロノス・メモリー)》の世界、しかも推しである悪役令嬢ルーシャに転生してしまったクレハ。 「貴方は一度だって私の話に耳を傾けたことがなかった。誤魔化して、逃げて、時より甘い言葉や、贈り物を贈れば満足だと思っていたのでしょう。――どんな時だって、私を選ばなかったくせに」と言って化物になる悪役令嬢ルーシャの未来を変えるため、いちルーシャファンとして、婚約者であり全ての元凶とである第五王子ベルンハルト(放蕩者)に婚約破棄を求めるのだが――?

無能な悪役令嬢は静かに暮らしたいだけなのに、超有能な側近たちの勘違いで救国の聖女になってしまいました

黒崎隼人
ファンタジー
乙女ゲームの悪役令嬢イザベラに転生した私の夢は、破滅フラグを回避して「悠々自適なニート生活」を送ること!そのために王太子との婚約を破棄しようとしただけなのに…「疲れたわ」と呟けば政敵が消え、「甘いものが食べたい」と言えば新商品が国を潤し、「虫が嫌」と漏らせば魔物の巣が消滅!? 私は何もしていないのに、超有能な側近たちの暴走(という名の忠誠心)が止まらない!やめて!私は聖女でも策略家でもない、ただの無能な怠け者なのよ!本人の意思とは裏腹に、勘違いで国を救ってしまう悪役令嬢の、全力で何もしない救国ファンタジー、ここに開幕!

処理中です...