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第三章 メスに染められて
第三十六話 女湯にて(1)
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白。
果てしなく広がる、ただの白。
上下、前後、右左。
どちらを見ても、真っ白な霧で輝いていた。
ここはどこだろう。
どこまで続くのだろう。
揺らめく霧の切れ間から、真っすぐな光の筋が差し込んでくる。
細かい水滴が、まるで宝石のようにきらきらと煌めきながら、寄り集まって幾つもの柱を形作る。
シャンプーの香り帯びた湯気が、体を暖かく包み込んでいく。
朗らかな女性の声が、深い響きを蓄えて、頭の奥に届いてくる。
「……なさい」
何だろう?
声に誘われ、手を差し出す。
「……きるの。ほら、せっかくサービスしてあげているのに」
体が柔らかい何かで包まれる。
心地よい体温が、胸や背中から伝わってくる。
ペシ、ペシペシ
頬を叩く音がする。
「起きなさい、アカネ。いい湯加減よ」
「う……うーん。あれ? ここは?」
重い瞼を開けると、見覚えのある女性の顔があった。
「まだ寝ぼけているのかしら。だめな娘ね」
あたしはゆっくり体を起こし、キョロキョロと確認する。
目を開けても、やはり視界は白みがかっていた。
湯気が大きな浴槽から立ち昇る。
檜で出来た、八畳もある大きな露天風呂だ。
雪が混じる寒い森林の中、少し熱めのお湯が絶え間なく注がれている。
そして、一糸まとわぬ姿で女の人が……。
若々しく豊満な体の女性と、裸同士でお風呂場にいる。
動揺して、思わず取り乱す。
「す、すいません……すぐに出ます」
立ち上がり逃げようとするあたしの手を、女性は優しくつなぎ留める。
「いいのよ。ここまで運んだのは私だから、アカネはここにいてもいいの」
「えっ……でも、あたし、女性と風呂に……」
「何か問題あるかしら?」
「だって、あたし、女風呂に……女風呂に?」
自分で言って、ようやく事態を飲み込んでいく。
「そうよ、女同士なんだから、何も問題はないわ」
女性――ご主人様のお母さま――は、くすっと笑う。
記憶にある、おどろおどろしい雰囲気は微塵もない。
「ぇえっと、あのぅ……どうお呼び――」
「猫姫と呼ぶといいわ」
「猫姫様……」
心の中で二度と間違わないように反芻する。
「そうよ。そしてあなたは、ペットのアカネ。従順なメスのペットのアカネになったの」
アカネ。あたしは、メス。ペットのアカネ。
呪いの力か、くっきりと心に刻まれていく。
あたしは、もう、アカネ。オスを捨ててしまった、一匹のメス。ただのメス。
ゆったりと湯船に浸かる。
新鮮なお湯の温もりが、肌から伝わってくる。
大きく膨らんだ胸、細くくびれた腰、丸く膨らんだお尻。
どうみても、女そのものだ。
あたしの小さな体は、すっと猫姫様の方に引き寄せられた。
「ふふっ。そう、あなたはもう正真正銘の女。骨の髄まで血の一滴に至るまで、エッチなメスに生まれ変わったの」
猫姫様はそう言って、あたしの曲線帯びた体を優しく撫でる。
呼応して体が熱くなる。
吐息が熱くなる。
「感じやすいのね、ふふふ。ところでアカネ。あそこはもう、自分の目で見たのかしら」
「えっ……ええっと……まだです」
後ろから抱きかかえられて、両手を恥ずかしいお股の方へと導かれる。
果てしなく広がる、ただの白。
上下、前後、右左。
どちらを見ても、真っ白な霧で輝いていた。
ここはどこだろう。
どこまで続くのだろう。
揺らめく霧の切れ間から、真っすぐな光の筋が差し込んでくる。
細かい水滴が、まるで宝石のようにきらきらと煌めきながら、寄り集まって幾つもの柱を形作る。
シャンプーの香り帯びた湯気が、体を暖かく包み込んでいく。
朗らかな女性の声が、深い響きを蓄えて、頭の奥に届いてくる。
「……なさい」
何だろう?
声に誘われ、手を差し出す。
「……きるの。ほら、せっかくサービスしてあげているのに」
体が柔らかい何かで包まれる。
心地よい体温が、胸や背中から伝わってくる。
ペシ、ペシペシ
頬を叩く音がする。
「起きなさい、アカネ。いい湯加減よ」
「う……うーん。あれ? ここは?」
重い瞼を開けると、見覚えのある女性の顔があった。
「まだ寝ぼけているのかしら。だめな娘ね」
あたしはゆっくり体を起こし、キョロキョロと確認する。
目を開けても、やはり視界は白みがかっていた。
湯気が大きな浴槽から立ち昇る。
檜で出来た、八畳もある大きな露天風呂だ。
雪が混じる寒い森林の中、少し熱めのお湯が絶え間なく注がれている。
そして、一糸まとわぬ姿で女の人が……。
若々しく豊満な体の女性と、裸同士でお風呂場にいる。
動揺して、思わず取り乱す。
「す、すいません……すぐに出ます」
立ち上がり逃げようとするあたしの手を、女性は優しくつなぎ留める。
「いいのよ。ここまで運んだのは私だから、アカネはここにいてもいいの」
「えっ……でも、あたし、女性と風呂に……」
「何か問題あるかしら?」
「だって、あたし、女風呂に……女風呂に?」
自分で言って、ようやく事態を飲み込んでいく。
「そうよ、女同士なんだから、何も問題はないわ」
女性――ご主人様のお母さま――は、くすっと笑う。
記憶にある、おどろおどろしい雰囲気は微塵もない。
「ぇえっと、あのぅ……どうお呼び――」
「猫姫と呼ぶといいわ」
「猫姫様……」
心の中で二度と間違わないように反芻する。
「そうよ。そしてあなたは、ペットのアカネ。従順なメスのペットのアカネになったの」
アカネ。あたしは、メス。ペットのアカネ。
呪いの力か、くっきりと心に刻まれていく。
あたしは、もう、アカネ。オスを捨ててしまった、一匹のメス。ただのメス。
ゆったりと湯船に浸かる。
新鮮なお湯の温もりが、肌から伝わってくる。
大きく膨らんだ胸、細くくびれた腰、丸く膨らんだお尻。
どうみても、女そのものだ。
あたしの小さな体は、すっと猫姫様の方に引き寄せられた。
「ふふっ。そう、あなたはもう正真正銘の女。骨の髄まで血の一滴に至るまで、エッチなメスに生まれ変わったの」
猫姫様はそう言って、あたしの曲線帯びた体を優しく撫でる。
呼応して体が熱くなる。
吐息が熱くなる。
「感じやすいのね、ふふふ。ところでアカネ。あそこはもう、自分の目で見たのかしら」
「えっ……ええっと……まだです」
後ろから抱きかかえられて、両手を恥ずかしいお股の方へと導かれる。
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