猫と私とお布団

沙也

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茶々との出会い

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茶々と出会うきっかけは、里親募集のツイートを見た友達が教えてくれたことだった。


ちょうどその時は、子猫を亡くしたばかりで飼うことは考えていなかった。でも、そのつぶやきを読んでいると金銭的な理由から飼えなくなり、今住んでいるところも来週には引き払わないといけないということで急募したものだった。里親募集の理由はよくあるものだった。よくあって欲しくはないのだが。


それを見てしまって、どうにも頭から離れなくなってしまった。
もうこれは一度見に行くしかないと何も考えずにメールを送っていた。


さっきまで飼わないと思っていたのに、コロッと考えを変えるあたりどうかと思わないでもない。
自分でも思う。優柔不断だと。だが、今回は許してほしいところだ。


そして予定をすり合わせ会いに行ってきた。今回3匹の兄弟猫達が里親募集していた。2匹が黒猫で1匹が茶トラ。
どの子も会う前から写真では見ていたのだが、実際見てみると写真よりもかわいい。


小柄な黒猫は人見知りで人が来るとすぐに高いところに登ってしまったが、くりくりな目がとってもかわいい。大きな体格の黒猫も人見知りで洗面台に丸まっていた。気配を消すようにそこに佇んでいてその姿はぐっとくる。最後の茶トラは人間大好きな子で、部屋に入ったときは後ろのほうから様子を見ていたが、すぐに近寄ってきて身体をすり寄せてきた。アピールに余念がない。もうどうしてくれようかと、内心悶えまくっていた。


そこでしばらく猫と戯れながら、どうしようかと悩んだ。

小柄な黒猫は既に受入先が決まっていて、大きな黒猫さんか茶トラさんか。

話し合った結果、私ともう一人見に来ていた男性と一匹ずつ引き取ることになった。


時間も時間だったので、キャリーケースに入れて連れて帰ろうということになったその時だった。今までおとなしくてスリスリしてきていた茶トラがキャリーケースに入れようとした瞬間、大暴れしたのだ。物凄く驚いた。まあ、急にやってきて狭いケースに入れられるんだから何事かと思う。もしかしたらキャリーケースに何か嫌な思い出もあったのだろうか。病院に行く時とか入れて連れて行かないといけないからね。


何とか入れて、遅くまでやっていたホームセンターで猫砂と猫トイレを買って帰った。

ところで、「猫は家につく」とよく聞く。ちょっとの環境の変化でも食事を食べようとしなかったり、隙間に入って出てこようとしなかったりはよくある話だ。

うちの子になったこの子は大丈夫だろうかと心配しながらキャリーケースの蓋を開ける。すると、勢いよく出てきたその子は、においを嗅ぎながら警戒しつつパトロールをしだした。心配していた私をよそに、ものの1時間もすると我が物顔でリラックスし始めた。


図太い。さすがだ。嫌いじゃないよ、その性格。


それが私と茶々との新たな生活の始まりだった。
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