男ですが聖女になりました

白井由貴

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本編

19話*

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※投稿予約時に18話と19話の投稿する順番を間違えてしまいました。ご迷惑をおかけしてすみません!



【Side:リアム視点】


 ラウルと番になった。
 なんだか心が満たされている感覚がする。一目見た瞬間 にラウルのことが好きになったあの日から、心も体もラウルを求めてやまなかった日々が懐かしく思える。
 今こうして手の届く範囲にラウルがいて、寝顔を見ることができることがなんとも幸せな気分だった。

 汗で額に張り付く前髪を人差し指で掻き分け、顕になった額に軽く口付ける。次に瞼、鼻、頬と唇を当て、最後に唇を重ねた。触れるだけのそれに深く眠ったラウルは目を覚さない。

「ラウル」

 小さく名前を呟くと、心の底から愛しさが湧き上がってくる。好きだ、大好きだと、体も心も叫んでいた。

 今まで誰かを好きになったことも、ここまで必死に何かを求めたこともなかった。勿論そういう行為も、ラウルとした事が初めてだったので少し心配はしていたのだが、何とかなったようだ。
 本能のままに求めてラウルを傷つけたくない、とラウルのフェロモンの誘惑に耐えるためにかなり腕やら何やらを噛んだが、少しは耐えれたようで安心する。まあ、ラウルの腹が膨れる程に俺は中に出してしまったわけだが。

 俺は立ち上がり、さっとシャワーを浴びる。シャワーを浴びれば次は、体液に塗れてしまったラウルの身体を清めるためのお湯とタオルを用意し、ラウルの眠る部屋まで戻った。

 お湯にタオルを浸けて固く絞り、まずは汗や涎がついた顔を綺麗にしていく。こうして改めて見ると、やはりラウルは中性的でかなり整った顔立ちをしていると思う。
 白く滑らかな肌に長い睫毛に縁取られた男にしては大きな目、そして赤く色付いた薄い唇。どの部分をとっても美しい。

 顔を拭い終え、タオルをお湯の中に入れて一度洗う。そして再び固く絞り、今度は首から胸、そして腕を丁寧に拭いていくがやはり起きない。何度かタオルを洗いつつ、次は脚を拭いた。

「……ん……」
 
 膝を軽く立て、体液に塗れた内腿を清めようと軽く脚を開くと、ラウルの声が聞こえた。起きたのかと思って顔を覗き込むが、起きた様子はない。それにほっとして再び膝を割ると、先程まで俺のモノが入っていた穴からこぷりと白濁液が出てきた。どうやら中に出しすぎてしまったせいで少し動いただけでも漏れてしまうようだ。

「……先にこっちを出した方が良いのか?……ごめんラウル」

 ぽつりと声に出して言ってみるも、当然のように返事はない。今日、こうしてラウルと番になるまで俺は童貞だったのだ。今もかなり手探りの状態なのだが、恐らく俺の精液が腹部が膨れる程入ったままというのは苦しいだろうと、濡れそぼったラウルの後孔に中指をつぷりと押し込む。
 
「……ん、っ」
「……これは……寝込みを襲っているみたいで、居た堪れない気分になるな……」

 ラウルの中はとても熱かった。眠っているにも関わらず、ラウルの中はきゅうきゅうと俺の指を歓迎するかのようにうねり、絡みついてくる。臀部の下にもう一枚タオルを敷き、指を少し折り曲げて、優しく丁寧に精液を掻き出していく。

 緩く開いたままの後孔からはとろとろと精液とラウルの体液が流れてくる。その様子は酷く官能的で、俺の股間が熱を持ったのがわかった。

 ここに、俺のモノをぶち込みたい。ぶち込んで奥まで突いて――そこまで考えて、はっと我に帰る。淫らな考えを拭い去るように心を無にして掻き出していき、最後に固く絞ったタオルで綺麗に拭った。
 ラウルの精液に塗れた腹部も同様に拭い、ラウルの可愛い陰茎も温かなタオルで優しく包んで清めていく。全て拭い終わった頃には、俺の股間は主張を強め、服の上からでもわかるほどに聳り立っていた。

 今からラウルを襲って抱くわけにもいかないので、俺はトイレで軽く抜いた。その後もう一度陰茎や手を清めてラウルの元に戻り、ラウルをゆっくりと抱き上げて体液塗れのシーツを取り払い、再びラウルを寝転ばせる。
 本当は裸体を晒しているラウルは目に毒だったのだが服を着せることは難しく、代わりに替えの布団をラウルに掛けた。ラウルの身体を見るだけでこんなにも反応してしまう己に、申し訳ないやら恥ずかしいやらよくわからない感情が渦巻く。

 ベッド脇の椅子に腰掛け、ベッドに肘をついてラウルの顔をじっと見つめる。見つめているだけで愛しいと訴える心に、思わず笑みが溢れた。

 ――コン、コン。

 扉をノックする音が聞こえ、俺は首を傾げた。今部屋の主であるラウルはよく眠っている。俺が勝手に何か返事をしてもいいものかと考えあぐねていると、扉の向こうから聞き慣れた声が聞こえてきたので、俺は心の中でラウルに謝りながら扉を開けた。

「リアム、少しいいか?」

 そこに立っていたのは、俺の二番目の兄であるアルマン兄様とその婚約者であるカミーユさんだった。

「あ、はい。……あ、でもラウルがまだ……」
「ああ眠っているままで構わない。少し部屋に入らせてもらいたいのだが、良いか?」
「俺の部屋ではないので如何とも言い難いのですが……急ぎのようなので、どうぞ」
「ああ、助かる」

 俺はテーブルと椅子を出して二人に勧めると、二人は礼を述べた後、椅子に腰を下ろした。続いて俺も着席すると、アルマン兄様は真剣な表情で俺の方を向いて話し始めた。

「今、クロヴィス兄上が教皇の間にいるそうだな」
「はい。ドミニクという司教も一緒に行っていますが……やはり、俺たちも加勢に行った方がいいでしょうか?」

 それはラウルと行為をし終えてからはっきりとし出した頭で考えていた事だった。クロヴィス兄様は強いが、魔力総量は俺の方が何倍も多い。もし教皇が話し合いに応じず、戦うことになった場合、少しでも戦力があった方がいい。

 そう言うと、アルマン兄様はゆるゆると頭を横に振った。すぐには戦うなと言うことのようだ。

「まずは教皇の間がある塔に向かい、様子を見てから加勢に行くかどうかを判断しよう。もし戦闘になっているのなら騎士団や魔道騎士団に協力を仰いだ方がいい」
「騎士達に、ですか?」
「ああ。俺たちの目的は教皇を殺すことではなく、あくまでも非を認めさせて聖女を解放、そして罪人として捕縛することだ。感情のままに行動すると周りが見えなくなるぞ」

 確かに、アルマン兄様の言葉には説得力がある。しかしラウルを痛めつけた教皇には個人的に一発殴らないと気が済まない感情があるのも事実。

 それが表情に出ていたようで、アルマン兄様は苦笑しながら俺の頭をわしゃわしゃと撫でた。

「教皇が犯した罪は多い。俺もクロヴィス兄上も奴を断罪出来るだけの手札はたんとある。お前だって愛するものを痛めつけられて腹が立っているだろうが、それは罪を暴いてからだ」
「……はい」

 愛するもの、と言ったところで、アルマン兄様はベッドの方に視線を向けて笑った。しかしその笑みもすぐに引っ込み、ぐっと眉間に皺がよる。何かまずいことでもあるのだろうか。

「ただ一つ問題があってな……」
「問題?」

 俺がそう聞き返すと、アルマン兄様はこくりと頷いて、隣に座るカミーユを見た。

「もし騎士団を動かす場合、一度王城に戻って手配をするか、魔法で便りを飛ばすかのどちらかなのだが……どちらも時間がかかりすぎて手遅れにならないかどうかをカミーユが心配していてな」
「必要だと判断してから馬で駆けても手配して戻ってくるまでにどのくらいの時間がかかるかとお伺いしたところ、早くても半日とのお答えだったので……クロヴィス殿下の御身も心配ですし」

 確かに早馬や魔法を飛ばしたとしても、こっちに戻ってくるのはよくて半日後……もし大変なことになっていれば手遅れになる可能性もある。

 ただでさえここは帝国の法が届かない場。よっぽどの理由がない限りは乗り込むことは不可能である。ただそのよっぽどの理由があった場合は、やはり手遅れになってしまう可能性は大いにあると言うわけだ。

 そこでふとあることを思い出した。
 急いで扉横にかけていた自分のローブをとり、内ポケットの中をごそごそと探る。指に固く冷たい石の感触が触れ、俺はそれを掴んで取り出した。

「……それは?」
「姉上が作ったものです。この石に魔力を少量込めると姉上と連絡を取る事が可能になります」
「ソフィアが……ん?それは今、ここでもか?」
「はい。魔力さえあればどこでも」

 地下迷宮にラウルが同行したという報告を受け、すぐに王城を飛び出そうとした俺を呼び止めた姉上は、俺の手にこの通信魔道具であるイヤリングを握らせた。何かあったらすぐに知らせなさい、と。
 
 今回のものは前回騎士に持たせていたものとは違い、姉上からの一方的な通信ではなく双方向の通信――つまりどちらからも通信を始める事が可能になったそうだ。
 俺は魔道具に関してはあまり知識がないので詳細はわからないが、取り敢えず遠隔で通信が出来る魔道具だと簡単に説明した。

「……リアム、今ここでそれを使ってくれないか?ソフィアにも協力を仰ぎたい。……カミーユ、それでもいいか?」
「はい。味方は多い方がいいですから」
「では頼む」

 俺は頷きを返し、イヤリングの石に触れて魔力を込める。急に込めすぎてしまうと石が割れてしまう恐れがあるので、慎重に少しずつ込めていく。すると石は淡く光り始め、チカチカと点滅を始めた。

 数回瞬いた後、ガッシャーンという何かが破れた音が大きく響き渡り、その場にいた全員の体が大きく跳ねた。

『っ、リアム?!あんた無事なの?!』
「……姉上の方こそ、今すごい音がしたが無事か?」

 魔道具越しに聞こえる、慌てた様子で声を荒げる姉上の声にほっと息を吐き出してそう聞くと、向こうもほっとしたように息を吐き出していた。

 アルマン兄様とカミーユさんは二人揃って目をまんまるにして、俺の手のひらに乗っている魔道具を驚いたように見つめている。そんな二人の様子に少し笑みが溢れた。

「姉上に相談があるんだが……今一人か?」
『ええ、一人で研究室にいるわ。ここだと誰かに聞かれる心配はないけど……あんたそれより怪我とかしてないでしょうね?大丈夫なの?』
「俺は大丈夫だ。研究室か……なら好都合だな」

 姉上は幼い頃から魔道具が好きで、大人になったら今では魔道具の研究に熱を上げている。皇帝である父から一部屋与えられたことでさらにその熱は高まり、今では寝る間も惜しんで研究に勤しんでいるようだ。

 そんな姉上の研究室には殆ど他人が入ってくることはない。入る事ができるのは姉上専属の侍従か俺たち兄弟のみなので、今回は好都合だった。

「……本当にソフィア……なのか?」
『え?!アルマン兄様?!ご無事ですか?!って、今お話ししているんだから大丈夫ですよね!良かったぁ……』

 今日も今日とてよく話す姉上の言葉を遮り、現在のこちらの状況を簡潔に伝える。暫く大人しく聞いていた姉上は、一拍置いた後に姉上は口を開いた。

『なるほど。それだったら今から騎士団長さん達に話をつけてくるわね。連絡があればすぐにそっちに乗り込めるように準備しておかなくっちゃ』

 先程とは打って変わって、鼻歌でも歌い出すのではないかというくらい弾んだ声音だった。何故そんなにも上機嫌なのかと聞けば、「あのクソ教皇サマに一矢報いるんでしょう?」と楽しげな声が聞こえてくる。

 姉上が教皇を嫌っていたのは知っていたが、これほどまでとは思っていなかった。苦笑を溢しながら視線を上げれば、やはりぽかんとしているお二人の顔。

「どうかしましたか?」
「……あ、いや……リアムとソフィアは仲が良いのだな」
「?……まあ、そうかもしれませんね」

 別に姉弟仲は悪くないとは思いますよ。
 そう答えると二人とも眉根を下げて笑っていた。

 
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